○
国務大臣(
中曽根康弘君)
行政改革に対する
国民の
関心は、私は最近ますます強まってきていると思います。新聞やテレビを見ましても、国鉄をどうするとか、あるいはいまの三
公社や
公社制度はこれでいいか悪いかと
座談会が出たり、あるいは解説が出たりして、こんなにいろんな
行政機構の問題が出ましたことは未曾有のことでございまして、それだけに
関心はますます高まってきており、われわれも緊張しておる次第なのでございます。
ただいま
臨調におきましては、六、七月の
答申を目指して、
部会がこの十五日に、大体どういうような
答申をしたらいいのであろうかという枠の話をまずやります。それと同時に、
専門部会と
委員が
懇談会を開きまして、大体どういうふうにしぼっていくかというような
相談事をこれから進めてまいります。そういうような次第で、六月、七月の
答申を目指していよいよ急ピッチに作業が進もうとしておる折からでございまして、われわれも
臨調が
最大限その力を発揮していただくように、いろいろな面でサービスをしていかなければならぬと思っておるところでございます。
われわれは、六月、七月の
答申が今度の
臨時行政調査会の仕事の大きな山であると、そう心得ております。したがいまして、どうぞ目玉をつくってくださいと、
佐藤臨調のときに膨大な分厚なものが出ましたが、ややもすれば、普遍的で平板的であったために、これを集中的に手をつけるというようなことが欠けていたと言われておりました。そういう非難を受けないためにも、今度は骨太のしぼったものにしていただいて、
国民の
皆さんがこれだけ
関心を持ってきているときでありますから、われわれも体力、気力の充実しているこの
国民的な
関心の強いときに、この
最大のむずかしい問題にぶつかってみたい。
国民の
皆さんが一番欲している、そして一番重要な、一番むずかしい問題をしぼって今度は持ってきてください、そういうふうにわれわれは願望を申し上げております。もしそれが、漏れたものがあった場合には来年の三月
答申ということになっていますが、三月では
臨調が
解散するときでしり切れトンボになるおそれがある。したがって、
随時答申ということも言っておりますから、その以前でもどうぞ適時に適切な御
答申をいただいても結構です、遠慮は要りませんと、そういう趣旨のことを私は申し上げたので、一部誤解されましたが、これは六、七月の
答申を重要視して、総力を挙げてやろうという気構えでいま迎えておる
気持ちが、そういうことで出てきているわけでございます。われわれの
考えは、純粋にこの
行革を貫いていこうという
決意に満ち満ちておりますので、御了解をいただきたいと思います。