○三浦(隆)
委員 それでは先の問題にテーマを変えさせていただきます。
次は、実は最近発売されております週刊新潮の四月八日号に「自分の
学校の「校内暴力」を捏造
報告した共産党教師」という項目がありますが、これに
関連しまして若干の
質問をさせていただきたいと思います。
その問題に入ります前に、実は
日本教育研究会というところで出している「
教育ニュース」というものがございまして、そこで五人の方で座談会をしているのです。その中の一節なんですが、私の持っておりますこの「
教育ニュース」の七ページのところに、日教組の大会が横浜で行われたときの日教組の愼枝
委員長の言葉が引用されております。この本によって御紹介をさせていただきますと、「
学校に学ぶということは、社会にとってもプラスであると信じられてきた。今日
学校で学んでも真の学力はさほど向上しないばかりか、健康を損ねたり、人格にゆがみを持たせたりしている。はては自殺にさえ追いやられている。まさに
教育を受けることによって、人間らしい発達から遠ざけられるということこそ
教育荒廃にほかならない。」こういう文章があるのです。これを見まして、
学校に
子供たちを義務
教育だからといって上げることによって、知識、学力は向上しない、健康は損ねる、人格はゆがんでしまう、果ては自殺に追いやられるというのじゃ
学校に入れる
意味がなくなってしまうじゃないか、これじゃ
教育が有害にすら思えてくるような気がするし、
学校の存在意義を問いたいし、また、こうした場合の
教員の資質なり力量、
役割りというものを踏まえた、そうした新しい問題を私
たちはもう一度検討しなければならないのではないかという気が実はいたしております。
週刊誌に載ります前に、ことしの一月三十日の読売新聞に
広島で開かれました日教組の教研集会の模様が実は報じられまして、三つのコラムで出ているわけです。
一つには「
教科書で集中討議」、もう
一つには「中学英語 週三休制に批判が続出」というのがあります。ここで取り上げたいのはそれではなくて、「教師めがけハサミ たばこは一箱 恐るべき小学生 教研集会、衝撃の実態
報告」、これが一流の新聞かと思うばかり。大変すさまじい。それだけ新聞社としてもびっくりして取り上げられたのだろうというふうに思うのですが、これと同じことが週刊新潮の中に出てきているわけであります。
これによりますと、長岡京市及び周辺の乙訓地区の
小学校の実態だということになっているのですけれ
ども、引用が大変長くなってしまいますのでその一部を紹介させていただきますと、たとえば「乙訓地域(十八
小学校)で、八〇年十月〜八一年九月の間、授業不成立、教師への集団反抗の激しい学級が二十近くにのぼっている。授業をする教師にはさみ、けしゴム、チョーク、おかずの入った給食の食器が飛び対教師暴力も発生している」、まず書き出しがそうありまして、次いで「万引きは
小学校低学年が今や主流であり、クラス四十人中三十五人が経験する等、全ての
子供の課題に広がっている。」クラス四十人中三十五人が万引きだ、これじゃ
学校は万引きの予備校みたいになってしまうじゃないか。あるいは「シンナー、飲酒、家出、家庭内暴力が広がり、校内トイレの集団喫煙等、タバコは全
小学校で起こっている。……深夜徘徊、無断外泊、悪質ないたずら、落書き、器物破壊、窃盗、横領、放火、車上ねらい、性非行につながる行為など、覚醒剤と暴走族以外は全てそろっている」「二年生が一年生の
子供にナイフで切りかかってランドセルを切りさく、一年生の
子供が注意した
先生に金づちで殴りかかる等の残虐な行為が増加している」、とても
小学校とは思えませんで、無法者地帯の
状況にも私には思えてくるわけです。あるいは「オイチョ株をして二千円負け、それが返せずに利子をとられ、家の金を四万円持ち出す。六百円のミニゲームを貸りてこわし、弁償のために別の友達からお金を貸りて利子をとられ、万引きをして教室で品物を売り、四千円以上支払うなど「小学生のサラ金地獄」的な事件に見られる様に、金や物への執着ぶりは異常なものがある」、これではもう博徒、高利貸しの養成所みたいになってしまっている。
こういうふうな記事が載ったものですから、現地では大変な騒ぎになって、果たしてこれが本当であるのかどうかというふうになったところが、実は事実とは違っておった。結論的に言いますと、その発表者が適当なことを捏造して
報告してしまったということで、謝罪
報告文が出されて一応騒ぎはおさまったということになっておるわけです。
教研集会という中で事実を捏造して後で謝罪
報告文を出すような組合
教員がいるから
教育のいろいろな問題が取りざたされてくるのじゃなかろうか、本当にけしからぬと私は思うのですね。
そこで、まず、こうした事実を
文部省としてはどのように把握されていますか。この事実
関係の問題からまずお伺いをしたい。