○秦豊君 先ほどこの委員会の冒頭で、社会党の
小野委員からすでに御指摘のあった問題です。本来ならば、委員会審議で重複はあえて避けるというのが一種のエチケットを含めた
一つの常識かもしれませんけれども、これは問題が問題だけに、私はやはり
小野委員にならって、きょうの朝日の朝刊が一面トップで報じた問題については、問題が問題であるだけに、重複をいとわないという態度をとりたいと思います。
だから
田中文部大臣、ぜひ確認の
意味を含めて伺っておきたいのですが、
小野委員にも念のために聞いてみました。すると、
文部省側の対応というのはわりとあいまいではありませんか。つまり、たとえばあれほどでかでかと初号活字で「
文部省の工事受注
OB、太いパイプ」「
業界へ
天下り続々
全国組織結成
文書で「ご賢察を」」というふうな見出しが躍るということは、相当な事実
関係、ファクトを握っていなければマスメディアは一面トップで
報道はしないものなんだ。むしろ、かなり抑制された筆致で
報道をしている。私はまだまだやはり隠された部分が多いと思う。しかも、あの行間にあったように——あなた方
文部省は
小野委員に対して、うちの方は
天下りじゃない、ちゃんと二年なら二年という冷却期間を置いている、ちゃんとやっておるというふうな御
答弁もあったやに仄聞しましたけれども、事は
大臣、そんなに簡単じゃありませんよ。
なぜならば、あなた方は来年の四月から使わせる高校
段階の社会科
教科書で、ほとんどの
教科書については一、二の例外を除いて
天下りという
言葉を、日本語を削除した。そうでしょう。それはすでに知られている、公知の事実だ。ところが二、三の
教科書には残っている。
天下りと言う方がむしろ人口に膾炙して、
言葉にリアルな響きがあるのですよ。それをあなた方によると、再
就職だと。ところが、まさにあなた方の用語に従えば、
文部省から再
就職をして、有数の建設
会社、建材
会社、関連
会社に
天下りをした
OBが
文建会、文教行政の「文」、
文建会を結成して、そうして
柳川管理局長のインタビューコメントによると、御賢察をとは東洋的な
言葉ですなというふうなコメントが出ているが、
天下りをあなた方が否定したって、再
就職と言ったって、これは否定し切れない。実体は同じなんですよ。
天下りなんです、あなた方のやっていること、認めていることは。そうでしょう。しかも、
天下りを否定した
文部省OBによるこの現象は、これはまさに漫画にもならない。こんなのを
大臣、何と言うか御存じですか。笑えない漫画と言うんですよ。
だから、私は先ほどの
小野委員に対する
答弁では納得できませんから、
委員長にもお願いしますけれども、やはり当該委員会、この委員会から発生した問題なんだから、
小野委員の提言を含め、要求を含めて、まず事件の
実態、全容、真相、これをさっきのようなおざなりの
答弁じゃなくて、からっと調べて委員会にぜひ資料として正確に
報告をしてもらいたい、提出をしてもらいたいということをまとめて要望をしておきたいと思います。それについていかがかという問題。
それからさらに、日にちがないと。カレンダーを見ちゃいけません。まだ九日間もあるのだから、十日未満あるのだから、
大臣の任期は。やはりあなたの、大変失礼だけれども、任期終了間際に起こった不祥事じゃありませんか。これについてはきちっとして、立つ鳥跡を濁さずのたとえどおりですよ、きちっと整理し整とんし、
調査し、そうして当委員会に提出をするというお約束をいただけるかどうか、この
一つだけを伺っておきます。根は深いですよ。