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1981-11-12 第95回国会 衆議院 社会労働委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和五十六年十一月十二日(木曜日)     午後零時六分開議  出席委員    委員長 山下 徳夫君    理事 今井  勇君 理事 戸井田三郎君    理事 戸沢 政方君 理事 湯川  宏君    理事 田口 一男君 理事 森井 忠良君   理事 平石磨作太郎君 理事 米沢  隆君       小沢 辰男君    木野 晴夫君       小坂徳三郎君    古賀  誠君       竹内 黎一君    谷垣 專一君       友納 武人君    中尾 栄一君       中野 四郎君    長野 祐也君       丹羽 雄哉君    葉梨 信行君       八田 貞義者    浜田卓二郎君       船田  元君    牧野 隆守君       箕輪  登君    村岡 兼造君       池端 清一君    大原  亨君       金子 みつ君    川本 敏美君       佐藤  誼君    栂野 泰二君       永井 孝信君    大橋 敏雄君       塩田  晋君    小沢 和秋君       三浦  久君    中馬 弘毅君       柿澤 弘治君  出席国務大臣         厚 生 大 臣 村山 達雄君  出席政府委員         厚生政務次官  大石 千八君         厚生大臣官房審         議官      吉原 健二君         厚生省公衆衛生         局長      大谷 藤郎君         厚生省医務局長 田中 明夫君         厚生省保険局長 大和田 潔君  委員外出席者         社会労働委員会         調査室長    河村 次郎君     ――――――――――――― 委員の異動 十一月十二日  辞任         補欠選任   金子 岩三君     村岡 兼造君   枝村 要作君     大原  亨君   浦井  洋君     三浦  久君   菅  直人君     中馬 弘毅君 同日  辞任         補欠選任   村岡 兼造君     金子 岩三君   大原  亨君     枝村 要作君   三浦  久君     浦井  洋君   中馬 弘毅君     菅  直人君     ――――――――――――― 十一月六日  労働基準法改悪反対男女差別撤廃等に関  する請願外一件(藤田スミ紹介)(第七〇三  号)  国民健康保険組合療養給付費補助金等に関する  請願外六十九件(中山正暉紹介)(第七〇四  号)  同(川崎二郎紹介)(第七四五号)  老人保健医療制度改善に関する請願上原康  助君紹介)(第七〇五号)  同外一件(高沢寅男紹介)(第七〇六号)  同(山本政弘紹介)(第七〇七号)  社会保障福祉拡充及び建設国民健康保険の  改善等に関する請願伊藤茂紹介)(第七〇  八号)  同(大出俊紹介)(第七〇九号)  同(加藤万吉紹介)(第七一〇号)  同(沢田広紹介)(第七一一号)  同外二件(高沢寅男紹介)(第七一二号)  同外一件(山花貞夫紹介)(第七一三号)  同(山本政弘紹介)(第七一四号)  同外一件(湯山勇紹介)(第七一五号)  同外二件(和田耕作紹介)(第七一六号)  同(岩垂寿喜男紹介)(第七五八号)  同(上原康助紹介)(第七五九号)  同外三件(高沢寅男紹介)(第七六〇号)  同(伊藤茂紹介)(第七九七号)  同(森井忠良紹介)(第七九八号)  同外一件(山花貞夫紹介)(第七九九号)  同(山本政弘紹介)(第八〇〇号)  慢性及び神経疾患児童生徒療育給付等全額  国庫負担等に関する請願石橋一弥紹介)(  第七二七号)  手話通訳制度化等に関する請願北口博君紹  介)(第七二八号)  身体障害者福祉法対象範囲拡大等に関する請  願外二件(今井勇紹介)(第七四三号)  同(橋本龍太郎紹介)(第七四四号)  老人保健法案反対に関する請願岩垂寿喜男君  紹介)(第七六一号)  同(楯兼次郎君紹介)(第七六二号)  老人医療費有料化所得制限強化反対等に  関する請願(阿部助哉君紹介)(第七六三号)  同外一件(井岡大治紹介)(第七六四号)  同(伊藤茂紹介)(第七六五号)  同(池端清一紹介)(第七六六号)  同外一件(大出俊紹介)(第七六七号)  同(栂野泰二紹介)(第七六八号)  同(堀昌雄紹介)(第七六九号)  同(井上泉紹介)(第八〇一号)  同(田口一男紹介)(第八〇二号)  老人医療費有料化所得制限強化反対及び  保健医療制度拡充に関する請願岩垂寿喜男  君紹介)(第七七〇号)  老人医療有料化反対及び老後保障制度確立に  関する請願枝村要作紹介)(七七一号)  同(森井忠良紹介)(第八〇三号)  老人保健法案反対老人医療制度確立に関する  請願小川国彦紹介)(第七七二号)  軍歴期間厚生年金国民年金算入等に関す  る請願小沢一郎紹介)(第七九六号) 同月九日  仲裁裁定完全実施に関する請願(阿部未喜男  君紹介)(第八六七号)  同(飛鳥田一雄紹介)(第八六八号)  同(伊賀定盛紹介)(第八六九号)  同(池端清一紹介)(第八七〇号)  同(上田哲紹介)(第八七一号)  同(小沢貞孝紹介)(第八七二号)  同(大内啓伍紹介)(第八七三号)  同(岡田正勝紹介)(第八七四号)  同(青山丘紹介)(第八七五号)  同(春日一幸紹介)(第八七六号)  同(神田厚紹介)(第八七七号)  同(佐々木良作紹介)(第八七八号)  同(沢田広紹介)(第八七九号)  同(高田富之紹介)(第八八〇号)  同(竹内猛紹介)(第八八一号)  同(中井洽紹介)(第八八二号)  同(永末英一紹介)(第八八三号)  同(西田八郎紹介)(第八八四号)  同(部谷孝之紹介)(第八八五号)  同(三浦隆紹介)(第八八六号)  同(米沢隆紹介)(第八八七号)  老人保健医療制度改善に関する請願三谷秀  治君紹介)(第八八八号)  同(四ッ谷光子紹介)(第八八九号)  社会保障福祉拡充及び建設国民健康保険の  改善等に関する請願外一件(岩佐恵美紹介)  (第八九〇号)  同(金子満広紹介)(第八九一号)  同外一件(榊利夫紹介)(第八九二号)  同(中路雅弘紹介)(第八九三号)  同(中島武敏紹介)(第八九四号)  同(不破哲三紹介)(第八九五号)  同外三件(松本善明紹介)(第八九六号)  同(村上弘紹介)(第八九七号)  同(渡辺貢紹介)(第八九八号)  老人医療費有料化所得制限強化反対等に  関する請願安藤巖紹介)(第八九九号)  同(浦井洋紹介)(第九〇〇号)  同(金子満広紹介)(第九〇一号)  同(中島武敏紹介)(第九〇二号)  同(三浦久紹介)(第九〇三号)  同(渡辺貢紹介)(第九〇四号)  老人医療費有料化所得制限強化反対及び  保健医療制度拡充に関する請願岩佐恵美君  紹介)(第九〇五号)  同(榊利夫紹介)(第九〇六号)  同(小沢和秋紹介)(第九〇七号)  同(松本善明紹介)(第九〇八号)  同(不破哲三紹介)(第九〇九号)  同(中路雅弘紹介)(第九一〇号)  同(箕輪幸代紹介)(第九一一号)  老人医療費無料制度改悪反対に関する請願(  枝村要作紹介)(第九一二号)  同(田口一男紹介)(第九二二号)  社会保障社会福祉予算の増額に関する請願(  金子みつ紹介)(第九一四号)  同(佐藤政治紹介)(第九一五号)  同(沢田広紹介)(第九一六号)  同(中路雅弘紹介)(第九一七号)  同(森井忠良紹介)(第九一八号)  男女雇用平等法制定等に関する請願外一件(  草川昭三紹介)(第九一九号)  社会保険診療報酬是正促進に関する請願(長  谷川四郎紹介)(第九二〇号)  戦傷病者特別援護法等改善に関する請願(中  川一郎紹介)(第九七五号)  国民生活の擁護に関する請願不破哲三君紹  介)(第九七六号) 同月十日  医療保険制度改善に関する請願田口一男君  紹介)(第一〇〇〇号)  社会保障福祉拡充及び建設国民健康保険の  改善等に関する請願小林政子紹介)(第一  〇〇一号)  同(寺前巖紹介)(第一〇〇二号)  同(不破哲三紹介)(第一〇〇三号)  同(簑輪幸代紹介)(第一〇〇四号)  同(長谷川正三紹介)(第一一三八号)  同(山花貞夫紹介)(第一一三九号)  同(山本政弘紹介)(第一一四〇号)  同(安井吉典紹介)(第一一四一号)  同(渡辺貢紹介)(第一一四二号)  同外一件(池端清一紹介)(第一一四三号)  同(伊藤茂紹介)(第一一四四号)  同(岩佐恵美紹介)(第一一四五号)  同(上原康助紹介)(第一一四六号)  同(加藤万吉紹介)(第一一四七号)  同(金子みつ紹介)(第一一四八号)  同(佐藤誼紹介)(第一一四九号)  同外三件(沢田広紹介)(第一一五〇号)  同外三件(高沢寅男紹介)(第一一五一号)  同(田口一男紹介)(第一一五二号)  同(中路雅弘紹介)(第一一五三号)  仲裁裁定完全実施に関する請願広瀬秀吉君  紹介)(第一〇〇五号)  同(永井孝信紹介)(第一〇一六号)  同(上原康幼君紹介)(第一〇一七号)  老人医療費無料制度改悪反対に関する請願(  池端清一紹介)(第一〇〇六号)  同(上田哲紹介)(第一〇〇七号)  同(栂野泰二紹介)(第一〇〇八号)  同(辻第一君紹介)(第一〇〇九号)  同外二件(枝村要作紹介)(第一〇二八号)  同(池端清一紹介)(第一〇六七号)  同(金子みつ紹介)(第一〇六八号)  同(浦井洋紹介)(第一一七五号)  同(金子満広紹介)(第一一七六号)  同(中路雅弘紹介)(第二七七号)  同(東中光雄紹介)(第一一七八号)  同(渡辺貢紹介)(第一一七九号)  社会保険診療報酬是正促進に関する請願(塩  川正十郎君紹介)(第一〇一〇号)  同(相沢英之紹介)(第一〇四三号)  同(宮下創平紹介)(第一〇四四号)  国民生活の擁護に関する請願(林百郎君紹介)  (第一〇一一号)  身体障害者福祉法対象範囲拡大等に関する請  願(戸井田三郎紹介)(第一〇二九号)  同(浦井洋紹介)(第一一八一号)  老人保健法案廃案に関する請願竹内勝彦君紹  介)(第一〇三五号)  同(西中清紹介)(第一〇三六号)  同(寺前巖紹介)(第一一八三号)  同(藤原ひろ子紹介)(第一一八四号)  老人医療費支給制度の堅持に関する請願竹内  勝彦君紹介)(第一〇三七号)  同(西中清紹介)(第一〇三八号)  銘柄別薬価基準の廃止に関する請願西中清君  紹介)(第一〇三九号)  社会保険診療報酬の再改定に関する請願(西中  清君紹介)(第一〇四〇号)  老人保健法案反対に関する請願竹内勝彦君紹  介)(第一〇四一号)  同(西中清紹介)(第一〇四二号)  同(嶋崎譲紹介)(第一〇五七号)  同(田口一男紹介)(第一〇五八号)  同(広瀬秀吉紹介)(第一〇五九号)  同(浦井洋紹介)(第一一五四号)  同(河上民雄紹介)(第一一五五号)  同(辻第一君紹介)(第一一五六号)  同(中路雅弘紹介)(第一一五七号)  同(東中光雄紹介)(第一一五八号)  同(藤原ひろ子紹介)(第一一五九号)  同(簑輪幸代紹介)(第一一六〇号)  同(渡辺貢紹介)(第一一六一号)  障害者所得保障制度確立に関する請願(田邊  誠君紹介)(第一〇五五号)  老人保健医療制度改善に関する請願金子み  つ君紹介)(第一〇五六号)  同(渡辺貢紹介)(第一一三六号)  老人医療費有料化所得制限強化反対等に  関する請願伊賀定盛紹介)(第一〇六〇  号)  同(稲葉誠一紹介)(第一〇六一号)  同外一件(小川国彦紹介)(第一〇六二号)  同(金子みつ紹介)(第一〇六三号)  同(田口一男紹介)(第一〇六四号)  同外二件(永井孝信紹介)(第一〇六五号)  同(安藤巖紹介)(第一一六二号)  同(浦井洋紹介)(第一一六三号)  同外一件(勝間田清一紹介)(第一一六四  号)  同(河上民雄紹介)(第一一六五号)  同(沢田広紹介)(第一一六六号)  同(瀬長亀次郎紹介)(第一一六七号)  同(田中垣利紹介)(第一一六八号)  同(中路雅弘紹介)(第一一六九号)  同(野間友一紹介)(第一一七〇号)  同(林百郎君紹介)(第一一七一号)  同(不破哲三紹介)(第一一七二号)  同(藤原ひろ子紹介)(第一一七三号)  同(山原健二郎紹介)(第一一七四号)  老人医療費有料化所得制限強化反対及び  保健医療制度拡充に関する請願金子みつ君  紹介)(第一〇六六号)  老人医療有料化反対及び老後保障制度確立に  関する請願外一件(永井孝信紹介)(第一〇  六九号)  同(金子みつ紹介)(第一〇七〇号)  同(安藤巖紹介)(第一一八〇号)  年金医療制度改悪反対に関する請願(岩佐  恵美君紹介)(第一一二九号)  年金制度改悪老人医療有料化中止等に関  する請願瀬崎博義紹介)(第一一三〇号)  同(寺前巖紹介)(第一一三一号)  老人医療費有料化反対福祉拡充に関する請  願(三浦久紹介)(第一一三二号)  健康保険老人医療公費医療制度改悪反対  等に関する請願藤原ひろ子紹介)(第一一  三三号)  同(村上弘紹介)(第一一三四号)  民間保育事業振興に関する請願渡辺貢君紹  介)(第一一三五号)  中途失聴者及び難聴者の救済に関する請願(藤  原ひろ子紹介)(第一一三七号)  男女雇用平等法制定等に関する請願安藤巖  君紹介)(第一一八二号)  老人医療有料化反対及び国民の健康、医療確  保に関する請願藤田スミ紹介)(第一一八  五号) 同月十一日  医療保険制度改悪反対等に関する請願安藤巖  君紹介)(第一二三三号)  年金及び老人医療制度改悪反対に関する請願  (浦井洋紹介)(第一二三四号)  同(池端清一紹介)(第一三三三号)  同外二件(北山愛郎紹介)(第一三三四号)  同(田中恒利紹介)(第一三三五号)  同(馬場昇紹介)(第一三三六号)  同(細谷治嘉紹介)(第一三三七号)  療術の制度化促進に関する請願外二件(小此木  彦三郎君紹介)(第一二三五号)  同外二件(奥田幹生紹介)(第一二三六号)  同外二件(倉成正紹介)(第一二三七号)  同外一件(小泉純一郎紹介)(第一二三八  号)  同(始関伊平紹介)(第一二三九号)  健康保険制度充実に関する請願寺前巖君紹  介)(第一二四〇号)  老人医療有料化中止年金制度改悪反対等  に関する請願藤田スミ紹介)(第一二四一  号)  同(三谷秀治紹介)(第一二四二号)  医療労働者の増員、准看護婦制度廃止等に関  する請願松本善明紹介)(第一二四三号)  診療報酬引き上げ等に関する請願簑輪幸代  君紹介)(第一二四四号)  障害者社会への全面参加平等実現に関する  請願村上弘紹介)(第一二四五号)  労働災害職業病等による患者の医療生活保  障等に関する請願浦井洋紹介)(第一二四  六号)  同(寺前巖紹介)(第一二四七号)  同(中島武敏紹介)(第一二四八号)  同(藤原ひろ子紹介)(第一二四九号)  年金制度改悪老人医療有料化反対及び医  療従事者増員等に関する請願小沢和秋君紹  介)(第一二五〇号)  老人医療費有料化所得制限強化反対等に  関する請願五十嵐広三紹介)(第一二五一  号)  同(枝村要作紹介)(第一二五二号)  同(佐藤誼紹介)(第一二五三号)  同(池端清一紹介)(第一二九一号)  同(小野信一紹介)(第一二九二号)  同(嶋崎譲紹介)(第一二九三号)  同(中村重光紹介)(第一二九四号)  同(土井たか子紹介)(第一二九五号)  老人保健法案反対老人医療制度確立に関する  請願外一件(新村勝雄紹介)(第一二五四  号)  社会保険診療報酬是正促進に関する請願(石  原慎太郎紹介)(第一二五五号)  同外二十四件(加藤六月紹介)(第一二五六  号)  同(川崎二郎紹介)(第一二五七号)  同外二件(木野晴夫紹介)(第一二五八号)  同(工藤巖紹介)(第一二五九号)  同外三件(小坂善太郎紹介)(第一二六〇  号)  同外五件(齋藤邦吉紹介)(第一二六一号)  同外七件(野呂恭一紹介)(第一二六二号)  同外二件(葉梨信行紹介)(第一二六三号)  同外二件(藤本孝雄紹介)(第一二六四号)  同外三件(武藤嘉文紹介)(第一二六五号)  同外五件(渡辺栄一紹介)(第一二六六号)  同(足立篤郎紹介)(第一三〇二号)  同外二件(稻村左近四郎紹介)(第一三〇三  号)  同(臼井日出男紹介)(第一三〇四号)  同(奥田幹生紹介)(第一三〇五号)  同(加藤紘一紹介)(第一三〇六号)  同外四件(倉石忠雄紹介)(第一三〇七号)  同外五件(佐野嘉吉紹介)(第一三〇八号)  同外九件(塩谷一夫紹介)(第一三〇九号)  同外七件(澁谷尚藏紹介)(第一三一〇号)  同(島村宜伸紹介)(第一三一一号)  同外三件(砂田重民紹介)(第一三一二号)  同(中村正三郎紹介)(第一三一三号)  同外二件(丹羽兵助紹介)(第一三一四号)  同外二件(羽田孜紹介)(第一三一五号)  同(羽田野忠文紹介)(第一三一六号)  同(原健三郎紹介)(第一三一七号)  同外七件(早川崇紹介)(第一三一八号)  同外二件(福田赳夫紹介)(第一三一九号)  同外十九件(藤井勝志紹介)(第一三二〇  号)  同(松野頼三君紹介)(第一三二一号)  同外二件(三原朝雄紹介)(第一三二二号)  同(森下元晴君紹介)(第一三二三号)  同外三件(安田貴六君紹介)(第一三二四号)  同外一件(山本幸雄紹介)(第一三二五号)  老人保健法案反対に関する請願田中伊三次君  紹介)(第一二七七号)  同(枝村要作紹介)(第一二八八号)  同(中村重光紹介)(第一二八九号)  同(渡部行雄紹介)(第一二九〇号)  社会保障社会福祉拡充等に関する請願(森  井忠良紹介)(第一二八五号)  老人保健医療制度改善に関する請願河上民  雄君紹介)(第一二八六号)  同(田邊誠紹介)(第一二八七号)  老人医療費有料化所得制限強化反対及び  保健医療制度拡充に関する請願外一件(土井  たか子紹介)(第一二九六号)  同外一件(永井孝信紹介)(第一二九七号)  老人医療費無料制度改悪反対に関する請願(  島田琢郎紹介)(第一二九八号)  同(城地豊司紹介)(第一二九九号)  老人医療有料化反対及び老後保障制度確立に  関する請願枝村要作紹介)(第一三〇〇  号)  同(田邊誠紹介)(第一三〇一号)  年金医療制度改悪反対に関する請願(北山  愛郎君紹介)(第一三二六号)  同(田中恒利紹介)(第一三二七号)  同(細谷治嘉紹介)(第一三二八号)  年金制度改悪老人医療有料化中止等に関  する請願新村勝雄紹介)(第一三二九号)  同(田中恒利紹介)(第一三三〇号)  同(森井忠良紹介)(第一三三一号)  同(横路孝弘紹介)(第一三三二号)  覚せい剤中毒精神障害者対策推進に関する  請願井出一太郎紹介)(第一三七一号)  同(小川平二紹介)(第一三七二号)  同(小沢貞孝紹介)(第一三七三号)  同(唐沢俊二郎紹介)(第一三七四号)  同(倉石忠雄紹介)(第一三七五号)  同(小坂善太郎紹介)(第一三七六号)  同(清水勇紹介)(第一三七七号)  同(下平正一紹介)(第一三七八号)  同(中村茂紹介)(第一三七九号)  同(羽田孜君超介)(第一三八〇号)  同(宮下創平紹介)(第一三八一号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 十一月十日  自治体病院経営健全化対策に関する陳情書  (第一五八号)  中高年齢者雇用促進に関する陳情書外二件  (第一五九号)  医療ソーシャルワーカー制度化に関する陳情  書(第一六〇号)  療術行為制度化保険制度拡大適用に関す  る陳情書(第一六  一号)  老人医療費有料化反対に関する陳情書外二件  (第一六二  号)  国民健康保険制度充実に関する陳情書外一件  (第一六三  号)  興行場法の改正に関する陳情書  (第一六四号)  空きかん等散乱ごみ対策に関する陳情書  (第一六五号)  覚せい剤中毒精神障害者対策推進に関する  陳情書  (第一六六号)  老人保健法制定に関する陳情書  (第一六七号)  長期療養者介護改善に関する陳情書  (第一六八号)  留守家庭児童対策等充実に関する陳情書  (第一六九号)  老人福祉に関する陳情書外一件  (第一七  〇号)  上水道事業に対する財政援助に関する陳情書  (第一七一号)  季節労働者雇用確保及び生活保障等に関する  陳情書外二件  (第一七二号)  聴覚言語障害者対策推進に関する陳情書外二  件  (第一七三号)  低所得者福祉のため灯油の支給制度化実現に  関する陳情書(第  一七四号)  市町村社会福祉協議会充実強化に関する陳情  書外七件(  第一七五号)  身体障害者対象範囲拡大に関する陳情書  (  第一七六号)  難病対策強化拡充に関する陳情書外一件  (第一七七号)  原子爆弾被爆者等援護法制定に関する陳情書  外一件  (第一七八号)  身体障害者雇用促進に関する陳情書外一件  (第一七九号)  各種年金受給者に対する寒冷地手当支給制度  化に関する陳情書  (第一八〇号)  全国ハンセン病療養所整備拡充等に関する  陳情書  (  第一八一号)  在日韓国人国民年金適用に関する陳情書  (第一八  二号) は本委員会に参考送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  老人保健法案内閣提出、第九十四回国会閣法  第七四号)      ――――◇―――――
  2. 山下徳夫

    山下委員長 これより会議を開きます。  内閣提出老人保健法案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、これを許します。森井忠良君。
  3. 森井忠良

    森井委員 この際、確認質問をいたしておきたいと存じます。  第一の質問は、一部負担の問題でございます。  一部負担医療機関ごとに支払うこととされておるわけでございますが、せめて総合病院において二以上の診療科にまたがる場合は、一部負担については配慮すべきではないかと考えるわけでございます。大臣の所信を承っておきたいと存じます。
  4. 村山達雄

    村山国務大臣 御指摘の問題につきましては、御趣旨の線に沿って前向きに検討いたしたいと考えます。
  5. 森井忠良

    森井委員 次は、歯科保健対策についてでございます。  歯科保健対策については、若いうちから積極的取り組まなければ手おくれになる可能性があると思うわけでございますが、いかがでございましょうか。
  6. 村山達雄

    村山国務大臣 歯科保健重要性については十分認識しており、老人保健法による保健事業においても、健康教育、健康相談等の場において歯科保健を取り上げるよう配慮してまいります。  なお、歯科疾患については、幼児期から青壮年期を通じて一貫した対策が必要であると考えており、現在行われておる歯科健康診査等の充実を図るとともに、歯科保健対策の進め方についても十分検討してまいりたいと考えております。
  7. 森井忠良

    森井委員 次は、老人保健を進めていく上の必要なデータの収集の問題でございます。  適切な老人医療診療報酬支払い方式のあり方について、国立病院、国立療養所において必要なデータの収集その他調査研究を進めるべきであると思うわけでございますが、この点についてお伺いをしておきたいと存じます。
  8. 村山達雄

    村山国務大臣 老人を対象とするリハビリテーション病床の整備や老人慢性疾患専門医療推進につきましては、国立医療機関の役割りとするところも大きいと考えており、適切な老人医療のあり方や診療報酬等の検討に役立つようなデータに関する調査研究については、国立病院、国立療養所の活用を図ってまいりたいと考えております。
  9. 森井忠良

    森井委員 老人保健法の施行に伴いまして関連をしてまいりますのが、政府管掌健康保険の一般保険料率の上限の問題でございます。この上限につきましては千分の九十一をこの際引き下げるべきではないかと思うわけでございますが、いかがですか。
  10. 村山達雄

    村山国務大臣 政府管掌健康保険の一般保険料率の上限につきましては、現在の上限設定の経緯等を十分配慮し、老人保健制度発足後における老人医療費の実績、保険給付費や報酬の推移等を見て、社会保険審議会で御審議いただいて、その調整を図りたいと考えております。
  11. 森井忠良

    森井委員 次は、医療法の問題でございます。いまもって国会に提出をされておりません。医療法の改正につきましては、申し上げましたようにできるだけ早く国会に提出をすべきだと思うわけでございます。この点についてお伺いをしておきたいと存じます。
  12. 村山達雄

    村山国務大臣 医療法の改正につきましては、関係方面との調整をできるだけ急いだ上、次期通常国会に提出できるよう努めてまいりたいと考えております。
  13. 森井忠良

    森井委員 次は、医療費適正化対策の面から医療機関における領収書や明細書の発行、医療費通知の推進を図るべきであると思うわけでございます。この点についてもお伺いをしておきます。
  14. 村山達雄

    村山国務大臣 患者自己負担分の医療費領収書については、その発行の励行がなされるよう努めてまいりたい。いわゆる明細書の発行についても実施可能な医療機関から実施するよう行政指導を行ってまいりたいと思います。  また、医療費通知についても未実施保険者に対する行政指導等を行い、その一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
  15. 森井忠良

    森井委員 老人保健を進めていきます上に指導医療官の増員は不可欠でございます。また医療機関の指導監査を強化することも当然必要になってくる存でございますが、その点についてお伺いをいたしたいと存じます。
  16. 村山達雄

    村山国務大臣 御指摘のように指導医療官の充足を図り、医療機関に対する指導監査を一層強化してまいりたいと考えております。
  17. 森井忠良

    森井委員 保健所に係る補助金については交付税回しという説もあるわけでございますが、こんなことを許してはなりません。必ず存続すべきではないかと思っておりますが、この点についても大臣の所信を承っておきたいと存じます。
  18. 村山達雄

    村山国務大臣 保健所に係る補助金については、厚生省としてはお説のとおり対処いたしたいと考えております。
  19. 森井忠良

    森井委員 以上で終わります。
  20. 山下徳夫

    山下委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————
  21. 山下徳夫

    山下委員長 この際、戸沢政方君外二名から、自由民主党、公明党・国民会議及び民社党・国民連合三派共同提案に係る修正案が委員長の手元に提出されおります。  提出者より趣旨の説明を求めます。戸沢政方君。     —————————————  老人保健法案に対する修正案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————
  22. 戸沢政方

    ○戸沢委員 ただいま議題となりました老人保健法案に対する修正案につきまして、自由民主党、公明党・国民会議及び民社党・国民連合を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。  修正の要旨は、第一に、老人保健審議会は、保険者の拠出金等に関する重要事項を調査審議するものとすることであります。  第二に、老人保健法による診療方針及び診療報酬は、厚生大臣が中央社会保険医療協議会の意見を聞いて定めることといたします。この場合、中央社会保険医療協議会においては、老人の特性等を考慮し、合理的な診療方針及び診療報酬が決められるよう御審議をお願いすることといたします。  第三に、老人保健法による医療は、健康保険法及び国民健康保険法による保険医療機関等で行うものとすることであります。  第四に、老人保健法による医療の対象者に、現在予算措置で行っております六十五歳以上七十歳未満で一定程度以上の障害のある者を加えるものとすることであります。  第五に、一部負担については、外来時一部負担金の額を五百円から四百円に、入院時一部負担の支払い期間を四カ月から二カ月に改め、その軽減を図るとともに、特別の理由によって支払いが困難と認められる者については、国民健康保険法における一部負担の減免制度に準じてこれを減免することができるものとすることであります。  第六に、保険者拠出金に係る医療費の額と加入者の総数による案分率は二分の一として、これを法定することであります。  第七に、保険者拠出金に対する国の補助率は、健康保険法、国民健康保険法等の国庫補助率と同じ率を法定することであります。  その他所要の修正を行うこととしております。  以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
  23. 山下徳夫

    山下委員長 以上で修正案の趣旨説明は終わりました。  この際、国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見を聴取いたします。村山厚生大臣
  24. 村山達雄

    村山国務大臣 政府としては賛成しがたいが、院議として決定される以上、やむを得ないものと考えます。
  25. 山下徳夫

    山下委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に付します。  討論の申し出がありますので、順次これを許します。古賀誠君。
  26. 古賀誠

    ○古賀委員 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっております老人保健法案及びこれに対して自由民主党、公明党・国民会議、民社党・国民連合が共同で提出した修正案につきまして、修正案及び修正案を除く原案に賛成の意を表するものであります。  本格的な高齢化社会の到来を控え、予防から治療、リハビリテーション等に至る総合的な老人保健対策の確立が急務となっております。  政府原案は、このような要請にこたえて、壮年期からの疾病の予防や健康管理を推進することにより健康な老人づくりを目指すとともに、今後とも増加する老人医療費負担の公平を図るものであり、その趣旨については評価できるものの、主として次のような諸点について所要の修正を行うことにより、さらに内容の改善が図られるものと考えます。  まず第一に、医療に関する診療方針及び診療報酬は、厚生大臣が中央社会保険医療協議会の意見を聞いて定めるものとし、老人保健審議会は、保険者の拠出金等に関する重要事項を調査審議するものとすること。  第二に、老人保健取扱機関という制度を新たに設けることはせず、医療は、健康保険法及び国民健康保険法による保険医療機関等で行うものとすること。  第三に、医療の対象者に、従来予算措置で老人医療費を支給してきた六十五歳以上七十歳未満の寝たきり老人等を加えるものとすること。  第四に、一部負担については、外来時一部負担金の額を五百円から四百円に、入院時一部負担金の支払い期間を四カ月から二カ月に改めるとともに、特別の理由によって支払いが困難と認められる者については、これを減免することができるものとすること。  第五に、保険者拠出金の案分率については、二分の一としてこれを法定するとともに、保険者拠出金に対する国の補助率については、健康保険法、国民健康保険法等の国庫補助率と同じ率を法定することであります。  以上の修正は、本委員会審議を通じ、最善の努力を尽くした上での結果であり、これによってさらに本法案の目的の達成と円滑な実施に資するものと考えるものであります。  このように、老人保健法案並びに自由民主党、公田党・国民会議、民社党・国民連合提出の修正案は、老人保健対策の画期的な推進老人福祉の一層の増進を図るもりであり、私どもとしては、この修正案及び修正部分を除く原案に賛意を表するものであります。  これをもちまして、私の討論を終わります。(拍手)
  27. 山下徳夫

  28. 栂野泰二

    栂野委員 私は、日本社会党を代表し、ただいま討論に付されました老人保健法案の原案及び修正案について、そのいずれにも反対する立場から、以下その理由を簡潔に申し述べたいと思います。  わが党は、去る十月十五日の本会議における厚生大臣の趣旨説明以来今日に至るまで、本法案が果たしてその立法趣旨にかなう内容を備えているかどうかについて、審議を尽くそうと努めてまいりました。  本法案第一条に掲げる「国民の老後における健康の保持と適切な医療の確保を図る」という目的を達成するためには、どうしても欠くことのできない幾つかの条件が必要であります。それはまず第一に、国民を薬づけ、検査づけにし、とめどもなく医療費を増大させているばかりでなく、脱税の温床にさえなっている点数出来商払い方式を見直すことであり、第二に、市町村に対し、新制度の実施主体にふさわしい権限を持たせ、マンパワーの充実や諸施設の整備に必要な財源を確保すること、第三に、老人が貧富の差別なく必要にして十分な保健医療サービスを受けられるように、この際、保険外負担を解消し、新たな窓口負担を設けるようなことをしないことなどであります。  こうした見地から本委員会における審議を振り返ってみますと、政府原案はこれらの必要条件を欠き、また、政府答弁においてもこれらを補うべき何物も見出し得なかったと言っても決して過言ではありません。  特に診療報酬のあり方については、政府原案では老人保健審議会に諮問するとなっているのでありますが、この点については関係審議会はもちろんのこと、第二臨調答申においても老人医療の特性を踏まえた合理的支払い方式を確立すること、現行医療費支払い方式の改革案を検討し、早急に実施することとしていることなどを踏まえ、われわれは、政府がいつ、どのような諮問を行うのかについて再三再四問いただしました。しかし、その結果明らかになったことは、政府には診療報酬見直しについての具体的方針は全くなく、そもそも本気で見直そうとする気持ちさえ持っていないということであります。  さらに、この問題で見逃し得ないのは、与党自民党の態度であります。修正案では、診療報酬のあり方を老人保健審議会に諮問することさえやめてしまい、既存の中央社会保険医療協議会の意見を聞いて厚生大臣が決めることにしようとしているのであります。  すでに御承知のように、中医協は、点数出来高払い方式という現行の枠組みの中で、単にその点数を調整し、改正することを主要な役割りとしてきたという経過があるのでありまして、実は、政府もそのことがわかっているからこそ、今回の老人保健制度に適用すべき新たな支払い方式については、老人保健審議会の検討にゆだねようとしたと思うのであります。それを、事もあろうに与党が政府原案を改悪してまで中医協にかえるというのでありますから、これはまさに前代未聞であり、このことは、支払い方式見直さずという点で日医と自民党、厚生省との間に初めに合意ありきという、われわれが追及し続けた疑惑が、ついに修正案という形をとってあらわれたとしか考えようがないのであります。  修正案は、老人医療費の一部有料化について若干の緩和をしていますが、そもそも老人医療費の無料化は、長年社会の進展に寄与してきた老人を敬愛し、その安らかな老後を国が全責任を持って保障することをうたった老人福祉法のいわば象徴的制度としてすでに定着しているのであります。したがって、たとえ少額であれ、これを有料化することは、老人福祉法の基本理念そのものを否定することであり、とうてい容認しがたいのであります。  以上要するに、本法案は、一面、国民の求める健康な老人づくりの制度創設を装ってはいるものの、それはあくまで表看板だけのことであり、真のねらいは、行政改革の一環として、この際、老人医療費の国庫負担軽減を図り、そのしわ寄せを老人本人と被用者保険、地方自治体の負担増に転嫁しようとするところにあると断ぜざるを得ません。まさに羊頭を掲げて狗肉を売るのたぐいで、かかる政府原案にはもとよりのこと、基本的にその延長線上にある修正案にもわが党は最後まで反対することを申し上げ、討論を終わります。(拍手)
  29. 山下徳夫

  30. 平石磨作太郎

    ○平石委員 私は、公明党・国民会議を代表して、老人保健法案審議の終局に当たり、賛成の立場から討論を行います。  急速に進展する高齢化社会を前に、若干の曲折はありましたものの今後の老人医療の進むべき方途が策定されたことは、施策の大きな前進であると考えるものであります。特に従来から指摘されていた医療と保健との一貫性について曲がりなりにも包括的医療のベースが築かれたことは、これを大きく評価するものであります。  もとより本法案は完全無欠ではありません。施策のメリットの多くは今後の運用にかかっております。法の運営と行政の推移を厳しく監視するとともに、政府に対し改善へのさらなる努力を強く要求するものであります。  あわせて、本法案は他の現行保険制度と無関係ではなく、現在抱えているところの制度間格差や不均衡を放置しておいて本法案の実効は期しがたいのであります。また、本法案は政府公約における医療保険制度改革に連動しゆくものであり、できるだけ早い機会において保険制度全体の抜本的改革に着手されることを望むものであります。  本法案について社会保障制度審議会はその意見において「老人医療問題の解決のためには、医療機関の適正配置、医療機器の重複投資の是正等の医療資源の効率的配分・利用、医療の質の向上、診療報酬の適正化等医療費適正化対策が不可欠である。さらに、診療報酬支払方式の基本的見直し等の抜本的対応も重要である。また、関係者が進めつつある、いわゆる「医療費の無駄排除」の努力は、引き続き推進されなければならない。」と指摘しております。本委員会の質疑においても述べたように、医療費の増大は著しく、また、そこにおいて支払い方式のあり方は無視できないものがあります。したがって、老人医療の特性から見て適正な診療報酬のあり方を検討することは、本法案立法のポイントでもあり、今後の老人保健事業推進においてゆるがせにできない課題であり、中央社会保険医療協議会において審議する必要があります。  以上の観点から、以下本法案に賛成する理由を簡潔に申し述べます。  第一に、医療だけでなく、予防からリハビリテーションまでの一貫した保健事業を導入し、いわゆる包括的医療を目指していることであり、健康教育、健康相談そして訪問指導を行うこととしたことを評価するものであります。  第二に、老人保健に関する重要事項を審議するため老人保健審議会を設置し、老人保健の推進を期していることであります。  第三には、一部負担について、外来時一部負担の軽減、入院時負担金の徴収期間の短縮、そして低所得者に対する減免規定を明記したことであります。  第四には、保険者拠出金の案分率を政令でなく本法に明記したことであります。  第五には、診療報酬についても老人の特性に見合う適正な改善が見込まれることでございます。以上のことから、政府提案の老人保健法案について、修正案に賛成し、右修正部分を除く原案について賛成し、討論を終わります。(拍手)
  31. 山下徳夫

  32. 米沢隆

    米沢委員 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま終局審議を迎えました老人保健法案につきまして、修正案並びに修正を除く原案に対し、賛成の立場で討論を行います。  御承知のとおり、今回提案されました老人保健法の政府原案は、その目的と基本的理念に示されておりますように、国民の自助と連帯の精神に基づき、国民の老後における健康の保持と適切な医療の確保を図るため、ややもすると治療の保障に偏重しておる現行制度を改め、予防から治療、機能訓練に至る一貫した各種保健事業を総合的に行うとともに、それに必要な費用は国民が公平に負担することを大きな目的としており、その趣旨につきましては高く評価できるのであります。  しかし、政府原案には多くの問題がありました。  その第一は、各保険者が共同で拠出する医療費拠出金の案分の問題、すなわち財政調整にかかわる問題であります。  今回、老人医療に要する費用につきましては、国、地方公共団体のほか、各保険者が共同で財源を拠出するという、多年懸案でありました財政調整が一部導入されますことは、従来の経緯から見ると画期的なことであり、関係者各位の御理解を多とするものであります。しかし、本法案第五十九条を見る限り、七十歳以上の加入者調整が政令の改変によっては際限なく進むことになっており、今後の老人医療費の増高いかんによっては各保険者の経営努力を萎縮せしめ、場合によっては拠出金を負担する被保険者の急激な負担増を招来せしめる可能性もあるわけでありまして、私どもは何らかの歯どめの措置が必要であるとの結論に達しました。したがって、修正交渉に当たりましては、保険者拠出金の案分率は、政令でなく、二分の一として法定化せよということを強く主張いたし、結局その実現を図ることができましたことは、大いなる前進であったと思います。  第二の問題は、一部負担の導入の問題であります。  現行の老人医療費公費負担制度は、所得制限はありますものの患者負担はなしという制度でありますが、これに今回新たに患者の一部負担を導入するという問題は、財政上のこととはいえ、事柄上大きな論争を巻き起こしたことは当然であります。  元来、理屈からいえば、受診が必要であるかどうかを医学を知らない老人に判断させて自制を求めることはかなりむちゃな話ではありますが、たとえば老人が病院に殺到して、病院、診療所の正常な診療が阻害されたり、病院のベッドが慢性疾患の御老人たちに占拠されて、緊急重症患者の収容に支障が生じるなどの数多くの事例を考慮いたしましたときに、また保険制度がまさしく健常者によって支えられているという事実を考えれば、個々の不満は数多く残るにいたしましても、私どもは無理のない範囲での適正な受益者負担はある程度受忍することが、健全なる医療保険制度の発展にはやむを得ざる処置ではないかと理解を示さざるを得ません。  しかし、その金額の多寡、低所得者暦への配慮は当然あってしかるべきであって、私どもはこのような観点から、外来、入院とも一部負担の額を提案の二分の一にすること、また入院については一部負担徴収期間を四カ月から一カ月に改めること、低所得者については一部負担を免除する措置を講ずること、そして特に、現行の健保法上でも問題があるわけでありますが、総合病院等において診療科目ごとに一部負担を課されることは高齢者にとって過重な負担になることにかんがみ、その是正を求めるなどの修正要求を行い、その実現方に努力をいたしましたが、結局、外来時一部負担を五百円から四百円に、入院時一部負担の徴収期間を四カ月から二カ月に縮減、低所得者に対しては減免措置を講ずる等の修正を果たすことができました。この際私どもは、不十分ではありますが、まずは一歩前進と評価し、内心じくじたるものを残しつつ妥協せざるを得ません。参議院段階での再修正を期待いたしたいと思います。  ただ、総合病院等の診療科目別一部負担徴収の非は、政府におかれて早急に前向きに御検討され、その善処方を強く要請するものであります。  第三は、本法案における医療給付の対象年齢の問題であります。  老人福祉法では、老人に対し、その心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じ、もって老人の福祉を図ることを目的として、六十五歳以上の高齢者に対し必要な保障を行っております。  この老人福祉法の精神に基づくならば、今回の老人保健法も、七十歳以上ではなく六十五歳以上の高齢者を対象として医療給付を実施して初めて、整合性のある行政と言っていいと思います。残念ながら今回は、従来予算措置として実施しておりました六十五歳以上七十歳未満の重度の寝たきり老人を法的対象者に加えるだけで、私どもの提案は受け入れられるものとはなりませんでした。  ただ、ちなみに六十五歳以上を対象ということに修正いたしますと、保険財政上老人医療費が約一兆二千億円負担が増大することも事実でありまして、今日の厳しい財政環境を考慮いたしましたときに、対象者の拡大は今後の努力目標として政府が真剣に検討されることを要請してやみません。  第四に、これは本法案に関連する最大の問題点でありましたが、この新しく発足する老人医療制度が一体どのような支払い方式で支えられていくのかという点が、その骨格さえ明らかにされないままに、財政対策のみが先行するということで大きな混乱を生じたという問題であります。  御承知のとおり、本法案の大きな柱である老人保健審議会の設置にっき、一時はその存廃さえ議論されましたが、本審議会の役割りの持ち方いかんによりましては本案の行政効果を左右する重大な問題が伏在いたしておりますことを考えましても、結局審議会が設置されることになりましたことは、きわめて当然なことだと言わねばなりません。  ただ、本制度による診療方針及び診療報酬については、中央社会保険医療協議会の意見を聞いて定めるよう修正されましたが、本制度の創設による適切な医療供給の体制とともに、診療報酬のあるべき姿を求めることは、まさに重要な課題と言わざるを得ません。中底協の専門的な角度からの論議に国民各居の意見が十分反映されることを期待して、賛成するものであります。  最後に、本制度の目的を達成するためには、老人の健康維持にふさわしい保健事業のシステム化、特別養護老人ホーム、在宅ケアなど関連福祉サービスとの連携、保健医療施設の整備拡充、デーケア、ナーシングホーム等のいわゆる中間施設の計画的な拡充、マンパワーの確保、保健所の機能強化、医療機関の協力などの各般の施策の充実強化と、それを裏づける財政的な配慮が必要不可欠であり、政府は、これらの施策の充実強化に最大限の努力を傾注する義務があると考えます。  私は、本制度の円滑な運営のため行政が果たすべき責務を誠実に実行されんことを強く要求し、賛成の討論を終わります。(拍手)
  33. 山下徳夫

  34. 小沢和秋

    小沢(和)委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました老人保健法案に対して反対の討論を行います。  御承知のように、現行の老人医療費無料化制度は、一九七〇年代に全国のお年寄りや住民の強い要求と運動によって、革新自治体を中心に燎原の火のように広がり、七三年一月、ようやく国の制度として実施されました。  この医療費無料化制度の発足は、健康に不安を持つ全国のお年滞りに大きな再びと安堵をもって迎えられたのであります。  それを制度発足後わずか八年で、軍事費や大企業優遇の補助金などをふやすために、国家財政の赤字と再建を口実に、臨調答申に沿って本制度改悪を行うことは断じて許すことができません。  わが党の反対理由の第一は、本法案が患者一部負担の導入によりこれまでの無料化を廃止する制度的な改悪であるからであります。  大臣は、この患者負担がお年寄りにとって大した負担ではないなどと強弁していますが、外来四百円、入院九千円という毎月の負担は、差額ベッドや付添料などの保険外負担がいまなお解消されていない現状では、重い負担としてお年寄りにのしかかることは明白であります。とりわけ月額二万円台の老齢福祉年金しか受けられないお年寄りや低所得層の方にとって過重な負担になることは明らかであり、受診抑制をねらったものであります。  わが党が一貫して本委員会などで明らかにしてきたように、岩手県沢内村、長野県八千穂村、高知県野市町などのすぐれた実践例は、いずれも医療費の本人負担を無料にすることによって受診率を高め、早期発見、早期治療により健康の早期回復と医療費そのものの低減をも可能にしています。ところが、政府はこれらの歴史的成果を学ばず、これに逆行して一部負担を導入することは、病気を重くし、回復を長期化させ、医療費を増高させる結果になることは必至であります。  第二は、本法案が、いま政府が進めようとしているにせ行革の一環であるからであります。  財界主導の臨調第一次答申に忠実に従い、お年寄りの健康を守るための国の財政支出はこれまでより大きく削り、さらにその上に、地方自治体が単独で実施している七十歳未満の老人医療費無料化制度廃止をうたい、政府も廃止するよう強く干渉する態度を表明しています。これは憲法が定めている自治権への侵害であります。このような臨調路線の一環としての本法案を許すわけにはいきません。  第三は、保健事業についてであります。  本法案が新たに保健事業を行おうとする点はわが党がかねてより主張していたわけでありますが、本委員会の審議を通じて明らかになったように、保健事業の円滑な実施には政府案でも八千名の要員の確保が必要であるにかかわらず、その見通しや具体的保証がありません。最低限必要な要員や施設が整わなければ保健事業がその実効を上げ得ないことは明らかであります。  わが党は、このような本法案の十分な審議のため、参考人の招致のほかに、公聴会や連合審査会の開催を要求してきましたが、拒否されました。また、質疑者が残っているにもかかわらず質疑を打ち切るなど、非民主的な委員会の運営も容認するわけにはいきません。  修正案につきましては、以上述べた理由から、この法案の本質を何ら変えるものではなく、賛成しがたいものであります。  日本共産党は、老人医療費の無料化制度を後退させる本法案の撤回を要求するとともに、お年寄りが安心して医療が受けられ、病気の予防が十分に行われる制度確立を目指して奮闘することを表明し、討論を終わります。
  35. 山下徳夫

    山下委員長 これにて討論は終局いたしました。     —————————————
  36. 山下徳夫

    山下委員長 老人保健法案及びこれに対する修正案について採決いたします。  まず、戸沢政方君外二名提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  37. 山下徳夫

    山下委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいま可決いたしました修正案の修正部分を除いて、原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  38. 山下徳夫

    山下委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。     —————————————
  39. 山下徳夫

    山下委員長 この際、湯川宏君外五名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、新自由クラブ・民主連合及び柿澤弘治君共同提案に係る本案に附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者より趣旨の説明を求めます。湯川宏君。
  40. 湯川宏

    ○湯川委員 私は、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、新自由クラブ・民主連合及び柿澤弘治君を代表いたしまして、本動議について御説明申し上げます。  案文を朗読して説明にかえさせていただきます。    老人保健法案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について、速やかに適切な措置を講ずるよう配慮すべきである。  一 老人医療についての診療方針及び診療報酬は、老人の心身の特性を踏まえて改善を図るものとすること。  二 医療を受ける老人の負担を軽減するため、差額ベッド、付添看護等の保険外負担を早急に解消するよう、所要財源の確保と行政指導の一層の徹底を図ること。特に、私立大学附属病院における保険外負担の解消について格段の努力をすること。  三 薬価基準の適正化、医療機関に対する指導、監査の徹底、医療費通知制度の普及、高額医療機器の共同利用等の施策を積極的に推進することにより、医療費の無駄を排除し、その適正化を図ること。  四 レセプト審査の改善充実を図り、特にレセプトが迅速に保険者に送付されるよう努めること。  五 社会保険診療報酬支払基金における老人保健業務の実施に伴い、要員の確保その他業務体制の充実強化と審査体制の整備を推進すること。  六 医療機関等の適正配置を含め地域医療推進を図るため、必要な法制の整備に努めること。  七 医療以外の各種の保健事業が効果的に実施されるよう、保健婦その他の医療関係者の質量両両にわたる養成確保及び保健所等必要な施設設備の整備充実に格段の努力を払うとともに、必要な予算措置を講ずるよう努めること。  八 老人保健事業の円滑な実施を図るため、市町村に地域の関係者からなる連絡協議組織を設けるよう指導すること。  九 老人医療におけるはり、きゅう、マッサージの取扱いについては、その需要にこたえられるよう特段の配慮をすること。  十 痴呆を主とした老人の精神障害に対応するため、精神病床その他の施設の整備を行うとともに、老人精神障害対策に関する専門的な調査研究を進める等総合的な対策を講ずること。  十一 退職者医療制度についての検討を急ぐこと。  十二 老人の保健医療と密接な関連を有する年金福祉サービス、雇用、住宅等に係る老人福祉対策の一層の充実を図ること。  十三 本格的な高齢化社会の到来に対応し、老人問題に関する総合的な研究体制の整備について検討すること。 以上であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
  41. 山下徳夫

    山下委員長 以上で趣旨説明は終わりました。  採決いたします。  湯川宏君外五名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  42. 山下徳夫

    山下委員長 起立多数。よって、本動議のとおり本案に附帯決議を付することに決しました。     —————————————
  43. 山下徳夫

    山下委員長 お諮りいたします。  本案に関する、委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 山下徳夫

    山下委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————
  45. 山下徳夫

    山下委員長 この際、厚生大臣から発言を求められておりますので、これを許します。村山厚生大臣
  46. 村山達雄

    村山国務大臣 ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
  47. 山下徳夫

    山下委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後零時四十八分散会      ————◇—————