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藤原房雄君 確かに、去年の九月、道の財務
局長から石狩町に、ここの茨戸
ゴルフ場の
利用計画についてはどうかというお尋ねがあったことは私
どももよく承知しております。それに対しまして、町としましては別段
利用計画はありませんと。具体的な
利用計画はありませんと言うが、しかし、ただし書きがあるわけですね。ここは、町がつくりました石狩町の総合開発計画基本構想、こういうものの中にも、それからまた五十一年につくりました基本計画の中にも、いまもう札幌のベッドタウンとして、また石狩新港ができるということや人口が急増しておるということ、いま農村地帯とかなんかお話でしたけれ
ども、もうこの辺はすっかりいま変貌しつつあるわけですね。
そういうことにかんがみまして、町としましてもやがて十万都市になるだろうということで計画がいろいろなされておる。この五十一年段階での計画の中にも、「増大する住民及び札幌市をはじめ広域の観光レクリェーション需要の動向に対処しつつ、自然環境の保全を前提とし」「
河川敷地を
利用し、広域的な自然遊歩道、サイクリングロード及びそれらと一体となった公園、遊園地、ボート場、釣場等の
施設整備を行う」というこういうことや、また、広域幹線
道路網の都市計画決定などに対処して、明年度前半の議会提案を目途として現在基本構想修正作業を進めつつあるとか、こういうことで、ここは決して、町としては、もう
考えてない、無関心なところではないということですね。しかし、これは私は会社がどうとか、会社のためにどうこう言っているのじゃないんです。これは正当な理由があって、またそれなりの経過があってならば、それは当然
国民だれしもが納得する
手続を踏んでやるなら私はいいんですよ。しかし、道から開発庁、開発庁から廃川敷になりましていま
大蔵省の一般
財産ということですね。
この経緯を聞けば、それはそれなりの経過をたどっておるのですが、ここで問題なのは、
一つは
施設がこの中にあることですね。こういう建物が建ちますと非常にむずかしい問題が出てきますし、大体この建物を建てるときには、だれがどこでどういう許可条件のもとに建てさせたのかということにさかのぼらなきゃならないです。そういうことをいまここで云々してもしようがないんですけれ
ども――しようがないというよりこれは重大問題なんです。しかも、これが何年か経過いたしますと、そしてまたこの
土地は、年数がたてばたつほどこれは民法上の借地権というのはだんだんと強くなるわけですね。こういう既成事実をつくる
一つの時をかせがせているみたいにしか思えない節が多々あり、財務局が
お話ししたときには、これは文書にはなっていません、口頭だろうと私は思うのですが、恐らくあそこにはいろいろな計画が――聞いていないけれ
ども、
施設もあり、もしここをあなた方が国営優先ということ、
先ほどお話ありましたけれ
ども、そういう立場からいってあの
土地を望むとしましても、建物があったり、またあれだけの
施設をしたということになると、それに当然何らかの代償を支払わなければならぬ。
こういうことで、町としてそういうものをやり得るのかどうか、こういう話も当然これは出てくるだろうと思うんですよ。国で全部更地にしてお貸しいたしますなんて、いかに地方自治体といえ
ども国はそこまでのことは恐らく見ないでしょう。財政力の弱い、これから発展しようというところでありまして、現在まだそこまでいっておるわけじゃございません。これからが見込まれるということです。六十年には恐らく十万都市――七十年に計画変更したようでありますけれ
ども。こういう中でのことですから、町としてそんな財政力には耐え得ない。それならば、結論としては、いま
利用する計画はないと言わざるを得ない。しかし、そこについては、将来十万都市になったときには、当然町の中央部といいますか、大事な地点になるわけでありますし、あの百四十万、五十万になんなんとする札幌の住民が当然夏を
中心にこちらの方にレジャーにいらっしゃるわけでありますから、それ相応の
施設も
考えておる。先ほど申し上げたとおりです。
しかし、撤去とかいろいろなむずかしい金銭面のこと、
行政上のことならいざ知らず、この財政力の逼迫した中で地方自治体にそういうものを押しつけたとするならば、これは町としてはとてもやり得られることではありません。それは
大蔵省として全部きれいに更地にして借りるのかどうかというのだったら、恐らくこれは町としましてはこういう計画がございますという結論になつだろうと思うんですよ、私は町に行って聞いたわけじゃありませんけれ
ども、恐らくそういう話が、これは文書にはない、口頭の中であったのだろうと思うんです。もう過去からのいろいろなこと、私そういうことを懸念して四十八年にお話を申し上げ、
江崎自治大臣もこれは何とかしなければならぬことだということで善処するお話があったわけでありますが、その後やはりずるずる今日まできていまして、既成事実がどんどんつくられておる。
こういうことで、これは建物を建て出した
時点でどういう意図のもとに――これは多摩川の
河川敷やなんか中央部におきましては、こういうことはもう何といいますか見え透いたことで、とても許されないことなんですけれ
ども、
北海道あたりじゃ日が届かぬし、こんな
時代おくれなことがどんどん進行しているとしかぼくは思えないのですけれ
どもね。もう数少ない、大きくいま変貌しようという石狩町にとりまして、このことは、その周辺も含めていろいろな計画がなされておりながら、真ん中にどかっと座っているために、それを組み入れでいいのかどうか、計画立案の段階でもいろいろなことがあったのだろうと思うんです。
こういうことを
考えますと、
大蔵省が開発庁から受けたとき――道から開発庁。開発庁から
大蔵省と移管になったんですけれ
ども、そういうときにはやっぱり、これを受け取るときには廃川敷になったんだから
大蔵省の一般
財産として
大蔵省が受けなければならないのかもしれませんけれ
ども、そういう条件等についてはどうなっているのかということで、一応は、これは今後の払い下げがどこになるかということが明確でないということであれば、そういう問題についてはきちっとしなければならぬはずですね。一義的には地方自治体、公共ということであれば当然のこと。何となしに廃川敷になったから
大蔵省がそれをキャッチしたんだということではないのだろうと私は思うんですけれ
ども、そこのあたりは
大蔵省としてはどういう話し合いのもとにこれを開発庁から受け取り、そしてまた現在のこういう問題については、建物があり、そして日がたてばたつほど民法上の借地権というものも大きな権利が生ずるというこういう問題については、もうやむを得ない、もうそれはこの会社に払い下げるのは当然みたいにしてこういうものが進められておるのかどうか、どうなんでしょうか。