○本岡昭次君 私の持ち時間は四十六分でございますので、ひとつ答弁の方は簡潔に要領よくお願いしたいということを初めに要請をしておきます。
そこで、
河本長官初め
局長から、いろいろ
山田委員の質問について、六・四%を
実現できなかったことにかかわっての答弁がありましたけれ
ども、私は納得できないのです。これは
政府の
見込み違いというよりも、当然なるべくしてなった七・八あるいは七・七だと私は見ているんです。そして的確な
対策が打てなかったことに対するもっともっと率直な反省が必要であろうと、こう
考えます。私は九十三
臨時国会のときに
河本長官に質問いたしました。最終的に
物価指数は一三九・三%、そして対前年度比七・七%
程度になるんではないかということを私は言いました。いま同じことを、
局長が七・七%になるでしょうと言っている。私は何も予想屋ではないですけれ
ども、過去四年間のこの経過を見たらこういうふうになるという私のような素人でもわかっていることがなぜ
政府はわからなかったのか。あなた方専門家でしょう。いまごろ七・七%になるでしょうというようなことを私はよく言えるなというふうに思うんです。しかも
河本長官が、これから目に見えてよくなるでしょう、その理由は
卸売物価がどうの、
公共料金がどうの、
生鮮食料品がどうのと、いろいろとこうおっしゃいました。そしていままた
異常気象と
原油値上げがその理由なんだとおっしゃいましたけれ
ども、乏しい
資料の中で判明したことは、何も
異常気象やら
原油は、この七・七%、あるいは私は七・八か七・九になると思うんですが、そうしたところに押し上げていったその直接の犯人でも
原因でもないということなんです。それはやはり
公共料金です。私がいまから言いますことについて的確に答えていただきたい。
先ほども
公共料金の
寄与度が十二月で二・二%と、このようにおっしゃった。
物価押し上げ、十二月の
物価上昇は七・一%です。そのときに一般サービスは一・六、一般商品は三・九、
季節商品は〇・六のマイナス、こういう形で推移をしてきているんです。しかしその
公共料金というものは、三月
段階で〇・九%が四月で一・八、五月で二・三、そしてずっとそのまま二%台で今日まで推移してきているんですね。一般サービス、一般商品、
季節商品それぞれの年間の動きをずっと見ていくと、特に
季節商品は犯人扱いされることが本当にかわいそうだと思うんです、何にもなってないですよ、
寄与度から見れば全然。むしろマイナスということをずっとやっている。ただ八、九に冷夏とかいうふうなことがあって少し
寄与度が上がったという
程度なんです。三月から四月に〇・九から一・八、こういうふうに二倍に上がった。そして五月に二・三%になった。そして依然としてずっと高
水準を続けてきた
公共料金、これが七・七、七・八、そして幾ら
政府が下げようとしても下げることができなかった。
野菜に
原因を押しつけようとしても、そのことが理由にならなかったのはここにあるんじゃないんですか。そしてまた
公共料金こそ
政府が具体的に扱うことのできる
物価の中身じゃないんですかね、上げなければいいんですから。自由競争で市場原理が働いているものに対しての介入というのは非常にむずかしい。しかし
公共料金だけは、これは
政府がやれること。それを四月にきちっと上げておいて、
あとどうしたかという問題、私はここにおいて責任が問われると思うんです。
それから
河本長官は
卸売物価がどんどん下がってきていると言うが、なるほど大変な山型を描いています。ところがよく調べてみると、原・素材というふうなものは確かに七、八で上がって、それからいまは前年度よりも下がっておりますが、次に来る中間商品、原料、素材から次の中間商品になると、そうした原料、材料の卸売のその山よりももっと低い形で推移をしておる。非常に低い。そしてなだらかである、値動きも。そして最終的な完成品、要するに
消費者物価になってくるのですが、そこになると全然
卸売物価のような傾向を示していない。なだらかに徐々に徐々にずっと上がっていっている。
卸売物価の
影響が来るでしょうというが、何も来ていない。上がるときだけ一緒に上がって、全然値下がりと
関係していない。
政府がこの流通の問題なりあるいは便乗
値上げとか、あるいはまたこれは公取委の管轄かもしれませんけれ
ども、実際
物価の独占的な
状況がどうなのかといった市場に対する監視、監督、そうしたものに
政府が積極的にかかわっていっておれば、
卸売物価の動きにかかわって
消費者物価が中間商品から完成品と移っていく過程で下げることも可能ではなかったか、このように思うんです。決して私は
原油と
季節商品に責任を転嫁すべきでない。これは挙げて
政府の責任である。そして私の極論を言わしてもらえば、
政府はもともと六・四%にならないということを承知の上でこれを出して、そしてそのときどきに
修正をしながら結局国民をごまかしたんではないか、私はこう言わざるを得ぬのですが、的確な反論があるならお願いしたいと思うんです。
河本長官にお聞きしたいです。