○野間
委員 外務省は知らぬ
わけですね。これはいままで
国会でも論議になかった
建物です。これを現地でいろいろ
調査もしておりますが、正体不明の
建物、こう言われるしろもので、しかも一八五〇というその
建物を特定して
国会でもあるいはその他でも論議になったことはただの一度もない。しかもこれが大変なしろものではなかろうか、私はこういう疑惑を持っておる
わけですね。
いま、
局長はこれらの存在を知らないという
お話がありました。私、ここに米軍の作成しました地図を持ってまいりました。これらの当該部分だけを別にコピーしておりますので、これをお渡ししたいと思います。
これは、ここに作戦に関する記載個所がありますが、ドローイングナンバーがFI四六—一—八〇、作成日付が八〇年の八月十三日、ゼネラル・レイアウト・マップ、こう書いたところがありますね。ここに記載がされております。したがって、これは米軍が作成しました地図で、可能な限り入手できる、そういう限度で一番新しいもの。これは、私、赤で囲んでおると思いますが、この図面で初めてこの一八五〇という
建物の表示がある
わけです。この図面で初めてこれが出てきた。現地の平和
委員会や原水協の
関係者の人たちも、これについて初めて一八五〇というものがわかったのだということを言っておる
わけであります。
〔青木
委員長代理退席、稲垣
委員長代理着
席〕
ここで問題は、いま申し上げましたこの周辺の関連する
建物というのはこういうことなんですが、いま一八一〇あるいは一八一一、このちょうど北、距離を測りますと約三百メートル前後のところに一八五〇の
建物、これがある
わけですね。そして、この道路でずっと巡回しておりまして、さらに北へ参りますと二〇〇六を中心とした一群の
建物がある
わけです。さらに一八五〇のすぐ東には一八七〇、七一、これがありますね。さらに、それから一八五〇、一八一〇、一一、この三つの群のちょうど中間点あたりに二〇一二という
建物がある
わけですね。
これは平和
委員会やあるいは原水協の
調査によりましたら、この検問所から入りまして、まず一八七〇あるいは七一、ここを起点といたしまして、ずっとこの二〇〇六、これを通りまして、さらに一八五〇、こういうところをずっと巡回するというのが日課のようです。先ほど教範を使いまして申し上げたように、飛行場の近くに核は分散する、こういう教範、そして現実に現地でいろいろと動きを見ておりますと、私
どもの疑いは一八一〇あるいは一一が組み立て所である、ちょうど教範と同じようなものがそっくりそのものがある
わけですが、恐らくここで組み立てて、そのほかいま私が指摘したようなところ、ここでコンポーネンツを分散しておるのではなかろうか、こういう疑いを非常に持つのです。
調査の対象として特に私が指摘しておきたいのは、この一八五〇という
建物であります。いま
局長に同時にお渡ししました資料の中で、一八五〇を大きくしたもの、それがあると思います。これを見てみますと、この一線の土盛りですが、この長さが約百メートル、ちょうど南北ですね。高さが約三・六メートル、あるいは四メートルかもわかりません。それからこういう直線の土べい、土盛りと、そしてそれにコの字型のこういう土盛りがしてありまして、この中に一八五〇の
建物がある。外から見ますと、この土盛りより平屋の
建物の屋根がかすかに見える程度にすっぽりとこの
建物が隠れておる、こういう状況であります。
しかも、私たちの
調査でわかったことは、ここは
日本人が全く接近できない、こういう場所であります。中には従業員がおりますけれ
ども、
日本人の従業員でも近づくことはできない場所です。それから、もちろん避雷針が立ててありますね。それから監視が非常に厳しい、こういうところであります。恐らく私たちの推測では、この一八五〇の
建物に弾体、核物質、もしコンポーネンツを三つに分けるとすればその中心部分ですね、この弾体の部分が、ここは半地下か何かわかりませんが、ここにあるのではなかろうかという疑惑は非常に強い
わけです。
これは先ほど申し上げたように平和
委員会や原水協の
調査、あるいは私たちの
調査、それから教範、こういうものとあわせ考えてもここは大変疑惑に包まれたところであって、やはり岩国に核があったのだということは一層強まったという
感じがしておる
わけであります。いませっかく教範のいろいろな検討を進めておる、こういうことであります。
また
外務大臣は前回の六月一日の連合審査のときに上田耕
一郎議員に、立入
調査を検討したい、こういうお答えをされております。これは十数年前、
交渉当時、伝染病の発生源が米軍立川基地ということで
国民に不安が高まった、そこで米側と話し合い、立入
調査を実施し成果を上げたことがある、そういう趣旨でよく話し合いたい、こういうふうにお答えになりましたね。
この点について、いまちょっと所用で出ておられましたけれ
ども声が大きいから聞こえたと思いますが、いま申し上げたように、単に一八一〇あるいは一一、これだけではなくて、この周辺に非常に疑惑に包まれた
建物があり、しかも
調査の結果、そこは常に巡回している、そして作業がなされておる、
日本人は接近できない、監視が非常に厳重である、避雷針もある、土盛りでごっぽり囲まれたところに、これは一八五〇でございますけれ
ども建物がある、こういうのも含めて、いま
国民がこれだけ大きな核に対する不安を持っておる
わけですから、やはり
園田大臣が言われたように立入
調査をぜひ早急にやっていただきたい、こう思う
わけであります。六月一日にはこれを約束されました。具体的にどういう方法でいつごろやられるのか、これをぜひお聞かせいただきたいと思います。