○草野
委員 図面で増設の申請がなされたときに、図面だけは出されていて、そういうことはもちろん書かれていたかどうかもわかりませんし、また
通産省としてもいまのお話のように図面だけのチェックであって、
現場へ行ってのチェックというものは実際には何もなされていない、そこにやはり
一つの問題点があろうかと思うのですね。
それから、ランドリーのろ過室の構造についても、コンクリートの厚みはたしか十センチくらいだということを伺いました。スラッジ貯蔵
タンク室の床は約八十センチくらいの非常に厚い構造になっている。そういう建物を同じ
一つの壁で仕切ってくっつけた場合、当然のこと、このランドリーの薄い床の方は、これはもう建築上だれが見たってわかるように、これは曲がる現象だとか、またそれが切断されて沈下する現象だとか、こんなことが起きることは建築上のイロハのイじゃないかと思うのですね。そういうことも今回の場合は何もチェックがされてなかったし、また
原電側としても、そういうことはわかりつつも平気でそういう建物をつくっている。しかも、建物の方の検査は県の方の
一般の建築確認申請、
通産省の検査の対象になっていない。ですから、建物の構造についてはかなりいいかげんな方法で建てられていたのじゃないか、そういうことを私はこの間
現場へ行って
感じました、
たとえば
一つの例を申し上げますと、ランドリーのろ過室の囲いというのは普通の波形の鉄板で囲われているだけなのですね。その鉄板は下の方からのぞいてみると外のお目さまが入っているのです、要するにすき間があるということですね。しかも、床から二十センチか三十センチくらいずっとこうセメントで打ってありますけれ
ども、その上のトタン板との間にはすき間があるわけですよ。こういうきわめてずさんな建築の仕方なんですね。しかもここは全部立入禁止の制限
区域になっているところでしょう。そういうところであるにもかかわらず、そういうまことにずさんな構造でできている、これは
通産省も直接行って今度はちゃんと確認してください。そういう建物なのです。果たしてこれでいいかどうかということ、これが
一つ、
それからもう
一つは、マンホールの問題ですね。第二マンホールとか第三マンホールが工場の中にあります。先ほどのXマンホールについては、私
どももあれを見つけたときに非常に驚きました。驚いたけれ
ども、もっと驚いたことは、それを工場の
最高責任者である所長さんが何も知らなかったということです。果たしてこんなことがあるのかと
思いました。
その点は省略いたしますけれ
ども、第二マンホールの傍らに何か洗たくの
タンクみたいのが置いてありますね。私
どもが二十二日に
調査に行きました。そうしたら、そのナンバー2のマンホール自体も、そのそばにある
タンクも非常にきれいになっているのですね。しかし、その二日前にそこの写真が撮られております。この写真を見ますと、この
タンクにも、それからマンホールのわきの壁も、ずっといままで汚い水がたくさんたまっていたらしく、その跡がこうついているわけです。しかも、それはマンホールのふたよりも水位が高くなっているわけです。恐らくこれ、
廃液みたいなものがここにたくさんたまったのではないかということが想像されます。そして、それがマンホールの口よりも高くなっているわけですから、当然マンホールを通じて地下の排水路にも流れた、私はこのように想像できると思うのです。これは二十日の日の午後一時三十分に撮影された写真です。それが翌々日の二十二日には全部きれいになって、わからなくなっているのです。一体これはなぜわざわざこうきれいにされたのか、どうしてこういうような
廃液らしきものがたまった跡があったのか、この点の説明をしてください。