○
政府委員(和田裕君) まず、検討会の趣旨ということでございますが、
先生御存じのとおり、陸上自衛隊及び航空自衛隊に装備すべき短SAMにつきましては、さきに
防衛庁といたしましては、国産短SAMの採用決定をいたしまして現在五十六年度の予算
概算要求中でございますけれ
ども、
国会等で本件に関しまして種々の御論議もいただいた経緯にかんがみまして、機種の選定に当たっては慎重の上にも慎重を期するために、その指摘を受けた問題点も含め広く庁外の識者の御
意見をお聞きして参考にしたいということでございます。
それから、どういう人を集めたかということでございますが、六人の方に集まっていただいておりまして、この六人の方というのはい
ずれもそれぞれの
専門家でございます。まず名前の方から申し上げますと、武安義光さん、これは新技術開発事業団の理事長でございます。それから久住忠男さん、これは軍事技術全般、特にロケット、ミサイルの
専門家の方でございます。それから島秀雄氏、これは宇宙開発事業団の顧問の方です。それから武田峻さん、これは航空宇宙技術研究所科学研究官でございます。このお二人の方は飛しょう体工学
関係にお詳しい方でございます。それから久保俊彦氏、これは日立製作所の顧問でございます。日立製作所の副社長をされておった方でございます。それから最後でございますが、菊地誠氏、これはソニー中央研究所長でございます。これらの方は、私
どもといたしましては、ミサイルの機種決定問題につきまして公平かつ客観的な
立場から御
意見をいただくということを考えておるわけでございますけれ
ども、最新のミサイルシステムを技術的な観点から十分理解、消化し得る職業上のバックグラウンド、経歴、経験、こういったことを有する第一級の識者の中から選考するのが適当だというふうに考えて選考させていただいたわけでございまして、いまお名前を申し上げたときもある程度グルーピングして申し上げましたけれ
ども、ミサイル自体が飛しょう体でありますということ、それからかつ短SAMの場合には低空脅威に、端的に言いますと航空機に対するものであるということでございますので、飛しょう体工学
関係のバックグラウンドを有する方であること、それから最新のミサイルシステムというのは、
先生御存じのとおり日進月歩の電子工学技術を駆使いたしましたいわゆるメカトロニクスの代表的なものであるということにかんがみまして、メカトロニクス
関係のバックグラウンドを有する方、こういった点に重点を置いてバランスを考慮して選考したと、こういうことでございます。
最後に、何を検討したかということでございますが、これにつきましては、詳細につきましては現在検討会が始まったばかりでございますし、検討が終わりました、まとまりました
段階で御報告させていただきたいというふうに考えておりますが、せっかくの御
質問でございますので、昨日には、一般的に
国会でいろいろ御議論いただいた問題点を初めといたしまして、それから私
どもが
基本的に短SAM選定に当たりまして想定いたしましたところの陸上自衛隊及び航空自衛隊の運用の
要求、それからそういった
要求に照らしまして短SAM、国産短SAM、その他の短距離SAM、ということは要するに具体的に言いますと、ほかの国でつくりましたところの短距離SAMでございますが、こういったものがどういう点でそういったような運用
要求に合致し、あるいは合致しないか、その程度、そういったようなことにつきましてはわれわれとしてはどういうふうに考えているかというようなことにつきまして御説明し、またいろいろ御
質問を受けたと、こんなようなことになっているわけでございます。