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青木薪次君 いまのような答弁をこの前にしてくれたらよかったと思うのでありますが、了解いたしました。
それから、私のところの静岡県はいま東海大地震でおびえております。大体、東海大地震について関心があるかという設問をしたところが、七〇%以上が非常に心配しているんです。それから町内会単位にいま防災組織をつくりまして、起震車の中に私も実は乗っているんですけれ
ども、起震車で震度六ぐらいでいま訓練をいたしております。そういうようなことでございまして、特に静岡県は先般気象庁長官が
説明をされましたように、一八五四年、安政の大地震から数えましてすでにことしは一九八〇年、大体百年ないし百二十年ごとに大地震が来るという周期の中に生きているわけでありますが、ちょうどこの駿河湾
——伊豆半島から浜松方面に向けてすっぽりこの辺がいわゆる一番の危険地帯である。前兆現象としては御前崎の辺が大体一年間に数センチ隆起をしている。片っ方が沈んでいる。真ん中辺が沈んでいるというようなこともありまして、これはもうやってくるだろうという悲壮感に満ちて実はやっているわけです。
そこで私は、先般投資条項のところで、
国鉄で一番大変なのは盛り土地区である、トンネルの入り口である、それからこのままいけば静岡県の橋は全部震度六ないし七で落橋してしまうのじゃないかというようなことが実はささやかれているわけであります。余り物騒な話でありますので、目の前にこのような地震が迫ってくるということが指摘されている今日、手をこまねいてぼんやりしているわけにはいかない。東海地震に対する特効薬はないかもしんないけれ
ども、私
たちの知恵のある点やあるいはまた私
たち自体が相当備えあれば憂いなしということで考えてやっていきたいということを考えて、いま
対策を講じているわけでありますが、特に地震は、地盤が地すべりとか、山崩れとかあるいはまたがけ崩れということや、急傾斜地が、あるいはまた地震が来ることによって土地が液状化状態、ヘドロのような状態になっているというようなことが非常に心配されておりますし、それから軟弱地盤が静岡県は特に由比地区を
中心といたしまして、新潟県の糸魚川、そして松本を通って、それから赤石山脈を通って静岡県のこの地区に来ているわけであります。
先般、百八十万立米でしょうか、地すべりが起こりまして、
国鉄は
東海道本線にふたをしてしまったわけです。しかし、この
地域なんかは、特に
東海道本線が通っている、新
幹線がトンネルで通っている、それから国道一号線が通っている、それから東名高速道が通っている、しかも由比から富士までのバイパスもある。まるでがけの下のようなところにこれだけ大動脈が通っているわけであります。このことについて、大地震が起こったときに、
国鉄はどこかで線路が遮断されたら後はもう使えないんだよというようなことで、全然復旧に使えないんだというようなことで、地震
対策としては全く考えてない。私はこの間まで災害
対策委員長をやっておりましたし、その点から考えてみて、とにかく大地震立法に伴う財政特例法の制定に努力いたしまして、まあ
与党の皆さんとも話し合い、
政府と話し合って、約五千億、そのうち六割は静岡県、約三千億円は、一般の財源のほかに三千億円で
輸送用の通路とか、やれ河川の改修とか、道路の改修、橋の点検とか、のり面の改修とか、急傾斜地
対策、防災
対策、しまいには病院から学校の
対策まで実はやっているんですよ。
ところが
国鉄は一体どうなっているんだと言ったら、ありませんと、こう言うわけ。ありませんと言っても、これはもうそんなわけにいかぬということで、いろいろ調べてみると、移流用で何かことし四十億円で、来年できたら八十億円ぐらい、何とか流用できないだろうかというようなことを考えているということを聞きました。しかし、財政が困難だから、この地震
対策に使わぬでもいいということにはならぬ。ひとつその点で私の
発言皆さんひとつ聞いておっていただきたいんでありまするけれ
ども、もしあの直下型の震度七の四百ガルなんというやつが来たら、津波が来るわ、
国鉄は倒壊するわ、どうしようもない。
〔
理事桑名義治君退席、
委員長着席〕
緊急
輸送に使わないというんならそれはそれでしょうがない。しかし、そうだとするならば、どっかの橋が壊れてしまった、のり面が落ちてしまった、由比地区など山崩れで線路を埋めてしまったというようなことになった場合に、私は一週間や十日ぐらい
国鉄が通らぬでは済まない。恐らく少なくとも一月や二月は復旧に手間取ると思うんです。この点について
国鉄当局は地震
対策なんかについて大蔵省や
運輸省と話し合うというような努力がちょっと不足しているように私は思うんです。その点について、いま
大臣うなずいていらっしゃる。どうですか、この点ですね、ひとつ担当の常務はどう考えますか。