○久保(等)
委員 計画については、昨年の
連合審査の
機会に私が
お尋ねした際にも、現在鋭意検討をしているところでありますといったようなことが言われておるのですが、まあ、いま
お尋ねするところによりますと、どうも鋭意努力をせられた一年半における計画というものについて、その間、昨年よりも相当具体的にわれわれに
説明をされるという状態にはなっておりません。私は、そういった点から考え合わせましても、なぜこの
法案の
審議を非常に急がれるのか、その真意が非常に不可解であります。
特に、最後になりましたが、
放送法改正の問題に
関連して強く昨年来私
ども要望し、また昨年来、特に国会が、先ほ
ども申し上げたように通常国会が二回も開かれた、当然私は、その間における国会の
委員会での
審議なりあるいは
連合審査における
審議なり、そういったものが十分に取り入れられて、その上に立って
法案が
提案されてしかるべきだと思うのです。
法案そのものは、本来でありまするならば、三回も
廃案になるような
法案は国会に出すべきではありません。少なくとも
廃案になるということは、すなわち、国会の意思が、決定をすることができない、要するに適当でないという判定が下ったのと同じことなんですから、そういったものを、三回でも四回でも五回でも何回でも出すなどというのは、まことに私は
国会軽視だと思います。また、
審議そのものを無視しておると思うのです。
一体、昨年来国会で
審議されたことはどこにどう生かされておるか、残念ながら何も生かされておりません。このことについて私は厳重にむしろ警告を発しておきたい。
文部大臣あるいは
郵政大臣にしましても、もうすでに担当者はそれぞれ交代してしまった、そういう中でなおかつ強行しなければならぬ、ぜひひとつ何とか早く成立をさせなければならぬといった理由はどこにあるのですか。特になぜ急がなければならぬのか。また
附則の問題で扱うには余りにも大き過ぎる
放送法の
改正問題については、分離して単独に出すべきだという私
どもの主張に対しても一顧だに与えない。一体それらの理由がどこにあるのか。私は、
放送大学といったような、事
教育に関するような問題については、与野党を問わず、とにかく全会一致で、やはり将来に対する非常に大きな夢と希望が持てるような形で発足をすべきだと思うし、
放送大学そのものをつくることについては、私
どもは決して反対ではありません。できるだけ
教育の
機会を多く持つ、また特に、
放送大学がねらっておるのは、僻地の
人たちに
教育の
機会均等を与えようという
考え方から発足しているのですから、そういう立場からまいりますならば、
放送でなければできない
教育の面があると思うのです。そういう点からいくと、残念ながら、計画を見ると、東京タワーから東京の首都圏方面だけにまず
電波を出すというような計画だけが先行して、この点だけはある程度はっきりしておりますが、しかし、その後の計画になると全くもことして見通しが立たない、そういう
放送大学学園というものを一体なぜ急いでつくらなければならぬのか、まことに私
どもは不可解ですし、非常に大きな疑問を持たざるを得ない。
したがって、先ほど来のこの問題については、
法案を撤回して、分離して
提案をすること、しかも、
放送法の
改正問題については、さっき
郵政大臣の御答弁がありましたが、これは全くいただけませんが、調査会等を設けて徹底的に
議論をする、そういう中で
放送法の
改正を行い、順序としては
大学学園法案を国会に出してまいる、そのときには
附則の中には
放送法の一部
改正などは入っておらぬわけですから、そういう形の
審議をして、堂々と
審議をし、堂々と国民一般に、衆知を集める形で、
放送大学学園として将来皆が非常に希望の持てることが約束せられるような
学園をつくってもらいたいと思うのです。
もう時間が参りましたので終わりたいと思いますが、本日の審査における私の
質問時間そのものもきわめて窮屈な中で、昨年来の私自体が
質問いたしましたことについては、重複を避けて
お尋ねしたつもりなんですけれ
ども、しかし、少なくともいずれも根幹に触れる問題であろうと思いますから、ぜひ慎重に扱ってもらいたいと思うし、この
法案そのものは当然撤回してしかるべきだということを申し上げて、私の
質問を終わります。