○岩崎
説明員 お答えいたします。
お答えの順序をちょっと逆転いたさしていただきまして、第六次五カ年計画の建設計画のポイントから話さしていただきたいというふうに思います。
第六次五カ年計画は五十三年度から五十七年度にかけます五カ年間の拡充改良計画でございますが、
考え方といたしましては、充実した国民生活の実現に寄与すること、経済社会活動の効率化に寄与すること、それから安定したサービスを確保するための基礎設備の拡充改良を図ることというようなことを基本といたしまして、具体的な問題といたしましては六項目ほどございますけれ
ども、第一番目は、加入
電話の新規並びに移転の申し込みに対して常に応じられる体制を維持すること。また年々の
通話量の増加に対応すること。
それから二点目といたしましては、過疎地域など
電気通信設備の整備のおくれた地域におけるサービス改善を図ること。さらに具体的に申しますと、加入区域の七キロメーター円への拡大、それから地集の一般化、あるいは農村公衆
電話の普及をさらに図るというようなことでございます。
第三点目といたしましては、社会福祉の向上に寄与する
電話サービスの充実に努めることというようなことで、シルバーホン等、あるいはまた、五十六年度からは肢体不自由者用
電話機器等を開発するということになっております。
第四点目といたしましては、多様化いたしますお客様の御要望にこたえるために、各種
電話サービスの普及を積極的に進めますとともに、新しい
電話サービスの開発拡充に努めることということでございまして、プッシュホン、ホームテレホン、親子
電話、ビジネスホン等、在来からありましたものの普及をさらに図りますとともに、自動車
電話というようなものに代表されますような新しい
電話サービスの拡充に努めるということでございます。
第五番目といたしまして、公共的、全国的、開発先導的システムを中心にいたしまして、データ
通信の拡充開発を推進いたしますとともに、画像
通信——これは先ほど
先生、キャプテンというようなお話がございましたが、移動
通信等を含め、
通信システムの拡充開発を積極的に推進すること。
第六点目といたしまして、非常災害等の異常時における
電気通信サービスを確保するための諸施策を推進すること。
こういうような六点ほどが大きな項目でございまして、それらをもとにいたしまして、サービスの拡充、改善を図るということといたしております。
また、既設
加入者に対しまして安定した良好なサービスを提供していくことが必要でございまして、電送路、市外交換設備など基礎設備の拡充整備と、ステップ・バイ・ステップというようなものに代表されます旧形交換機の更改等、老朽設備の更改改良を推進するということにしております。
電気通信と申しますのは、将来はディジタル化ということが世界的に見ても必須の方向でございますので、
電電公社といたしましても、光ファイバー
通信とかあるいはディジタル
通信等の研究、実用化の推進を図っていくということにしてございます。
それで、五十六年、五十七年というお話でございましたけれ
ども、五十六年度につきましては、現在概算要求を提出している段階でございますけれ
ども、その中身を申し上げますと、ただいま申し上げました第六次五カ年計画というものを基調にいたしまして、引き続き加入
電話につきましては百三十万の増設をいたしまして需給均衡を維持する、またその中には、約二百十万と思いましたが、二百十万の移転にも応じていくということでございますし、それから
電気通信網の維持改善、それから新たな
電気通信サービスの開発拡充、さらに過疎対策、福祉対策用
電話、防災対策等、ただいま六次計画で申し上げましたようなものを投資の重点といたしまして、建設投資額一兆八千二百億円というものをもって概算要求をしている状況にございます。
それで、五十七年度の建設計画がどういうふうになるかということでございますが、まだ具体的な
検討ができる段階ではございませんけれ
ども、今後とも
公社は、
電気通信サービスに対する広範な社会的な要請にこたえる義務があると思いますので、これを幾つかのカテゴリーに分けて申し上げますと、第一番目といたしましては、申し込めばすぐつく
電話、これは年間百万を超えます新規加入がございますし、年々増大する移転へも対応する必要がございます。それから、どこへでもすぐつながる
電話という、この
電話サービスの基本的な
機能というものを維持していく必要がございます。
第二点目といたしましては、現在約三千八百万を超えます
加入者がすでにおるわけでございますけれ
ども、日本の
電話は非常に故障が少ないということが世界的にも言われておりまして、そういうものをもととして経済活動、社会活動あるいは家庭生活というものが成り立っているというふうに
考えられますので、そういうよいサービスレベルというものを今後とも維持する必要があるであろうということで、経年劣化しております設備というものを逐次適切に整備、取りかえまして、また、取りかえるときには新しいサービスの要望にもこたえられるというような設備で取りかえていく必要があろうと思います。
それから、三番目といたしまして、より便利な
電気通信サービスの提供というようなことで、
電話サービスにつきましてもまだ各種のサービスの提供地域というものは全国的に見ても非常に限られているということでございますので、まず各種サービスというようなものが全国一円どこへでも提供できるようにするということが大事であろうかと思いますし、また新しい自動車
電話等のサービスも拡大していく必要があろうと思います。
さらに、近年はデータ
通信あるいはファクシミリ
通信というものの需要と申しますか、そういうようなものが非常に激しいものがございまして、DDX、これは新データ網
通信サービスと申しておりますが、私
どもはデータ
通信の基本的なサービスであろうと
考えております。また、加入ファクシミリ
通信網サービスと申しますのをファクシミリの基本サービスというふうに
考えておるわけでございますが、これらのサービスのサービス提供地域というものをできるだけ早く全国に拡大する必要があろうかというふうに思います。
第四点目といたしましては、
公社がやはり公共的な性格といいますか、公共的な仕事をしなければならないということでございまして、過疎地域対策とか福祉用の
電話機器の開発とか、あるいは東海沖地震に代表されますようなそういう天災地変というようなものに対します防災対策というようなものを進めていかなければならぬと思います。
なお、それらを進めるに当たりましては、まず
機能的に満足する必要がございますし、さらに、
一つの
機能を満たすにもできるだけ経済的にそれを達成する必要がございますので、そのための研究開発というものにも重点的に投資して、投資といいますか配意していく必要があるのではなかろうかというふうに思っております。
それで、以上申し上げましたようなことを推進いたします上で、先ほど申し上げましたディジタル
通信というものが、経済的に、かつ非常に
機能的に高度になり、新しい
通信需要に対しても経済的、効率的に対処できるということでございますので、ディジタル
通信というものを積極的にその中で取り入れていかなければならないというふうに思っております。
それで、建設投資の額と申しますのは・・・(竹内(勝)
委員「時間がないので簡単に」と呼ぶ)失礼いたしました。
以上でございます。