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野口委員 いずれにしても、それは
郵政省の内部で考えている判断基準に基づいて決められた差であります。国民の立場から考えてみますと、どこに住んでいようと、どこで
郵便物を出そうと、同じ立場で取り扱ってもらわなければならないというのがこちらにあります。
郵便局の方は、取り扱いの関係上、たくさんあるところは二回配達をする、たくさんあるところは何度でも行く、こういうような基準で考えられますが、国民の側、出す方から見れば、どこで出そうと同じ
料金で同じように公平に受けなければならぬという権利を持っているわけですね。ところがその基準たるや、実は
郵政省でお決めになるけれ
ども、
郵務局長は偉い人だから上の方だけしかわからないでしょうけれ
ども、現場の方へ行きますと、
郵便区の認識も非常に局によって格差があるのですよ。それは長い伝統と歴史の中でありますから一概に変えられないでしょうけれ
ども、たとえば
郵便区の区画を変えるにも物すごく何日もかかって変えるのですよ。そのくらいむずかしいものなんだということは、ぼくは部内出身だからよく知っています。わかるけれ
ども、余りにも前時代的に守り切っているのです。
先ほど西村先生の
お話があったときに、新しい局ができてその配達区域を決めるときにも、既存の
郵便局の配達区域があるものですから、それとの競合がありまして、せっかく新しい
郵便局を建てたにもかかわらず、速達
郵便配達区域は目の前の一キロばかりのところに行かないのですね。というのは、向こうの局の配達区域になっているから、これは四キロ以上ありますからだめなんです。こちらから行けば一キロ以内で行くというような、そんなのは全国幾らでもありますよ。実はこの間も私
どもの選挙区の中で
一つそういうのがありまして、近畿郵政局へ参りまして速達
郵便物の区域の改正について
お願いをしました。そのときに言われるのは、地域住民の方々の理由はよくわかります、私
どももそのようにしたいのです、ところが問題は金です、銭がないんです、こういうところに最後は来るのですね。銭のことで話があったから、ついでにそこでは
一体何かということになってくると、この一種、二種の話が出てきて、速達
郵便小包の話になってくるわけですよ。
私はなぜこんな話をするかといいますと、
料金を上げる、上げざるを得ない、この方は確かに一方的には理由はあるでしょう。しかし、少なくとも国民の側にしてみれば、そういったいわば矛盾、
郵便を配達される、あるいは
郵便を利用する者に対する格差のある矛盾を、少なくとも不公平をなくしていくという考え方をもっと前に出して、もっと建設的に
郵政省が取り組んでもらわなければ、これは私
どもが仮に賛成するとかそういうことではなくて、国民の中から大きな反対世論が沸き起こってまいりますよ。だから私の言いたいのは、いま新設局の配達区域、特に速達区域の
決定に当たって隣接局との協議
決定が行われると思うのですけれ
ども、実際はやっておられると思うのですけれ
ども、と同時に、住民の意思をどのような形でとろうとなさっておるのか。
先ほどあなたは
郵便協力会と言われましたけれ
ども、もっと変わった形でやってもらいたいと思うのです。
特に私の申し上げました例は、実はこういうことです。
郵便局を建てるについて土地の提供をしてもらいたい、それで当該町の町当局等にも非常に働きかけられまして、だから町当局も一生懸命動きまして、安く土地を
郵便局のためだということで提供をした。そのときの約束として、新しい局ができましたら当然速達区域の拡大とか集配区の問題についても住民の皆さん方の御意見を承ります、こういう約束で新しい局舎の土地を提供した。ところが、局舎が建って一年たつけれ
ども、実はその速達区域も全然改正されないし昔のままだ、何のために
郵便局ができたのかさっぱりわからないじゃないか、こういう
言葉が出てくるのですね。だから
先ほどの
郵務局長の御返事で私も安心したのです。そういう具体的なものがあれば私のところに言ってこい、直してやるからという話だったから、これはありがたいことだと思って
先ほど喜んでおったのですけれ
ども、そういう具体的なものは全国津々浦々にありますから、この
料金制度を直していくというような時期に当たってそういった欠陥、不公平というものをなくしていくように、各郵政局、各
郵便局にそういう通達なりあるいは指導をぜひとも流していただきたい。そして、そのためにどれだけの
人員、どれだけの経費が必要なのかということを――当該局はみんな知っていますよ。ここをこういうふうに住民から言われている、飛び地になっていて、ここのところが配達区域外になっているとか、いろいろなことを言われている、そういうことを全部挙げておると思います。この現状を
御存じですか。
御存じじゃないと思うのですが、どうですか。