○
池田政府委員 一昨年の道路交通法の改正によりまして、共同危険行為といったような新しい暴走族にかかわります罰条を御制定いただいたわけでございますが、その
関係もございまして昨年前半期ぐらいまでは、比較的暴走族の蝟集走行というのも少なかったわけでございますが、昨年の秋ごろから急にまた出てきておるという実情でございまして、ことしになりましてからも、たとえば五月の土、日で一番出ましたときには、全国で七千人ぐらい集まって走行したという実態がございます。最近は、取り締まりその他によりまして若干その数が少なくなっておりますけれ
ども、まだ現在でも残念ながら二、三千の者が蝟集走行しておるというのが実態でございます。
この暴走族の問題につきましては、ことしの六月に調べましたときの
人員が八百三十五グループ、三万五千人余りということでございまして、これまでにない多くのグループ数、構成
人員というふうになったわけでございます。これが特徴といたしましては、
一つは少年が大変多くなってきている。八〇%近くが少年だというような実態等もございまして、交通問題のみならず、少年問題として十分
考えなければいけない。また先ほど御
指摘のとおり
地域の静穏を大変害する、しかもまた通行の車両その他にも大変な被害を及ぼすということで、そういった観点からも対処してまいらなければいけないということで、
警察のみならず
地域を挙げて取り組んでいただいておるわけでございますが、何と申しましても
警察といたしましては、そういった違法行為を確実に検挙して、補導その他の
措置を講ずるということがまず第一であろうかと思います。
サンプル
調査で恐縮でございますけれ
ども、昨年の六月に実は九百八十九人の十二グループの構成員を調べてみましたところが、昨年の十一月にはそのグループの構成員は千八百二十九名というふうになっているわけでございますけれ
ども、当初の九行八十九人のうち四三・五%は離脱しておる。しかし、さらに新しく千二百七十名の者が入りましてそういう数になっている。さらにことしの六月の数字を見ますと、当初の構成員のうちさらに一七・八%、百七十六名の者が離脱いたしまして、当初からの一年間に残っておりますのは三八%
程度ということでございます。大変に交代が激しい。その交代というのは、やはり
警察が検挙いたしまして補導いたしますと脱落する、さらにそれを上回る予備軍的な者がどんどん入ってくるということでございますので、これはそういった取り締まり等によりまして
警察が適切な
措置をする。たとえばその後の行政処分につきましてもさらに
強化することを
考えておりますし、検挙をいたすのも大変むずかしい実態がございますが、それの
体制も今後とも整備してまいりたいというふうに思いますが、さらに大きな
立場から先ほど申し上げましたように、
地域ぐるみによります活動の推進というのが必要であろうかと思います。
こういった観点から、中央におきましても先般各省庁の申し合わせというものを実施していただきましたし、
地方におきましてもすでに十八の
府県におきまして、
地方議会等におきまして暴走族の追放決議がなされ、それに即しました活発な活動が行われているという実態でございますので、こういった
警察の総合力とそれから
地域ぐるみによります活動の両面をさらに推進していただきまして、これに対処してまいりたいというふうに
考えております。