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亀岡国務大臣 天野委員にお答えいたします。
八月中旬ごろから
異常気象であるということでございましたので、まず八月の末に
異常気象対策本部というものを設置をいたしまして、技術的な
指導、それと、
冷夏でございますために
肥料等を余り多くやり過ぎますと
青立ちになるというようなことで、そういう面のいわゆる
冷夏対策というものを
指導するようにということで、これは
全国の
農政局を通じて各府県の
協力を得て通達を出したところでございます。
天野委員も
現状をごらんになってお
感じになったと思うのでありますが、私も参りまして、あれだけのりっぱな稲が
青立ちになっておるということは、とにかく
農家が
最後まで
収穫を信じて
肥培管理、
防除等にいかに本気になってやったかという証拠ではないか、私はこういう
感じがいたしたわけでございます。にもかかわらず、やませのひどい
影響によってああいう状態になったということは、まことに残念でございます。
続いて、八月十五日の
作況が八月の末に
発表になりますと、猛然と各
現地から反発がまいりました。そして、
農林水産省の
統計の
数字と
現地の
感じというものがもう非常に差がある、けしからぬ、こういう声がありましたので、薄々そういう声が
農林省にも伝わってきておりましたので、いつもでありますと九月十五日まで
統計情報部は
調査をいたさないわけでありますが、九月一日現在でさらに
統計情報部の
全国調査を
実施せしめたわけでございます。これもなかなか、
冷害が進行中でありますために、この
数字が出ました後も、大変な、また党やらあるいは各県やら
農業団体の方からも非常に厳しい批判がありまして、そして九月十五日の
被害発表、こういうことに相なったわけでございます。
したがいまして、九月に入りましてこれがもう相当激しい
冷害になる、こう予知されましたので、
共済関係の
評価準備というものを各県に
連絡をいたしまして
冷害対策の
準備に入るとともに、九月に入りまして
異常気象対策本部というものを
冷害対策本部というのに、たしか九月十一日だったかと思いますが切りかえた次第でございます。そして、そこを
中心にいたしまして、まず
共済の
支払いと同時に、それまで各
技術者を、ひどいと言われる各
方面に
調査に
派遣をいたしたわけであります。
東北、
北海道、
中部、
九州という
方面に
調査に出しますとともに、私
どもも手分けをいたしまして、政務次官、私
ども農林省の
事務当局等とそれぞれ
現地の
調査をいたした次第でございます。
そういうことでございまして、細かい党の方からの御
要請、
災害特別委員会からの御
要請等につきましては、一
項目一
項目ごとに当たりまして、
冷害対策の手落ちのないように万全の
処置がとられるようにということで
処置をいたしておるところでございます。
と同時に、
天災融資法の
発動並びに
激甚災の
発動、こういうものにつきましては、五十一年
災害のときには政令の
閣議決定が十一月二十九日であったわけであります。したがいまして、これよりも何とか早くできないか、こういうことで、実は十月六日現在の
被害額調査を
全国一斉に、
被害額としては最終的な
調査ということで
統計情報部をして
調査をいたさしめておるところでございます。これによりまして、一応現在、
天災融資法の
要請額、
自作農維持資金の各
市町村における
要請額、希望額と申しますか、そういうものの取りまとめをさせておるところでございまして、これらの取りまとめを早急に積み上げまして、できるだけ早く
天災融資法、
激甚災の
発動をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
と同時に、それまでのつなぎ資金につきましては、すでに
経済局長名をもって各金融機関に通達をいたしまして、融資の
協力方のお願いをいたしたところでございます。
と同時に、
全国の営林局長を集めまして、やはり国有林等において
就労機会をつくるために、五十一年
災害のときもたしか七億かの資金を出しまして、これが地元の
市町村長さん方から、あのような事業を今回はもっと起こしてほしいという
要請があったわけでございます。したがいまして、国有林においても少なくともこの前の五十一年のときの倍くらいは、その予算は集中的に行使できないかということで、いま具体的な案を実はつくらせておるところでございます。
大体以上のような線を出しますとともに、建設省並びに国土庁、特に自治省に対しまして、やはり
現地に行っていろいろ団体やら
農家やらあるいは
市町村の希望をお聞きしてみますと、なるべく手間賃になる仕事をやらせてほしい、こういうような希望が多かったわけでございます。したがいまして、
農林省といたしましても、農林漁業金融公庫の融資事業でありますところの融資単独事業を、三分五厘の低利の資金によって、これが、比較的小規模の仕事をやることができるようなものの活用でありますとか、あるいは各
市町村で単独でやりましたような場合、この起債を認めてほしいということを自治省によくお願いをいたしますとともに、
岩手県、
青森県等で、私が参りましたときも、もうすでに出かせぎに行きたいという方もおられるということで、労働省の方に対しまして、できるだけ質のいい出かせぎ先のあっせんということについて積極的な御
協力をお願いしたい、こういう点も実はお願いをしてあるところでございます。
大体以上でございます。落ちたところがあるかもしれませんが、それは事務
当局から回答いたさせます。