○草川
委員 それで、たまたまいま第二薬局というお話が出ましたが、患者にしてみれば待つのがいやだから、この大学病院に付属する財団が薬局を経営するということは個人としては希望するわけですよね。また、その財団としてそこで薬剤師を雇うのですが、もとの病院の方で薬剤師が足らない場合に、そこへ出向するわけです。早く言えば、定員が不足をしておるものを財団がカバーをするということになるわけです。これはやむを得ぬということで、ずいぶんこの財団が本病院に対してサービスをする形で下請になっていくわけです。これが知らない間にだんだんひとり歩きをするわけです。この財団というのは必要なんですよ、なければ困るのですよ。たとえば病院で、赤電話のお世話だとか給食のお世話だとか、いろいろなことをこの財団でやっておるわけですから、あってしかるべきだから、私はこの問題についてはとやかく言いませんけれ
ども、この財団がだんだんひとり歩きをするようになると第二薬局というようなものになる。これは私はきょうは触れませんけれ
ども、本来は問題なんですよ、保険者の立場から言うならば。大学病院へ行って薬をもらうのだけれ
ども、そこでもらえばどうってことはない、そのままもらえる。処方せんをもらって、そこの第二薬局に行って、同じ構内でもらうと処方せん料一枚五百円ですか、保険者が払うことになるのです。これは国家公務員の場合も、地方公務員の場合も、民間のそれぞれの健康保険でもみんな同じなんです。これは一見見逃しておるようだけれ
ども、非常に重要な根の深いものがある。だけれ
ども、いまそれをやめろというわけにいかぬのですね、現実に生まれておるわけですから。だから、これは私は一言で簡単に第二薬局の問題についてどうだこうだと言いましたが、その御
答弁はあえて私はもらいません。もらいませんけれ
ども、いまの現実的な運営というものは非常に重要な問題があります。
しかも、先ほど触れたように、そういうところですから、この財団がひとり歩きをしていきますと、そこの役員が、もらう方の大学病院の事務
局長が
理事長なんかやっておる。早く言うなら、おい、予算がない、だんだん行政改革でしぼられてきた、もう何にも
会議費もない、悪いけれ
ども財団で肩がわりしてくれ。これはあり得ることでしょうね、自分が決めるわけだから。こういうことがだんだんいろいろな新設大学にもふえてくる可能性がある。新しい大学は財団ではちょっとぐあいが悪いから、それを民間会社にひとつ選定をしようじゃないか、こういうことが出てくる可能性がございますので、私は行政改革もこれはむずかしいと思うのです。頭から一概にやっていきますと、どうしても払わなくてもいいものをそこで払うことになる。さらにまた、それがほかにいくということになる。結局お役人の方々の定年先のところになっていきますから、いわゆる民需というのですか、民間の方々が非常にそういうことを嫌うわけですよ。こういう問題がこの中で出てくるわけでございますので、兼職という問題については非常に重要な問題を内部にはらんでおる。
しかも、これは会計検査院の方にお伺いをいたしますけれ
ども、こういう財団の中でいろいろなものを調べてまいりますと、大阪大学の場合でも、国に駐車場にするからと言って土地を借りるわけです。八百十一万五千四百六十五円というものを払って駐車場の運営をするわけですけれ
ども、これも二千七百四十二万円ぐらいの収益がある。ということになると、幾ら人件費だとか管理費がかかったとしても、少しそういうものの差益というのが大きくなり過ぎやしないか。あるいは宮崎の医科大学の付属病院の場合でも、国に建物の借料というものを八十六万五千円払っておるのですけれ
ども、喫茶店だとかいろいろなところに又貸しをすることによって、転貸をして差益が四百七十九万も出ておる。これはもう正確に収支計算報告書で文部省に出ておるわけですよ。こういうことは果たしていいのかどうか、どの程度ならいいのか、こういう点について検査院の方の御意見を伺いたいと思います。