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武部委員 いま
増田社長がおっしゃった中で、独走を許さない本来の姿が行われなかった。――あなたのおっしゃっておること、まことにそのとおりだと思うんですよ。独走を許さないという本来の姿が行われなかったところに問題がある。なぜそうなったかということが問題なんです。そのことは、先ほど申し上げたように、
経営陣の問題にあるでしょう。したがって、先ほどあなたに
お尋ねいたしたように、取
締役全員がこの六月で任期満了になるわけですから、そういう
意味で、まさに
株式会社の本来の姿が行われるような人事の刷新、そういうものをぜひやってもらいたいということを強く要請をしておきたいのであります。
増田社長のこの
インタビューの
記事というものは、私はあなたがそういう姿勢でこれからの
KDDの運営に当たっていこうという決意のほどがよくわかりますので、その決意でひとつぜひ貫いてやってただきたいということを強く要請をしておきたいのであります。
次に、監査役の問題についてお
伺いいたしますが、先般ここへ
KDDの公認会計士である日本公認会計士協会の朝日会計社の
代表の方がお見えになりまして、何年にもわたって
KDDの会計の監査をやった経過の
説明がございました。私もちょっと言われたことをメモしておりましたけれ
ども、一年に百九十二日間も
KDDに出向いてやっておる。それも大体六名から七名の人間が
KDDに常時、一年のうち二百日も詰めておる。そうしておりながら、このことについて一体なぜわからなかったかという
同僚議員の
質問に
答弁しておられましたけれ
ども、全く要領を得ない。ここへ私書いておりますが、何か投資判断に資するためにやっておるんでそこまで目が届かなかったとか、そこまで権限がないとか、よくわからなかったとか、書類が整っておればあとは文句は言えないとか、いろいろなことを言っておられましたけれ
ども、私は大変疑問に思いました。
これを
契機にして、日本公認会計士協会の
会長から全国の会員に対して通達が出た。この通達をここへ持ってきましたが、これを読んでみて、これまたまことに驚きました。ここに書いてある。全部は読みませんが、証拠書類のないものまたは証拠書類の完備されていないと認めるものについては、
質問を徹底するなどの手続によりその支出の信憑性を確実ならしめる、なんというようなことがここに書いてありますね。それから、積極的な姿勢をもって臨めとか、いろんなことが書いてあります。これは
KDD事件を
一つの
反省材料として監査の充実
強化ということの通達のようでありますが、何をいまごろこんなことを言っておるかというふうに私
どもは受け取りたいのです。一年間のうちに二百日も
KDDに六人も七人もの会計士が出向いていってこのことが少しもわからなかったということは、一体何をしておったんだろうかというふうに思わざるを得ないのです。
きょうはここに会計士協会の方に来ていただいておりませんが、そういう
意味で、それならば一体その前提となるべき社内の監査状況はどうだっただろうか、このことを
考えてみると、これまた全く同じようなことをやっておったに違いない。だからわからなかった。何か
社長室に対しては社内の監査ができなかったというようなことを聞いておるのですが、事実そうだったのでしょうか。これを
最初にちょっとお
伺いしたい。