○竹本
委員 次に、きょうはちょっと増税の問題についてお伺いをし、また意見を申し上げたいと思う。私は後で申し上げますが、
一般消費税が取り上げられましたときに、これでいって三兆円の増収を得よう、大きな
見通しとしておおむね三兆円の収入を得ようということを言われたと思うのですね。私は、その点がいま問題になるのですけれ
ども、あの
一般消費税が
国民の
理解を得られなかったということで終わったのです。この前も
指摘しましたけれ
ども、それだけでは言葉が足りない。得られなかったから遺憾であるとか遺憾でないとかいう言葉がないのもおかしい。特に、得られなかったらこうするのだ、
財政再建についてはこういう行き方をするのだという第二の、セカンダリーの
改善計画というか増収計画がなければならぬと思うのですね。
大口融資規制について三井
銀行がクリアができなかった点について
大臣も対処されたわけでございますが、そのどきには細かいことは忘れましたけれ
ども、まずそれができなくて陳謝をする、次にはいまから少なくとも二年以内にこれをクリアをするという
改善計画を改めて出す、それだけのことを責任を持ってやり得なかったことについて責任を明らかにする意味でボーナスを返上するというようなことが中心であったと思います。支店を五つほど返上するという問題もありましたが、そういうことで
一つの問題を責任を持って
提案する、あるいは責任を持って
提案されたという場合には、それに対処する方法としてはいま言ったような責任を明確にするとともに、次善の
改善計画というものを出すべきであると思うのですね。
増収を三兆円というものをねらいとして
一般消費税を言われたわけでございますが、それができなかった場合に
政府が言ったのは、
理解を得られなかったというぼくの言う物理学的表現で終わっておって、遺憾であるとも言わなければ次善にはこういう形で考えるとも言わない。より根本的に言えば三兆円の増収というものが
日本の財政の決め手になるのだ、それは絶対に必要だということについての解明がほとんどなされていないと思うのです。しかし、私はいまざっと考えてみると、やはり
日本の財政を本当に再建するためには、そして五十九年までに赤字公債の
発行はやめてしまう、そして六十九年までには何とか払っていくのだ、こういう財政計画が本当に実行可能なためには、好むと好まざるとにかかわらずそれこそ三兆円ぐらいの増収はいまにして考えておかなければ、どうしてもそろばんが合わないと私は思うのです。そろばんが合うというお考えがあるならば、改めて承って結構ですが、私が見るところほかに方法はない。どういう増税をやるかということについては、きょうは時間もありませんし、いま参議院選の前でございますから論議するのが適当であるかどうかいろいろ考えられますから、そこは遠慮いたしますが、いずれにしても三兆円くらいの増収は絶対に必要であると思うわけです。
そこでお伺いをするのですけれ
ども、
一般消費税の問題は問題点を
指摘するにとどめておきますが、問題はたとえば五十六年度の
予算編成、いろいろ何とかレビューというのはよくはやりますからよくわかりませんが、サマーレビューから今度はウィンターレビュー、スプリングレビューとかいろいろ言っておられるようだけれ
ども、何のレビューでも結構ですけれ
ども、来年度の
予算編成をいまから考えておかなければならぬわけですけれ
ども、まず
大臣に
一つお伺いしたいことは、来年度は公債の減額を——ことしは一兆円やられた。これは英断であったというか
財政再建の手がかりをつかむという意味においては非常に大きな努力であったと評価をしております。もちろん、私
どもは、民社党としては一兆三千億円ということを言ったのですから十分だとは言いかねますけれ
ども、とにかく大変な努力であったことは評価しなければならない。
そこで、
大臣、五十九年度までにいま七兆四千億か出していく赤字公債をゼロにしていくためには、この間も同僚の皆さんが論議しておられましたけれ
ども、少なくとも本当は毎年二兆円ずつぐらい減らしていかないとゼロになっていかないと思うのですね。そういう意味でお伺いするのですけれ
ども、来年度もことしにならってやはり公債の減額というものについて先手を打ってというか、とにかくイニシアをとってひとつ減額のまず額を決めるという考え方はどうか。その減額の場合には一兆円と二兆円と二つありますけれ
ども、毎年一兆円ずつ減らしていったのではどうしても五十九年度にゼロにするというふうにはならないというふうに思うのですから、来年はやはり二兆円の減額を、社会党さんはことしでも二兆円ということを言われたと思いますが、二兆円の減額ぐらいは思い切ってやらないと
財政再建の糸口がつかめないと思うのですけれ
ども、その点はどういうお考えであるか。
時間がありませんからまとめて言いますが、それからもう
一つ、その減額をやるということを一兆円とするか二兆円とするかによって一兆円ほど額が違いますけれ
ども、われわれ大変細かいデータも計算するひまもありませんから、大ざっぱな議論になりますが、
国債費の増額、それから地方交付税の当然にふえていく額、それから二兆円とよく言われる当然増
経費、そういうものを三つ合わせて四兆円以下におさめるということは、非常に困難だろうと思うのですね。主計局いらっしゃいますから後で承ってもいいが、四兆円に仮に押さえ込むとしても、大変むずかしい。次に、いま申しました赤字
国債の
発行を一兆円ないし二兆円減額をするということになると、またそれだけの収入を裏づけなければならぬ。したがいまして、
国債費、地方交付税、当然増を四兆円としますと、仮に二兆円ということになれば、もうすでに六兆円になります。先ほど申しました防衛費の問題もこれにプラスアルファとして考えなければならぬのではないかと思いますが、これは後で御答弁を承ってからにいたしまして、一応六兆円と仮に押さえる。そこで問題は、ことしの二十六兆四千百十億ですか、という税収というものがどのくらいふえていくかということを考えますと、従来の税収の伸びと従来言われておる弾性値というものを計算して、これは
大蔵省の
試算にも出ておったと思いますが、大体三兆一千九百億ですか、その辺の増収しか考えられない。六兆マイナス三兆円ということになりますと、三兆円の増税が必要になってくる。それがいわゆる
一般消費税のときに大蔵当局が、全部で言ったか一部で言ったか知りませんが、言われた三兆円とある意味において
数字が見合っておる、そういうふうに私は思うわけです。
そこで、
大臣にまとめてお伺いしますが、赤字
国債の増発は、来年度の
予算編成については、これから何々レビューをやられるとしても、大きな方針としてまず二兆円減らすのか一兆円減らすのかを決めてもらう必要がありはしないか。どういうお考えであるか。それから、いま私が
指摘しましたような
数字で大ざっぱに六兆円マイナス三兆円ということになれば、三兆円の増税は、中身は後で論議するとしまして、金額的には必要であると思うけれ
ども、その点についてはどういう御判断に立っておられるか。
大臣から大きな判断を聞きたいし、主計局もお見えですから、主計局はいまの私の言う概算に対して、でたらめな
数字を言っているかある
程度真実に近いか、その辺についての御
指摘をいただきたい。