○庄司
委員 もう一問だけお願いしたいのですが、実はいまの動燃の問題だっていろいろ問題はあるんです。きょうは時間がないですからやりませんけれ
ども、そういう点での癒着の問題はあるし、前の、通産省でやっている大型コンピューターの問題だって、マル超ですね、この問題だってぼくも前に
指摘したこともあるんですよ。そういう点は、ひとつくれぐれも注意してやっていただきたい。
それで最後に、
原子力発電所の問題で、これは労働省もせっかくいらしておりますから、具体的な問題をほんの
一つだけ伺います。
実は、宮城県の女川ですね、あそこでいま工事が始まっておりますが、二千名以上の労働者が入っている。ここでこの間
事故が起きて、けが人が出た。これは道路が狭くて、しかもダンプやトラックがばんばん通るんですね。つい渋滞して、石巻の救急病院に運んだのだけれ
ども間に合わなくて亡くなった、こういう
事故があったのです。しかも、この間の福島の原発の下請労務者の被曝の問題もあります。これからそういう問題も女川にも起きると思うんです。起きる
可能性があります。それからまた、下請労働者の問題では、きょうの新聞にも出ていますが、あの福島の大熊の原発ですね。足場用のパイプを蒸気タービンに落として、それで羽根が大分傷んだ、こういう
事故が起きている。しかも、そういう労務者が相当被曝するわけですね。それに対して、私は、労働省の監督官が実際、全体を十分に見回って、そして労働者の安全を守る、生命を守るという点できわめて貧弱な体制じゃないかと思うんですよ。女川なんかの場合ですと、石巻の労働基準監督署の出張所みたいなところの管轄になると思いますが、そこには事務系でたった四名ぐらいしかいないようだ、と。これでは労働者の安全は守れないと私は思うんですよ。その点で労働省、原発問題を絡めて、若干性質は違いますよ、工事の件あたりはね。そういう点での体制をどうつくっていくのか、これをひとつ労働省に伺いたいし、もう
一つは、通産省と
科学技術庁に避難道路の問題——女川には避難道路はないのです。防災計画も立っていない。それから宮城県
当局と東北電力が取り交わした
協定書にも、防災計画の点についてはほとんど触れられていない。一言ぐらいです。実は七八年、宮城県沖地震があって、実は避難道路に該当するような有料道路があったのですが、これがもうめちゃくちゃに崩れてしまって、しばらく通行途絶なのです。しかも、この女川町内含めて十六キロ圏内に八万人ぐらいの人口がいて、車の台数もたしか五千台近くあると思うんですよ。それが一本道を通って、しかも狭い一本道を通って万一の場合は避難しなくちゃならない。スリーマイル島の
事故の場合のいろいろな新聞
報道や何かを見ておりましても、やはりこの避難の体制ですね、避難の道路を含めて、こういうものを具体的につくる必要があると私は思うのです。防災計画はいま策定中だ、と。これは
科学技術庁も通産省もそうなのですが、この避難道路をやはりつくる必要がある。それから、今度風向きによっては、あの辺は海に逃げなければいけない場合もあるんですね。そういう場合はどうするのか、こういうことが全然なしに、しかも、スリーマイル島の
事故を起こしたようなああいう
危険性はいまだに去っていないわけですから、そういうものが強行されていくというところに、やはり国民が納得できない問題があるんですね。その辺で、女川の避難道路をつくるのかつくらないのか、
検討しているのかしていないのか。それから、つくる場合は、県が県道としてつくって県費負担あるいは国の補助もあるだろうと思いますが、持ち出しがあります。私は、これはやはり
原因者負担で、電力会社がそういうものをつくってしかるべきだ、こういうふうに思うわけです。その辺、ひとつ労働省と通産省、
科学技術庁、それぞれお答え願って、終わりにしたいと思います。