○庄司
委員 それで私は、賃料の問題で少し具体的にお伺いしたいのです。
賃料は、四十九年の予算では三十九億二千五百万円計上されております。ところが五十四年になりますと、これも予算ですが、百二十五億四千五百万円計上されています。約三・二倍になっているわけですね。
〔新村(勝)
委員長代理退席、
委員長着席〕
もちろん賃料というのは全部場外馬券場ではありません。しかし、百二十五億のうち相当
部分が場外馬券場に計上されている。大体半分くらいじゃないかと思うのです。それで、賃料が、私が調べた結果では、先ほども御
指摘ありましたが非常に高い。この点をひとつ
指摘いたしますから、聞いておいていただきたいと思うのです。これは会計
検査院も聞いておいていただきたい。
たとえば五十四年二月に建築が完成した、そして五十四年三月二十四日から
業務開始した札幌の南三条ですね、あそこの中央競馬場外センターは四千九百四十一坪です。私は坪で言います、それに三・三掛ければ平米が出ますから。賃料が年七億九千百四十九万円払われております。約八億円です。これは坪当たりに直しますと毎月一万三千三百四十九円になるのですね。ところが私が札幌の不動産
関係のこういう相場を調べているところに聞いてみました。そうしたら、あの辺なら一カ月一坪大体六千円から六千五百円だ、高くても。まあ六千円から六千五百円が相場だ、こういうふうに返事が返ってきたわけです。そうしますと、これは年に直しますと、相場といいますか近傍類地の値段ですね、六千五百円と
計算して三億三千八百四十万円ぐらいが妥当な値段だ。そうしますと、一年間の賃料の差額が一般に比べて四億五千三百九万円になる勘定です。
これは競馬会の方はいろいろな理由は述べられるだろうと思うのです。あるいは特殊な建物であるとか、一平米当たり人が二人くらい詰め込むとか、床が抜けないようにとか、あるいは間仕切りがどうのこうのおっしゃるだろうと思うのです。しかし、そういうものを
計算してみても、この建物の坪当たり単価が百一万円ほどかかっておりますが、これも高いし、それから近傍類地から言っても高い。こうしますと、もし二十年
契約したとすれば、差額だけでもってもう九十億円超すのですね。これは先ほどの
委員が
指摘された非常に高い家賃に映るわけです。この調子でまいりますと、これは建築費が五十億円ちょっとですから、家賃の差額だけで十年間で元を取っちゃう、こういう
状況があるのですね。
それから、先ほど御
指摘があった京阪神不動産の神戸市の生田区元町通り三丁目の場外馬券場、これは八百二十一坪です。この賃料は年間四億二千五百七十四万円、そうしますと、一カ月一坪四万三千二百十四円です。一カ月一坪四万三千二百十四円という賃料は、私は全国未曽有の賃料じゃないかと思うのですよ。ところが、これも神戸市にある不動産
調査の会社に聞いてみますと、大体相場は一カ月一坪当たり一万円というところがいい相場だ。これでまいりますと、相場と賃料の差額は一年間で三億二千七百二十二万円出てくる。これは二十年だとすると、六十五億四千万円ぐらいになっちゃうのですね。しかも、これは改装した馬券場なんです。この京阪神不動産の有価証券報告書を見ますと、五十三年の
価格で帳簿
価格が六億六千万ぐらいですよ。だから、こういうところへこんなに高い賃料を払っているという問題、この辺はどういうわけなんだろう。
それから、京都の東山区の場外馬券場、これなんかも調べてみますと、相場と比べて一年間で大体八千万円近くの差が出てくるようです。これは帳簿
価格でいくと二億六千六百万ぐらいです。だから、こういう場外馬券場について、いわゆる世間の常識から見てきわめて高い家賃が支払われている問題について、
武田理事長さん、一体どういう理由なのか、国民に納得いくようにひとつ教えてもらいたいと思うのですよ。