○
野村参考人 「
むつ」の乗組員がいろいろと交代をしているということについては、御
指摘のとおりでございます。ただ私
どもは、「
むつ」の乗組員といいますのは、国の航海訓練所を初め民間の大手六社の海運会社から、いろいろのポストの船員を派遣してもらっておるわけでございますが、そういう人たちが中心になって、今後の
原子力船の普及に伴いまして、その中心となるべき人材になるという
考えをいたしますと、特定少数の専門家を養成するというだけでなくて、広くそういう主な海運会社あるいは国の養成
機関の幹部、あるいは一般の船員を、ある期間を置いて派遣して交代をするというシステムは、これは
一つの方法ではないかと思います。また、
事業団におきましても、特に、一般の船の教育はもちろんそれぞれ従来も受けておるわけでございますので、
原子炉の、あるいは
原子力関係の
研究につきましては、原研に派遣をして必ずオリエンテーションをやっておりますし、それからまた、船の
舶用炉の操作につきましては、シミュレーターを持っておりますので、そのシミュレーターで一定の期間
研究を実地について勉強をさせてやるということでございます。
なお、特に船員の養成につきましては、船長等も交代いたしましたけれ
ども、たまたま私
どものいまの
理事の中に初代の「
むつ」の船長もおりまして、現在は
理事として陸上勤務をしておりますが、その関係の教育の仕事もやっております。そういうことで、
基本的な
原子力船の運航の安全を含めました操船あるいは
機関の操作ということについての習熟を、極力現場に即した教育をいたしております。
ただ、
先生のおっしゃるように、余りこれが短期間に頻繁に交代するということは好ましくございませんので、長期間十分船務をマスターできるような
機関に派遣をしてもらうということで今後ともいきたいと思っております。