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石野委員 安全委員会がまだ指針を出しておりませんから、下部における組織があったといたしましても、まだ十二分に働き得ない状態にあるだろうということは大体予測しておりますけれ
ども、それにもかかわらず、私
どもば、先ほど
局長からお話があったように、あすにでも
事故が起きたらどうするのだという問題を
心配します。
そこで実は、各県には皆
防災対策はできているのだというのでございますが、それは本当にすぐ生きてくるようなところまで、動きのできるところまでいっているのだろうかどうだろうかということで私は非常に
心配するわけです。どう
考えてみても、
事故が起きて緊急時避難という問題が出たときに、これでいいのだろうかなという
心配をするものだから、さきの予算
委員会のときにもお尋ねしたわけでございました。
それで、これは漠然と言っておってもどうにもなりませんので、ある地点を設定して、どの程度までいくものだろうかというようなことを、私は率直に言ってお尋ねしたいのです。
まず、いつ避難するかということですが、二十五ラドの被曝があるまでは待っておれないということは、そのとおりだと思うのです。これは余り人心に不安が増大すると混乱が大きくなりますからね。そこで、できるだけ少量で
事故が起きたときに早く避難をさせる方がいい。かと言って過剰避難をしてもまた困るということも一つある。そこらの判断が非常にむずかしいことは私もよくわかります。
スリーマイルのときには、多分にそういう面のあったという報告も承っておりますから、そうあってはいけないと思いますけれ
ども、しかし、いずれにしましても、
放射能が外に放出されたということになれば避難せざるを得ない。ことに
日本の場合、周辺地の人口が非常に多いということになると、これはなかなか大変なことになるだろうと思う。
そこで、私はお聞きしたいのですが、たとえば私が一番よくわかっているのは茨城県でありますから、東海村で何か
事故があった、それで、その取り扱いについてはきわめて慎重でなければなりませんが、
スリーマイルアイランドのような
事故があったと仮定します、そのときに避難の
状況をどのようにするのだろうか、学校の子供さん
たちをどうするのだろうか、あるいはその周辺地の住民をどのようにして避難させるのか、そのときに自治体は、交通運輸の問題についてどういうふうに的確な
指示を与えるのだろうか、こういうようなことなどを
考えますと、率直に申しまして非常に
心配です。
たとえば道路一つとってみましても、原研の中に
事故があった場合、原研道路をずっと突き抜けていけば、六号国道を通って十文字でさっと向こうへ抜ける細いけれ
ども道はあるのです。ところが、
動燃のところに仮に
事故があったとすると、
動燃の前にも道路がございまして、それで六号国道へ抜けているのですが、三車線ぐらいの広い道路である、しかし、六号へ行くとぴたっとT字路になってしまっているから、これでは上下で大混乱になることは明らかなんです。それから原発のところからまた新しく道路ができまして、それも向こうへ行きますと、もう道路がないのです。向こうへ行くと人家がありませんから、畑の中へ行けば入れますけれ
ども、自動車は通れません。道路になっていませんから、入ってしまったら、ふん詰まりになってしまいますからね。そうすると、あそこで十字路になっているのは、原研道路のところだけなんです。しかも六号国道は、常磐線の本線でございますから、この交通量は非常に激しいのです。ましてや日立製作所というような大きな工場が日立と勝田にありますから、その間のトラックの出入りもものすごく多いというようなことがありまして、交通量の面では大変なものだと思われる。
そういうところで仮に
事故があったときに、まず最初に子供さんをどうするのだろうかということなど、具体的に何か
考え方があるのでしたら、ひとつ聞かしてもらいたいのだが、その前に、こういうものを想定した
計画があるのかどうなのか、そこから先に聞かせてもらいたい。