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上田稔君 ただいま
総理のお考え、これは非常に重要なことであるということでございますが、現在では担当の省もないような状態で、防衛庁が片手間に外国の本をお読みになって知識を得ておられるという程度、大変失礼でございますが、そうじゃないかと思うのであります。したがいまして、そういうことではやっぱりいけないので早く研究をしていただきたい。どういう施設をつくればいいのか。たとえば死の灰だけなら、いまある鉄筋コンクリートのビルディングの周辺にこういったようなものをつくればビルディングの二階ぐらいまでの間に避難をしてもらったらいいんだ、それにもう一つ換気施設をつくったり浄化のいろんなものをつけたりすればいいんだ、そういったようなことすら考えられるんじゃなかろうかと思うのですが、そういう研究がないためにどうしたらいいのかわからない。いまのところは何もしないで
日本人は文化文化と言って騒いでおるというのではなかろうか。こういうことでは冬を迎えるキリギリスみたいなもので、そのときになったらしおれて死んでしまう、
日本人種は全滅をするということになろうとも限らないのであります。したがいまして、これについては、どうぞひとつ十分の御検討をいただきたいとお願いを申し上げます。
次に、外交でございますが、いまイランとアメリカの間につきまして非常な心配の状況が起こっておりますが、こういう非常な重要な地点に対しましては外務省の方におきましても非常に外交に力を入れていただいておりますが、私はちょっと目を変えてほかの方面をひとつ外務省に喚起いたしたいと思うのであります。
と申しますのは、太平洋諸島の国々でございます。これは最近になりまして、太平洋の諸島国と申していいんでございましょうが、どんどんと独立をいたしております。人口は、なるほどソ連やアメリカや
中国や、そういったような国々とは違って小国でございます。しかしながら、本当は
日本もこの太平洋諸島国の一つであると言ってもいいのではなかろうかと思うのでございますが、そういう近親の国々でございます。そしてまた
日本の国に対して非常に近親感を持っております。
日本を非常に尊敬をしていただいていると言ってもいいほどの国々であります。そういう国々に対して、その国々の方々は、一つの
委員会と申しますか、
協議会といいますか、そういうようなものをおつくりになって、お互いに団結をしながらどういうふうにしていったらこれから伸びていけるだろうか、こういったようなことを共通にやろうかというような御相談もしておられるとお聞きをいたしております。こういうことに対して、外務省ではどうも太平洋諸島の国々に対して
二つの局に分けていろいろお考えを出しておられる、対策をお立てになっておられると思えるのであります。したがいまして、
二つの局に分かれておりますから、何か間にはさまった、何かこう日が当たらないような政策になっておるのじゃなかろうかと心配をいたしております。そういう国々に行ってみますと、ほとんど外務省の方々のお姿は見ない。グアムではお目にかかりますけれども、そのほかへ行きますと、ほとんどお目にかかれない、もうだれもおられないというのが実態であります。しかしながら、
日本人がそれじゃ行っていないのかといいますと、
日本人は大変そういう国々にもお回りになっておられます。そうして、いろんな形で御活躍もいただいております。
経済的にもお働きをいただいております。そういうことに対してどうも外務省の対応がこれは少し鈍いと言うと失礼ですが、というような感じがするのであります。こういうものに対するお考えをひとつお聞かせをいただきたいと思います。