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寺前委員 すでに問題になった鉄建
公団でも、五十三年二月十六日、八月十七日、それぞれそこでも接待がなされておったということは
委員会で明らかになっているところであります。しかもその鉄建
公団の人事を見ても、やはり主計局の人が経理部の課長補佐なりに出ていっているし、経理部の経理課長になったり、そういうふうに行きつ戻りつ経理関係を握っておる。大野で問題になったこれらの
特殊法人を見てみると、いずれも
大蔵省の役人が出ていって
大蔵省を招待し合っている。そしてしかもそこへ出てくる費目というのが、みんな債券発行諸費であるとか、あるいはまた庁費であるとか業務費であるとか、一体そういう接待に使われている費目なんだろうかと、だれが聞いてもわからない費目になってそこに載っている。
しかも、この間の総
選挙の直後に参議院で
委員会が開かれたときに、当時の
大蔵大臣は、そういうようなことはまだありませんということでしたと、一人三万円でどんちゃんやるのも過剰接待と考えられないのかという
指摘に対して答えているわけであります。そんなものは行われていないんだという認識です。また、新聞でも
官房長は、接待一件当たりの金額は、
大蔵省分で平均一万円、これはスナックなどでの軽い食事代であり、伝えられるような一人三、四万円かかる高級料亭の接待というぜいたくなもの、問題にすべき案件は特になかったとまで言っているわけであります。
こうなると、はなはだしく事実を歪曲して大臣に報告しているのか、また知っていても
国会を欺いてきたのか。したがって、
国民の前にはますますもってわからなくなってしまうではありませんか。わかっているのは、
大蔵省の役人諸君たちの入れかわりをやりながら、お互いにあそこの高級料亭で何かやっているな、おかしいな、これだけは見逃すことのできない事実として見られているわけです。
私は、
綱紀の
粛正、こういうふうに最大の課題のごとく
総理はおっしゃっているけれども、
国会にうそをついておる、知らないからうそをついたのか、知っておってうそをついたのか、この責任を明らかにする必要がある。同時に、うそを言わなければならない事態であったということは、それはあからさまにすることは悪いことであるということを知っていたからなんだ。知っていてこれをやらしていた、
大蔵省の役人同士がそのポストをかえてやっているのですから。ですから、
大蔵省の幹部諸君たちの刷新をしなければならない。あるいはこういう
特殊法人の経理の中枢に出ていってお互いの
予算の査定をし合うというシステム、これを変えなかったならばこの問題は解決しないのじゃないか。
私は、
綱紀の
粛正というものは具体的なものだと思うのです。
大蔵省の一つの部局に税務署があるわけです。税務職員が徴税に行く。コーヒー一杯出ることを、これは飲んでいいのだろうかどうだろうかと話題になっているじゃないですか。まして弁当はちゃんとお金を払ってきなさいよという指導をやっているのでしょう。ところが、
大蔵省の幹部諸君が、自分とよく知った連中が
公団の経理部に出ておる、その諸君に接待をさせて平気で受けている。させているのか、自分自身がやってきたんだから次はおまえの番だというのか、
綱紀の
粛正と言う以上は、一番ここのところにメスを入れなかったならばとんでもないことになるだろう。
大蔵大臣、どういうふうにこの問題を処理されますか、御説明いただきたい。