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1979-12-05 第90回国会 衆議院 運輸委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    国会召集日昭和五十四年十一月二十六日)( 月曜日)(午前零時現在)における本委員は、次 のとおりである。    委員長 古屋  亨君    理事 加藤 六月君 理事 佐藤 守良君    理事 関谷 勝嗣君 理事 保岡 興治君    理事 田畑政一郎君 理事 吉原 米治君    理事 西中  清君 理事 三浦  久君    理事 青山  丘君       相沢 英之君    宇野  亨君       江藤 隆美君    北川 石松君       三枝 三郎君    浜野  剛君       福家 俊一君    三原 朝雄君       水野  清君    山村治郎君       久保 三郎君    斉藤 正男君       新盛 辰雄君    関  晴正君       石田幸四郎君    草野  威君       薮仲 義彦君    四ツ谷光子君       永江 一仁君    渡部 正郎君 ————————————————————— 昭和五十四年十二月五日(水曜日)     午前十時十一分開議  出席委員    委員長 古屋  亨君    理事 加藤 六月君 理事 佐藤 守良君    理事 関谷 勝嗣君 理事 保岡 興治君    理事 田畑政一郎君 理事 吉原 米治君    理事 西中  清君 理事 三浦  久君    理事 青山  丘君       相沢 英之君    江藤 隆美君       鹿野 道彦君    瓦   力君       北川 石松君    三枝 三郎君       玉生 孝久君    浜野  剛君       福家 俊一君    三原 朝雄君       水野  清君    水平 豊彦君       山村治郎君    久保 三郎君       斉藤 正男君    新盛 辰雄君       関  晴正君    石田幸四郎君       草野  威君    薮仲 義彦君       四ツ谷光子君    永江 一仁君       渡部 正郎君  出席国務大臣         運 輸 大 臣 地崎宇三郎君  出席政府委員         大蔵省主計局次         長       西垣  昭君         運輸大臣官房長 杉浦 喬也君         運輸省鉄道監督         局長      山地  進君         運輸省航空局長 松本  操君  委員外出席者         行政管理庁行政         管理局審議官  門田 英郎君         法務省刑事局刑         事課長     根來 泰周君         大蔵省主計局主         計官      尾崎  護君         国税庁直税部法         人税課長    四元 俊明君         運輸大臣官房観         光部長     上田  浩君         会計検査院事務         総局第五局長  小野光次郎君         日本国有鉄道監         査委員会委員  高橋 壽夫君         日本国有鉄道総         裁       高木 文雄君         日本国有鉄道常         務理事     高橋 浩二君         日本国有鉄道常         務理事     馬渡 一眞君         参  考  人         (日本鉄道建設         公団総裁)   仁杉  巖君         参  考  人         (日本鉄道建設         公団理事)   富樫 勘七君         参  考  人         (日本鉄道建設         公団理事)   片山  充君         参  考  人         (日本鉄道建設         公団理事)   高野  晟君         参  考  人         (新東京国際空         港公団総裁)  大塚  茂君         参  考  人         (新東京国際空         港公団理事)  角坂 仁忠君         運輸委員会調査         室長      榎本 善臣君     ————————————— 委員の異動 十二月五日  辞任         補欠選任   相沢 英之君     鹿野 道彦君   宇野  亨君     瓦   力君   福家 俊一君     宝生 孝久君   三原 朝雄君     水平 豊彦君 同日  辞任         補欠選任   鹿野 道彦君     相沢 英之君   瓦   力君     宇野  亨君   玉生 孝久君     福家 俊一君   水平 豊彦君     三原 朝雄君     ————————————— 十一月二十九日  新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案  (内閣提出第一三号) は本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  国政調査承認要求に関する件  参考人出頭要求に関する件  新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案  (内閣提出第一三号)  陸運に関する件(日本鉄道建設公団に関する問  題)  日本国有鉄道経営に関する件      ————◇—————
  2. 古屋亨

    古屋委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  運輸行政実情調査し、その合理化及び振興に関する対策を樹立するため、  陸運に関する事項  海運に関する事項  航空に関する事項  日本国有鉄道経営に関する事項  港湾に関する事項  海上保安に関する事項  観光に関する事項  気象に関する事項 について、本会期調査をいたしたいと存じます。  つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 古屋亨

    古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————
  4. 古屋亨

    古屋委員長 陸運に関する件、特に日本鉄道建設公団に関する問題及び日本国有鉄道経営に関する件について調査を進めます。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  日本鉄道建設公団に関する問題について、本日、日本鉄道建設公団総裁仁杉巖君、理事富樫勘七君、理事片山充君、理事高野暴君、以上四名の方々参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 古屋亨

    古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————
  6. 古屋亨

    古屋委員長 まず、日本鉄道建設公団経理について、地崎運輸大臣及び小野会計検査院第五局長からそれぞれ説明を聴取いたします。地崎運輸大臣
  7. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 日本鉄道建設公団不正経理問題につきまして御報告申し上げます。  会計検査院による検査結果及び同公団内に設けられた特別調査委員会調査結果によりますと、同公団は、本社及び各地方機関において、昭和五十三年四月から本年七月または八月までの間に総額三億九千五百万円をいわゆる空出張により捻出し、これを超過勤務手当の不足を補うものとして個々の職員に支給し、あるいは会議費雑費等に充てていたことが明らかになりました。  同公団監督しています私といたしましても、ここに改めて遺憾の意を表する次第であります。  運輸省としましては、本件発生以来、速やかに事実関係を明らかにするとともに、改善すべき点は改善し、処分すべきは厳正に処分するとの方針で臨んできましたが、現時点までに次のような処分及び改善策を講じたところであります。  まず、公団自身措置といたしましては、総裁、副総裁総務担当理事経理担当理事常任監事及び新潟新幹線建設局長の六名が本件責任の一端をとって辞任いたしました。その他の理事五名につきましては、十二カ月間の減給地方機関の長につきましては原則として六カ月間の減給措置を講じました。その他の職員につきましては、今後厳正な調査の上、処分を行う予定であり、現在公団において具体的な処分内容検討しつつあります。  次に、公団としての改善措置としまして、出張目的の確認の徹底出張報告書提出の励行、国鉄乗車証使用の際の旅費支給適正化勤務時間管理厳正化の四点について、すでに実施に移しております。  また、不正経理によって支出された金額扱いにつきましては、返還措置を含め鋭意検討中であり、関係機関とも十分打ち合わせの上、早急に結論を出したいと考えております。  一方、運輸省としましては、同公団業務の適正な運用経理の厳正な執行監督する責任があり、かかる観点から事務次官鉄道監督局長国有鉄道部長及び鉄建公団監理官の職に、過去三年の間において在職した者に対しその監督責任を追及し、事務次官厳重注意官房長鉄道監督局長は、戒告国有鉄道部長厳重注意公団監理官及び前公団監理官戒告という処分を行いました。  また、運輸省所管公団等については、その予算の適正な執行につき、さらに一層厳正な態度で臨むよう各公団に対し通達いたしました。  さらに、運輸省職員に対しましては、一層厳正な職務執行体制を整えるため、今後公団等外部の者との会食は原則として行わないよう指示いたしました。  なお、国家公務員の水準を上回って支給されていました賞与の扱いにつきましては、十月二十三日の閣議において、役員及び管理職のうち本部の部長相当職以上の職にある者については公務員並みに扱うこと、及びその他の一般職員については、労使の団体交渉において決められる場合も国民の理解を得られるような結論に到達することの二点について、公団等理事者並びに職員及び労働組合に対し要請する旨の閣議了解がなされたところであり、日本鉄道建設公団についても通達を発してこの趣旨の徹底を図っております。  最後に、過日新聞に報道されました国鉄の一部組織における空出張問題等につきましては、現在国鉄において詳細調査中でありますが、このような事実があったと聞いており、まことに遺憾であると考えている次第であります。  国鉄からの詳細な報告を待って対処してまいりたいと考えております。  以上御報告申し上げます。
  8. 古屋亨

  9. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 今回の日本鉄道建設公団不正経理に関する検査の概況を申し上げます。  この事態は、本来、不当事項として昭和五十三年度決算検査報告に掲載して公表するものでございますが、今回の事態にかんがみ、現在までの検査において解明し得た内容報告いたします。  日本鉄道建設公団においては、架空のまたは日数等をつけ増しした旅行命令に基づいて旅費を支出し、これを職員に支給したり、別途に経理して会議費等に使用したりなどしておりました。これら不正に経理した旅費総額は、昭和五十三事業年度において二億一千六百九十六万円、五十四事業年度において五千六百七十五万円、計二億七千三百七十一万円となっており、これは、いずれも日本鉄道建設公団会計規程及び職員旅費規程を無視して不正に資金を捻出し使用したものでありまして、その経理が著しく紊乱していると認められるものでございます。  公団では、上越、成田両新幹線及び津軽海峡線ほか四十四線の建設等を実施しておりますが、これら業務に必要な職員出張につきましては、公団が定めている職員旅費規程に従って旅費を支給することとしております。旅費は用務の性質に応じて、建設工事に付帯する業務のための旅行については現場調査旅費工事監督旅費測量及び調査試験費の三費目から、また、管理的業務等のための旅行につきましては、普通旅費等費目から、それぞれ旅行する職員に対して旅費を支給することになっております。  そして、本年六月から九月までの間に本院が会計実地検査を行った本社、盛岡、名古屋支社青函建設局及び東京新潟新幹線建設局において、五十三事業年度及び五十四事業年度にこれらの現場調査旅費工事監督旅費測量及び調査試験費普通旅費の各費目から職員に支払った旅費の額はこの六カ所分で合計二十一万二千五百八十五件十三億三千六百三十五万円でございます。  この支払い額について旅行の事実の有無を調査いたしましたところ、旅行命令書旅費請求及び領収書等関係書類を作為するとともに、これに合わせて出勤簿等関係書類を整理するなどの方法により、旅行の事実がないのに旅行したこととしていたり、旅行の事実はあるが、日数及び宿泊数をつけ増ししたり、旅行先を実際の旅行先より遠方にしたりするなどしておりまして、不正に旅費を支出しておりましたものが五十三事業年度において二万二千六百六十九件二億一千六百九十六万円、五十四事業年度において五千四百六十五件五千六百七十五万円、計二万八千百三十四件二億七千三百七十一万円の多額に上っておりました。そして、この不正に経理した旅費使途について見ますと、一億八千七百六十九万円は職員個人に支給し、残余の八千六百二万円は会議費等資金に充当したとしておりました。  この不正旅費支出額のうち、職員に支給したもの一億八千七百六十九万円につきましては、一部を支給する根拠のない手当に充当いたしましたほか、ほとんどは超過勤務手当の代替と称して職員に支給していましたが、会計実地検査の際調査したところ、その超過勤務の事跡を証する記録、資料類はありませんので超過勤務を行った事実を確認することはできませんでした。  また、会議費等資金に充当したとしております八千六百二万円は、五十二事業年度からの繰越額百四十六万円と合わせて別途に経理されておりました。その使途につきましては部内での、または関係官庁等との会議費的な経費贈答用物品代等の交際費的な経費及び印刷物購入費等雑費等として八千四百三十五万円を使用したとしておりますが、これらの使途について裏帳簿領収証書によりその内容を確認できましたのは、主として五十四事業年度分の千九百九十五万円だけでございまして、その内容会議費的な経費に充てたもの千百二十七万円、交際費的な経費に充てたもの五百六十六万円及び物件費等雑費に充てたもの三百一万円となっております。そして残余の六千四百三十九万円のうち、公団において会議費的な経費に充てたとしているもの四千五百九万円、交際費的な経費に充てたとしているもの千百十九万円及び物件費等雑費に充てたとしているもの六百九十三万円、計六千三百二十一万円については、その事実を裏づけるに足る資料がございません。また、百十八万円については使途が全く不明でございます。なお、会計実地検査当時三百十三万円を保有しておりました。  以上、簡単でございますが、御報告を終わります。
  10. 古屋亨

    古屋委員長 この際、仁杉参考人及び高木日本国有鉄道総裁からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。仁杉参考人
  11. 仁杉巖

    仁杉参考人 去る十月二十三日に、日本鉄道建設公団総裁に任命されました仁杉でございます。  ただいま大臣会計検査院より御報告がありましたように、今回の鉄建公団不当経理の問題につきましては、国民皆様方初め各方面に多大の御迷惑をかけましたことを、日本鉄道建設公団を代表いたしまして深くおわび申し上げる次第でございます。  今後はこの事件処理公団の仕事の仕方等につきまして全力を挙げる所存でございます。  浅学非才でございますが先生方の御指導、御鞭撻をいただきまして大過なく過ごしてまいりたいと思います。  どうぞよろしくお願いいたします。
  12. 高木文雄

    高木説明員 新潟鉄道管理局ほか数機関におきまして旅費経理に関して著しく妥当性を欠く事例があったということにつきましては、現在私どもいわゆる再建達成の途上にあり、また、最近における政府関係機関等不正経理について国民皆様から厳しい批判が加えられつつあるときでございますので、まことに残念至極と存じます。ここに深く遺憾の意を表したいと存じます。  会計処理の厳正につきましては、これまでも厳しく指導するとともに、内部監査を通じて十分チェックをいたしておるつもりでございますが、これらの機関に対しましては直ちに徹底した事実の究明を行うようこのたび指示をいたしました。また、これ以外の機関につきましても、この際改めて内部監査を行い、再発防止に最善の努力をいたしてまいりたいと存じております。     —————————————
  13. 古屋亨

    古屋委員長 それでは、質疑の申し出がありますので、順次これを許します。関谷勝嗣君
  14. 関谷勝嗣

    関谷委員 ただいま運輸大臣より、また会計検査院より鉄建公団不正経理問題につきましてその後の大まかな経過を聞いたわけでございますが、この問題が事件として発覚してからもう三カ月も経過しておるわけでございます。各論につきましては、一つ一つ後ほど問題点を取り上げるといたしましても、ただいまの大臣の御報告だけでは三カ月の期間での処理としては余りにも微々たるものであるし、遅いと思うわけでございます。残る問題についてはどういうような検討をしておるのか、あるいはまた重点的にどういうようなことを対処していこうとしておるのかを、大臣及び公団からお伺いをいたしたいと思います。
  15. 仁杉巖

    仁杉参考人 不正経理によって支出されました金額善後処置につきましては、目下内容の分析、整理に鋭意努めておりまして、その結果に従いまして、会計検査院の御意向、また関係省庁等の御指示を得て、一部返還あるいは納税というような方法を現在考慮中でございます。  さらに、再発防止のためにとりあえずいたしました処理について御報告いたしますと、第一番目に、公団職員、これは役職員でございますが、一般的にまだ公金を扱っているという意識が少し欠けているのではないかということを考えまして、この件につきまして就任直後、建設局長支社長会議を開きまして、十分注意をいたしました。さらに、旅費規程給与規程というようなことがいままでこういう不当事項を起こしました原因になっている面もございますので、それらについて大体の成案を得るというところまで参っております。  次に、今度の不当事件を見ますると、いろいろな面で、予算配分であるとかあるいは会議費雑費等使い方等につきまして本社配分の仕方にも問題があるように思いますので、予算運用配賦ということにつきまして見直しを行いまして、実情に即するよう改善をしてまいっております。  もう一つ大きくやっておりますのは、これだけの不当事件内部監査の中で発見できなかったということにつきまして大きな疑問を持ちますので、現在、新しい監事を中心といたしまして、監査室を強化いたしまして、これによって内部監査を十分行えるようにということで手を打っておるところでございます。  以上が、大体現在行っております改善事項でございます。
  16. 関谷勝嗣

    関谷委員 内容といたしましては、運輸省監督が十分でなかったというようなこともその原因であろうと思うわけでございますが、その後運輸省はどのような指示をしておるか、その点をお伺いいたしたいと思います。
  17. 山地進

    山地政府委員 ただいま総裁が答弁いたしましたように、不正経理再発防止のために公団の中にそういった組織を設けていく、あるいは監査機能というものの拡大ということを考えてくれということが一つ。  それからもう一つは、こういったことについての処分というものをできるだけ厳正に行う。これは理事と幹部の者については処分を終わっているわけでございますが、これに関与した方々処分というものも公平にかつ厳正に行うということを総裁に要請しておりまして、いま総裁の方でそれらについて鋭意検討しておるというのが現状でございます。
  18. 関谷勝嗣

    関谷委員 そうすると、そういう処分というのはいままでの方だけでは終わらない、今後も続いて行われるということですか。
  19. 仁杉巖

    仁杉参考人 現在、空出張をいたしたその命令者と申しますのは、本社におきましては部長地方におきましては課長という体制になっておりますが、そういう命令者がこういうことを起こしたということになりますので、本社現場を通じまして対象人員はほぼ百五十人、もっと上になるかと思っておりますが、これらの人たちに対して処分をしなければならないということでございまして、ただ、処分はいろいろ事情もございますし、個人の名誉の問題もございますので、現在、本社におきまして処分の基準を示しまして現地に流しております。それによりまして、現地でいろいろな細かい事情を見まして本社に上げてくるということにいたしまして、それを本社懲罰委員会でさらに精査をして実行するということでございますが、実は正直申しまして、申しわけないのでございますが、事件の後処理その他がございますし、また資金返還というような問題もございまして、それらをかみ合わせながら処理をしたいと考えておりますので、ちょっと時間がかかっておりますが、あるいは年を越すのではないかというふうに考えておりますが、できるだけ早く処分をしたいと思っております。
  20. 関谷勝嗣

    関谷委員 現在、鉄建公団をどうするかというようなことが世間でるる言われておるわけでございますが、そういうようなことに対処する姿勢としても、内部をきっちりしていくということにまた努力をしていただきたいと思うわけでございます。  総裁は新しく就任されたわけでございますが、総裁として新しい目で見て、どうしてこういうような事件が起こったとお考えでしょうか。
  21. 仁杉巖

    仁杉参考人 私も、着任いたしまして直後にいろいろ調べてみますと、いろいろな点で問題があるように感じました。一つは、先ほども申しましたが、役職員が必ずしも公金を扱っているという意識が十分でなかったのではないかという問題点一つございます。これらにつきましては、先ほども申しましたように、十分注意をいたしておりますが、もう一つ、先般来参議院の決算委員会等で御指摘がございましたのですが、この空出張組織ぐるみで行われていたのではないかという御疑問がございます。  これらに対しましていろいろ調べてみますと、役員が相謀議をいたしましてこういうことをしたというような事実はないようでございます。しからば、どうしてこういうことが起こったかというと、鉄建公団組織そのものにもいろいろ問題がございますが、上意下達とか下意上達というようなことが十分行われていなかった、その結果、現地では空出張が行われておったけれども本社の方ではよくわからなかったというような問題点があるようでございますので、上下、横の対話を十分するようにということで、いまいろいろと手を尽くしております。  さらに、これは前のお話とも絡むのでございますけれども、この空出張の中に、正規の手続をして超勤なりあるいは会議費なりに使用できる部分がかなりあるように思いますが、これらを空出張という不当な経理処理をしているということにつきまして、おかしなことだというふうに感じまして、現在はきちっとするようにというふうに考えておりますが、大体、私が着任いたしまして感じましたところはそんなところでございます。
  22. 関谷勝嗣

    関谷委員 先ほど総裁お話の中にもあったわけでございますが、この不正経理総額につきまして会計検査院及び公団自体で調べましたものを見てみますと、これは本社だけではない、各支社に広がっておるわけでございまして、そうなりますと、どうも予算上非常にきついところがあるために、どこかから指示があったのではないか、あるいは入れ知恵といいましょうか、そういうものがあって公団ぐるみでやったのではないかというようなことを、これはまあいろいろな方がそういうようなことを感じておるわけでございます。先ほど総裁は、いやそういうことはなかったのだということでございますが、それをもう少し詳しく御報告をいただきたいと思います。
  23. 仁杉巖

    仁杉参考人 組織ぐるみでこういうことが行われたという御疑問はなかなか解けないのでございますが、実際問題として、私が着任いたしましていろいろ調べてみますと、青函局とかあるいは札幌支社というようなところでは超勤見合いの空出張というものは行われておりません。本社でも行われておりません。ところが、一部の支社、名古屋支社等におきましては空の超勤が行われているというような事実がございまして、これらを見てみますと、中央で指示をして出したというふうにはどうも思えないというふうに感ずるわけでございます。ただ、しからばどういうわけでこういうふうに組織全体にこれがいったかということでございますが、これはどうも見よう見まねでだんだんルーズになっていったのではないかというような感じがいたしておりますが、先生の御指摘のような、中央ですべて指示したというようなかっこうではないというふうに見られるわけでございます。
  24. 関谷勝嗣

    関谷委員 中央では指示をしていないということになりますと、今度は、ではいつごろから一体こういうようなことが行われていたのであろうかという疑念をまた抱くわけでございます。先ほど大臣説明の中では、処分をいたした者は「過去三年の間において在職した者に対しその監督責任を追及し、」というようなところもあるわけでございますが、だから過去三年ぐらい大いにそういうようなことをやっていたのであろうという感じを受けるわけでございます。それと、最近出てまいりました国鉄空出張もあったというようなことで、国鉄鉄建公団とはきょうだいのような関係であるわけでございますから、そのあたりの知恵といいましょうか、そういうものも実際にはあったのではなかろうか、そのように思うわけでございますが、大体いつごろからこういうようなことをやっておったのか、それから国鉄との関係が一体どうなっておるのか、このことをお伺いしたいと思います。
  25. 仁杉巖

    仁杉参考人 このたび会計検査院から御指摘をされましたのは、御承知のとおり五十三、五十四でございますが、その以前にどういうふうになっていたかということはなかなか証拠もなくてよくわからないのでございますが、役員ないしは職員等の一部から話を聞きますと、五十二年度ごろに上越新幹線の仕事が非常に盛んになってきた。そのときに起動その他の流用等がうまくいかなかったというようなことで、調べた結果では、どうも五十二年の後半ごろから多くなったというふうに感じております。
  26. 関谷勝嗣

    関谷委員 きょうは鉄建公団の質疑が目的であるわけでございますが、偶然にも国鉄の問題が最近出ましたので、先ほどそれをお伺いしたわけでございます。人的交流にいたしましても国鉄鉄建公団は大いに流れがあるわけでございますから、そのあたりにも問題点があるのではなかろうかと思うわけでございますが、国鉄総裁、いかがですか。
  27. 高木文雄

    高木説明員 私どもの方につきましても、先ほどおわび申し上げましたように、最近旅費の支給等に関して御指摘を受けておるわけでございますから、そして、いまお話のございましたように、もと国鉄におりました職員がいまは鉄建公団で仕事をしているということもあるわけでございますから、私の方も決してよそごととは考えておりません。よそごととは考えておりませんけれども、鉄建公団の場合と公社の場合はいろいろな形でルールが違っております。給与の決め方その他についても、労使間において、ある意味ではオープンにいろいろ議論がされてすべてが進んでおるわけでございますので、私どもは全く清潔であると言い切れないのが残念でございますけれども、御心配のような点については、直接何か関係があるということはないのではないかというふうに私は考えております。
  28. 関谷勝嗣

    関谷委員 大臣にお伺いいたしたいわけでございますが、鉄建公団法の第三十三条を見ますと、「公団は、その役員及び職員に対する給与及び退職手当の支給の基準を定めようとするときは、運輸大臣承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。」と明記されておるわけでございますが、大臣はどのような支給基準というものをいままで承認しておったのであろうか、それをお伺いいたしたいと思います。
  29. 山地進

    山地政府委員 いまの御質問のとおり、三十三条で給与の基準というものを運輸大臣承認し、これの承認に当たりましては大蔵大臣とも協議する。変更の場合も同じでございます。  こういったことの基準でございますが、実際の基準は、職員給与規程というのが現在公団にございますが、その給与規程内容の同じものを基準としてわれわれは承認しているわけでございます。その基準の中には、国家公務員とのバランスというものを考えまして、たとえば期末手当におきましては国家公務員に準ずるというような表現を用いて、公団の給与と国家公務員の給与のバランスを考えておるということでございます。
  30. 関谷勝嗣

    関谷委員 先ほどの答弁の中にもあったわけでございますが、五十三年度の期末、勤勉支給割合というのを公務員と公団職員で比べてみますと、これがずいぶん違うわけでございます。公務員は五十三年度の期末が約四・九カ月。ところが、公団職員の方におきましては、勤勉手当ということで六万九千五百円、それから問題になっております超過勤務手当で一律五十二時間出しておるわけでございます。ここにまた大きな問題があります。  鉄建公団職員というのは労働三法の適用を受けておるわけでございまして、団体交渉もやることができる。ところが一方においては、法的また予算的に国家公務員に準ずるという制約もあるわけでございまして、実にこの関係が逆の方向に動いておるわけでございます。そういうところに今回の大きな問題点が出てきたと思うわけでございますが、労働三法を適用される、またその反面、予算的には国家公務員に準じた適用を受けるという相矛盾した問題、これを今後どのように調整していく考えか。またこれを考えていかなければいつまでたってもこういう問題は必ず違った形で起こってくると私は思うわけでございます。これをぜひ直してもらいたいと思うわけですが、どういうお考えをお持ちでしょうか。
  31. 山地進

    山地政府委員 鉄建公団問題が起きまして、いま先生の御指摘のように公団国家公務員との間のバランスが崩れているのじゃないだろうか、こういうことが議論になりまして、政府といたしましては統一的に、役員、それから部長以上の職にある者の手当につきましては国家公務員と同じようにするということで、中で協議をしております。  それから、いま御指摘の労働三法の適用のある一般職員につきましては、労働協約で決めていくということが筋でございますので、これらについてはいま交渉もしておるわけでございますが、その場合におきましても国家公務員に準ずるということ、予算でそういったものが決められていること、あるいは公団というものが法律で設立されている、そういった趣旨を十分わきまえて、国民の理解の得られるような方向でまとめてもらうように組合にも要請をしておるというわけでございます。
  32. 関谷勝嗣

    関谷委員 特にその中で問題になりますのは、昨年の期末で五十二時間の一律の超過勤務手当を出したことであります。こんなことをやったって、そういう予算があるわけではなし、どうしても何かの形で補わなければならない。そういうことで決着をつけたこと自体がおかしいわけでございまして、そのために空出張が行われたのではなかろうかということでございますが、その関連はいかがでしょう。
  33. 仁杉巖

    仁杉参考人 公団の特別手当につきましては、発足当時から一カ月分くらいの上乗せが行われてきたようでございます。これは、事情を調べてみますと、公団は土木、電気等の技術者が大部分でございますが、これを公団の方に移籍をする段階のときに、国鉄よりも多少いい条件にしないと移ってこないというような事態もあったようでございます。そういうふうないきさつからかと思いますが、いままで毎年、四十年以来五十三年まで積まれております。  それで、いま御質問がございました五十二時間につきましては、これも労使の交渉の中で決まったということではございますが、基本的には正しいと言い切れるものではございませんので、今回につきましては、この件を切るというような方向でまいっております。  それで、五十二時間があったから超勤が不足したのではないかという御質問もございましたが、これも先ほどちょっと触れましたが、超勤の配賦が必ずしも足りないところばかりでもないのでございまして、名古屋支社のように空超勤が行われたところもございますので、必ずしもそうはなっておりませんが、しかし五十二時間、一人平均にして一カ月四時間ぐらいでございますが、これが超勤の不足を来した一つ原因であることは間違いないと思っております。
  34. 関谷勝嗣

    関谷委員 総裁の、五十二時間は基本的には正しいことではないというその姿勢は、私はいい答弁だと思います。そういったことでこういうような問題を厳しく見守って、今後ともやっていただきたいと思うわけでございます。  そうして、特殊法人が現在百十一あるわけでございますが、その人的構成を見ますと、六割が役所から行っているわけでございます。今回の場合にいたしましても、たとえばいままで鉄建公団のある部分を監督しておった者が、ある日今度は監督される立場の部署へ交流で行っておるというようなことになるわけでございますから、監督しておった者が今度は監督される立場に行きましたら、どういう抜け穴があるかということは当然よく知っておるわけでございます。そういうことで、大臣、こういう人的交流にも問題があると思うのです。ですから、法律でその割合をもっと少なくするとか、こういうようなきょうだいのような関係にある、たとえば国鉄鉄建公団の間では、確かに技術的には両者すばらしいものを持っておるわけでございますが、そういうすべてを知った者が動くところにこういう問題がいやが上にも出てくる。予算が十分なければ、いままでは監督しておったわけですから、こういう抜け穴があるぞということを知っておるから今度それを逆手に使っていくということも起こってきた。そういう温床をいままでつくっておったのではなかろうかと思うわけですが、こういうようなことを何かもっと取り締まる方法を考えるべきではないかと思いますが、いかがでしょう。
  35. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 五十二年の十二月二十三日だと思いますが、閣議決定で特殊法人等の役員に対してはいわゆる天下りの人が六割ないし七割占められているのを今後できるだけ排除して民間からも有能な人に入っていただく、そしてもっと企業的にも考えられるような経営をしてもらわなければならないというようなことで、漸次役員の構成の内容を変更していこう、こういうことに決定しております。  しかし、関谷委員おっしゃるように——また反面、特殊公団といいましても政府の仕事に関係あるわけですから長年一つの仕事に従事した練達の士も必要であります。ですから、その辺のところは国民の皆さん方にも十分納得されるような人事配置を今後やっていきたいと考えております。
  36. 関谷勝嗣

    関谷委員 時間が参りましたので、まとめのところに入りたいと思うわけでございます。  公団の存廃問題あるいは縮小問題など、いま世間でよく騒がれておるわけでございますが、その問題は後にするといたしまして、公団では現在、青函トンネルを初め大型プロジェクトを推進中であるわけですので、こういう鉄建公団というのは今後とも必要であるという考えのもとでの質問であるわけでございます。  そうなりますと、事件そのものは非常に遺憾なことであるけれども、そのために職員の士気が低下をしてしまう、もうやる気をなくしてしまって事業が円滑に推進されないということになりますと、ますます鉄建公団の存在価値がなくなってくる、そういうことに対しては、総裁は新しく就任されてからどういう指示をその後出しておるかお伺いをいたしたいと思います。
  37. 仁杉巖

    仁杉参考人 いま関谷先生御指摘のように、ことしの六月ごろにこの名古屋事件が始まりまして以来、二、三カ月の間は、幹部はもちろんでございますが現場においてもかなりの混乱が起きたのでございます。しかし皆技術者集団でございますので、事故を起こすとか工事の工程をとめるというような事態にはならず、現地は一生懸命でがんばってはおりましたけれども、いま申し上げたような動揺がかなりあるわけでございます。  現在でも、返還の問題あるいは公団の存廃の問題等がございまして、職員一人一人につきましてはいろいろ動揺があると思いますが、しかし最近はその中でもかなり落ちついてまいりまして、一生懸命努力をして仕事を進めているということが現地の局、支社等から報告されております。  私といたしましては、できれば現地に出向きまして対話をしたい、あるいは私が出られなければ理事等が行ってほしいと思っておるのでございますが、いろいろのいきさつもございましてまだそこまでまいっておりませんが、この国会が終わりましたら手分けをいたしまして全国に散りまして、職員を元気づけるように努力をいたしたいと思っております。
  38. 関谷勝嗣

    関谷委員 最後の質問にいたします。  現在、行政改革の一環として公団国鉄に統合すべきではないかという声もよく出ておるわけでございますが、これに対して大臣あるいは総裁はどう思われておるか。そしてまた、公団昭和三十九年に設立されたわけでございますが、そのときは高度成長の時代でございました。全国津々浦々必要なところには鉄道を敷こうではないか、格差をなくしていこうではないかということで鉄建公団をつくって、鋭意これを広げていったわけでございますが、その後いろいろ社会情勢また経済の情勢も変わってきて、三十九年の設立当時と同じような感覚でもって今後とも公団が進められるかというとそれはとてもできる問題ではない。その一つの形とすれば、縮小していくということも方法としてあるかもしれませんが、そういうことで現在の時代にどのように対応していこうとするのか、そして、絶対この鉄建公団がなければやっていけないのだという確信があればその確信を述べていただいて、そのように必要であればなお一層今回の問題をきれいに処理をして第一歩を踏み出していく、そういう鉄建公団に仕上げていかなければならないと思うわけでございます。  最後に大臣総裁のその考え方、決意をお伺いをいたしたいと思います。
  39. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 最近の世論にもかんがみまして、特殊公団の整理等、いろいろ強く批判を受けておるわけですが、運輸省所管であります鉄建公団国鉄と合併すべしという御意見もございます。しかしながら、公団と公社でございますから、給与あるいは年金、その他いろいろな問題を勘案いたしますと、簡単に国鉄公社と鉄建公団と合併するということは、なかなか技術的にもむずかしいわけであります。また、鉄建公団ができるときの経緯等につきまして、いま国鉄そのものは大変な赤字であります。いわゆる日本の三K赤字の最大のものでありますので、これに対して相当メリットを与える形でつくられたものであり、現在でも鉄建公団国鉄に対して相当のメリットがございます。その一々の内容については事務当局から答弁させますけれども、その意味におきまして、鉄建公団を設立した意義は十分あると思いますし、また現在、世界一と言われる世紀の青函隧道あるいは新幹線工事、こういうような非常に大きなプロジェクトもやっておりますから、そういうことを踏まえながら、鉄建公団の将来は鉄建公団そのものとして判断をしていきたい、私はいまこういう気持ちでおるわけでございます。  なお、いま申し上げましたような設立したときのメリット等については、事務当局から説明をさせます。
  40. 仁杉巖

    仁杉参考人 鉄建公団が今後どういうふうにいくかという問題につきましては、私こういう事件を起こしました公団総裁でございますので、余り大きなことを申し上げかねるのでございますが、私なりに考えておることを申し上げますと、いま大臣からお話がございましたように、三十九年の設立当時とは社会情勢も違いますが、もう一つ大きく違っていると思われますのは、鉄道の社会における機能がかなり変化をしてきているということでございます。これらを踏まえまして、公団が設立当時の使命だけでもってやっていけるということではございませんが、そこの経過の中で、青函トンネルのあの世紀のむずかしい工事を遂行している、あるいは上越新幹線の建設、これもかなり水が出る等で苦しい仕事もございますが、これらを無事貫通しているというようなこと、並びに民鉄線の建設、これも私民鉄におりましたのでよく承知しておりますが、なかなか輸送力の増強が思うに任せませんので、こういうことに対するお手伝いをするというような使命を持っていま現在来ているわけでございますが、そういう中で鉄建公団といたしましては、先ほども申しましたように、土木、電気等を中心として七割が技術者の集団でございますが、それがいまいろいろな仕事で成果を上げてきているということでございますので、これを分解してしまうとかいうようなことにつきましては、いかがかなという感じがいたします。  もう一つ先ほど私上下の対話あるいは左右の対話が不足すると申しましたけれども、そう言いながらも、職員の数は三千五百でございますので、かなりいろいろな面で団結しやすい組織であるということも考えられますので、私といたしましては新しい使命、もう少し国鉄との間の仕事の仕方の整理は必要だろうと思いますけれども、そういう整理の上で鉄建公団は過去の悪かったことは反省し、ざんげし、そして新しい方向を求めて出発していくというふうにお願いしたいと考えている次第でございます。
  41. 関谷勝嗣

    関谷委員 終わります。(拍手)
  42. 古屋亨

  43. 久保三郎

    久保(三)委員 鉄建公団不正経理については、それぞれいままでも調査がされてまいりましたが、一向にその原因というかそういうものがはっきりしない。それからもう一つは、雑費的なものが必ずしも明確でないし、先ほど会計検査院からの報告では不明の部分がかなりあるという。こうなりますと、問題の一番大事なことがぼかされたままでは問題の解決にならないと思うので、われわれとしては、きょうおいでの皆さんに率直な意見なり考え方、それから本当のことをぜひ答えてもらいたいと思っております。  この空出張なり空超勤という制度というかそのやり方、不正経理、これは鉄建公団あるいは国鉄ということだけじゃなくて、大体官庁並びにこれに準ずるもの、こういうものには言うならば常識化しているのじゃないか、大変言いにくいことでありますが、最近こういう考えを持つようになっているのです。  巧妙なやり方というか、予算をつくるときの段取りというかそういうものからして大変繁雑になっているわけです。予算の款、項、目、節、細節というようなことでなっておりますが、実際はたとえば鉄建公団空出張の土台になっている大きな部分は測量及び試験調査費という項目、これは細節なんですね。こういうものから空出張が出ていく、こういうことを考えると、この事件があったからそういう細節まで調べるようになってきたと思うのですが、恐らく会計検査院も細節の使い方などについては特殊なもの以外はやっておらないのではないかというふうに一つは思います。  それからもう一つは、予算の手続その他が非常に窮屈と言えば窮屈ですが、融通のきかないものも中にある。  それからもう一つは、公私混同というが、たとえば自分自身のポケットマネーから出さねばならぬものも、その役所にいるがゆえに役所で出してもらうことが当然のように考えて使ったり出したりする。それにはやりいいのは、やはり空出張という制度というか運用が必要であったのではないかというふうに思う。言うならば役人並びに役人に準ずる人の便法というか便宜的な隠れみのになっているのではないかと私は思うのでありますが、官界全体に私が推測するというか憶測するようなことがもしあるとすれば、これはこの際徹底的に粛正をしてもらわなければならぬと思うのです。  会計検査院、きょうは一番偉い人は来ていないようでありますが、まあ部長さんだから偉いのでしょうが、この問題に対しての取り組み方、われわれから見れば、いま申し上げたような見方をすればするほど、なぜこの期に及んで発見できたのか、不思議に思うのです。内部告発があったというが、内部告発がなければこれが発見できなかった仕組みについて、会計検査院はどんな反省をしておるのか。あるいはこれまでそういう検査はやらなかったのか、できなかったのか。まず一つお伺いしましょう。
  44. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答え申し上げます。  この旅費検査につきましては、ただいま先生から御指摘のございましたように、これは私どもの所管だけではございませんで、検査院においていろいろ問題が指摘されてございます。これは昭和五十三年度の決算検査報告によって全部明らかにする予定になっております。  もちろん旅費についてはいままでおろそかにしていたわけではないのでございますが、私どもの所管の鉄道建設公団について申し上げますと、実は鉄道建設公団は、先ほどお話ございましたように、非常に膨大な事業費で鉄道建設の事業を執行しております。それで、私どもの方の検査を担当しております鉄道検査第二課という課は、どちらかというとそういう工事の検査の専門家をそろえまして、そういう工事にまず重点を置いてずっと従来検査を続けていたわけでございます。そこで、非常に申しわけないのでございますが、経理検査についての抜かりはあったと思うのでございます。  本年におきまして、六月の中旬に名古屋支社検査のときに、検査を終わってからでございますが、内部的な告発がございました。これに基づきまして私ども直ちに名古屋支社検査を実施したわけでございますが、そこでこういうような旅費の不正の事実が発見されたわけでございます。そこで、もしほかの局にもあるといけないということで、それ以降のたとえば盛岡支社あるいは本社東京新潟新幹線建設局、ここらについては徹底的に検査をする体制をとったわけでございます。従来これらの検査に没頭できなかったことはまことに申しわけないのでございますが、そういうようないきさつでございます。  それともう一つ、この旅費検査というのは非常に克明な表面上の帳簿がすべて書類関係は整っておりますので、一件一件見ていかないと検査ができないということで非常に日数のかかる、手間のかかる検査でございまして、どちらかというとそういうような内部的な告発がございますと端緒として非常にやりやすいということがございまして、今回、そういうような端緒から検査に取りかかったわけでございます。
  45. 久保三郎

    久保(三)委員 経過を聞いているんじゃないのですよ。私の質問に正しく答えてもらいたい。  私は、どうも鉄建公団国鉄ばかりじゃなくて、これは大体常識的になっているのじゃないのかという話なんです。そういう疑いを持っているのです。そういうものに対して全然気がつかないで、内部告発があったから初めてわかったのか。  もう一つ申し上げますなら、鉄建公団監事には会計検査院から天下りしていますね、そうですね。今度は天下りをやめたのかどうかわかりませんが。こうなると、先ほども話がありましたように発見できない防壁になっているわけですね。大蔵省からも出ている。だからそういう問題を含めて、一つは、天下りをやめるべきだと思うのですね。  それから局長に、いまお話ありましたがもう一遍聞きますが、これからどういうふうに取り組むのですか。私の疑い、疑問に対してどういうふうに答えますか。そういうことについて会計検査院は何か最近相談をしましたか、方針を決めましたか。いかがですか。
  46. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答え申し上げます。  これは院全般にわたる問題でございますのでちょっと私どもの守備範囲を超える問題でございますが、検査院としては、こういう問題を相当発見いたしましたものですから、当然これからもこういう問題について十分徹底的に究明することで対処していくということで事務総局は相談したことがございます。もちろん鉄道建設公団の問題についても事務総長以下各局長集まりまして、この問題について十分討議して、今後こういう問題について院として挙げて徹底的に究明していくという体制をしくことにしてございます。
  47. 久保三郎

    久保(三)委員 運輸大臣にお尋ねしますが、政府はこういう事案にかんがみて天下りをやめる考えを持っておりますか。
  48. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 先ほど関谷委員にもお答え申し上げましたように、閣議決定もございますので、いわゆる天下りというものについては十分検討してできるだけ排除していこう、こういう方針をとってまいりたいと思います。ただ、中には公団の設立の趣旨に沿って練達の士が必要であるという場合もありますから、全部だめだというようなことにはいかがかという感じを持っておりますが、いまのような特殊法人の理事長、総裁が九十何%まで天下りで占められている、このようなことでは国民の納得も得られませんし、また合理的な運営もできないのではないかという判断をしておりますので、その点は十分検討してまいりたいと思います。
  49. 久保三郎

    久保(三)委員 鉄建公団仁杉総裁国鉄出身であります。天下りとは直接言いませんが、民間においでになって今度総裁になられた方でありますから、私は別に非難するわけではありません。     〔委員長退席、佐藤(守)委員長代理着席〕 仁杉総裁は優秀な技術者だし、経営マンでもあるというふうにかねがね敬意を表しておりますから、別に仁杉さんを非難するわけではありませんが、どうもいまの大臣の答弁と違って、仁杉さん以外にはなかったのかどうかという話も聞きます。いかがでしょうか。
  50. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 仁杉総裁個人のことについて言うのはどうかと思いますが、幸い国鉄から民間に入って大変勉強されてそれから来られたわけですから、ある意味においては非常に適任者でないだろうか。民間で勉強してこられた、こういう人がこれからの特殊法人に入る、民間で少し勉強してそれから入るということであれば、私は、これはある程度理解ができるのではないだろうか、このように判断をしております。
  51. 久保三郎

    久保(三)委員 私もそういうふうに理解をしたいと思うのですが、これだけの問題になったのでありますから、全然関係のない、敏腕家というか、仁杉総裁も敏腕家でありますが、そういう人を探してきた方がスタイルはよかったのではないかというふうに思うのであります。仁杉総裁を目の前にして言いにくいことを申し上げているようでありますが、別に仁杉総裁を非難したりさかなにしているわけではありません。いずれにしましても姿勢が根本的に改まっていないのではないかというふうに私は思うのです。そういう点がいま大臣の答弁ではどうもきちっとしないわけでありますが、これは単に給与が多いとか少ないとかの話以外に、仕事の内容そのものからいっても天下りが必ずしもいいものではないというふうに私は思っております。  それからもう一つ、われわれ政治を預かる者でありますが、いまは政党政治、こういうふうにだれも不思議に思わないで考えておりますけれども、しさいに考えてみればそうじゃないのですね。官僚の政治、すべての情報は官僚に握られて、官僚のおぜん立てに従って、自民党はその上に乗っかって政治をやっていると言ったら失礼かもしれませんが、そういうきらいがたくさんある。よけいな話でありますが、この間の総選挙の最中に大平総理が一般消費税を出したのなぞは典型的な形だと思うのですよ。だから、そういうものを考えれば考えるほど、私はいまや官僚機構、そういうものにいい意味でメスを入れる必要があると思っております。だから、天下りについて明快な答弁をひとついただきたいし、それぞれ運輸省関係にもたくさんな外郭団体がありますから、これに一遍再検討を加える用意はありますか。
  52. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 先ほど来お答えしておりますように、閣議決定の方針もございますから、天下りという問題について漸次比率を変えるとか、あるいは民間から練達有能な士を求めていく、こういう方針に変えていきたい、かように決意をしております。     〔佐藤(守)委員長代理退席、委員長着席〕
  53. 久保三郎

    久保(三)委員 次に、空出張というか、それは計画的に、しかも組織ぐるみでやられたんじゃないかという考えがあるわけですが、先ほど仁杉総裁の言葉によれば、組織ぐるみではありません、そういうことはなかった、それから、幹部の合意に基づいてやっているわけではない、こういうようなお話でありましたが、これはちょっとそうではないんではないか。これは計画的に、空出張というものを頭に置いて予算執行をしていたのではないかというふうにわれわれはどうも思わざるを得ないのであります。いかがですか、仁杉さん。
  54. 仁杉巖

    仁杉参考人 先ほども申し上げましたように、本社理事が相寄って決めたというようなことでないことは確実のようでございます。  ただ、久保先生から御指摘がございましたように、全社的にこういうことが行われてきているということの真因はどこにあるかということがなかなかつかめないのでありますが、私なりに解釈いたしましたのは、七割が技術屋であるという問題がございます。それで、技術屋というものはとかくいい仕事をするのに専心をいたしまして、後の事務始末というようなことについてわりあい無関心な面、私も技術屋でございますからよくわかるのでございますが、そういう面もございました。  それからもう一つございましたのは、大蔵省とかあるいは運輸省等からおいでになっておられる方が理事以下ございますが、そういう人たちとの寄り合い世帯であったということが一つございます。  これが、鉄建公団打って一丸となったという言葉には至らないような面があったように思えまして、本社の方でも、先ほど申しましたように、なかなか現場との対話がうまくいっていない。たとえば、予算の問題にいたしましても、役職員給与あるいは交際費あるいは報償費というようなものは流用を禁止されておりますが、そのほかのものについてはかなり大幅な流用が認められております。しかし、久保先生御指摘のように、必ずしもそういう予算の流用というものがスムーズに行われてない。たとえば、現場で超勤が不足するという場合に、それを本社の方に進達する、あるいはそこで十分協議をされて変更するというような形がとられないままに空出張というような安易な方法に流れてしまったのではないかというような感じがいたしております。その辺が真因かと思っております。
  55. 久保三郎

    久保(三)委員 これは実際言うと新しい仁杉総裁にお尋ねしてもわからぬかと思うのですよ。だから、委員長これは前の総裁においでをいただいて、あるいは前の前の総裁も必要かもしれませんが、おいでいただいて、これはやはり本当のことを聞いたらいいと思うのです。私どもはいま仁杉総裁からお話がありましても、やはり計画的にやったんだろう、やったんだろうと言ったらおかしいが、ある程度——なるほど理事会とかそういうところで謀議してひとつ空出張をやろうじゃないかなんて、そんなばかなことを決めるはずはありませんよ。(「暗黙の了解だ」と呼ぶ者あり)暗黙の了解という話は、これはそのとおりですね。それで結局予算配賦する際に、そういうところには十分空出張ができるような仕組みで、それを前提にして配賦をしているのではないかというふうに思うのであります。旅費配賦をする場合に、測調費なら測調費の配賦をする場合に、どこの局にはどの程度ということで、これは空出張を含んだ水増しの予算配賦されているのではないかというふうにわれわれは思わざるを得ないのです。そうでなければ、そんな空出張予算の中からこんなにたくさんできるはずはないのですよ。だから本来ならば、空出張分だけは、来年の予算は全部旅費から削ってしまう、これはあたりまえですよ、そういうふうな要求をしますか。いかがです。
  56. 仁杉巖

    仁杉参考人 空出張のもとになります旅費でございますが、一般旅費工事監督旅費というようなものは本社である程度チェックをしておったようでございます。ただ、いま御指摘がございましたが、測量調査旅費というのは工事付帯の測量調査費という中に入っておりまして、その運用は各局あるいは支社長の権限で行われるような仕組みになっておりましたので、そこにかなり大きな部分がしわ寄せになって空出張になっているという実態があることは事実でございます。これらにつきましては、私前々から多少知っておりましたので、着任画後にこの測量調査費の中の旅費配分につきましても本社でチェックをするというような考え方にして改めております。
  57. 久保三郎

    久保(三)委員 国鉄総裁はのっぴきならぬ用事があるそうでありますから、時間がありませんから、総裁に一言だけお尋ねしておきます。  国鉄よおまえもかということですね。ところが、さっきの関谷さんのお話だと、国鉄から出ていったから、大体本家は国鉄じゃないかという話がありましたが、そういうことで空出張の問題はどうも国鉄の方に比重があるんじゃないかという疑いもあるわけなんですが、いかがですか。それで今後どういうふうな措置をとられてまいる所存であるのか。いかがです。
  58. 高木文雄

    高木説明員 この旅費の問題は、先ほど久保先生がおっしゃいましたように、どこの機関についても運用が非常にむずかしい問題でございます。私どもの方も実は大分前に、非常に古い時期に一度問題が起こったことがございました。そのときにその原因はということになりますと、むしろどうしても必要な経費があるのにかかわらずその金がないというか、予算がないというか、そっちの方から起こってきておりますので、ある程度そうした経費をもう少し上積みするというか、そういう組み方に変えたことがあるようでございます。したがって、国鉄の場合には前のそういう経験からかなり直してきておるようでございます。したがって非常に古い時代に、古い国鉄経理の仮に悪い風習が感染したということは全くないとは言えないと思いますが、最近は別に私どもの方からそういう経理をやる人が行っているわけではございませんので、私の方の何か非常にまずい点がいわば感染をしたということはほとんどないと言っていいと私は思っておりますけれども、しかし、全くないということは言えないという意味で先ほどお答えをいたしたわけでございます。  なお、私どもの方についても、しかし最近問題を起こしておるわけでございますが、それはやはり、予算につきましての統制が、ある場合には非常にきつ過ぎるということから、現実にどうしても必要な金があるのに、そういうものを出さしてほしいといういわば予算要求が各機関から必ずしも十分出てきていないということ。そこで、どうも残念でございますけれども、安易にそういう手段をとるということから生まれてきているように思いますので、私どもといたしましても、もう一度いまの予算のあり方といいますか、どうしても必要なものであるのに予算がないということのために無理を起こしている点を、正しい経費であれば、当然出すべき経費であれば是正していきたいというふうに考えております。
  59. 久保三郎

    久保(三)委員 大蔵省にお聞きします。  予算の査定に際して、空出張が出るような予算は、いま国鉄総裁から御答弁があったような問題もあるわけですね。いわゆる実情に沿わない予算というのがあるわけですね。そういうものについていままで関心を持たなかったのかどうか。それと同時に、旅費がそういう方向で使われる疑いがあるとは思わなかったのかどうか。いかがです。
  60. 西垣昭

    ○西垣政府委員 お答え申し上げます。  いまの御質問は、われわれの予算査定と申しますか、積算が甘かったがために空出張というようなことが起きたんではないか、査定上、積算上問題があったんではないか、それから、いままでどうして気がつかなかったのか、こういう点かと思います。  鉄建公団を例にとって御説明申し上げますと、先ほど御指摘がありましたように、旅費の多くはそれぞれの新線建設費の中の工事付帯経費のまたその中の細目でございまして、私どもといたしましては、工事が円滑に推進されるということに眼目を置きまして、かといってむだな予算を組むわけにいかない、工事付帯経費が事業の全体にどの程度の割合を占めているかということに着目しながら要求側の御説明を聞き、それから、主務大臣である運輸相の意見も伺って積算しているわけでございます。今度こういう事態が起きましたので、いままでのようなやり方でいいかどうかよく研究したいと思います。  ただ、これは仁杉総裁からもお話がありましたように、足りなければ流用が許されるという費目でございますので、締めたらどうだということには必ずしもならない。要は執行が適正に行われるかどうかというのが最大の眼目だろうと思いますが、私どもといたしましても、予算の積算上あるいは制度上何か工夫ができるならばということで十分検討してみたい、かように思っております。  それから、いままで気がつかなかったのはどういうわけだということでございますが、私ども本当に気がつきませんで、その点は残念に思っております。
  61. 久保三郎

    久保(三)委員 いま大蔵省からも話があったように、流用ができるものを流用の手続をやらないで空出張という不正経理をやった、これはどういうふうに思いますか、仁杉総裁
  62. 仁杉巖

    仁杉参考人 先ほども御答弁いたしましたが、やはり必要な経費はきちっとその費目で出すということに尽きるわけでございます。いま大蔵省からも御答弁がございましたが、やはり執行の段階で、もし、足りない、どこかに余っているということなら、それを流用していくという手続でございますが、そういう手続がどうして行われなかったかということになりますと、なかなかむずかしいのでございますが、一つは、空出張というようなイージーな方向に走ったということもございましょうし、先ほど申しましたが、費目の中の流用をすることが、官庁予算的な考え方が強くてなかなか上の方が認めなかったというような問題もあるかと思います。  こういう反省に立ちまして、今後は、公団といたしましては、現地に十分物を言わせると申しますか、要求を出させ、それを本社が受けまして、過分なものは切り、必要なものはどんどんつけるというような形に執行をかえていきたいということで、現在その処理を進めておるところでございます。
  63. 久保三郎

    久保(三)委員 流用でその目的が達成できないものがたくさんあったんでしょう。言うならば、そういう予算を、性格を変えても予算としては出せないものがあったんじゃないですか。だから、結局空出張というやみの支出でやっていくという便法を使ったのではないですか。そうでないというのなら、どれとどれが、流用が可能であったんだが空出張でやった、こういうふうにお聞きしなければならぬと思うのです。  時間もありませんから簡単にそのことはお伺いしたいのですが、流用が可能なものなら、なぜ手続を省いたのか。総裁がおっしゃるように、目内での流用も官庁予算のように考えてそうできなかったというのですが、官庁だって国鉄だってみんな同じですよ。目内の流用なら流用がちゃんとできるのならやればいいのです。ところが、流用が可能なものではないものが支出されているんじゃないですか。いかがです。
  64. 片山充

    片山参考人 十一月一日付で経理担当を命ぜられました片山でございます。  いま御指摘の点でございますけれども、一つは、経費の使用目的と申しますか、使途の問題があろうかと思いますが、そちらの方はいま検査院の御指摘に従いまして、いろいろと整理、分析をいたしておるところでございますが、ただいまわれわれでつかんでおります感触から申し上げますと、その大部分は、使用目的から見まして正当な科目から正当な手続がとられておりましたならば正当な支出になったものではないかというふうに思っております。  それから、もう一つの面の形式の面でございますけれども、先ほど来議論が進んでおりますように、これの空出張で浮かせました旅費を充当いたしました費目といたしまして、会議費その他の経費があるわけでございますけれども、これは総裁限りの判断によりまして十分流用が可能なものでございます。  ただ、超過勤務手当と申しますのは、項、役職員手当役職員給与の中に入っておりますので、そこへ他の費目から流用いたそうといたしますと、運輸大臣、所管大臣承認、あるいは所管大臣としては国庫大臣への協議という手続を経なければならないという関係になっております。
  65. 久保三郎

    久保(三)委員 いまの御答弁、いわゆる形式的な話でありまして、これもやはり前の担当の方にでもお聞きしないとよくわからぬのではないかというふうに思うのです。これは先ほど委員長に申し上げましたが、一遍理事会で検討してもらいたいと思うのです。というのは、別に責めを負ってやめた人を引きずり出してどうのこうのではなくて、基本にかかわる問題でありますから、やはりこの際きちっと、どういう原因であるのか、どうしてできなかったのか、そういう問題を解明することは国会の場所として必要だと私は思うので、お願いしておきます。  時間も限られておりますから次へいきますが、話は、いまの予算に盛れないものがあるんじゃないかという疑いですね。予算に盛れないものまで支出をするのに、苦慮して、苦心の結果として空出張あるいは空超勤、こういうことになったんではないかというふうに思うのですが、そのうちの公団の役所の接待、大蔵省及び運輸省の接待というのが、五十三年度から五十四年にかけて大蔵省は百二十回、それから運輸省は八十八件というから八十八回ですね。一年半ぐらいの間に二百回以上やっているんだが、考えてみるとこれは三日に一遍ぐらいやっているのかという勘定になりますね。そのうち正規なものもあるそうですが、正規なものというのはどういうものなのかわからない。接待が正規なものというのはどういうものか、役所同士の接待というのは果たしてどうかなという感じがするのです。たとえば新線建設で用地の交渉に行く。その場合に、地方自治体との間に多少の懇談が必要だというときにあるいはあるかもしれませんね。そういうのはあるけれども、役所同士の接待というのはどうも解せない話だ。これは言うならば手銭でやるべき筋合いではないのですか。二百件以上もあるのです。これについては運輸大臣いかがでしょう。大蔵省もいるようだけれども、大蔵省が一番多いんだな、百二十回。運輸省監督官庁で八十八回だ。これは今後もやらなければならぬのかどうなのか。まず総裁から先に聞きたい。今後もやる必要はあるのですか、いかがです。
  66. 仁杉巖

    仁杉参考人 原則的には、やる必要はないというふうに私は認識しております。ただ、会議等が長引いて夕方になるとか昼過ぎになるというような場合には、ごく簡単なもので会食をするというようなことはあり得ると思いますが、料亭に行くというようなことにつきましては、必要はないのではないかというふうに考えております。
  67. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 公団運輸省の間の会議と申しますか、こういう内容を調べてみましたところが、これは全く社会的常識、本当の打ち合わせというんで一件当たりの金額は本当の弁当代程度のものの処理でございますので、これは十分会議の目的を成功させるための会合というふうに判断をしております。
  68. 久保三郎

    久保(三)委員 大蔵省は主計官だけのようだから、聞いてもしようがないでしょう。  いま運輸大臣の答弁では、運輸省に対する接待は弁当に毛の生えたようなものだからいいじゃないかというお話なんですが、弁当を食わなければならないんですか。この辺でわれわれも考え直さなければいかぬと思うのですが、会議の後には弁当を食ったり焼き鳥食わなければいけないのかどうか。必要ならば手銭、手弁当でやるという風習が一番いいんじゃないかと思うのですよ。これはどうですか、大臣としてひとつ。
  69. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 お互いに人間関係を緊密にしながら仕事をしていく上において弁当ぐらい食べるのがいいか悪いかということに対してはいろいろ見方、考え方がございますけれども、しかしこのような厳しい状態ですから、今後はこのような問題等についても本省総務課長ですか何かと相談をして、やるべきであるかどうかという判断をした上で行うということにただいまは徹底をさせておりますので、今後はそのようなことはないと思われます。
  70. 久保三郎

    久保(三)委員 次に、予算の中で出しにくいものの中に政治家に対する励ます会とかいうもののパーティー券の問題が先般も参議院の方で取り上げられましたが、パーティー券も百四十五口までは御答弁があったようでありますが、その中身については御答弁がないのであります。一つはパーティー券などは公団あるいは役所の予算の中で出すべきものではないと思うのだが運輸大臣いかがですか。
  71. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 個人的な交際次第、こういうことで政治家あるいはその他の立場の人といろいろおつき合いをするわけでありますから、個人で負担をするのが当然だ、このように私は考えております。
  72. 久保三郎

    久保(三)委員 仁杉総裁、このパーティー券の中身はどうなんですか。それと大臣の答弁からいけばみんなポケットマネーで出す、これは公団として公金を使ったのでありますから、国に返してもらうのですね、いまのお話だというと。そうですね。中身はどうなんですか。百四十五口だけではちょっとわからない。
  73. 仁杉巖

    仁杉参考人 金額で申しますと、五十三年度に百二十九万五千円、五十四年度に百六十八万円、合計二百九十七万五千円でありまして百四十五口ということでございます。
  74. 久保三郎

    久保(三)委員 どういう政治家のパーティー券をお買いになったのですか。いかがですか。
  75. 仁杉巖

    仁杉参考人 どういうお方のを買っているかという具体的な内容につきましてはお答えは御勘弁願いたいと考えております。
  76. 久保三郎

    久保(三)委員 いま政治家の倫理も問われておる時代でありますから、はっきり言ってお聞きするのもわれわれとしてそう気持ちのいいものじゃありません。しかしこれはこういう場所ではっきりされることがお互いのためであろうというので、あえて私はお尋ねをしておるわけなんでありまして、重ねてお伺いします。いかなる方々のパーティー券をお買いになったのか。いかがですか。
  77. 仁杉巖

    仁杉参考人 ずっと同じ態度でおりますけれども、各人につきましては御勘弁を願いたいということでございます。
  78. 久保三郎

    久保(三)委員 各人について御勘弁というのは、各人についてでなければ大丈夫なのでありますか。それはよけいおかしくなるのですよ。各人について御発表いただいた方がこの際はすっきりすると思うのです。いかがでしょう。
  79. 仁杉巖

    仁杉参考人 内容につきましてはこういう席で申し上げることははばかりたいと思いますので御勘弁を願いたいと思います。
  80. 久保三郎

    久保(三)委員 なるほど言いにくいことかもしれませんね。実際は聞きにくいことでもあるのです。だけれども、やはりこれはこの際すっきりきちっと整理した方がいいと思うのであります。いつまでもあなたがこういう席ではとか、発表はできませんとかいうことをやっていると、よけいいろいろな問題が出てくるのじゃないかというふうに思うのであります。いかがですか。重ねてお伺いします。時間もありませんから、簡単にお答えください。
  81. 仁杉巖

    仁杉参考人 まことに申しわけございませんけれども、ひとつ御勘弁を願いたいと思います。
  82. 久保三郎

    久保(三)委員 百四十五口というから、いまそっちの方で名簿があるとかないとか言っているが、名簿というからわかっているのでしょう。だけれども発表できないというのがあなたのいまのお答えなんですね。どなたであるかわかっておりますか。それでは、それだけお聞きしましょう。どなたのパーティー券をお買いになったか、それはおわかりになっていますか。いかがです。
  83. 仁杉巖

    仁杉参考人 交際費から支出したものが百九十六万五千円、残りが空出張処理されているということでございますが、リストは……。交際費で支出したものにつきましてはきちっとしております。ただ答弁を御勘弁願いたいということでございます。
  84. 久保三郎

    久保(三)委員 空出張で充当したものはわかっていないのですか、これもわかっているんでしょう。交際費でやったものがわかっているのなら空出張で始末したのもわかっているはずなんでしょう。いかがですか。
  85. 仁杉巖

    仁杉参考人 空出張で出たものにつきましては、現在返還等、そればかりじゃございませんが、いろいろの処置を考えておりますので、ある程度わかっておりますけれども、答弁は御勘弁願いたいということでございます。
  86. 久保三郎

    久保(三)委員 運輸大臣、あなたは御承知ですか。
  87. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 私はわかりませんが、いまの議論を拝聴しておりますと、励ます会の券を買っていただいた方は何から支出されるかわからずに買っていただいたわけであります。ですから、出した方の公団の支出の方法はいろいろ調べますと大変不正なやり方でございますから、これは今後厳重に取り締まらなければならないわけですが、買ってもらった人は善意で買ってもらったわけですから、どんな方法で支出したかわからないということであるだろうと思いますので、これはどうも氏名の発表ということはいささかそれぞれの人に御迷惑をかけるのではないか、こういうふうに私は判断しております。
  88. 久保三郎

    久保(三)委員 大臣お話でありますが、私どもは、パーティー券などは鉄建公団の正式の予算の中から出す筋合いのものではないだろうというふうに思っているのです。ところが、この間の参議院の決算委員会か運輸委員会か、どこかの答弁の中では、何かパーティーに行ってそれに相応するようなごちそうがあればこれはいいんだなどという意味の答弁をしていますが、これはずいぶんふざけた答弁をしております。正当な対価であればなんて言ってね。そういうばかばかしいことをいまでも考えているのかどうか。これは仁杉総裁にもお聞きしましょう。それから会計検査院にも聞きましょう。そういうものは買う筋合いのものであるかどうか。いかがです。
  89. 仁杉巖

    仁杉参考人 ただいま運輸大臣からも御答弁がございましたが、今後につきましては十分自粛するつもりでおります。
  90. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 交際費の性格上、必ずしもこれが買ったことによって不当かどうかという結論がなかなかむずかしゅうございますが、やはり自粛するのが当然だと思います。  それから、もちろん架空の旅費によって浮かした金で買うのは言語道断だと考えております。
  91. 久保三郎

    久保(三)委員 何かあいまいな答弁なんだが、私どもは、とにかく公社、公団などは国家の金を使っていることでありますから、政治資金規正法の解釈がどうであるとかこうであるとかは別にして、少なくとも自粛するのじゃなくて、これは、そういうものは遮断する、やめるということが当然だというふうに考えておるわけでありまして、このことは申し上げておきます。  時間もありませんし、関連質問がありますから先へ進みますが、いずれにしてもパーティー券その他は、ここまで来てはやはり個人名を御発表いただきたいと思うので、委員長にお願いしておきます。後刻この問題についてひとつ理事会でも討議してもらいたいというふうに思います。  次に、監査の関係ですが、公団にはやっぱり監事がいてやる。それからもう一つ監査室監査というのがあるそうですが、全部これは仲間うちで、全然機能していないですね。  それから、国鉄についても同じでありまして、国鉄はもっと権威あるものがある。監査委員会というのがあるのですが、きょうは監査委員会を代表して委員長のかわりに高橋委員がおいでですが、あなたの感想も最後に聞きたいのでありますが、たとえば国鉄の監査委員会というのは運輸大臣の任命でありまして、形の上からいくならば総裁運輸大臣の任命というか、そういうものでありますから、言うなら独立機関国鉄経営からは独立した機関のようになっているのでありますが、実際は内部における監察局の事務方、そういう機能を使って監査をしているわけですね。そうなると、独立機関じゃなくて、監査委員会そのものは独自の監査機能というのは持っていないのですね。私はそういうところにも問題があると思うので、高橋委員の御意見を承りますが、監査委員としては、もちろん国鉄の運営その他大きな問題について監査することも大きな問題でありますが、それと同時に、いま問題になっているような不正経理についても厳重に監査していくべきだと思っているわけです。ところが監査のそういう手足となるものはみんな、国鉄の部内に監察局というのがあってそういうものがやっている。これでは何となく、というより、もう全然独立的な機能が発揮できない仕組みだろうと思うので、これはいかがですか、高橋さんに先にお尋ねしましょう。
  92. 高橋壽夫

    高橋(壽)説明員 お答え申し上げます。  まず、先生御指摘のように監察局と監査委員会事務局は兼務になっているわけでございます。したがいまして、監査委員会は、監査をするに当たりましてその事務局的な仕事は監察局と監査委員会事務局とを兼ねたこの四十人ほどのスタッフの助けをかりるわけでございます。もちろん、この四十人をもっと増強し、あるいは監査委員会事務局として独立させるということになりますればますます私どもの監査機能は量的にはふえると思いますけれども、なかなか現在の状況でこのスタッフの増強ということは大変むずかしいかとも存じます。そこで監査委員会といたしましては、とりあえずはといいますか、第一義的には、やはり監察局を手足に使っているということの是非の問題よりも、監査委員会自体が問題意識をはっきり持ってわれわれの事務局である監察局に対しましてこういう点を調べろと命令をし、そしてわれわれはその報告を受けてさらにチェックをするという心がけをいたしまするならば、御指摘のような国鉄全体の経営というふうな大問題以外につきましても実は上がると思います。ただ、人間のすることでございますし、数も限られておりますから一〇〇%とはいかないかもしれませんけれども、それはそういう意識かつそういう方向で監査委員会が仕事をすることによりまして、たとえば今回指摘されておりますようなことにつきましても、改善の実を上げることは可能であるというふうに考えまして、今後はそういう点にも十分心を用いまして監査をしたいと思っております。
  93. 久保三郎

    久保(三)委員 関連質問がありますのでこの辺で一応やめておきますが、最後に、時間がかかるかもしれないが簡単にお答えいただきたいのだが、公団の借りているビル、公団の入っているビル、事務所、こういうものは、山王グランドビルというのを初め四つぐらいは転貸しを受けているわけですね。契約書の中身は転貸しを条件にして所有主から借りているという奇妙きてれつな契約でやっているわけですね。最近というかことしの春先一つは借りかえをしましたが、これも室町殖産という会社が中に入ってやっているわけなんです。こういうものについて、どうもわれわれ外から見ていて、転貸しをして家賃は直接所有主に払っている、どういう形なのか、なぜそういうものが介在しなければならぬのかということで、大変不思議に思っているわけなんです。これについて改善する考えはないのか、会計検査院はその裏を調べたことがあるかどうか、あるいは監督官庁である運輸省はこういうものをそのまま認可しているのかどうか、簡単にお答えをいただいて、この答弁に対する質問は斉藤委員から続いてやってもらいます。
  94. 片山充

    片山参考人 御指摘のような問題が最初に始まりましたのは昭和四十一年のことでございまして、相当古い問題でございますので、われわれとしても当時の記録を調べましたりあるいは関係者の記憶をもとにいたしまして調査いたしました結果によりましてお答え申し上げますけれども、公団が発足いたしました三十九年以来入っておりましたビルがだんだんと手狭になってまいりました。四十一年に本社ビルが引っ越したわけでございますけれども、その際、詳しい事情はわかりませんけれども、四十一年度の予算にはそのために必要な保証金の予算は計上されていなかったという事情一つございます。それからもう一つは、三十九年、発足直後でございますので職員の宿舎を手当てをしなければならない。もちろん予算にもそれなりに宿舎の予算は計上されたわけでございますけれども、それよりももっと急いで宿舎を増加させなければならないという事情がございました。それから、ちょうどメーンバンクでございました三井銀行あるいは取引銀行でございました三井信託の関係会社でございますある会社から、その引っ越しにつきましてビルのあっせんを受けました。そのときに御指摘のように保証金を負担しようという申し出がございました。当時の関係者の言からいたしますと、室町殖産と申しますその会社は主として不動産の賃貸借のような仕事をしておるわけでございますから、鉄建公団の将来に着目をいたしましてそういう好意ある申し出をしてくれたのではないかなというふうに思ったという程度の感触でございました。それ以来御指摘のように大体それに類しますような契約が二、三結ばれておるということでございます。
  95. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答えいたします。  この件につきましては、ビルの賃貸借契約によりますと、三菱地所から室町殖産という会社が借り受けまして、それを公団が借りるという又貸しのような形になっております。  それで、その点につきましては調査いたしましたが、ただいま公団の方で申し上げました事態を聴取いたしました。特にこれは古い事態でございますので、その経理については公団から出ていないものでございますので、特に調査をすることなく打ち切ったわけでございます。
  96. 山地進

    山地政府委員 運輸省が認可したかという御質問でございますが、これは公団の認可予算の中で運輸大臣承認等を要しないで流用のできる費目でございますので、私どもの方には法律的には上がってきておりません。ただし、こういった本社の事務所を構えるというようなことにつきましては事前に相談があってしかるべきものであるというふうに現在は考えておりまして、今後こういうようなことが起こります場合には私どもの方に十分相談をしていただいて、国民の疑惑を招かないようにするというふうにしてまいりたい、かように考えております。
  97. 古屋亨

    古屋委員長 関連して斉藤正男君。
  98. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 いまのお答えを聞いていて、会計検査院調査によれば鉄建公団が経済的な損失はこうむっていない、したがって妥当だというようなお答えでありますが、本社は永田町の山王グランドビル、所有者は三菱地所、東京支社は港区芝の田町ビルで田町ビルKK、新潟新幹線建設局新潟市東大通の千代田生命新潟ビルで所有者は千代田生命保険相互会社、東京支社は日本生命会館ビルに入りましたが、港区三田の新日本会館KKと、これはいずれも殖産が介入しているわけですね。  そうすると、これは持ち主である三菱地所とか田町ビルKKとか千代田生命保険とか新日本会館とかとの間に室町殖産KKは経済的な行為が発生しているだけであって、公団とは何ら関係ない、こう断言できますか。
  99. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 この点につきましては、私ども会計検査を実施するに当たりましては、公団が金を支払っているという支払いの事実から、通常、検査はそこから入っていくわけでございます。この点につきましては全く金の支出がないものでございますので、私どもは全くわからないわけでございます。検査の足がかりがないわけでございます。  そこで、ただ先ほど久保先生からのお話がございましたように、調べたかということでございますが、それは新聞にも出ましたものですからその事態調査いたしました。そして、たとえば先ほど申し上げました東京本社の場合でございますと、殖産から一億八千万という保証金を出してもらっているということは判明してございます。ただ、それは全く公団の支出の方からは何らないものでございますから、そして古いことでございますので、どうしてその室町殖産からそういう金を出す経緯になったかということについての調査はできませんでした。
  100. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 ですから、私が聞いているのは、いみじくも鉄建公団関係のこの四建物について室町殖産KKが中に入っている。このことについて国民は疑惑を持ったんですね。したがって、敷金があったとかなかったとかいうことは別にして、鉄建公団とこの室町殖産KKとの間に経済的なやりとりはない、やりとりというよりも、鉄建公団はこのことによって損失は受けていない、もしあるとするならば、それは持ち主である四社と室町殖産KKとの間の経済行為であると断言してもらいたいと思うのです。いまだに疑惑を持っているのです。大臣でも新総裁でもいいけれども、それを断言してください。
  101. 片山充

    片山参考人 事実関係から一つ申し上げておきますが、御指摘の四つのうちの一つは室町殖産ではございません。それと、先ほど申し上げましたように相当に古いことでございますので、確かにわれわれといたしましても必ずしも十分に調査が終わっているとは思いませんけれども、取引銀行ということがございまして、これは公団と銀行との間の取引でございます。それから、それの関係会社というのがございまして、私はその辺は存じませんが、われわれの取引銀行とその関係会社との間には相当いろいろ入り組んだ取引があるのだろうと思います。そういった背景の中でメーンバンクとしてのサービスが働いたのではないか、こんな感じがしておる次第でございます。
  102. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 感じじゃだめなんだ。国民は感じているのですよ、何だこれはおかしいな、何で室町殖産KKがこれほど関係しなきやならなかったのだろうと。それを感じで答えられては困る。鉄建公団はこの介在によって経済的に何らの損失を受けていないと断言してくださいと言っているのですよ。断言するだけの根拠がないですか。そうするとまたおかしいということになるのですよ。
  103. 片山充

    片山参考人 この件に関しまして鉄建公団が損失をこうむっている点はいささかもございません。
  104. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 そうならそう早く言えばいい。  そこで、もう一つ伺いたいのですけれども、やみ給与なりあるいはその他の経費を捻出するに当たって国民がもう一つ疑惑を持っているのは、財源の捻出の方法として、鉄建公団が定員を下回って採用していて、定員と実人員の差額をやはりそういう方向に充当しているのではないかということが新聞でも報道されたし、まだ疑惑を持たれているところなのですよ。これは全くありませんか。
  105. 片山充

    片山参考人 御指摘のように鉄建公団の定員と実員との間に相当の差があることは事実でございます。ただ、一般的に予算の仕組みといたしまして、年度当初の人員が定員を上回らないようにということで運用いたすものですから、どうしても年度途中に退職その他が出てまいりまして差が出てくるのは当然でございますけれども、それを若干上回るような差があることは事実でございます。ただ、そこで、確かにおっしゃるように予算が若干余るわけでございますけれども、これは先ほど来申し上げております項、役職員給与の中の問題でございまして、毎年ここでは御承知のようにベースアップがあるわけでございます。ベースアップその他の増加の要因に対処いたしますために、まず大体の年におきまして項の中のその他の費目から流用をいたすとかあるいは最終的には予備費をこれに充当するという処理をいたしておりました。そのためには先ほどもちょっと申し上げましたけれども所管大臣の御承認が必要であるわけでございますから、そういう手続を経た上でそういうことをやっております。したがいまして、御指摘の金をほかの費目に充当したというような事実はございません。
  106. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 ところが、私が調べた資料によりますと、他の官庁には全くない、ある年に精励手当として六月に〇・二カ月分、十二月に〇・六カ月分、これは上積み分です。定額として全職員に頭割りで六万九千五百円、超過勤務期末手当——超過勤務に期末手当がどうしてあるのかわかりませんけれども、これを五十時間分、合計しますと一人に約三十万円の上積みになるわけですよ。精励手当、全員一律の定額、超過勤務期末手当、これらのものを支給したかしないのか明らかにしてほしい。
  107. 片山充

    片山参考人 ただいま御指摘になりましたのはいわゆる期末手当に際しまして期末手当あるいは勤勉手当のほかに定額のもの、あるいはその際同時に支給することが慣例になっておりますいわゆるプラスアルファの超過勤務手当何時間というようなことを御指摘になったのだと思いますが、大体御指摘のようなことは行われております。
  108. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 労使双方による団体交渉の結果こういうものを支給することになったのだろうと思いますが、一人頭にいたしますと上積み分が大体三十万円になるわけですよ。そうすると定員三千三百九十人、十億からの金が要るわけですね。この財源は予算上計上されたものであったのか、あるいはほかの方法で捻出したものであるのか。先ほど大臣報告並びに会計検査院報告によりますれば空出張によって捻出した四、五億の金で充てた分がありますね。会議費、交際費その他いろいろあった。ところがこの約十億という金は、一体全額予算に計上されたものであったのか、あるいは先ほど言ったような空出張の分からも充当したものであるのか。これはいかがですか。
  109. 片山充

    片山参考人 ただいま手元にございます五十三年度の例でございますけれども、いわゆる期末のボーナスというのは公団では特別手当という名称を使っておりますが、年度末に整理をいたしまして特別手当の不足を来した金額が五十三年度の場合には八億幾らになっております。これはもちろん先ほど御指摘のありましたここに積算されております四・九カ月でございますかの月数を超えまして、たしか五・七カ月だったと思いますが、支給したその月数の差のほかに、五十三年度に行われましたベースアップによります増加分も含めまして八億何がしでございます。五十三年度の例からいきますと、大体毎年そうでございますが、五十四年の二月ころ、つまり年度末近くになりまして、各費目の所要額の見通しが大体ついてまいりますので、その段階でまず第一に同じ項の中、役職員給与の中で彼此流用いたします。それでも足りない場合には、先ほど申し上げましたように所管大臣の御承認を得て予備費から充当をいたしたわけでございまして、その予備費の充当額が一億三千四百万でございます。あとの差額は項、役職員給与の中での彼此流用でございます。御指摘のように、空出張によってこれを賄ったというようなことはございません。
  110. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 新聞報道その他によりまして、やはり定員と実人員の差額をこれらに充当したのではないかという疑惑が一時あったわけですよ。これは全くないということで、今度の鉄建公団経理の不正事件についての焦点は空出張にしぼられるというように見てよろしいか。
  111. 片山充

    片山参考人 先ほどの御説明、ちょっと言葉が足りなかったかと思うのでございますが、項、役職員給与の中に職員の基本給その他の手当も計上してあるわけでございまして、ここに御指摘のような定員と実員との差というのはございます。そこで浮きました金もやはり全体的に不足いたしました費目に流用されたということはございます。ただしかし、これは同じ金でございますから、この金がどこに使われたというような整理はできないのでございますけれども、先ほど申し上げましたように特別手当の八億一千八百万くらいでございますか、この不足額には主として同じ項の中の法定福利費あるいは特殊勤務手当、そういったようなものを合計いたしますと大体これぐらいの金額になるわけでございまして、そちらの方で賄われたというふうに見ることもできるかと思っております。  それから、これの違法かあるいは適法かといった点でございますけれども、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、期末手当の支給につきましては、やはり給与の一つでございますから、国家公務員に準じて定める。それからもう一つ、御案内のように、予算の総則の中にみだりにその基準を変えてはいかぬという規定がございますけれども、その規定の範囲内で、冒頭に仁杉総裁からも申し上げましたように、発足以来大体一カ月分ぐらいの積み増しと申しますか、国家公務員よりは多い額を支給をしておったわけでございます。  われわれといたしましては、いろいろ問題はあろうかと思いますけれども、五十三年度までは、少なくともその程度の運用は、この基準として、あるいはみだりにという規定の範囲内の問題、許されるであろうというふうに思ってやったことでございまして、その他の点につきましては、この役職員給与へ他の費目から流用をいたしましたり、あるいは予備費を使用いたします場合には所管大臣の御承認を得なければならない、そういう手続をしなければならないわけでございまして、その手続は毎年やっております。その点においては何ら違法な点はないというふうに思っております。
  112. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 先ほど、パーティー券の購入について、会計検査院は、必ずしも役所の金で買っても不当だとばかりは言えないというように受け取られる答弁をされました。本当にそうなんですか。政治家の政経パーティーに役所の金で券を買って飲み食いに行くということが必ずしも不当でないというお考えを会計検査院が持っておられるとしたら、これは私は重要だと思うのです。この点についてもう一遍確認をいたしたい。  もう一つは、先ほど総裁がおられる間に久保委員から鉄建公団の将来についてお話がありました。政府並びに与党は昭和五十八年、青函トンネルが完成したときに国鉄へ吸収するという発表をいたしております。公式、非公式を問わずそういう発表があるのです。仁杉さんは就任されたばかりですから、もうこんなものは盲腸のようなもので要らぬものです、私が在任中になくしますなんて、それは言えぬですね。だけれども、ひさしを貸して母屋を取られるという言葉がありますけれども、国鉄は今日御承知のような窮状にあるのに、鉄建公団というのは収入は全然心配せぬでもいい、使うことだけ心配していればいいわけだ。ですから気楽な商売ですよ、正直言って。こういう存在は——なぜこういうものができたかという経緯を知っている人が少ないと思うのですよ。久保議員は触れませんでしたけれども、この鉄建公団法が出たときに社会党は反対したのです。ところが、なぜつくったかというと、当時民間から抜てきでしょうね、された総裁ががんこで、鉄建審等も開かれないわけだ。ところが政治家は地方の線路をやってもらいたいわけだ。そこで、国鉄ではあの総裁ががんばっていたのではとても新線建設なんかできない、そこで分家みたいなものをつくってやらせようということでスタートしたのですよ。そういうことですから、いま進めているのだって一線たりとも黒字になる線はないわけですよ。そういうときに非常に重要な存在になっていると思うのですけれども、私は一刻も早くこれはなくすべきだというように思ってずっと主張し続けてきた一人であります。どうするかわからぬというような答弁では私はちょっといまの鉄建公団問題を審議し、対処するには不十分だと思うのですよ。ですから、会計検査院大臣からもう一遍答弁をいただいて終わります。
  113. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答え申し上げます。  私、ちょっと舌足らずにお答えしてまことに申しわけございませんでした。そういう費用を正規の金であろうとも出すことは適切ではないと考えております。ただ、私、不当ではないと申し上げましたのは、会計検査院では不当事項ということで検査報告に掲記するときには、やはり法律とか予算総則とか、いろいろな角度から検討いたしますときに、直ちに不当になじむかどうかということに疑問がございましたもので不当とは言えないと申し上げたのでございますが、適切ではないと考えております。
  114. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 適切ではないということは不当ということだよ。
  115. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 鉄建公団の廃止あるいは統合問題につきましては、先ほど久保委員にもお答え申し上げましたが、国鉄、公社と公団が合併するというのはいろいろな面においてなじまないものがあります。したがって、いまやっております青函隧道あるいは新幹線、こういうものを終了する時点において考慮いたしたい、かように考えております。
  116. 斉藤正男

    斉藤(正)委員 終わります。
  117. 古屋亨

    古屋委員長 午後一時十分から再開することとし、この際、暫時休憩いたします。     午後零時二十八分休憩      ————◇—————     午後一時十一分開議
  118. 古屋亨

    古屋委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。西中清君。
  119. 西中清

    西中委員 けさ方鉄建公団不正経理につきまして、大臣並びに会計検査院より御報告をいただきました。いま国民はこの乱脈な経理につきましては、大変な不信感と憤りを感じておるわけでございまして、できる限りこの内容については明確にしていただくということが大事な問題ではないかと私は思っております。  早速でございますが、きょうの報告の中で会計検査院にお伺いをいたしますが、二枚目にございます「会議費等資金に充当したとしております八千六百二万円は、」云々、以下項目がございまして、その最後に、「その事実を裏付けるに足る資料がございません。」こういう一言が入っておるわけでございますけれども、その次に使途不明として百十八万、この使途不明と裏づける資料がない六千三百二十一万円とはどう違うのか、御説明をいただきたいと思います。
  120. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 御説明申し上げます。  裏づける資料がないということで集計いたしましたのは、一応鉄道建設公団の方で会議費に充当したというものにつきまして、記憶等で使途の一覧表をつくって提出してまいりました。そして、それについて私どもの方で調査して載せた金額がこれでございます。記憶等によって一覧表にも載せ切れなくて、全く公団自体がわからないという申告をしてまいりましたのが使途不明金として整理してございます。
  121. 西中清

    西中委員 よく国会では記憶がないなどという答弁がはやるのですけれども、この二年間にわたっての、細目にわたっての記憶などというものが信用できるとお考えですか、どうですか。
  122. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 実は私どもの検査といたしましては、その使途の一覧表というのは余り信用できないのでございます。そこで、こういう記述をあえていたしまして、その点を明確にしたわけでございます。さらに現在出てきたものにつきましては確認している次第でございます。
  123. 西中清

    西中委員 そうすると、これからの調査の結果では、この内容は変わるということもあり得るということでございますか。
  124. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 この点につきましては、実は私どもずっと本社及び各支社、局の検査をしてまいりまして、そしてその問題が起きまして、そして私どもの方で異例の処置として検査報告に記載する前に公表したわけでございますが、その結果に基づきまして、それからまた、運輸省や鉄道建設公団の方で、御自分でもいろいろ調査されて処分が行われたのは周知のところでございます。その後新総裁が御就任になられまして、そういう架空経理検査の過程で、一たん帳簿がないとか領収書がないということで隠しますと、次にもしあったとしてもなかなか提出しがたい事情にあるのではないかというふうに思いまして、一つの転機が必要ではないかと考えまして、そしてちょうど新総裁が御就任になりましたものでございますから、私ども新総裁にお願いいたしまして、もしあれば極力そういうものを出してくるようにということで出させているわけでございますので、その結果によって、確認できるものについてはこの記載を変えたいと思っております。
  125. 西中清

    西中委員 そうしますと、現時点においては、使途不明金が百十八万よりふえるということもあり得るということでございますね。
  126. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 この使途不明金についても、現在鋭意その内容についてさらにまた検討している最中でございます。
  127. 西中清

    西中委員 もう一遍話を戻しますが、この裏づけのないもの、資料がないもの、これは逆な言い方をすると、職員の皆さんを疑うわけではないけれども、記憶等で出してきておられるものですかち、逆な言い方をすると、どういう使途でこれが支出されたかということは、実は厳密な意味ではわからぬということにおいては違いがないと思うのです。ですから、わざわざこういうように出してこられた意図がよくわかりませんけれども、この中に、仮に勝手に使って私用のために使ったというようなこともないとは言い切れないと私は思いますけれども、どうでしょうか。
  128. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 先生御指摘のとおり、私ども帳簿があり領収書がございますと明確に確認できるのでございますが、いかんせんそれができない現状でございますので、御指摘のようなことがあってもちょっと判明しがたい事態でございます。
  129. 西中清

    西中委員 ですから、私の言わんとするのは、幅広い意味では、これも含めて使途不明ではないかというふうに考えます。それは後でまた会計検査院のこれに対する姿勢についてお伺いをしたいと思っておりますが、これに関連して鉄建公団にお伺いをいたします。  検査院が検査をされたところでは、いま申し上げたように、六千三百二十一万円にわたって裏づけのない支出が行われておるということでございますが、鉄建の特別調査委員会調査された結果は一体どうであったのか。運輸省にお出しになった報告書によりますと、その点がはっきりいたしておりません。要するに「会議費等経費に使用したものについては、更に裏帳簿、領収書及び関係調書等によって調査したところ、その内訳は、部内あるいは関係官庁等との間で会議費的な経費に当てられたものが、昭和五十三年度二千五百三十五万円、昭和五十四年度九百六十五万円、計三千五百万円、贈答用物品代等の交際費的な経費に当てられたものが、昭和五十三年度五百六万円、昭和五十四年度二百三十九万円、計七百四十五万円及び印刷物購入費等の雑費として充当されたものが、昭和五十三年度五百三十九万円、昭和五十四年度二百四万円、計七百四十三万円となっている。なお、現地調査当時八十四万円を保有していた。」こうなっております。要するに検査院の報告と違うところは、裏づけに足る資料がないという金額は全く出ておらぬわけでございますが、裏づけに足る資料がないという金額はあったのかなかったのか、この点はどうでしょうか。
  130. 仁杉巖

    仁杉参考人 先生御指摘のとおり、内部監査をした数字では、使途不明金というようなものは出ておりませんが、これらにつきましては、なお会計検査院の方に資料を御提出しまして、さらに細部をチェックしていただいておるという段階でございます。
  131. 西中清

    西中委員 会計検査院調査はぜひとも必要だと思いますが、そうじゃなくて、少なくともあなたの方で調査委員会を設けておられるわけでしょう。現に、こうして会議費等に充てた費用というものが、不当に支出された経理というものが明快に出されておるわけです。私は、それは裏づけのある資料のものは幾ら、資料のないものは幾ら、これはわかっておるはずだと思いますが、何も会計検査院を煩わさなくても、調査をした結果として当然出てくるでしょう。どうですか。
  132. 片山充

    片山参考人 公団内部委員会におきましても、検査院の検査でやられましたのに準じまして、同じように整理をしたわけでございますが、裏づけの資料の全くなかったというようなものがありませんでして、記憶その他を整理いたしまして、使途不明金はなしという結果になったわけでございます。
  133. 西中清

    西中委員 要するに、領収証等きちっとした書類があって出てきた金額、それからいまちょっと聞きにくかったのですが、何か記憶とかおっしゃいましたが、そういうもの等を私はいま聞いているわけです。仕分けて幾ら幾ら、この点を教えていただきたいと思います。——わかりませんか。会計検査院報告のように、記憶やその他別のメモ等で出てきた数字であるけれども、確たる証拠がない、こういう金額は幾らというように出ているでしょう、一番最後のところに。これは会計検査院調査した部分だけが出てきて、おたくの方の委員会が調べた部分には載っていないから聞いておるわけです。わかりますか、意味は。
  134. 片山充

    片山参考人 自主的な調査に当たりまして、御指摘のように、裏づけの証憑書類、再発行のものも含めまして、あるものとないものもございますけれども、職員の記憶をもとにいたしまして、支払い証明のような形をとりまして、したがって、いわゆる灰色といったような部分は出てこない形になったわけでございます。
  135. 西中清

    西中委員 おかしいですね。いまのお話を聞いていると、後から書類をつくられたようなお話じゃありませんか、それでは。記憶に基づいてというようなことはどういうことですか。もう一遍、きちっと説明してくださいよ。
  136. 片山充

    片山参考人 検査院から調査を受けました部分も含めて同じでございますけれども、空出張不当経理をいたしましたものにつきましては、時間的な経過とともに張簿とか、あるいは証拠書類を処分をいたしております。そういう意味で、検査院の検査を受けました時点で、これを証するものはなかったわけでございますけれども、われわれの調査に至ります間に、証拠書類の再発行でありますとか、あるいはこれはそういう意味では確かに証明力は若干弱いと思いますけれども、職員の支払い証明といったようなものをつけまして整理をいたしたという次第でございます。
  137. 西中清

    西中委員 もう一度これを読んでみます。「これらの使途について裏帳簿領収証書によりその内容を確認できましたのは、主として五十四事業年度分の千九百九十五万円」、会計検査院はこういうふうにはっきり出しているわけですよ。公団はこれは出せないのですか。そして裏づけのないものがその残余である、こういうことではっきり出ているから、会計検査院検査したところだけがこういうものがあって、鉄建公団委員会が調べたところにはなかったという意味なのか、あったけれども明快にしていないというだけのことなのか、どっちなんだ、これを知りたいのですよ。お答えください。会計検査院が調べた局だけということはないでしょう。当然あるはずですよ、これは。
  138. 仁杉巖

    仁杉参考人 先生の御指摘の点でございますが、内部監査をした方で使途不明金ないしは裏づけのあるなしという問題につきましては、必ずしも明確にあるというふうに裏帳簿がそろっているとか領収証がそろっているとかいうことではないようでございます。それで、これらの点につきまして急いでやりました関係でそういう関係になっていると思いますので、会計検査院の方にその資料を提出いたしまして、それでさらに現在調査中というふうになっておりますので、ちょっと数字がまとまっておりませんので御了解願いたいと思います。
  139. 西中清

    西中委員 そう言っていただけばよくわかるのですが、先ほどないようなことをおっしゃるからおかしくなる。これは調査委員会としても責任を持って明らかにされるのが私はいいのじゃないかと思うのですね。少なくとも今日までパーティー券その他について国民の疑惑があるわけですから、この点についてもまず明快にするということが大事だと思います。早い機会に発表されるように願いたいと思うのですが、総裁どうでしょう。
  140. 仁杉巖

    仁杉参考人 御指摘のとおりでございますので、極力作業を急ぎまして、会計検査院とも御相談いたしまして数字を発表できるようにいたしたいと思います。
  141. 西中清

    西中委員 それから次に、私は鉄建公団から管理施設費の決算書をちょうだいをいたしました。これについてお伺いをいたしたいと思います。  私がこれを質問します意味は、せんだってあるマスコミの記事によりますと、本社その他関係の事務所を借り受ける際に、敷金ないしは保証金について若干の疑惑が出ておりました。したがって、そういう観点からこの管理施設費の決算書をちょうだいいたしたわけでございます。そこで、私はこの中から非常に疑問を見出しておるわけでございます。必ずしもこれは法律上問題があるというわけじゃございませんからなんでございますけれども、やはり一、二問題になるところもあるので順次お聞きをいたしてまいりたいと思います。  まず、この内容を拝見いたしておりますと、昭和四十二年度決算によりますと施設費の中の敷金六百十九万二千円、これを流用しております。これは自動車の購入に充てておるわけであります。それから四十三年、これまた三千五百八十四万五千円の敷金を札幌独身寮三千八百四十二万九千円に流用をされております。四十四年度も同じく八千九百六十一万七千円を東京市ケ尾の宿舎用地費八千八百万円等に流用しておられます。四十五年度は施設費六百九十九万一千円、これについてはどう使ったのか、使途不明とお聞きをいたしました。昭和四十六年度、同じく敷金と電話設備費から八千三百五十五万六千円を東京宮崎台の宿舎用地費、市ケ尾の建設費等に流用をされております。四十七年度、二億九千二百十五万六千四百九十二円の敷金と電話設備費六百七十八万五千七百二十二円を流用して、二億九千七百六十九万二千二百十四円を、宮崎台及び京都山科の宿舎、それぞれ一億一千百六万と一億九千九百九十一万に充てております。昭和四十八年度、百四十八万の敷金がどこかに流用をされております。これもわかりませんという御説明でありました。それから、四十九年度、一億二千四十六万二千五十円の敷金と九百三十九万五千九十円の電話設備費を流用して、一億二千九百八十五万七千百四十円を習志野B住宅の用地費に充てているようであります。  こういうように毎年支出予算額というものがどんどこどんどこ他に転用されている、これは非常に疑問に思われるところでございますけれども、なぜこういうことになっているのか。必要でない敷金をどんどん計上されて住宅用土地買収に、あるいは建設費にというように使用されているわけですね。この辺のところ、どうお考えであったのか。  それから、四十五年度の電話設備費、敷金等についての使用先、流用先、同じく四十八年度、これはどこに行ったのか御説明いただきたいと思います。
  142. 片山充

    片山参考人 午前中にもちょっとお答えをいたしましたのですが、公団予算の仕組みといたしまして御指摘の項、管理施設費の中にいま先生御指摘になりました自動車購入費でございますとかあるいは施設費でございますとか、その施設費の中に施設費と敷金が分かれておる。施設に対応するものといたしまして電話設備費がある、こういう仕組みになっておるわけでございまして、これは公団法施行規則の十五条だったと思いますが、公団の運営上適当と考えられる場合には彼此流用ができるという規定がございまして、それに基づきまして公団の判断で流用をしておるわけでございます。     〔委員長退席、佐藤(守)委員長代理着席〕 それから、それにいたしましてもなぜこういう入り組んだ流用が行われたかという点でございますが、この点は公団の発足当初職員の宿舎を急いで確保する必要があったという情勢がございます。一方には敷金、この中には保証金も含まれておりますけれども、敷金、保証金につきましては、交渉によってと申しますか、予定いたしました金額よりは安く上がった、それを全部使い切らなくて済んだというケースが幾つかございまして、そういうものをまとめまして宿舎の施設建設に使ったという状況でございます。
  143. 西中清

    西中委員 四十五年と四十八年のこの流用はどうなんですか。
  144. 片山充

    片山参考人 実は御指摘の資料は、先生に御説明申し上げました後で先ほど私も資料だけをいただいておりますので、詳しい中身は聞いておりませんが、四十五年の流用は、この決算書の写しによりますと、電話設備費から二百八万九千円、敷金から四百九十五万二千円を、施設費の方に、六百九十九万一千円でございますが流用をした。この施設費は当初予算と合わせまして一億九千万何がしになりますけれども、そのうち一億二千五百万を四十五年度中に支出決定いたしまして、その使途といたしましては、東京地区の宿舎が四千四百万幾ら、名古屋地区の宿舎が千六百万何がし、集会所が四千九百万、その他が千四百七十万八千円、こういう形になっております。  それから四十八年度でございますが、四十八年度は敷金から百四十八万円ばかりを流用いたしまして、施設費の方に七十三万五千円、電話設備費の方に七十四万五千円、それぞれ流用いたしたわけでございます。施設費の方は、当初の予算繰越額とを合わせまして四億二千三百万ばかりを、東京地区の宿舎四千三百万、大阪地区の宿舎二億千四百万、東京地区の独身寮一億一千六百万、その他四千八百万に支出決定をいたしております。  それから電話設備はそのまま電話設備として使い切っておるわけでございます。
  145. 西中清

    西中委員 ただいま御説明になっただけではよくわかりません。東京地区といってもたくさん建物があるわけでございまして、その資料は後で提出をしていただけますか。
  146. 片山充

    片山参考人 後刻調査いたしまして提出いたします。
  147. 西中清

    西中委員 この経理監督官庁とも言うべき運輸省にお尋ねしますけれども、こういうように敷金を毎年出しながら、例年のほとんど全部——いまの説明は私ちょっと納得しかねますけれども、金額的に申しますと、ほとんど全部ですね。毎年毎年これは継続して、四十一年以来ずっと、敷金に支出されたというのはほとんどないのです。こういうことを例年の予算編成なりで御注意なさったり問題にされたことはないのでしょうか。  それから宿舎が要るというような発言がいまあったけれども、それならそれで宿舎建設費用として計上すればいいのですよ。要するに、余ったお金、使わないお金は何でもこういうように、建物を建ててしまうんだ、土地を買うんだというような、それこそこれは、いま問題になっている公団、特殊法人の親方日の丸の姿そのものだと言わざるを得ない。こういう姿勢が正されなければ、この問題の解決にならぬと思うのですが、どうでしょうか。
  148. 山地進

    山地政府委員 先生御指摘のとおり、予算とその執行というものが実態をあらわして合っているということが非常に望ましいわけでございまして、従来先生の御指摘のような敷金あるいは保証金も含めまして住宅建設の方に回っていたということははなはだ好ましくないことだったと思います。予算の作成の際、厳に戒めまして、実態に即したような要求を今後は続けていきたいと思います。
  149. 西中清

    西中委員 会計検査院の方でこういうことはいままで御存じだったでしょうか。また、こういう点については、法律上の問題はないにしても非常に問題の多い使い方であると思いますけれども、どうでしょうか。
  150. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答え申し上げます。  特に、従来の検査検査はしておったわけでございますが、目の中のことにつきましては指摘をしたことはございません。なお、今後は十分注意して検査いたします。
  151. 西中清

    西中委員 この問題はいま口頭で一部使途不明の部分についての御返事はいただきましたけれども、引き続き私は資料をお出しいただいて明確な御回答をちょうだいいたしたいと思っております。というのは、この内容についてきのう説明を聞いて、きょう重ねて御説明をいただくことになっておったけれども、約束どおり昼までに説明がなかった。いま手にしたという話でございますけれども、まだ釈然としない部分もございますので、これから調査をいたしてまいりたいと思うし、また、質問もいたしたいと思っております。  大臣、いまの質疑をいろいろお聞きになりまして、毎年敷金の予算をとりながら敷金には使われないで十年以上も経ているというような、こういう内容ですよね。こういう経理内容監督官庁である運輸省としてもう少しぴりっとしなければならぬと私は思いますけれども、どういう御感想をお持ちか、お伺いしたいと思います。
  152. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 こういう予算の組み方、あり方についていろいろ不正ではないにしても疑惑を招くというようなあり方は、もう少し検討して、正しく使われるような予算の組み方にぜひしていきたい、かように考え、また、その指導をしてまいりたいと存じます。
  153. 西中清

    西中委員 次に、大臣にお伺いをいたします。  きょうの午前中の伊東官房長官の記者会見の中で、特殊法人の統廃合に関する質疑がありまして、鉄建公団を廃して国鉄に統合する改革案を検討しているということをほのめかしたということでございます。さらにまた、十二月一日までに各省からこの特殊法人についての統廃合のリストを提出するということになっておりますけれども、こうした問題について大臣はいまどういうように湾考えか、お伺いをしておきたい。
  154. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 けさほど行われました伊東官房長官の記者会見の内容は、私は承知しておりません。しかし、たびたび各場所で私が発言しておりますことは、現在鉄建公団は大型プロジェクトを持ちまして事業を執行しておりますので、この使命の終わる時点において判断する、こういうふうに考えておるわけでございます。
  155. 西中清

    西中委員 与党の委員先生方一人もおいでになっておりませんけれども、一たん休憩されたらどうですか。
  156. 佐藤守良

    佐藤(守)委員長代理 ちょっと速記をとめて。     〔速記中止〕
  157. 佐藤守良

    佐藤(守)委員長代理 速記を起こしてください。  二十分間休憩いたします。     午後一時四十九分休憩      ————◇—————     午後二時二十三分開議
  158. 古屋亨

    古屋委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。西中清君。
  159. 西中清

    西中委員 委員出席が非常に悪くて、それだけでも問題でございますけれども、いま国民の疑惑の多いこの鉄建公団の問題について審議をいたしておるわけでございますから、熱心に委員会の運営を図っていただきたいと思います。委員長にお願いしておきます。  さて、先ほど会計検査院に御質問をいたしましたが、この報告の中で使途不明金その他不正経理によるところの支出に関して事実を裏づける資料がない、こういうお金が大変な額に上っておるわけでございますけれども、この不正経理の支出について報告書の中では、「この支払額について旅行の事実の有無を調査いたしましたところ、旅行命令書旅費請求及び領収書等関係書類を作為するとともに、これに合わせて出勤簿等関係書類を整理するなどの方法により、旅行の事実がないのに旅行したこととしていたり、旅行の事実はあるが、日数及び宿泊数を付増ししたり、旅行先を実際の旅行先より遠方にしたりするなどしておりまして、不正に旅費を支出しておりましたものが五十三事業年度において二万二千六百六十九件二億一千六百九十六万円、五十四事業年度において五千四百六十五件五千六百七十五万円、計二万八千百三十四件二億七千三百七十一万円の多額に上っている。」不正にいろいろと書類を作成しておるわけでございますけれども、これはやはりせんだっての予算委員会でもわが党の委員が質疑をいたしておりましたが、これは刑法上の問題にもひっかかってくるのではないかというように思います。これは公務の行為としてやはり刑法の百五十五条、百五十六条ないしは百五十八条、こういうものに抵触するのではないかと私は思っておるのでございますけれども、その点は会計検査院としてはどういう判断をされておるか、お伺いをしたいと思います。
  160. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 その点につきましては、刑法の解釈についてはただいま答弁を保留させていただきたいのでございます。
  161. 西中清

    西中委員 刑法の点については、この前の予算委員会の中ではこれは明らかに公務だというお話がございました。いまの御答弁ではもう一つその真意がよくわかりませんけれども、抵触すると私は思うのですが、重ねてもう一遍、するのかしないのか。
  162. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 この点につきましては、関係の公務に関する書類を改ざんしているのは事実でございます。したがいまして、直ちにそれが刑法に触れるか、その見解についてはちょっとこの席で申し上げにくい点がございますので、御容赦いただきたいと思います。
  163. 西中清

    西中委員 予算委員会の答弁ではこれは公務だということはお認めになりましたね。いかがでしょうか。
  164. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 公務であることは間違いございません。
  165. 西中清

    西中委員 刑法の百五十五条は「公文書偽造」、「行使ノ目的ヲ以テ公務所又ハ公務員ノ印章若クハ署名ヲ使用シテ公務所又ハ公務員ノ作ル可キ文書若クハ図画ヲ偽造シ又ハ偽造シタル公務所又ハ公務員ノ印章若クハ署名ヲ使用シテ公務所又ハ公務員ノ作ル可キ文書若クハ図画ヲ偽造シタル者ハ一年以上十年以下ノ徴役」、この「文書」に適合しないという何か理由があるのでしょうか。説明をお避けになっておりますけれども、その点はどうでしょうか。
  166. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 この問題につきましては先生御指摘のように、個人的な見解としてはそういうことになろうと思うのでございますけれども、実は院としての公的な見解をまだまとめておりませんので、保留させていただきたいと申し上げた次第でございます。
  167. 西中清

    西中委員 いま個人的見解としてお認めになりました。  そこで、お伺いをしたいのですけれども、刑事訴訟法二百三十九条第二項には「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。」こういうふうになっておるわけですが、院としての見解はともかくとして、これを調査された官吏または公吏という立場に立つわけですから、二百三十九条によってこの問題については告発をするのが当然ではないかと私は思いますけれども、いかがですか。
  168. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答えいたします。  刑事訴訟法につきましての官吏というのは個人というような資格で告発するということになろうかと思いますが、私どもの検査の場合には組織をもって検査しておるのでございまして、この前予算委員会でも申し上げたのでございますが、調査官が具体的に個々の検査をしてまいりまして、そして課長のところへ持ってまいりまして、そして課からその不正行為を不当事項として提案してまいります。局でこれを十分審議いたしまして、そして検査会議の議を経まして決算検査報告に掲記するという一連の私どもの方の事務処理になっているわけでございます。  そういうようなところで、どの段階において最終的に組織として決定するかということになりますと、検査会議でございますが、どの段階において刑事訴訟法によっての問題を告発するか非常にむずかしい点がございますので、私どもこれは決して隠すわけでございませんで、その事実関係については詳細に検査報告に明記いたしまして公表するわけでございますので、十分その段階においてはおわかりいただけるだろうということで従来からもあえて告発ということはしていないわけでございます。
  169. 西中清

    西中委員 二百三十九条について、組織としてといいますか、役所としての見解ということはどういうところから出てくるのでしょうか。この条文によれば「官吏」というように明快に書いてあるわけでございますから、個人が犯罪があると思料したときでも告発はできるのじゃありませんか。
  170. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答えいたします。  そのとおりでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、私どもの方では調査官が事態調査してまいりまして、そして後いろいろな段階を踏んで、そこで不当ということで検査院としての意思表示をするという一連の手続になりますので、どの段階でそういう告発という行為に出るか、非常にここにむずかしい問題がございますのでお答えしたわけでございます。
  171. 西中清

    西中委員 だから、この条文の解釈からいけば、あなたもお認めになったように、個人の場合もこれは適用されるはずです。しかも、これは「告発をしなければならない。」こういうように義務を課しているように私は思います。この二百三十九条からいけば、この調査をされた会計検査院の皆さん方、場合によっては監督官庁の運輸省の皆さん、担当者はどうしてもこれは告発をしなければならないんじゃないか、私はそのように思います。  いま各官庁におきまして空出張、やみ出張といいますか、そういう行為があって、国民は、何か一部の方が責任をとられてそれで終わりだというような非常にあいまいな処理というものを非常に疑惑を持ってながめておる。やはり会計検査院検査をされて、こういう公文書に関する数々の違反をお認めになった上は、当然告発をすべきだと私は思う。現に二百三十九条の一項で民間人が幾つか鉄建公団を告発しているではありませんか。それにもかかわらず、政府機関のこういう問題について会計検査院が非常に手ぬるいという感じをだれしもが持っておる。逆な言い方をすると、同じ役人同士だからその辺が非常に甘いのではないか、こういう批判にもつながるわけでありまして、「告発をしなければならない。」というこの一文からその点について会計検査院としては真剣に考えてもらわなければならぬと私は思うのです。  いままではこうだから、こういうしきたりだからということではなくて、会計検査院はこの点について厳然たる告発の態度に出るということであれば、全官庁においてのこうした不正経理について非常な警鐘になるのではないかというように私は思いますけれども、どうでしょうか。
  172. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 先ほど私申し上げましたように、従来そういうことで対処してまいりましたものでございますので、この問題については私どもの局だけではなく院全体の問題になるわけでございますので、帰りまして十分検討させていただきたいと思います。
  173. 西中清

    西中委員 運輸大臣、いまも申し上げましたが、運輸省としてもこれは十分考えてもらわなければならぬと思うのです。先ほど会計検査院の方は、そういった御意向に沿ってこれから帰って御相談ということでございますけれども、この二百三十九条は、通説によりますと、あくまでもこれは犯罪と思料した者が法律上の義務を負うものである、法律上の義務を課したものと解釈するのが通例だというように言われております。ですから、この義務を履行しない、いわゆる義務違反という場合は懲戒理由となるというように私は思いますが、その点はどうでしょうか。
  174. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 いま会計検査院の答弁等を伺っておりまして非常に検討してみなければならない問題だと思いますので、十分相談をいたします。
  175. 西中清

    西中委員 それでは次に、国鉄空出張でございますが、先ほどの御報告にも若干ございましたけれども、この内容について具体的に御説明をいただきたいと思います。
  176. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答えいたします。  国鉄のいわゆる空出張経理の問題につきましては、昭和五十三年度の決算検査報告に掲記すべく、現在検討中の事態でございます。これにつきましては、通常中間的な報告検査報告によってやる以外は避けておるわけでございますが、これは実は検査会議の議決をもう経ておりますので、簡単に概況を御説明させていただきます。  私どもの検査いたしましたところによりますと、盛岡鉄道管理局、新潟鉄道管理局、門司鉄道管理局、関西地方資材部、博多総合車両部、この五つの機関におきまして昭和五十三年度中に不正に経理した旅費総額が千七百四十万円ほどに上るわけでございます。これにつきましては、先般新聞に出ておりました以外に関西地方資材部、これは金額は少ないのでございますけれども、これを追加して検査報告に掲記すべく準備中でございます。
  177. 西中清

    西中委員 先ほども私は申し上げましたけれども、こういうように次から次へ空出張が出る、そして不正経理が行われるというこういう姿はやはり会計検査院の姿勢そのものにも大きな問題があるというように私は思っておりますし、先ほどもその指摘をいたしました。鉄建公団とあわせて、この国鉄の問題についても会計検査院としては厳然たる処置をやはりとられることを私は要望しておきます。御答弁は結構です。  以上で質疑を終わります。
  178. 古屋亨

  179. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 質問に先立ちまして、委員長に御要望申し上げます。  本日鉄建公団不正経理の問題について究明をするということは、この前の特別国会が終わります十六日に、委員会に先立ちまして行われました各党代表者会議のときに私の方から御提案を申し上げましたが、そのときにどなたがおっしゃったとは申しませんけれども、いまや鉄建公団の問題は古い、KDDが問題だ、これは冗談だとは思いますけれども、こういう御発言をされた方がございます。本日の委員会の状況を見ておりますと与党議員がしまいにはどなたもいらっしゃらない、こういうふうな状況の中で鉄建公団の問題についてこうした審議を行っているというふうな状況では、国民の皆さん方が——総選挙の関係で、鉄建公団の問題については衆議院の運輸委員会で審議をするのは本日が初めてでございます。この問題は決して古い問題ではなく、非常に大きな社会的な問題であるという観点から、運輸委員会責任は非常に大きい、私はこのように考えております。与党の委員が、しかもたくさんいらっしゃるのに一人もいらっしゃらなくなって、先ほどこれでは困るということでやっと何人かお越しになる、そういう状況では非常に困ると思いますので、今後とも委員長の立場におかれましてはこういうことのないようにしていただきたい、まず一点御要望申し上げます。  それでは鉄建公団の問題について御質問をさせていただきます。  初めに、運輸大臣並びに鉄建公団の方から今回の問題について御報告がございましたけれども、この御報告内容を聞いておりましても、国民が本当に知りたいと思っていることには余り答えておられない、そういう感じがするわけでございます。鉄建公団不正経理問題は、空出張あるいは予算流用等によっていわゆる裏金づくりをされ、これが政治家への政治献金、先ほども少し御討論になりましたけれども、政府関係機関として政治資金規正法による政治献金を禁止されているにもかかわらずパーティー券購入を鉄建公団がしておられる、こういうふうなことを行ったり、また監督官庁を接待される、それから特殊法人への天下り、再天下りなど、政府と財界と官界と癒着をしている非常に根の深い不正問題だ、このように思います。先ほどの御報告によりますと、そういうふうな国民の疑惑に答えられるようなところにはまだ触れておられない、こういうことは非常に大きな問題だというふうに私は考えるわけです。  わが党の正森議員が十一月二十一日の衆議院の大蔵委員会で明らかにいたしたところによりますと、鉄建公団が大蔵省幹部を東京赤坂の高級料亭大野で一人平均四万五千円もの接待をしている事実があるということが明らかになっております。ここで私は検査院にお聞きしたいのですけれども、鉄建公団が大蔵省幹部を赤坂の高級料亭大野で接待をされたのはいつといつになっておりますか、それを明らかにしていただきたいと思います。
  180. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答えいたします。  私どもの方で公団から聴取いたしましたところによりますと、五十三年二月十六日と五十三年八月十七日でございます。
  181. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 そうすると、大蔵省幹部を鉄建が接待を大野でされたのは二回、こういうことになりますね。その費用、人数、そしてそれも裏金から出ているのかどうか、その辺をお答え願いたいと思います。
  182. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答えいたします。  この費用は、私どもで検査いたしました空出張の裏金から出ているものではございません。これは正規の項の科目の鉄道建設債券取扱諸費、目の鉄道建設債券取扱諸費というところから出ているものでございます。
  183. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 費用はわかりますか。平均四万五千円、こういうふうに大蔵委員会では検査院がお答えになっておりますが、この場合は幾らですか。
  184. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答え申し上げます。  この五十三年二月十六日の分が三十九万五千九百四十五円でございます。これは、出ている人員が十四名でございます。したがいまして、単価にいたしますと二万八千二百円でございます。  それから五十三年八月十七日の分でございますが、五十五万九千六百三十六円でございます。これは人員は十四名でございますので、これを割りますと、単価としては約四万円になるわけでございます。
  185. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 それでは、検査院がこうしたものを検査される場合に、これは多いとか少ないとかいろいろ基準があると思うのですけれども、会計検査院としては、こうした接待においての基準というものを何か決めておられるのでしょうか、お答えください。
  186. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答えいたします。  正規の予算に計上されております会議費等から出ます場合には、会計検査院としては基準は特に決めてございませんが、それぞれの機関で決めてございます。その基準に従って私どもの方は、適切に予算執行が行われているかどうかという検査をしております。  公団におきましては、会議費等の支出基準というものを設けてございまして、それによって私ども、適合しているかどうかという検査をしているわけでございます。
  187. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 それでは、公団の方が基準を決めておられるようでございますので、公団にお聞きしたいのですが、どういう基準を決めておられますか。そして、それはいつお決めになりましたか。
  188. 片山充

    片山参考人 ただいま手元に資料はございませんが、正確な数字は記憶いたしておりませんけれども、公団の行います会議を幾つかのグループに分けまして、ただいま問題になっておりますようなものにつきましては、これはたとえばの話でございますけれども、二万とか三万とか、そういうふうな決め方をいたしております。
  189. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 いまの御説明は、資料がないということなのでよくわかりませんけれども、幾つかのグループに分けてということは、たとえば総裁ならこれだけとか理事ならこれだけとか部長ならこれ、こういう基準が決まっているという意味ですか。
  190. 片山充

    片山参考人 会議の種類でありますとか、あるいは仰せのようにそれに出席いたします人間の役職でございますとか、そういうものを総合しておおむねこの辺という基準でございます。
  191. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 それでは、このたびの検査院の調査によってこの接待が基準より超えている、こういうふうなことがわかった場合に、会計検査院としてはそれに対して注意をされるとかいろいろ手だてがあると思うのですが、今回はどういう手だてをされましたか。
  192. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答えいたします。  先ほど説明いたしましたうちの一件が明らかに基準を超えてございます。私どもの方は、一応基準以外にやったものについては厳重に注意をいたしております。ただ、文書で質問するようなことはいたしておりません。
  193. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 いま、文書で注意するというようなことはしていないとおっしゃいましたけれども、たび重なる場合にはどういうふうにされるのですか。
  194. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答えいたします。  当然、たび重なる場合には、基準に従ってやるべきだというふうに質問を発して回答を徴することにいたしております。
  195. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 今度の高級料亭でのお話を聞かしていただきますと、これは裏金から出ていない、こういうふうなことでございましたけれども、正規の交際費といいましても、国民の生活実態からいいまして、非常に金額の張るものであるし、また、鉄建公団の会計そのもの、これは国民の血税で扱われているというふうな観点からして、このようなことがあたりまえとして行われているというようなことについては非常に大きな問題がある、このように思うわけです。  それに関連をいたしまして運輸大臣にちょっと御質問を申し上げたいと思うのですけれども、大平内閣は十一月九日の閣議決定で七項目の綱紀粛正の方針をお決めになりましたし、また大平総理大臣もこのたびの所信表明では綱紀粛正を進めていくということを非常に明らかにされております。ところが、毎日新聞が十一月十一日に、新しくおなりになった第二次大平内閣の全閣僚に対して、綱紀粛正、行政改革についてのアンケートを行っております。その中で、三つ設問がありますけれども、一つだけ大臣にお聞きをしたいと思うのです。「大臣はじめ、部下の公務員が公費による宴会に出席することをどう考えるか。」こういう質問がございます。それに対しまして運輸大臣はどのようにお答えになったか、覚えておられますでしょうか。
  196. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 すべて人間社会で、いろいろな形でお互いに話し合いをしたりあるいは折衝をしたり、交渉をしたり、こういうのが人間社会でございますから、場合場合によって酒食をともにしたり、お互いに親近感を深めて理解し合うということについては、私は必ずしも反対をしないということを申しました。ただし、これは公費を使ってやっていいということを肯定して言ったわけではございませんので、あらかじめ御理解を願いたいと思います。
  197. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 いま、後で運輸大臣は公費を使ってということではないというふうにつけ加えられましたけれども、このアンケートでは「公費による宴会に出席することをどう考えるか」という設問でございます。「人間はものを食べながら話す時に交流ができる。宴会に出ること自体を批判するつもりはない。」というふうにお答えになっておりますけれども、このときの毎日新聞等では、本当にやる気なのか、決意表明だけではないかというふうに批評をしております。私たちは、この運輸大臣のお言葉、確かにポケットマネーで宴会にお出になることについては、これは人間関係を深める上でいいことだと思いますけれども、公費によるという場合に、もう少し厳しい姿勢でもってこの綱紀粛正の問題についてお臨みいただかなければ、この鉄建公団初め運輸省にも及ぶような不正経理問題については国民の期待にこたえるような処理ができないのではないか、このように思うわけでございます。  その次に御質問を申し上げることは、この鉄建公団の誕生そのものに非常に大きな問題がございました。当時の議事録を見ましても、大変大蔵大臣が御熱心であったと、こういうふうな記事まで出ているぐらいこの鉄建公団の誕生についてはいろいろの問題点がある。それはもう皆さん先刻御承知のことでございますけれども、この鉄建公団が誕生いたしまして、そしてまた上越新幹線の建設ということが行われ、これにつきましてもいろいろと世上うわさが飛んでいるところでございますが、その上越新幹線の大清水トンネルで採取された珍しい岩石、これを運送会社を使って東京都内の某政治家の邸宅に運び込んだという事実がある。これらの費用を不正経理で捻出した資金から充てられていたのではないか、こういう問題が一点と、それからこの調査結果について、時期、方法、どこに送ったのか、その費用等につきまして、検査員が調査をしておられるのであれば御報告を願いたいと思います。
  198. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 御説明申し上げます。  この問題につきましては、先般参議院の運輸委員会におきまして内藤先生から調査するようにということで御指示があったところでございます。私どもの方で調査いたしました結果は、これはやはり旅費を架空に捻出した裏経理の方から支弁されております。  この調査いたしました内容について申し上げますと、このトンネルから出た石というのは、トンネルが最後に貫通いたしますときに爆破いたしまして、そのときに出た石を、そのトンネルの貫通の記念といたしまして、貫通石ということで各方面に配るのが慣例になっているものでございます。これは大清水トンネルの貫通のときに出た石でございますが、私どもの方で調査いたしましたところ、五十四年の四月にこの貫通石を入れるためのケースを二個、単価は二万円でございますが、四万円で購入しております。そしてそれを六月に日通の新潟支店を通じまして運送している費用がございます。五千二百二十円というのがその費用でございます。
  199. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 それでは検査院ではなくて今度は鉄建公団の方にお聞きをしたいと思います。  ただいま検査院の御報告によりますと、大清水トンネルが貫通したときの貫通石、これをケース二個——もう一度検査院にお聞きしたいのですが、ケース二個、そして送り先は一カ所ですか。
  200. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 送り先は、裏経理のものでございますので、全くわかりません。
  201. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 送り先は全くわかりませんとおっしゃいましたが、一カ所だけに送ったのかどうかということを聞いておるわけです。
  202. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 帳簿によりますと、運送料五千二百二十三円と書いてございまして、それが何件なのかはわかりません。
  203. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 それでは鉄建にお聞きしたいと思います。  ただいまの大清水トンネルで採取された貫通石、これをケース二個つくって、そして日通を使ってあるところに送られた、その費用はいわゆる不当経理で捻出された裏金を資金に充てられたということが検査院の御報告でございますが、検査院の御報告どおりでしょうか。
  204. 片山充

    片山参考人 おおむね御報告のとおりでございます。
  205. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 では鉄建にお聞きしたいと思いますが、どこに、なぜお送りになったのか、それをお聞きしたいと思います。
  206. 片山充

    片山参考人 第五局長からもお答えがございましたように、われわれの方といたしましても、いま検査院の御指示に従って精査をしておるところでございますが、われわれといたしましても帳簿その他ございませんのでどこに送ったかというようないきさつはわかっておりません。
  207. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 もう一度重ねてお聞きしたいと思いますが、送り先が不明、こういうことですか、それともいま調査中ということなのですか。でも、送られた方でしょう。鉄建はその品物をどこかにお送りになった側ですから、検査院はわからないかもわかりません、しかし、鉄建側は送り主ですから、送り主が送り先がわからないということは非常におかしいと私は思います。なぜこれをお送りになられたのか。この検査院の報告から見ますと、どうも一カ所ではないかというふうに思いますけれども、もう一度その辺をはっきりとお答え願いたいと思います。
  208. 片山充

    片山参考人 実は私もいまお聞きいたしまして確認をいたしたところでございます。それともう一つ、全体といたしましてこの件につきましては検査院の御精査を受けておる最中でございます。その辺のところは承知いたしておりません。
  209. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 いま初めて聞いた、こういうふうにおっしゃいましたけれども、初めて聞いたというのは少しおかしいのではないかというふうに思います。  検査院の検査というのがまだ不十分だというふうに私たちは思いますけれども、しかし、不正経理内容等については検査院の大変な御努力によってある程度解明をしておる。それは鉄建の皆さん方に、特に偉い方には報告があるはずです。偉い方の方も、これはこうやとわかっているはずです。それをはっきりとさせない、いま初めて聞いた、こういうふうなことでは困ると思うのですけれども。
  210. 片山充

    片山参考人 全体の作業大変に複雑でございまして、この件につきましては、いま私初めて知りまして、後ろに来ております担当の者に確認をしてお答えをいたしておる次第でございます。
  211. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 では、お調べになりますか。どこに送ったのか、なぜ送ったのかということをお調べになりますか、いかがですか。
  212. 片山充

    片山参考人 私といたしましては調査いたしたいと思っております。
  213. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 大清水トンネルの貫通石、特に珍しい石でもないそうだけれども、貫通石をあるところにお送りになった、これは恐らく大清水トンネルの貫通を一番待ち望んでおられる方に送られたのだろうと思いますけれども、これは私の想像でございます。いま鉄建が調査をしたい、こういうふうにおっしゃっておりますので、ぜひ調査結果を私どもに明らかにしていただきたい、そのことを御要望申し上げまして、次の質問に移らせていただきます。  先ほどから鉄建公団の統合廃止の問題をめぐりましていろいろと御意見があるようでございます。私はここで、鉄建公団の事業の内容につきまして一点御質問をしたいと思っております。  公団が行っておられる民鉄線工事、この民鉄線工事の存在が非常に私の興味を引いたわけなんです。そこで昭和四十七年だったと思いますけれども公団法の一部を改正されまして、そして民鉄線の工事もおやりになるようになった、民鉄線部をおつくりになった、そういうことだと思うのですけれども、その実態から見て、公団が行っておられる民鉄線工事において公団の行っている業務は一体どういうふうになっておるのでしょうか、その業務内容についてお聞かせ願いたいと思います。
  214. 高野晟

    高野参考人 お答えいたします。  先ほど先生からお話しございましたように、民鉄線の建設ということを昭和四十七年の法律改正によりまして鉄建公団にかぶされたということでございまして、私どもがやっておりますのは民鉄線、これは全国ではございませんで大都市圏、三つございますが、東京圏でございますが東京を中心とする大都市圏、名古屋を中心とする大都市圏及び大阪及び京都を中心とする大都市圏、この圏内におきます民有鉄道の建設、及び大改良と申しまして現実には複線を複々線にする工事、これをやってございます。
  215. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 それでは鉄建公団は民鉄線の工事をされる場合に、工事それから設計あるいは土地の収用、そういうふうなものについても民鉄と協議の上でされているのでしょうか、現実はどうですか。
  216. 高野晟

    高野参考人 私どもが建設を行うということになってございまして、これは運輸大臣指示に基づきまして各線について建設をするということになってございますが、私どもが建設する場合に当該民鉄といろいろ協議いたしまして、実際に工事の施行をどちらがやるかということを含めまして工事を施行するということにしておりまして、従来は大部分が民鉄との協議によりましてその工事の実際の施行を当該民鉄に委託をしていくという形で行われている場合が大多数でございます。ごく一部直接私どもの方で施行したというケースもございますが、そういうことになっております。
  217. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 そうしますと、この民鉄線部ができたときには工事から設計、施工に至るまで民鉄と協議をしてやられるということであったけれども、実際は私鉄に委託をしておられる、一部には鉄建がやっておられるところもあると思いますけれども、ほとんどが私鉄に委託をしている、お金だけ公団がめんどう見ておられる、こういうふうに現在解釈してもよろしいでしょうか。
  218. 高野晟

    高野参考人 私どもがやっておりますのは、いま先生がおっしゃったようにお金だけ融資をするといいますか調達をしていくということだけではございませんで、鉄道の建設につきましては御承知かと思いますが、運輸大臣の認可を受けるわけでございます。そのときに、ある程度かなり詳細な設計等も行って運輸大臣の認可を受けるわけでございますが、それを私どもの方がある程度引き継ぎまして、それで建設をする場合、これを技術的な面から、私どもの技術能力の面から見ていろいろその設計等についてのアドバイスであるとかあるいは全体の工程管理をするとか、さらには大都市圏内の私鉄の建設は他の公共事業等と非常に関連がございますので、そういう面での都道府県その他の行う公共事業との調整といいますか、そういったようなものを含めて私どもでやって、実際の工事そのものは、先ほど申し上げましたように、多くの場合当該民鉄にその実施を委託しているというのが実情でございます。したがいまして、単に融資だけ、あるいは資金を調達することだけではもちろんございません。
  219. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 いまお答えがございましたけれども、公団が行っている業務は、その区間、工事の金額、就工期限、こういうものを私鉄と協議して決めるだけで、実際の建設は、私鉄に対して工事発注も含め委託している。こういうことでは、現在公団が持っておられる役割りを十分に果たしていない。結局、考えてみますと、低利の資金を私鉄に対して供給する、こういうふうな役割りを鉄建公団が果たしておられるのではないか、こういう疑問が持たれるわけです。結局、大手私鉄に対して超低利の資金を供給するためにトンネルの役割り、隠れみのの役割りを公団が果たしているのではないか。特に私鉄に対しては、中小企業では考えられないような低利の手厚い融資が開銀からなされている。こういう現実から見まして、企業の金利負担が軽くなるというふうなことが現実に行われているのではないか、こういう疑いが持たれるわけでございます。  私は、この鉄建公団不正経理の問題は、非常にわずかな時間ではとても全容を解明することはできない、このように思いますけれども、いま私たち国民が、そういうふうな民鉄の営業に対しても、あるいは業務内容に対しても、鉄建がトンネルの役割りを果たしているのではないか、こういうふうな疑問の面を持っている点、あるいは裏金づくりで政界、財界と癒着をしている、そうした問題については、非常に厳しい目をもって全容が解明されるように、検査院におかれましても、鉄建公団におかれましても、今後とも全力を挙げて取り組んでいただきたい。これを御要望いたしまして、私の質問を終わります。
  220. 古屋亨

  221. 永江一仁

    永江委員 私も、質問に先立ちまして一言申し上げておきたいと思います。  先ほど来の休憩騒ぎによりまして、私が答弁を要求しておりました高木国鉄総裁が、お召し列車の関係だそうでございますが、退席をされたわけでございまして、まことに残念でございます。こういう点、ひとつ委員長も含めまして、委員会審議について真剣に取り組んでいただきたいということをまず御要望申し上げておきたいと思います。  本日は、鉄建公団の集中審議ということでございますが、皆さん御承知のように、これは、九月八日に不正経理が表に出まして、ちょうど大平首相の増税政策との対比の中において非常な国民の怒りを買った問題でございます。この問題で国民がどのように怒ったかということについては、ある意味では、きょうここで質問ができるということが如実に形になって示されておるわけでございますけれども、そういう意味からもひとつ真剣に、えりを正して御答弁をいただきたいと思うわけでございます。  まず、今回のこの不正事件が発覚したのは、先ほどお話がございましたように内部告発によって行われたということでございますが、昭和五十二年、五十三年ぐらいということでございますけれども、この体質から考えますと、鉄建公団が三十九年にできて以来十五年間、このようなやみ給与、空出張が行われておったのじゃないかという疑いがあるわけでありまして、単純計算いたしますと百億以上の税金がつまみ食いされたと言っても過言でないわけでございます。そういう意味で、会計検査院というところは鬼よりもこわいというふうに私たちは考えておる役所でございますけれども、どうしてこれが見抜けなかったのかということについて、まずお答えいただきたいと思います。
  222. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答え申し上げます。  実は、先ほど申し上げましたが、この鉄道建設公団を担当しております鉄道二課は、工事を主体に見るような検査体制をとっておりまして、経理検査については非常に徹底を欠いていた次第でございます。そこで、ようやく本年になりまして検査徹底を期し得たわけでございます。従来そういうものの検査を全く怠っていたわけではございませんが、こういう事態を見抜けなかったことはまことに申しわけないと思っております。
  223. 永江一仁

    永江委員 私は、会計検査院の方は大変御苦労なさっていると思うのです。おたくからいただいた調査のあれを見ましても、会計検査院予算定員の推移を見ましても、会計検査院の人的構成は、昭和四十九年の一般職員二百七十四名が、五十三年には二百六十名と逆に減っておるわけですね。これは私は、行政改革という面から見ると非常にすばらしいことだと思うのですが、それに比べて、いわゆる高度経済成長時代に特殊法人というものは非常に数がふえた。百十一あるそうでございますけれども、そういう対象範囲が広がっておるにもかかわらず会計検査院の人数は減っておる、こういう人的配置を考えましたときに、とにかく公社、公団がふえればふえるほど検査制度が非常に甘くなっていく、こうならざるを得ないと思うわけでございます。この辺にもやはり大きな問題があると思うのでございますけれども、どのようにお考えになっておるか、お答えいただきたいと思います。
  224. 小野光次郎

    小野会計検査院説明員 お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、私どもの方は検査対象が一時期相当ふえましたが、にもかかわらず私どもの方の定員は増加いたしません。このために、もちろん検査対象そのものの予算額も非常に増大しておりますが、私どもの方の人員はそれに対応していないわけでございます。これは国全体のことでございますので、調査官には相当負担がかかりますが、私どもは何とかその範囲内で極力やっていこう、そしてこういうような問題の見落としがないように努力してまいりたいと考えている次第でございます。
  225. 永江一仁

    永江委員 これは全体的な問題でございますから、このあたりでその質問は打ち切りますけれども、いずれにいたしましても、これは、こういう不正の摘発という観点から公社、公団の設置というものは非常に真剣に考えなければいけない問題が含まれておると私は感じた次第でございます。  次に、不正問題の中におきましてやみ賞与と空出張というふうに大別されておるのでございますが、これもちょっと私の聞き違いかもわかりませんが、午前中の御質問あるいは答弁の中において、空出張に比べればやみ賞与の方は若干罪が軽いといいますか、精励手当あるいはボーナス追加に全員六万九千五百円ということで、年額三十万近くも職員に払っておられるわけでございます。こういうやみ賞与というのは労働組合との関係もあるという面からかもわかりませんが、空出張とやみ賞与は、私にとってはどっちも税金のむだ遣いだと思うのですが、これは区別すべき問題なのでございましょうか。これは公団の方からまずお答えいただきたいと思います。
  226. 仁杉巖

    仁杉参考人 空出張の方は不当な経理ということでございます。いま先生の御指摘のやみ賞与というのは、公団は労働三法の適用を受けておりますので、その交渉の中で決められて実施をしておるということでございまして、やみ賞与という言葉があるとすれば、運輸大臣の方にお出ししている基準というような形ないしは公務員に準じてというような表現をされている部分に対して公団、これは鉄建公団ばかりではないかもしれませんが、その部分が少し多過ぎるのではないかということでございますが、賞与そのものは労使の関係の中で決められたことでございますので、現在はこれが余りいいことでないというので今回から自粛するという方向ではおりますけれども、必ずしも不当ということではないのではないかというふうに思っております。  ただ、いま申し上げましたように、今後につきましては公務員に準じてという項を強くとりまして、現在も闘争中でございますが、出している数字もいままでよりも低い数字を出しているということでございます。  空出張の方は全くの不当な支出ということでございます。
  227. 永江一仁

    永江委員 私はそこが実は問題だと思うのですよ。確かに労働三法に認められておるという労使交渉ですけれども、そういうことが、言うなれば労使がぐるになって税金を食い物にしておるというこのことが今回の問題の一番国民が怒りをもって受けとめた問題だということの反省がないと言わざるを得ないのですね。  このことについて一つ例を挙げれば、確かにそういうことで職員の給料が上がる、そういうことで理事も全部上がっていく。ですから運輸省監督局長の給料が六十万五千円に対して鉄建の理事の方は六十九万円だそうですが、たまたまきょうは運輸省監督局長おいでのようでございますが、どうですか、監督局長よりも鉄建公団理事の方がよく働くのですか。お答えいただきたいのです。
  228. 山地進

    山地政府委員 大変むずかしい御質問で、私どもは働いていないとは言えない、そこまでは言えるのですけれども、比較の問題にはちょっと私としても答弁しかねるのです。  それから、いまの御質問の中で一つだけ事実と違っているかなと思う点がございますのは、理事にはやみの賞与というのはいっていなかったというのが事実なものですから、それだけは訂正させていただきます。
  229. 永江一仁

    永江委員 このことは、親方日の丸の体質がいま問われておるという問題で、ぜひよくお考えいただきたいわけでございます。この鉄建公団の問題が起こったときには、国民から見れば空出張もやみ賞与もそんな差別をつけて受けとめてはおらないのです。現実問題として、本当に民間産業に働いておる労働者が自分の会社をつぶさないようにしながら、そして賃上げを闘い取っていくという苦しい闘いをしておるわけですね。一方では、そういう税金を湯水のように使われる中において、賃上げも、しかもこういうやみ賞与もふんだくっていくというようなことは、まことに腹立たしい限りであるというのが一般の国民大衆の気持ちなんです。  そういう意味において、私は一つ運輸大臣にお尋ねしたいのでございますけれども、これは民間企業で経営者としてもいろいろ御苦労なさっておるわけでございますけれども、こういういまの公社、公団の給与体系のあり方についてどうお考えになっておられるか、ちょっと所見をお伺いいたしたいと思います。
  230. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 私も民間の出身でございますので、永江委員の御意見には同感であります。しかし、公団、公社あるいは民間企業はそれぞれ運営に対していろいろその方法と考え方があるわけでありますから、一概にこれが全部不当であるというふうな判断はできませんけれども、お考えには私も非常に同感の意を表する次第でございます。
  231. 永江一仁

    永江委員 同感の意を表せられて喜んでおるわけにはいかぬのでございます。実はこれも調べますと給料だけじゃないですね。たとえば退職金。川島前総裁は三月からわずか半年足らずの間だけで二百五十万円からの退職金をもらって、しかも、私は総裁の退職金だけかと思ったら、その前に、三月に副総裁のときの退職金千二百万円をもらっておるということです。当時の新聞を広げてみますと、当時の森山運輸大臣ですか、おかしなことだけれどもしようがないというようなことが載っておりますけれども、こういう公団から公社あるいは公団を渡り歩くたびに退職金がもらえるということもまことに奇怪なことであります。同じそこで副総裁をやめたときにまた一々退職金をもらえるのですか。いまでもそういう規程になっておるのですか。公団の方、お答えいただきます。
  232. 富樫勘七

    富樫参考人 富樫でございます。  お答えいたします。  公団役員の退職金の支給につきましては、役員退職金支給規程というのがございまして、それによりまして資格が変わったときはその都度出すということに相なっております。ですから、副総裁をおやめになられたときに一回、それから総裁になられて総裁をおやめになったときに一回、こういうことに相なります。  ただ、先ほど先生の御質問の中にありました川島前総裁総裁をおやめになるときに退職金をもらったやに仰せられておりましたが、まだ総裁としての退職金は出しておりません。前総裁の御希望によりましてその退職金は辞退をするというお申し出がありまして、それを承っておりますので、出してはおりません。
  233. 永江一仁

    永江委員 もう一度運輸大臣にお尋ねしたいのですが、趣旨は賛成ということだけでなしに、いまの給与の問題、退職金の問題でも、これは普通の会社で、副社長から社長になるときに副社長の分の退職金をもらって、また社長になって退職金をもらったというのは聞いたことがないですね。こういうことがまかり通っておるということ、そして、労働三法の問題がありますけれども、そういったやみ賞与というような形で給料をもらっておるという問題、こういうことについての国民の怒りが今回の鉄建問題の一番の根源であるということを十分御認識をいただきたいわけでありますし、そういう観点から運輸大臣としては監督官庁における最高責任者としてこの問題をこれからどうするかという立場においてお答えをいただきたいと思います。
  234. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 普通民間におきましては、職員から理事者といいますか取締役と申しますか、このときには退職金を精算する。しかしそれからは、取締役から常務になろうが専務になろうが社長になろうが最後にやめるときに退職金を精算するというのが普通のあり方のように考えております。ところが、いまのような副総裁から総裁——総裁としては出していないのだそうですが、こういうあり方はいささか珍しい例のように思います。これは人事院等といろいろ相談してみて、よく調査してみたい、そう思っております。
  235. 永江一仁

    永江委員 それでは、時間の関係もありますから、もう一つ、いま現在の問題としましてちょっと公団総裁にお伺いします。  昨日来鉄建公団労働組合がストをやっておるようでございます。いよいよ賞与の時期を迎えておるのでございますけれども、今回、こういう賞与の問題に対して総裁としてはどういう態度で臨もうとされておるか、お答えをいただきたいと思います。
  236. 仁杉巖

    仁杉参考人 先ほども申しましたが、こういう不祥事を起こしておりますので、労使ともに自粛すべきであるという態度でございまして、他の公団で有額回答二・九カ月というのを出しておりますが、当公団におきましては二・八カ月というふうな有額回答を出しておりまして、労使の間の交渉が行き詰まってストライキをしているというような状況でございます。私といたしましては、そういう事態を踏まえまして甘い処置をしないという覚悟でおります。
  237. 永江一仁

    永江委員 いずれにしましても、こういう税金によって——本当に中小企業者の人がつめに灯をともすような形の中で納めておる税金、民間産業においても会社をつぶさないようにしながら働く人々の生活水準の向上のために闘っておる、苦労しておるというこういう大衆の本当に生の気持ちになって、これからはぜひとも金の使い方については御留意いただきたいと思うわけでございます。  そこで、一遍できてしまいますと、そこに組織ができて、鉄建公団も三千三百人職員がいるということで、これの生活を将来どうするかということになると、なかなか行政改革ということに踏み切ることはできないわけでございますが、私はひとつ、この鉄建公団というものの必要性、午前中にも若干出ましたけれども、この是非についてもう一度問いただしておきたいと思うわけでございます。  国民の気持ちを申しますと、まあ国鉄総裁いらっしゃいませんけれども、国鉄の線路は国鉄が敷いておると思っておるのが実は十人のうち九人なんです。今回のこの問題があって、そんな鉄建公団というのがあって線路を敷いておるなんて知らなかった、これが率直な国民の感情なんですね。そういう中において、国鉄としてもどうしてもこの鉄建公団がなければ線路が敷けないという理由が私は理解ができないわけでございます。現に昭和三十九年まではずっと明治以来国鉄が線路を敷かれたわけでございますし、この際そのような鉄建公団を廃止するというようなことについて、私たち民社党もこの三十九年、鉄建公団については反対をした歴史的な経緯もございますし、先般の五十二年の行政改革のわが党の申し入れ、三カ年計画においても鉄建公団の整理、廃止ということを強く要望しておるわけでございますけれども、その立場から、鉄建公団がどうしても必要であるという理由がもしあるとするならば、もう一度御説明いただきたいと思います。
  238. 山地進

    山地政府委員 鉄建公団の設立の当時の事情については先生もお調べのとおりでございまして、国鉄が三十九年から赤字を生み出して、その後逐次赤字が雪だるま式にふえておるわけでございますが、片や新しい新線建設の必要性ということもございまして、新線の建設を進めるならば、赤字の出つつある国鉄から分離して新線は新線として国鉄に負担をかけないような形でやっていったらどうだろうかということでスタートし、その後、先ほど四ツ谷先生の御質問もございましたが、四十七年の大都市線とかあるいはニュータウンの私鉄に鉄建公団が参加する、あるいは新幹線の整備法ができましたときに鉄建公団がこれに当たるというふうなことができて本日までまいったわけでございます。  もちろん、その当時の高度成長期と現在の安定成長期の場合とを比較してどういうふうにやるべきかということは真剣に考えなければいけないと思いますが、鉄建公団の技術というのが、トンネルを中心に世界的にも非常に高く評価されている技術集団であるというのは事実でございますし、今後もこういう面においては鉄建公団の存在意義は十分ある。現在赤字の国鉄の再建の問題を今後どうやっていくのかというときに、鉄建公団と合わしたらいいのか、あるいはいまのままの方がいいのかという点につきましても、再建という観点から申し上げますとまた一つ問題があるだろう、かように考えております。
  239. 永江一仁

    永江委員 これは運輸大臣にもいまの問題お答えいただきたいのですが、国鉄は赤字だから鉄建公団——しかし、鉄建公団にも税金をつぎ込んでおるわけでしょう。国鉄の赤字を減らすため鉄建公団にするとおっしゃいますけれども、鉄建公団にも結局国民の血税が注がれるということは同じことなんですよ。そのことをことさらいかにも理由ありげに二つ置いて、こっちは技術集団としてりっぱだと言うのでございますけれども、きのう国鉄の方にお聞きしましたら、国鉄においてもいますでに同じような新幹線工事をやっておる、これはちょっと失言であったと思いますけれども、国鉄の方がある意味では技術が優秀ではないかという答えもなきにしもあらずだったのでございますが、これはだれが言ったということは言いませんけれども、鉄建公団に比べて国鉄の技術の方が劣っておるとも考えられないわけでございますし、そういう理由では私たち国民としても線路を敷くためにわざわざ公団を持つ理由だということには理解できないのです。  現に私が若干調査いたしましたら、たとえばイギリスの国鉄、フランスの国鉄に一体鉄建公団のようなものがあるのかどうか調べてみたら、そんなものはないわけです。イギリスはイギリスの国鉄が、フランスはフランスの国鉄がやっぱり線路を敷いておるわけです。しかも、日本においても昭和三十八年まではそうやって敷いておったというわけでございますから、わざわざこれをつくったのは、これはまさしくそのことを隠れみのにして、ある一つの政治集団の金を吸い取るマシンになっておるというような誤解も招くわけでございますし、問題も出てくるわけでございますから、私はこの際鉄建公団の廃止をそういう観点から御賢察いただいたらどうかというふうに考えるわけでございますが、ひとつ運輸大臣、お答えいただきたいと思います。
  240. 山地進

    山地政府委員 鉄建公団が現在持っております機能というのは、私鉄に対する金融的な機能というものと同じように、国鉄に対しましても借料でこれを回収するという点がございます。と申しますのは、たとえば上越新幹線ができますと、これは三十年で均等償還で国鉄に金を借料として取っていくということでございますが、これが国鉄にございますと、それは直ちに利子とそれから償還というようなものが出てくるということで国鉄経営を即座に圧迫していくということが考えられるわけでございますが、そういう点におきましても鉄建公団というのは国鉄再建とは結びつきがあるということだと私どもは考えております。
  241. 永江一仁

    永江委員 大臣、お答えいただく前に午前中この点でもお答えになっておりましたけれども、とにかく一遍できてしまっておるから、そこの職員の退職金の規程から何から全部違うから一緒にできないというお答え、私はそれが国民から見れば問題なんですね。一体だれがつくったんだ、勝手につくっておいて、今度はそこの給与規程や退職金規程が違うから一緒にできないとかというようなことであるならば、これは国民から見れば、公社、公団というようなものは一度つくられれば百年目、国民にとっては金食い虫みたいなものが一つできたようなもので、どうしようもないということになるじゃないですか。こういう点で、そのことを一遍勇断をもって再検討するということがいま問われておるというように思うのですけれども、大臣、お答えいただきたいと思います。
  242. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 鉄建公団ができたときの推移、そのときのいろいろな問題点についてはいま御説明があり、また赤字国鉄に対するいろいろなメリットもあるという御説明をいたしたわけでありますが、それでは鉄建公団の将来をどうするかということになりますと、午前中も申し上げましたように、公社と公団といきなり合併するということは、給与あるいは年金その他いろいろな面においてなかなか無理な面があります。しかし、いずれにしてもいま現在鉄建公団はもう世界一の長大隧道と申しますか、青函隧道とかあるいは新幹線工事をやっております。ですから、これが完了する時点において公団処分と申しますか、あり方というものを検討していきたい、かように思っているわけであります。したがって、そういう方向に向けて今後公団の運営もしていかなければならない、かように考えております。
  243. 永江一仁

    永江委員 時間がありませんからこの問題はそれくらいにおきますけれども、問題は、とにかくそうやって公社、公団の存続理由というものを挙げていって、いかにもその方が国家、国民のためになるというのはまことに私は誤解だと思うのです。錯覚だと思うのですね。お金の面においても、二つのものをつくるということは、税金全体から見れば何も安くないわけですよ。きょうは仁杉総裁もお見えになっているのにまことに失礼な言い分になりますけれども、公社、公団をつくるばっかりにやはり理事長も理事も置いて退職金も払わなければならぬでしょうが。国鉄一本であればそんな費用が要らぬじゃないですか。そういう観点からも、いま問い直されておる税金のむだ遣いをやめるという観点に立って運輸省としても運輸大臣としてもひとつ本当に真剣に考えていただきたいと思うわけでございます。  最後に、一省庁一法人廃止という閣議決定もあるようでございますが、そういう中で運輸大臣としては運輸省管轄の中におけるこの問題をいまどう検討しておられるか、お聞きして質問を終わりたいと思います。
  244. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 運輸省が所管と申しますか、運輸省の特殊法人は大体十一あると言われております。これは私の個人的な意見でありますが、十一が全部特殊法人だとはちょっと考えておりませんけれども、しかしそういうことになっておりますので、その中で少なくとも一つ以上、この際、合理化という意味において廃止するという方針が立てられておりますので、京浜と阪神の埠頭公団を、いま事務的折衝を詰めておりまして、来年度中に法律を出してこれを二つ廃止をしたい、かように考えておるわけであります。  その他については、それぞれ運輸行政上必要なものだと現在判断しておりますので、これはこのまま続けていかなければならない、このような考え方でおります。
  245. 永江一仁

    永江委員 終わります。      ————◇—————
  246. 古屋亨

    古屋委員長 新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本案について、本日、新東京国際空港公団総裁大塚茂君及び理事角坂仁忠君の両君を参考人として出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  247. 古屋亨

    古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————
  248. 古屋亨

    古屋委員長 まず、趣旨の説明を聴取いたします。地崎運輸大臣。     —————————————  新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     —————————————
  249. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 ただいま議題となりました新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  新東京国際空港は、長期にわたっての航空輸送需要に対応し、将来における主要な国際航空路線の用に供することができる空港として、新東京国際空公団において、その建設を鋭意進めてまいりましたところでありますが、関係各方面の協力を得て、昨年五月二十日開港に至り、現在ほぼ順調に運営されております。  今後とも地元の理解と協力のもとに、日本を代表する国際空港としての新東京国際空港の整備拡充を行ってまいる所存であります。  ところで、新東京国際空港の運営につきましては、新東京国際空公団が行う業務と空港関連事業者が行う事業が一体となって行われることが必要でありますが、同空港の円滑かつ効率的な運営を確保していくためには、同公団が、これらの事業に対し投資することができることとすることにより、これらの事業の着実な遂行を確保していく必要があります。このため、この法律案を提案いたした次第であります。  次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。  この法律案は、新東京国際空公団が、運輸大臣の認可を受けて、同公団の委託によりその業務の一部を行う事業及びその業務と密接に関連する事業で新東京国際空港の円滑かつ効率的な運営に資するものに投資することができることといたしますとともに、同公団業務の範囲、大蔵大臣との協議等の規定につきまして所要の改正を行うことといたしております。  以上が、この法律案を提出する理由であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
  250. 古屋亨

    古屋委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     —————————————
  251. 古屋亨

    古屋委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉原米治君。
  252. 吉原米治

    吉原委員 ただいま議題となりました新東京国際空港公団法の一部改正について質疑を行います。  本法案は、御承知のように過ぐる八十七国会で上程されてかなり論議が尽くされたやに伺っておりますので、できるだけ重複を避けて質問をいたしますが、部分的には確認の意味で重複する場合もありますからよろしくお願いをいたします。  まず最初にお尋ねをいたしたい点は、この新空港の二期工事の建設、そして着工の見通し等々についてお尋ねをしたいのでございます。仄聞するところによりますと、建設予定地内に相当数の民家が散在しておるようでございまして、これらの皆さん方とどの程度話し合いが進んでおるのか、用地買収等々も含めてその見通しを明らかにしてほしいのです。
  253. 大塚茂

    ○大塚参考人 成田空港の第二期工事は、わが国を代表する国際空港として、また航空需要の伸び等から見まして絶対にやらねばならぬ工事でございます。しかし、いまのところは、さしあたって一応現在の施設で間に合っている分もございますので、条件を整えながら逐次この工事に着工してまいりたいというふうに考えております。その条件と申しますのは、一つは用地買収、用地の取得でございますし、もう一つは周辺の地元対策、環境対策の整備、それから開港等に当たりまして周辺の地元と約束した事項の履行、こうした条件を整えて円滑に二期工事に着工し、進めることにしたいというふうに考えております。
  254. 吉原米治

    吉原委員 そうすると総裁、もう一回お尋ねをいたしますが、その二期工事の着工なり建設について希望的意見を述べられたように伺いましたが、見通しはどうなんですか。いつごろから着工できる見通しでございますか。もう一回短くお答え願いたい。
  255. 大塚茂

    ○大塚参考人 二期工事の着工につきましては、私どもとしては希望と目標を持っておりますが、とにかく地元と話し合いをして円満に進めるというたてまえでございますので、こちらから目標、期限を切って話をするということは、かえって話が円滑にいかないということにもなる可能性もございますので、まあこの際はっきりした時期等については遠慮させていただきたいというふうに考えております。
  256. 吉原米治

    吉原委員 そうすると、着工の見通しは全然立っていない、こういう理解でよろしゅうございますか。
  257. 大塚茂

    ○大塚参考人 全然立っていないわけではございませんで、われわれなりの目標と計画を持っておるわけでございますけれども、先ほど申し上げたような事情で、それを公にするのはまだ早いというふうに考えておるわけでございます。
  258. 吉原米治

    吉原委員 私はなぜ二期工事の建設並びに着工の見通しを最初にお尋ねしておるかといいますと、二期工事の中で予定をされております、俗に横風用の滑走路、C滑走路ですね、あるいはB滑走路につきましてもそうでございますが、特に横風用の滑走路の予定地内にはまだ三戸の農家がある。この農家との話し合いは一体どの程度進んでおるのか。そして、今度公団法改正をして第三セクターをつくり、それに投資をして鉄道をつくる、こういう趣旨でございますが、この鉄道もC滑走路の地下をもぐって敷設をされる。そういう計画でございましょう。そうなってまいりますと、俗に芝山鉄道という表現でございますから、それはそれで使わせていただきますが、この鉄道建設と第二期工事の関連はどういうふうに御理解をなさっていらっしゃいますか。第二期工事とは別の問題ですか、どっちですか。
  259. 大塚茂

    ○大塚参考人 おっしゃられますように、Cランウエーのところにはまだ三戸の民家が残っております。これは反対同盟に所属をいたしておりまして、なかなか私どもの話し合いの呼びかけに応じていただけないという実情でございます。しかし、私どもとしては、あらゆる機会をとらえ、努力を重ねておる次第でございますが、芝山鉄道との関係は、一応第二期工事、Cラン工事とは別個ということになりますが、実際問題としてはほとんど同時期ということになろうかと思います。芝山鉄道の方は、これが第三セクターとしてできました後、地方鉄道法の手続とかあるいは空港の敷地外の用地の買収、これは第三セクターが自分でやらねばならぬということになりますので、そうした点を考えますと、それらの第三セクターの進行度と並行して、私ども残された未取得地の取得を行っていきたい、かように考えておる次第でございます。
  260. 吉原米治

    吉原委員 二期工事の見通しが立っていない。にもかかわらず、鉄道は早く新設をしたい。いま、別々の次元だがほぼ並行的にやらなければならぬ問題だろう、こう総裁はおっしゃっていますが、現実に二期工事と並行的に鉄道建設を進めていこうという限り、私は、この二期工事の見通しがある程度のところまで立ちました、こういう段階でないと、できるかできないかもわからないような鉄道建設に出資をしようというのですから、あるいはそれを運営する第三セクターに出資をしようというのですから、かなりの見通しを持っていらっしゃると私は思いましたけれども、そういう点は全くないわけですな。  これは運輸大臣にお尋ねをいたしますが、五十二年の十一月に、「鉄道延伸計画」という表現が使ってございますが、これは延伸というよりも新設という用語の方が正しいと思います。「この鉄道を建設するに当たって、空港公団が実施する横風用滑走路の工事計画策定との関連をも配慮しつつ」、こういう表現が使ってあるのです。これは前運輸大臣が使った表現でございますが、「配慮しつつ」というこの表現は一体どういう意味を指しておるのか。新大臣、前大臣の言われた趣旨がわからないとおっしゃれば、これは航空局長がかわってでも結構ですが、この「配慮しつつ」という意味はどういうことを指しておるのか。二期工事と全く別の鉄道の問題なのか、いま空港公団総裁が言われました並行的に進めていかなければならぬ課題であるのか、どっちなのか。「配慮しつつ」という意味をちょっと説明願いたい。
  261. 松本操

    ○松本(操)政府委員 五十二年十一月、当時の運輸大臣が返答いたしました中に、先生がおっしゃるような文言があるわけでございますが、これは横風用滑走路の下にトンネルを通さなければなりません。一方、空港公団の基本計画の中にやはり横風用滑走路の下を通り抜けます場周道路の計画がございます。したがってこの場周道路につきましては、公団といたしましては計画に従ってどうしてもみずから実施をしなければならないわけでございますが、そういう状態になった以後において、つまりC滑走路ができ、場周道路もできといった後でまたこの鉄道の問題をやろうということになりますと、すでに滑走路は舗装その他が終わっておる、その横へ新たにトンネルをまた掘らなければならない、こういう非常な二度手間が起こってまいります。  そこで、当時横風用滑走路の工事計画策定との関連も配慮しつつ、こういう返事をしておりますのは、横風用滑走路の工事計画の中で、恐らくこの場周道路はオープンカット、掘り抜きでつくることになるであろう、そういたしました場合に、鉄道の計画というものがきちっとした形でできておりますならば、その場合に、場周道路に腹づけをする形で鉄道用のトンネルを一緒に掘ってしまうということが可能にもなってくるわけでございます。またその方が工期的にも短く、工費も安くなるのではないかというふうなことを念頭に置きまして、工事計画策定との関連も配慮しつつ、こういうふうに返事したものと私どもは理解をしておるわけでございます。  したがって、先ほど総裁からの答弁にもございましたように、本来的には別のものではございますけれども、地形上ここを通ってまいりますので、そういう意味において横風用滑走路の工事計画と密接に関係を持ちながら、手戻りなどの生じないように、一日も早くこの工事ができるように持っていきたい、こういうのが基本的な考え方でございます。
  262. 吉原米治

    吉原委員 そうしますと、この第二期工事の目玉でございます横風用滑走路というのは、いま空港公団総裁がおっしゃったように、まだ全然見通しが立っていない、ある程度のことは考えておるけれども、相手のあることだから、まだわが方の考え方を明らかにするのは適当でない、こういう意味のことを御発言なさっていらっしゃいますが、どうもその発言からいきますと、第二期工事の見通しというものは一切立っていない今日だと私は思うのです。そういう段階で芝山鉄道を新設するというのは、それがための法的な手続を経て公団法を改正しようというのにはいささか時期的に適当でないと思いますが、どうでございますか、総裁
  263. 松本操

    ○松本(操)政府委員 法律の問題でございますので私からお答えすべきかと存じますが、芝山町からこの鉄道延伸の問題が提起されましたのはもはや三年前でございます。三年以上たっております。その時点におきまして、いろいろの議論を芝山町あるいは千葉県にも入ってもらって重ねてまいったわけでございますが、多くの議論を経た結果論として、この仮称芝山鉄道の建設ということに落ちついたわけでございますが、その時点において、この問題は法律上の問題もあるのでそういう点の詰めも芝山と御相談しながら早急にやってまいりましょう、こういうふうなことでスタートをいたしました。したがいまして、私どもが考えております基本的な考え方は、なるべく早い時期に芝山町の御要望による鉄道が建設できるようにしたいということでございますが、そのためには、皆さんと御相談の結果第三セクターで建設するということが決まった以上、その体制をまず整えるということが芝山町としてまいりました約束の第一歩を踏み出すということではないか、このように私ども承知をしておるわけでございます。  そこで、出資規定にかかわる公団法の改正をいまお願いしておるわけでございますが、これが御賛同を得られまするならば、その後なるべく早い時期に少なくとも第三セクターの設置に関する準備を起こし、あるいはそのまま引き続き第三セクターを設置するという状態に入り、その段階であるいは詳細の設計をするとか、条件が整えばいつでも工事に入れるようにというところまではこぎつけておきたいというのが私どもの強い希望でございます。
  264. 吉原米治

    吉原委員 それでは極端な質問をいたしますが、極端といいますか仮の話でございますけれども、仮でお答え願いたいのですが、仮にこのC滑走路が、とうとう三年たっても五年たっても十年たってもできなかったということになりますと、鉄道建設もしたがってできないということになると思うのです。そうなってまいりますと、幻のこの鉄道建設のためにわざわざ出資をするというふうなことはナンセンスじゃなかろうかと私は思うのです。ですから、あくまでも第二期工事の見通しというものが、仮にことしの秋なら秋に大体関係の皆さんの了解を得てやれそうでございます、だからこの公団法の一部改正をして鉄道も同時につけなければならぬ、こういう話なら、そのこと自体は私どもは反対なんですけれども、話としては私は理解がいくと思うのです。そういう話もせずにおいて、そういう見通しのないままで鉄道だけを先行させるような法改正というのはあくまでも当を得ていない、私はこういう立場から質問をしておるのです。  ですから、航空局長は何かさも自信のありそうな御答弁でございますが、第二期工事の関係者の皆さん方あるいは用地を持っておられる皆さん方とどの程度の話がついておるのですか。この公団法の改正を急がなければならぬ——鉄道建設二・七キロですから、計画ぐらいはすぐ立つでしょう。しかし、後ほど質問をしますが、運行を委託される京成電鉄の方もまだ余り話が煮詰まっていないようです。しかし問題は、恐らく二・七キロの鉄道の話はスムーズにいくと私は思いますが、そう時期をかけなくてもやれると思いますが、二期工事そのものの本体の工事が一体どの程度まで煮詰まっておるのか。この見通しがないままで何もあわてて公団法を改正する時期ではないじゃないか。繰り返し質問をしますからお答えを願いたい。
  265. 松本操

    ○松本(操)政府委員 先ほど極端な仮定の話として、もし二期工事というものが全くできなかったとすれば幻の第三セクターになるではないかという御指摘がございましたが、確かに、鉄道を建設するためにC滑走路の下にトンネルを掘っていくという、そういった工事的な面から物事をとらえますと、先生御指摘のとおりでございましょう。  しかし私どもは、実はそういう考え方をあえてしたくないわけでございまして、現在この空港が、先ほど大臣が申し上げましたように、まあまあの形で運用いたしておりますその前提として、芝山町とはいろいろとお約束をしたわけでございます。そのお約束の中で、可能なものはできる限り実施をしてまいりました。とりわけ、芝山町が重点を置いておいでになりましたこの芝山鉄道というものについては、残念ながら私どもの気ばかりはやっておるだけでございまして、一つも具体化への歩みというものが行われておりません。でございますので、早いではないかという御指摘もあろうかと思いますけれども、私はこの際、この法律の改正を御審議、御可決いただくことによりまして、いろいろとした約束の中の最も大きな約束であると考えられる芝山鉄道の問題について、運輸省側といたしましては、まず法律を改正し、その第一歩を踏み出しましたというきちっとした節目をつけていくということが、これはやはり長い間の空港と周辺市町村とのおつき合いの中において非常に大事なことではないか、このように考えております。
  266. 吉原米治

    吉原委員 航空局長、あなたは芝山町との約束をぜひ実現の方向に一歩でも二歩でも踏み出したい、こうおっしゃっておる。これは関係者は芝山町だけではないのですからね。先祖伝来の家屋敷をなくす、その予定地の中におる皆さん方がどう納得をし、協力を願えるか、そこに最も力を注がなきゃならぬと思うのですよ。芝山町はその枠外ですからね。そこのところに力を入れずに、芝山町との約束もあるから早くその実現の方向に向かって一歩でも二歩でも誠意を示したい、こう公団はおっしゃる。その気持ちは気持ちとして、なぜ、そういう気持ちがあるのなら、本当に、第二期工事をいまからやろうとする、その関係地区内におる皆さん方にその努力をなさらないのか。なされておるのですか、ここ半年間は全然ノータッチでございますか。どうですか、これはどなたに聞けばわかるのですか。
  267. 松本操

    ○松本(操)政府委員 周辺対策と申しますか、ともかく空港が周辺地域と一体化していくために必要な手当てというものが、いまから振り返ってみて必ずしも十分に行われなかったことが、この成田問題の大きなむずかしさの一つになっていることを私どもは十分認識しているつもりでございます。したがいまして、御指摘のございました第二期工事内の十何戸というものももちろんでございますけれども、さらに、芝山町を含めました空港周辺には、まだ相当数の空港反対の意見を強くお持ちの方々もおいでのわけでございます。  本来的にこの北総台地というところは農業圏でございますので、そこに空港を持ってきたからには、やはりそこに残って農業を営んでいこうとされる方に対する積極的な援助というものがなければならないだろう、これが昨年十二月一日に農業振興策を閣議報告した理由でございますが、おかげさまで農林省及び千葉県の協力を得て、この問題については、わりあいにゆっくりではございますけれども、前へ向かって進んでおります。  また、騒音対策の問題なども、これは中にお住みの方直接の問題ではございませんけれども、やはり周辺対策という意味において、決してないがしろにできない問題でございます。  そういう点について、歩みが遅いではないかというおしかりはあるいはあるかもしれませんけれども、しかし私どもとしては、誠意を持ってこの問題に取り組んできておるわけで、そういうふうな形の中で周辺の市町村の方々も、まあ大体話はわかってきたなあ、こういうことに早くなりませんと、二期工事云々の問題、ましてやその期限の問題を口に出して言うというのはいささかはばかりがあろうと思って、恐らく総裁もそういうことを念頭に置いて、申し上げかねるというふうにお答えしたんだろうと思いますけれども、しかしわれわれはわれわれなりの目標というものを置いていま一生懸命に取り組んでいるという点は、どうか御理解をいただきたいと思います。
  268. 吉原米治

    吉原委員 関係者の皆さん、特にC滑走路の中には三戸の農家がございます。B滑走路の方には十数戸あるようでございますが、当面横風用の予定地域の中には三戸の農家がある。その農家の下をくぐって鉄道をつける、道路をつける、こういう話でございますから、少なくとも、そのB滑走路の方の十数戸は別としましても、三戸の一番肝心なところに住まいをされておる皆さん方の了解もとらなくて鉄道ができるのですか。できないんでしょう。だから先に鉄道をつけるだけの手だてを打つとしましても、つまり公団法の改正を焦らなくたって三戸の皆さんが了解をすれば、私はスムーズに鉄道はつけられると思うのです。一番肝心なところが納得していないのに、納得してくれるだろうという前提で鉄道建設のための法改正をやろうとしておる。私は、その辺に矛盾があるということをさっきから言っておるつもりなんです。だから、十数戸のBの方は別としましても、Cの一番肝心なところにお住まいをされておる三戸の皆さん方にどの程度のどういう証をされて、あとたとえば金の問題だけだとかいうふうなことになっておるのかどうなのか。全然銭金の問題ではないのだ、われわれは立ち退くことは絶対反対なんだ、こういうことになっておってどうにもならぬのか。そこら辺の実情を聞かしてほしいのです。
  269. 大塚茂

    ○大塚参考人 Cラン関係の三戸の方々は反対同盟の同盟員でございまして、現在の段階では銭金ということではなしに、農地を手離すことについては反対だという状態でございます。しかし、そうした農家は空港の敷地内にいままでも相当ありましたのが、まあ時間はかかっておりますけれどもぼつぼつと減ってきておるわけでございます。     〔委員長退席、佐藤(守)委員長代理着席〕 したがいまして、現在の状態はそういう状態でありますが、それだからといって見込みがないというふうには私どもは考えておりません。われわれの誠意を尽くしてお話し合いをすることによって、いずれ解決また御理解をいただけるものというふうに信じて、現在その努力をやっておるという状態でございます。
  270. 吉原米治

    吉原委員 総裁、そうなりますと、いまから御協力を願うために円満な話し合いをしようという相手方の家の底をもぐっていこうというんですよ、立ち退いてもらおうというんですよ。いまのおっしゃり方というのは外堀を埋めてから話をしようというんですからね。相手方の顔を逆なでするのもいいところだと思いますよ。そういうことをされるから正常な話が正常な話として相手方に通用せぬようになるのです。あわてる必要はないのですよ。  総裁、もう一回答弁してください。どの程度三戸の農家の皆さんに折衝しておるのか。しておりませんならしておりませんでいいんですよ。
  271. 大塚茂

    ○大塚参考人 公式に申し上げますと、しておりません。
  272. 吉原米治

    吉原委員 そうしますと、横風用の滑走路の工事というものは全然見通しが立たない。立たないままに鉄道建設をしよう、それに必要な法改正をしようということについては、どうしても納得ができません。  そこで、仮に鉄道建設ができるという前提で質問させてもらいましょう。  第三セクターでなぜやらなければならぬのか。空港公団はそういう意味では鉄道建設には素人でございましょうけれども、第三セクターをつくるその構想、あるいは構想という中には、第三セクターというのは仮称でも結構ですから、どういう会社になるかとかあるいは役員構成はどうなるのか、職員はどうなるのか、空港公団の下にもう一つ公団ができるような形になりますからね。その構想を明らかにしてほしい。これは航空局長ですか。
  273. 松本操

    ○松本(操)政府委員 私どもがこれを第三セクターと呼んでおりますのは、公団がひとりでやるわけでもないし、公団とそれからたとえば地元の公共団体等だけでやるわけでもない。公団、地元の公共団体、それから空港関連の事業者、この三者がそれぞれに応分の資本金を出し合うことによって一つの事業体をつくっていく。これがいつの日からか第三セクターという呼び名で呼ばれておるわけでありますが、恐らく最終的に登記されますときには何々鉄道株式会社、こういうような名前になろうかというふうに考えます。  第三セクターに対する出資者といたしましては公団、千葉県、それからごく一部を芝山町にもお願いできないか。残りは日本航空でありますとか、金融機関でありますとか、そういった空港関連の民間企業というところから、それぞれのグループが五億ずつで十五億ということを念頭に置いておるわけでございますが、まだ設立準備の会合すらできない状態でございますので、おっしゃいましたような役員の数をどうするかとか、だれが責任者になるかとか、細部について詰めるという段階までは至っておりません。
  274. 吉原米治

    吉原委員 役員の名前などは私は知ろうとは思いませんけれども、どの程度の規模の第三セクター構想か、提案されておるのは皆さんの方ですから、あなた方提案されておるわけですから、提案者が全く頭の中空つぼでございます、これから詰めた話をするのでございますというのじゃ私はいささか承知ができない。物事の提案をして五億の金でも投資をしようという第三セクターですよ。それがどの程度の規模でという構想もなしに、頭の中空つぼでこれから出資者を集めて協議をして決めるのでございます、そんないいかげんなものじゃないはずだと思うのです。いまの航空局長の話だと全く白紙のように聞こえますが、その点どうですか。二十人とか三十人という大体の規模でも結構ですよ。
  275. 松本操

    ○松本(操)政府委員 私の説明が非常に不確かであったらおわび申し上げますが、十五億というのが資本金、法律上三人の役員が要るわけでございますが、それは別といたしまして、そのほかに運営のために必要な人間がどのくらい要るか。本社管理要員として大体七、八人程度は要るだろう。あとこれから先に二十人ぐらいの人間が要るのではないか、こう考えておりますが、この二十人程度の人間というものを、この芝山鉄道の運営をもし京成電鉄に委託するということが現実化いたしますと、たとえば駅務手でありますとか、運転手でありますとか、こういうものを第三セクター自身が抱える必要はなくなりますので、この分の人数は減ずることができるであろう。これらを委託しないとすれば恐らく三十人程度になるのではないだろうか。これはでき上がってからのスタイルでございます。建設の途上におきましては工事の管理監督をするということもございましょうから、本社管理要員の十人あるいは十五、六人程度の人間は少なくとも必要ではないだろうか。ただ全体的な考え方といたしましては、委細詰め切ったわけではございませんけれども、効率のいい、なるべく小ぢんまりとした形で運営するようにしてまいりたいこのように考えております。
  276. 吉原米治

    吉原委員 鉄道そのものの運行といいますか運営といいますか、この運営については京成電鉄に委託をされるという話を聞いておるのでございますが、京成電鉄との話し合いというのは、快くそれでは引き受けてやりましょうということになっておるのか。想像するのに、恐らく採算のとれないベースでしか利用されないだろう、利用者は少ないだろう。したがって、赤字路線を一本抱え込むことになるわけでございますから、必ずしも京成電鉄側としましては快しとしない、しかし、空港の周辺まで京成も乗り入れておる関係もあって、そう積極的に反対ということではないだろうと思います。     〔佐藤(守)委員長代理退席、委員長着席〕 しかし、あえて空港公団のそういう申し入れに対して、それじゃもちはもち屋といいますか、私のところでひとつやらしていただきましょうと言う限り、京成が抱えておりますいろんな問題も、ある意味ではこれは運輸省サイドだと思いますけれども、いまの京成のホームというのが利用者から言わしますと非常に不便だ、一たんホームをおりてまたバスへ乗りかえていかなければ飛行機に乗れない、そういう形になっておるわけでございまして、これをぜひ、いま空き家同然になっております、全く利用されていない国鉄のターミナルが構内にあるわけでございますから、これに乗り入れをして、それから芝山方面に鉄道を敷設するということになれば、京成側としても大変効率のいい運行ができるのじゃないか、こういう希望を持っておりますが、京成との話し合いはどこまで進んで、いま言いましたような京成側の空港を利用するお客に対してもっとサービスを強化しようという効率的な考え方からいきますと、いま私が申し上げましたようなことを念願をしておるわけでございますが、これに対する、これは特に運輸大臣はわかっていらっしゃるかどうかわかりませんけれども、国鉄側にひとつ考え方をただしてみたいと思います。
  277. 山地進

    山地政府委員 まず最初の御質問の、委託のことについてどういうふうな話になっているかということでございますが、京成としてはこの委託を受けてもいいというふうな態度であるというふうに理解しております。  それから、その委託をした場合に、仮に芝山鉄道が非常に採算が悪いという場合には、京成にまた圧迫要因になるのじゃないかという御質問でございますが、これは委託料をどの程度に決めるかということで今後解決されなければならない問題だと思うのです。そこで、鉄道監督局といたしましては、いまの京成の現状から見て、委託料というものについては京成に対する圧迫要因にならないように配慮してもらいたい、かように考えております。  それから、いまの成田空港における駅の位置でございますが、乗客の皆様に御迷惑をかけてまことに申しわけないというふうに思っておりますが、片や現在ございます飛行場のターミナルの中にある駅というのは新幹線の駅というふうに考えて、新幹線整備法に基づきまして成田線として建設している駅でございます。そこで、その駅を一体今後どうやって利用するのかということにつきましては、まだ成田の新幹線は廃止したわけではございませんし、それから、成田新高速鉄道構想という、先生御存じのとおり東京の方に乗り入れていく路線もございます。それから、国鉄の在来線を使ったらどうだという御意見ももちろん片やあるわけでございますし、それからもう一つ、京成を入れたらどうだろうかという意見もあります。これは非常に重大な問題でございますので、今後慎重に検討を進めていきたい、かように考えております。
  278. 吉原米治

    吉原委員 京成側が具体的にこの計画を立てて乗り入れの希望をもし国鉄側に申し出たとするなら、いまの国鉄のターミナルへ乗り入れするための技術的な工事設計書でも持ってもしあなたの方にお願いに上がるとするなら、それはどうでございますか。そういう計画は一理ある、だから、同じ芝山鉄道ということで別の第三セクターによるこま切れの機織り運転をするようなものでなしに、その国鉄の駅を通して芝山で通しで運転ができる非常に効率のいい形になるわけですが、そういう具体的な計画を持って京成の方から申し入れがあった際には、ひとつ前向きで検討される余地がおありになるかどうか、もう一回ただしておきたいと思います。
  279. 山地進

    山地政府委員 ただいま御説明いたしましたとおり、東京から成田新空港に対するアクセスというのをどういうふうに持っていったらいいだろうか。当初は新幹線ということで考えたわけでございますが、その後いろいろの事情がございまして、新幹線の方はなかなかうまくいきそうもない。そこで出てまいりましたのが成田新高速鉄道でございまして、いまの成田の新幹線をつくっておりますところから松虫を通って北総の方へ抜けていくという鉄道構想が片一方であるわけでございます。その構想と、それから国鉄の在来線を使いまして成田線から今度成田の空港のいまの新幹線路盤に首を振ってくるという線、もう一つの可能性といたしましては京成の乗り入れ、こういういろいろなケースがございますが、これは今後の非常に重要なアクセス問題でございますので、どれが一番適切であるかということをまずは検討しなければいけないわけでございます。  それからもう一つ、京成についてございますのは、いま先生の御指摘のとおり、技術的にいまの京成の線を新幹線路盤にどうやって取りつけることができるだろうか。これは一つは、トンネルでございますから傾斜があるとかあるいはカーブの半径がどれくらいであるとか、こういった技術的な面の検討が別途京成の鉄道にはある、かように私どもは理解しておりますので、いま先生のおっしゃったように、京成が仮にそれを申請した場合には、まずは四つか五つか東京から鉄道のアクセスがあるうちのどれか一つに決めるということがまず前提でございまして、その前提が終わってから、京成の提案というものは技術的に一体可能なのかどうかという検討がさらになされなければならない、このように考えております。
  280. 吉原米治

    吉原委員 せっかく近くまでレールを敷いて、ターミナルもできておる私鉄の京成、私鉄だから国鉄だからということで別に運輸省側は差別をする気持ちは恐らくおありにならないとは思いますけれども、国家的な見地からいいますと、せっかくそこまで来ておるレールなんだからそれを少しいまの国鉄のターミナルへ入れて芝山へ抜ける、この方が私は正当だろうと思いますので、もし京成側がそういう計画を持って御相談に上がりました節は、ひとつよろしく御検討願いたい、希望だけを申し上げておきます。  さて、芝山鉄道二・七キロ、過ぐる八十七国会の運輸委員会のやりとりを議事録で読ませていただきますと、大変赤字が出るようでございます。そこで、航空局長は、赤字の出た分については第三セクターで補完をいたします、補完をする財源についてはやりくりをいたします、こういう表現になっておるのです。第三セクターというのは御承知のようにほかに事業があるわけじゃございませんから、財源はないはずです。公団が出すか関係自治体が出すか、出資者がもし出さなければ財源は新たにできないはずでございますが、この二・七キロの、私は率直に申し上げて空気を運ぶようなわずかな利用者しかないと思いますが、そこから上がってくる赤字を第三セクターはどういう財源で補完されようとするのか、前国会では航空局長はやりくりをいたします、こういう表現になっておりますが、あのやりくりという意味はどういうやりくりでございますか。細かく説明を願いたい。
  281. 松本操

    ○松本(操)政府委員 確かに私、やりくりというような言葉を使ったのをいま先生に言われて思い出しておりますが、もう少し正確に申し上げますと、初年度から六年目ぐらいまで、この間はやはり償却前で赤が出てくる。新しくつくる鉄道でございますので、ある程度は避けられないだろう。いろいろな条件を置いての試算でございますが、一応私どもの試算によりますと、やはり初年度から六年目ぐらいまでは償却前で赤を出すというのは避けられないのではなかろうか、このように考えております。しかし、十三年目ごろになりますと、償却後の収支で一応黒になる。しかし、その時点におきましてはまだ累積赤字が残るわけでございまして、たとえば十二年目、十一年目あたりで十四、五億の累積赤字が残っておるということになろうかと思います。先ほど私が、会社の十五億という資本金に対してできるだけ効率の高い小人数の会社で運営をするように考えたいと申し上げましたのは、やはり会社の規模が必要以上に大きくなりますと赤字もまた必要以上に大きくなって破産してしまうということでは困るわけでございますので、そこで小規模にしていきたいと申し上げたわけでございますが、このやりくりという意味は短期資金を借りかえていくということでございます。この際、たとえば増資をするとかいうふうなことは、いまの時点で私どもの試算の上で考えてはおりません。短期資金の借りかえでつないでいく、そういうふうなことのために、収入と支出との対比をずっととってまいりますと、累積赤字が完全に消えるというのは二十年目であろう。二十年目にまあ四億かそこらの黒字が出てくるということになるのではなかろうか。ただ、この前提はいろいろございまして、たとえば開業後三年目に一日一万ないし一万一千人程度の乗客がある。その時点における最初の運賃が百四十円、乗り捨て百四十円である。それを三年ごとに三・八%ずつ改定をしていく。この三年ごとに三・八%というのは、従来の私鉄の一つのパターンをなぞらえたものでございますが、果たしてすべてこの仮定どおりになるかどうかという点についてはいろいろとあろうかと思いますけれども、そういうふうな仮定で検討してまいりました結果がいま申し上げたようなことでございまして、特に資本金を増大させるとかそういうふうなことをいたしませんでも、短期資金の借りかえでおおむね二十年目には累積赤字というものを全部消してしまうことができるだろう、このように考えておるわけでございます。
  282. 吉原米治

    吉原委員 これは赤字になるか黒字になるかという論争をいま航空局長とやっても、推定の数字を基礎にしての話ですから、論議はかみ合わぬと思います。いずれにしても共通しておることは、採算に合わないだろう、これは六年、十年という年数の違いはありますけれども、採算に合わない。しかも二・七キロで、芝山町に恐らく七、八千の人口しかないと思いますけれども、一体空港を利用する場合には五分間タクシーに乗ればつくような位置におるわけですから、わざわざ軌道を利用するとは必ずしも思えない。一日一万人ぐらいの乗降客を見込んでいらっしゃるようですけれども、私どもはそんな利用者がとてもあるはずはないという見方をしておりますが、そういう意味ではすばらしい赤字をこの二・七キロの鉄道をやることによってしょい込むことになる。二十人、三十人の第三セクター、〇〇鉄道株式会社でもいいのですが、その〇〇鉄道株式会社は、二十人も人間がおって、それだけでも大変なんだ。入ってくる財源というのはない。いま短期借入金で借りかえていくということですが、これとてもかなりの金額になりますし、金利も大変です。そういう意味から、私は、この芝山鉄道構想というものは、もっとやはり案を練り直さない限り、いまこの公団法を早く改正をして鉄道建設に踏み切らなければならぬというその必要性というものを感じないのです。これが公団法改正の私どもの二つ目の考え方です。  鉄監局長は、京成側と話し合いをして大体やってもらえそうな空気だ、感触だと、こうおっしゃっていますけれども、それは会社首脳部との話し合いのはずなんです。ところが、現実に乗務する乗務員は労働組合に所属する組合員ですから、必ずしもああいう機織り運転の短区間をやるようなああいう路線、あるいは第三セクターだということになりますと、何か身分上出向のような身分になってしまう。出向というのは打切りにつながるということで、これは私の調査によりますと、そんなことをやったら大変だ、われわれとしては反対ですと、こういうことを言っておる。私は、簡単に芝山鉄道を京成で運行オーケーだ、こういうことにはならぬと思います。したがって、運営はさせたけれども赤字は覚悟しなければならぬ、その走らすまでにもまだ話し合いもしなければならぬ、とうとう委託契約は話ができずに国鉄でやらなければならぬ、こういうことになるかもわからない。非常に不確定要素を持っておるこの芝山鉄道の構想です。最初第二期工事との関連を私はあえて申し上げましたが、第二期工事の見通しも立っていない。鉄道の運営についても必ずしも歓迎をするような中身になってない。見通しが立っていない。不確定だ。  特に三番目に私は尋ねたいのですが、今度の公団法の改正に伴って、従来から構内で作業をやっております日本空港給油株式会社、これは資本金六億円で、すでにもう発足して仕事をやっておる。聞くところによりますと、この会社にも出資をするということに相なるようでございますが、私は当初錯覚を起こしておりましたけれども、今日油会社なんというものはもうかって笑いのとまらぬ産業の一つです。それになぜわざわざ公団側が出資をしなければならぬのか、こう当初錯覚をいたしておりましたが、これは販売会社じゃないんだと、こういう説明先ほど聞いたぐらいのことでございまして、それにしても、公団が施設をつくって、その施設をいわばただで貸して、利用さして飛行機に給油をする。その手数料は航空会社から公団がもらって、そして日本空港給油株式会社に、交付金のような形ですかなこれは、一定の金をこの株式会社に出す。つまり、直接ではないけれども公団側が給料を払っておるという関係になると思いますよ。形は子会社のような形ではございますが、公団が使っておるその会社に働く従業員、そこへまた別に出資金を出さなければならぬ。公団がつくった施設を利用するんだから、むしろ利用する手数料でもこれはもらいたいぐらいなんですね。どう見たって、この空港給油株式会社に出資するということについてはどうも納得がいきませんので、もう一回、航空局長詳しいようでございますからひとつ御説明を願いたい。
  283. 松本操

    ○松本(操)政府委員 今回お願いしております公団法の改正の中で、主なところは二十三条の二を起こし、投資条項を入れるということでございますが、その中に「公団は、運輸大臣の認可を受けて、公団の委託によりその業務の一部を行う事業及びその業務と密接に関連する事業で新東京国際空港の円滑かつ効率的な運営に資するものに投資することができる。」こうなっておりまして、さらに第二項で「事業の範囲は、政令で定める。」こうなっております。  いま先生御指摘のございました日本空港給油は、「公団の委託によりその業務の一部を行う事業」というのに該当するというふうに私は理解をしておるわけでございます。  日本空港給油というのは、昭和五十二年の終わりにできた会社でございますけれども、公団が設置して所有しております空港内のタンクでありますとか、あるいはハイドラントでありますとか、こういうふうなものの保守、管理、運営を公団から委託を受けておるわけでございます。委託を受けておるわけですから、もちろん公団から委託費を受け取っておる。それが収入の一部になっておるわけです。そのほかに、手数料的なもの、この会社として別途の収入がございます。たとえば、油会社は現在鉄道輸送で油を送っておりますので、たとえば鹿島石油のタンクのところまで油を持ってくるのは油会社の仕事でございますけれども、それから先、油会社のタンクから油を出し、貨車に積み込み、鉄道の運賃は別でございますけれども、それをずっと引っ張ってきて、土屋のターミナルから入れてくるという、この諸掛かり的なものにつきましては、業務の代行をこの会社が請け負っておる、代行業務をしておるという意味で、代行手数料的なものがあるわけでございます。こういうふうなものを加えましてこの会社の収入になっておるわけでございますが、確かに、先生おっしゃいますように、この施設を使って仕事をしておる部分があるわけでございますので、それによる収益を逆に公団の側に納付すべきではないかという御指摘もわからぬではないのでございますけれども、本来的に公団がタンクをつくり、ハイドラント施設をつくりましたときには、考え方といたしまして、公団自身がこの給油施設を操作いたしまして航空機に対する給油を直接行っても何ら支障はないわけでございます。ただ、このようにしようということになりますと、公団自身がみずから持っております職員のほかに、こういった方面に詳しい専門の職員をまた何人か持たなければならないということにもなってまいります。したがって、通常の場合、みずから持っております施設を使ってやらせる作業について一つの子会社をつくるという形で処理をしていくのはよくある例ではないかと思いますが、とりわけこの場合には燃料を扱うわけでございますので、燃料の品質管理、安全性の確保、こういったような点、非常に問題が大きいわけでございます。そこで公団としては、十分にその仕事をやってもらえるように管理監督をしていきたいということでございますので、仮定の話で恐縮でございますけれども、もし公団法に本来的に出資条項がございましたとすれば、この会社設立のときに何がしかの出資を公団はいたしまして、いわゆる子会社としてこの会社をつくったのであろうと思いますけれども、その時点においてもちろん公団法上出資条項はございませんので、今回この時点において公団法の改正が成立いたしますれば、さかのぼった形に一見見えるわけでございますけれども、この会社に出資を行うことにより、さらにより強固な管理監督業務、相身互いの作業の継続性というものを確保していきたいというのが考え方の基本になっておるわけでございます。
  284. 吉原米治

    吉原委員 時間がだんだんなくなってまいりましたから簡潔にいたしますが、出資の額は多分六千万だと聞いておりますが、それに間違いございませんか。
  285. 松本操

    ○松本(操)政府委員 五十四年度において考えておりますのは、先生おっしゃるとおりの額でございます。
  286. 吉原米治

    吉原委員 そうしますと、五十四年度にとわざわざ念押しをされておるところを見ると、五十五年度ではまたもう少しということもあり得るのでございますね。少なくとも出資をしなければならないという理由が——毎月々、手数料といいますか委託料といいますか、その金を公団側から給油会社に支払いをするわけでしょう。ですから、金を払う方ともらう方の側なんですから、監視監督といいますか、払う方の側の気持ちをくんであるいはその意のとおりに運営をしなければならぬと私は思うのです。出資をしなければ物が言えぬというふうな関係ではない。しかも、契約書は先ほどちょっと見させていただきましたが、いま航空局長が心配なされるようなことはちゃんと全部委託条件の中に入っておる。それをきちっと守らぬ会社はそれではやめていただこう、こうなるはずなんですよ。なぜ出資をしなければならぬのか、どうも私は理解がいかない。  時間が参りました。もう一つちょっと落としていることがございますが、この芝山鉄道は本当に地域開発のために新設するんだ、こうおっしゃるのなら、いまのような、芝山町の北部の入口でとめるというふうなことではなしに、芝山町の中心部でございます町役場の付近まで延ばすべきだ。そしてさらに総武線の成東駅や松尾駅ぐらいまでは連絡をする。そういう行きどまりの路線でなしに、総武線の成東駅や松尾駅まで延長してこそ初めてレールを敷く価値があると私は思うのです。この点については鉄監局長、ひとつ見通しといいますか、気構えを御回答願いたい。  それと、さっき航空局長は、出資の額は昭和五十四年度とわざわざ念押しをされましたけれども、五十五年度でもまた新たな出資を考えておるという意味での念押しでございましたか、その点もあわせて……。
  287. 松本操

    ○松本(操)政府委員 まず公団のお答えの、五十四年度に六千万と申し上げましたのは、五十五年度以降のことを特段念頭に置いて申し上げたわけではなくて、五十四年度の認可予算の中でわれわれが念頭に置いてある分が六千万という数字が入っております。したがってその数字を申し上げたわけでございます。  それから、先の方で御質問のございました芝山鉄道を延伸して、おっしゃるような、荘大と言えますかどうですか、広い地域的な輸送機関にまで発展させたらどうだという御指摘でございますが、先ほどだんだんの御質問に私もお答え申し上げたように、やはり立ち上がりの時点では、この鉄道はなかなかもってそう順調にスタートできるような状態ではないではないか。先ほどもお答えしましたように、二十年目で累積欠損がようやく消えるというようなことでもあろうかということでございますので、やはりこの鉄道が運営を開始いたしました後の収支の状況でございますとか、あるいは、おっしゃいましたような地域にかかる需給の関係でございますとか、そういったようなものも十分に研究をいたしました上でおっしゃるような面を検討していくべきではないか、このように考えております。  なお、これは航空局としての考えでございますので、鉄道そのものの議論になりますとまた鉄監とも十分相談してまいりたい、このように考えます。
  288. 吉原米治

    吉原委員 大臣、退屈でしょうから最後にひとつお答え願いたい。  いま、たまたま航空局長は二・七キロの、言ってみれば軽便鉄道のような感じの鉄道ですね、そういう短区間の非常に利用効率の悪い鉄道を頭に描いているから不採算ということになるわけです。やはり鉄道は拠点から拠点へ、できるだけ二・七キロなんという短区間、短距離を結ぶような効率の悪いことではなしに、近くを走っております総武本線に連絡するような、同じやられるならそういう構想を持つべきではないかと思いますが、最後にひとつ大臣の決意のほどをお聞かせ願って質問を終わりたいと思います。
  289. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 鉄道輸送は、将来短距離大量輸送の時代になるわけでありますが、この芝山鉄道は——実はその前にお断りしておきますが、私は、まだ成田に一度も行ったことがないので、さっぱり地形その他もわからないのですが、将来第三セクターなりあるいはどのような会社ができるかわかりませんが、その会社の経営者が十分判断して、これがさらに延伸して将来非常に住民のためにプラスになると御判断になり、また経営が成り立つということであれば、これは十分に検討に値するものだと存じます。
  290. 吉原米治

    吉原委員 終わります。
  291. 古屋亨

  292. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 今回の改正案につきましては、わが党は賛成の態度を示しておりますけれども、一点だけ御質問を申し上げたいと思います。  今回の改正案が、いわゆる芝山町に鉄道を敷設する事業形態、第三セクターへの投資及び航空機燃料の保管、管理施設の運営を委託している事業者への投資、こういうふうに私は聞いているわけです。  この法案の改正理由に、「新東京国際空港の円滑かつ効率的な運営に資するため、」云々、こういうふうにございますけれども、これは一体どういう内容というふうに考えたらいいのでしょうか、御質問いたします。
  293. 松本操

    ○松本(操)政府委員 いま御指摘ございましたように、この法律の改正の主題といたしまして、円滑な運営に資するということが非常に大きな眼目になっておるわけでございます。  そこで、まず鉄道の方について申し上げますならば、この鉄道ができました暁には、整備地区に勤務する者及び空港の中枢部に勤務する者、これが鉄道によって連結されるという空港内部の問題がございます。これは空港の事業に非常に大事な問題でございますが、さらに芝山町の側からこれを見ました場合には、芝山町からこの千代田近辺にできます駅にやってまいりますれば、そこから鉄道を利用することによりまして京成の上野駅までは全く乗りかえなし、あるいはホームで地下駅で乗りかえなければいかぬかもしれませんが、大がかりな乗りかえなしで上野駅まで行くことができるというふうに、地元の方にとっても非常に利便性が高くなってくる。このことは、すなわち空港が地元と一体になって発展をしていくのにとって非常にいいことではないか。そういうふうな観点から、密接不可分、密接関連という言葉の概念の中にこの鉄道の問題を取り上げたわけでございます。  それからもう一つの日本空港給油の問題、いずれこれは政令を定めて、そのところではっきり決めるわけになるわけでございますが、いまそういうことを念頭に置いておりますのは、これはやはり委託の業務を受けてやっておるわけでございます。これは公団自身が本来的にやってもいいものを、専門分野は専門分野の人に任せるという意味で委託をしておるわけでございますから、その委託業務が円滑に行われるということがひいては空港の円滑な運用につながっていくという意味において、またおっしゃるような点に対するお答えになるのではないか、このように考えております。
  294. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 この改正案は、特に空港公団の投資による鉄道建設につきましては、地元の芝山町の住民の皆さんの要求の一つにこたえたものとなっている、私たちはそのように考えております。しかし、成田新空港の建設に伴いまして、地域住民の騒音公害を初めさまざまな住民要求がきわめて深刻になっているのは皆さんもよく御存じのところだと思うのですが、今回の法改正による鉄道建設でお茶を濁すようなことは絶対にあってはならない、このように私たちは考えております。現在の騒音被害その他の地元要求に対しまして、地元住民の納得できる対策をぜひとも講じられるように強く要望するわけでございます。  私は、この際、非常に航空機を利用される方がふえてまいりまして、空の安全とサービス要求が求められている現状から、航空行政の問題で一点お聞きしたいと思います。  十二月の七日と八日に日本航空でストライキが予定されているわけですけれども、私は、年末にも入ることでもあるし、航空機の利用をされる方もふえてきておりますので、できるならば労使双方が誠意を持って話し合いを行って、ストライキが回避できるようになることを願いまして、幾つかの問題について質問をさせていただきたい、このように思います。  まず第一点は、日航の労使間における意見の違い、対立、そういうふうな相違点がいろいろあるようでございますけれども、今回のストライキに当たりましては、春のベースアップの実施と定年延長に絡む退職金規程の変更が特に焦点になっていると私は聞いているわけです。  そこで、日航の場合には非常に特別な問題がある。いま定年制の問題は、社会的に六十歳定年ということで大きな問題になっております。日航の場合、外人パイロットを使用しているようでございますが、この外人パイロットの定年が六十歳になっている一方、日本人労働者の方は五十八歳定年であるという事実がございます。これは国籍による差別であり、労働基準法第三条の違反ではないかという点から見て、特に乗員関係労働組合側より提起されたというふうに聞いているのです。  日本航空は、政府がお金も相当出している、いわば政府がその運用あるいは業務内容等について、あるいは安全、サービスの面においても相当責任がある、このように私は思っているわけですけれども、ただいま私が申し上げましたような事情運輸省は承知しておられるでしょうか。
  295. 松本操

    ○松本(操)政府委員 日本航空の乗員組合と客乗組合が七日、八日にそれぞれストライキを計画しておるということは、会社の方から聞き知っております。ただ、日本航空に対し、通常ストライキの前に行われる慣行となっております正式の通告は、まだ出ていないというふうなことのようでございますけれども、しかし、そのようになっていることは承知をいたしております。  どういう点が問題になっているかというその問題の争点の中の共通的なもの、そういったようなものにつきましても、いま御指摘のございました定年延長の問題とか、その他幾つかの問題があるという点についても、私どもは一応のところは承知をいたしております。  外人機長の問題につきましても、外人機長の契約のときに六十歳未満、こういう契約書になっておるために、満六十歳になった時点で契約が解消するということで、これを定年ととるのかどうかは多少議論があろうかとも思いますが、日本航空としては五十八歳から六十歳に延ばすということで提案もしておるようでございます。ただ、定年延長に伴ういろいろな仕組みについて合意が成り立たない部分があって、それがなお現在の議論の種になっておるというふうなことでございます。
  296. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 私が聞いたところによりますと、労働組合の方はすでに合意しているベースアップを他の問題と切り離して実施するならばストは回避できるというふうに聞いているわけなんですけれども、これは働く者の主張で当然だと私は思います。ところが、会社の方もベースアップは早く払いたいと主張しておられるようです。一見それでは両方ともベースアップは早くもらいたい、早く払いたいということで同じような主張をしているのにどうして対立しているのでしょうか。運輸省はこれらの事情をおつかみでございましょうか。
  297. 松本操

    ○松本(操)政府委員 私どもが聞き及んでおるところを申し上げますと、五十四年度のベースアップの早期実施という点については労使ともに異存はないものの、またすでに妥結して支給済みのところもあるわけでございますけれども、運乗と客乗につきましては、結局、定年延長を機会に退職金の算定基礎額のうちの加給相当分をどうするかという点について折り合いがつかない、これが両方の議論の根っこになっておりまして、ベースアップとパッケージにするしないというあたりのところが論争点になっておるというふうに承知をいたしております。
  298. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 私が見るところでは、会社側の主張に非常に強引なところがある、労働者の要求を入れていないところがあると思うのです。非常に無理なことを会社の方がおっしゃっていると思います。  ことしの七月四日、日航社長名で組合に提示されました「基本賃金引上げ・退職金等について」という最終回答書によりますと、ベースアップは、ことしの四月十六日付及び六月十六日付会社回答どおり四月一日から実施するとしている。ここは問題がないわけですが、問題は、さらに項を起こして、先ほどおっしゃいましたように、退職金については「暫定的に「昭和五十四年度基本賃金プラス昭和五十三年度加給相当額」で支給する。」そして「なお」として、労使が上記の暫定措置と相異る合意に達した場合にはことしの四月一日にさかのぼって合意内容に従って支給するということが提示され、結局、ベースアップとパッケージになっている。これをのまなければベースアップ分は支払わないというふうなところが非常に大きな問題だと思っております。新しい退職金規定が労使で合意されないのに、合意されるまでの間は現行の規定ではなく、支給基準を切り下げた退職金規定によって支払うということでは、労働者としてあるいは労働組合としては納得できないのは当然だと私は思うわけです。これは新しい規程に合意しない限り現行より切り下げられた退職金支払いが半永久的に続くことになりかねない。しかも客室乗務員の場合は定年問題はまだ十年先、二十年先の問題でございます。緊急にパッケージで解決しなければならない理由もなく、客乗関係の労組は定年延長の要求もしていないのに会社の方は定年延長を持ってきて、これとパッケージでないと解決をしない。いまだに四億円ほどの未払い分がある。こういうことは非常に問題があると私は考えるわけなんです。社会的に見ても会社の主張は強引過ぎると私は思います。しかし、この問題は労使関係の問題になりますのでここは百歩譲りますけれども、労使関係の問題は安全とサービスに非常に重要な影響を及ぼす。日航の朝田社長も、かつて昭和五十二年交通安全対策特別委員会で、労使関係の円満な運営は安全性の確保の上からも非常に大事だと発言をしておられるわけでございます。したがいまして、会社側と労働組合との関係がこのように労働者の意見を入れないで余りにも一方的にきつく会社側の意見を主張してベースアップを支払わない、こういうことがあってはならない、このように思うのです。会社、組合双方に言い分があり、お互いに誠意を持って、しかも日航の場合、安全、サービス上にも大きな影響があるわけですから、特に会社側には社会的にも強く求められると思います。ところが、会社側の資料によって私が調査をしてみますと、会社側が意図的に労使関係を対立させてあえて事を構えて双方の信頼関係を壊そう、こういうふうな宣伝が行われている事実がございます。先ほど述べましたとおり会社、組合双方に言い分があり対立が生じていると会社が考えているならば、そんなことはあり得ないことなのにストが行われる責任はすべて組合執行部にあるとか、事態紛糾の責任は挙げて狷狭な組合執行部にとか、組合執行部がベアは受けられないと主張している、こういう宣伝をしているわけなのですけれども、労使問題の範囲ではなく事実に反するような宣伝や信頼関係どころかあえて事を構え、事態を紛糾させるようなこうした会社側の対応につきまして運輸省はどのようにお考えでしょうか、聞きたいと思います。
  299. 松本操

    ○松本(操)政府委員 労使間の紛争あるいはそれがストライキ等に発展をしていくという事態は本来労使間の問題でございまして、運輸省としてこれに直接介入すべき立場にはないと私どもは思います。また、労使間の問題にもし介入するとすれば公、労、使の立場において公平な議論がなされるべきであり、そういう点からも運輸省という立場ではその資格に欠けるのではないかと私は思っております。  ただ、ストライキのようなものが起こりますと、結果的な問題ではあるといたしましても、いまや国民の足として定着しております航空運送事業において輸送サービスの低下、混乱といったことが起こり、利用者に多大な影響を与えることも事実でございます。したがって私どもとしては、このようなことを踏まえまして、労使間の紛争がストライキ等の実施によって利用者の利便を阻害するという形に陥るのではなく、労使双方とも運送当事者として事案の円満な解決に積極的に誠意を持って努力するのが当然の姿でありたてまえであろう。  私どもは、監督すると申しましても航空法に基づきあるいは日航法に基づき日本航空株式会社を監督する、事業を監督する、こういう形でございますので、直接的に、先生いま幾つかお挙げになりましたような事案に一々立ち入ることはいかがなものであろうか。全般的に当該事業の円滑な運営という点に立って、やはり労使間の紛争は当事者間の誠意を持って円満に解決されることについて強い希望を持っており、それを表明していきたいと考えているわけでございます。
  300. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 先ほど労使問題について運輸省がとやかく言うことは介入になる、こういう御発言がございましたが、すでに大臣がかわっておられますので、地崎運輸大臣にそれを申すのは妥当ではないかもわかりませんが、森山前運輸大臣がスチュワーデスのストライキに対しまして、あれはお姫様ストライキである、こういう発言をされた事実がございます。こういうふうな問題につきましては、お姫様ストライキであるということを大臣の立場、これは労働問題に介入してはならない、こういうふうにおっしゃっている運輸省の立場から、こういうふうな御発言はまさに介入ではないかというふうに私は思うのでございますけれども、いかがでしょうか。
  301. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 先ほど航空局長がお答えてしておりますように、運輸省といたしましては航空行政に対して責任を持っておる立場でございます。したがって、大衆交通である航空が安全かつ迅速に、しかも事故のないように願っておるわけでございますが、一つの会社における労使問題について、ストライキあるいはその他いろいろの問題について批判をするようなことは私は避けたい、かように考えております。
  302. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 ただいまの運輸大臣の御答弁は当然だと思います。御都合のいいときにだけ労使には介入しないとおっしゃり、都合の悪いときになるといろいろなことを公的に発言をして介入のような態度をとられる、そういうことはぜひ避けていただきたい、これを強く要望いたしますけれども、しかし、今度の日航におけるストライキの問題は、これは社会的に見ましても、一般常識から考えましても、ベースアップを退職金の問題と絡めなければ払わない、こういうふうなことは社会的にも強く糾弾をされるところだ、このように思うところでございます。したがいまして、先ほどから運輸省のお答えにありますように、航空行政の安全とサービス、これをモットーとされているようでございますので、今回の日航のストライキの問題につきましては鋭意会社に対しまして、そういうふうな社会的に見てどうしても偏っているとしか思えないような、そうしたかたくなな、強引な態度をやめさせて、できる限りストライキが避けられて、労働者も安心して労務につけるようにしていただきますように強く行政的な御指導をお願いをしたい、このように思うわけでございます。  続きましてもう一点御質問を申し上げます。  それは、この間ニュージーランド航空が南極大陸の観光ということで事故を起こしております。日本人の観光客もこの事故の中に置かれまして犠牲者が出ている非常に重要な問題でございます。安全とサービス、これをモットーとされている運輸省としては、こうした外国のいわゆるツアーに対してどういうふうな方法でその安全やサービスを行き届かせておられるのか、その点について御質問を申し上げたいと思います。
  303. 上田浩

    ○上田説明員 お答え申し上げます。  先月、十一月二十八日の南極大陸上空におきます事故によりまして、邦人二十四名を含みます二百五十有余の人命が失われましたことにつきまして、観光行政に携わっておる私たちといたしまして、深く哀悼の意をここで表明いたす次第でございます。  ニュージーランド航空の事故の背景につきまして御説明申し上げますと、実はニュージーランド航空昭和五十二年の十一月から「南極体験飛行」と銘打ちまして、南極の周回飛行を実施いたしております。したがいまして五十二年、五十三年とも同じく十一月に四回、それからことしにつきましても四回実施いたしておるわけでございますが、一番最後の十二回目にこの痛ましい事故が起こったわけでございます。  それで、ニュージーランド航空につきまして概略ここで御説明申し上げますと、ニュージーランド航空はICAO、国際民間航空機構に加盟いたしておりますニュージーランドのナショナル・フラッグ・キャリアでございます。外務省からの報告によりますと、過去四十年間無事故で過ごした。したがいまして、ICAO加盟国の航空会社の中でも安全運航では世界的に定評のある航空会社とわれわれは承っております。そういうようなことを日本交通公社も加味いたしまして、本年から初めて「南極体験飛行」と銘打ちまして、ニュージーランドの観光とあわせて商品を販売したのが今回の事故の背景になっておるわけでございます。  それから、ただいま四ツ谷先生から御質問ございました運輸省の観光部はこのような団体客あるいは観光客の安全についてどのように配慮しているかという御質問でございますが、安全行政というのが運輸行政一つの大きな柱になっております。観光部におきましてもこれが当然行政の大きな柱であることは間違いございません。  それで、現在海外に渡航いたしております日本人の観光客の現状というものをここで御説明させていただきますと、昭和五十三年度に例をとりますと、日本人の海外観光渡航者は年間三百五十三万人、そのうち団体客として渡航いたしておりますのが二百七十万人でございます。これを団体のチーム数にいたしますと十万団体という形になっておるわけでございます。したがいまして、現実の問題といたしまして、このようなツアーの個々のルート等につきまして安全行政の面から交通業者等の安全性をチェックするということが事実問題としては非常にむずかしいのが現状でございます。しかしながら、観光部におきましては、くどいようでございますが安全行政というのは大事でございますので、たとえば世界の現状を見ますとクーデターあるいはデモ等で必ずしも治安状況のよくない地域等がございますので、そういう地域での観光旅行等につきましては、外務省からの情報を得次第関係業界の方にも連絡いたしまして、邦人の人命、財産等が保護されるように未然に防ぐというような形での行政指導をいたしております。  それから、このような「南極体験飛行」のような特殊な、世間で言われております冒険ツアーというようなものにつきましても、このようなツアーを組む際には、業者は十二分に人命、財産の安全に留意いたしまして、事前に交通業者の状況をチェックするとか、安全性に配慮するように今後とも行政指導をしていきたい、このように考えている次第でございます。
  304. 四ツ谷光子

    ○四ツ谷委員 今度の「南極体験飛行」には問題点が幾つかあると思うのですけれども、フライト時間が十三時間にも及んで非常に長過ぎる、パイロットが疲労するという問題、それからDC10、これは問題の飛行機でございますけれども、定期飛行用につくられている、遊覧飛行ではない、低空を回旋をするような飛行機の形にはつくられていない、それから操縦席に乗客を入れている、あるいは航行援助施設というものがない、専門家の意見を合わせますとこういうふうな幾つかの問題点が指摘をされるわけでございます。  もう時間がございませんのであえて御質問はいたしませんけれども、これらの問題点がある。これからだんだんと新しいツアーが開拓をされてくるかもわかりません。それにはわれわれが十分に注意をしていかなければ今度のような大変な惨事を起こすことになりかねない、こういうふうに思いますので、ツアーを組む旅行業者に対しましては指導と監督をさらに強化をしていただく必要があるのではないか。特に日本人の観光客は、これはわれわれ日本人の同じ仲間としてそんなに命が軽々しくなっては困ります。そういう点において観光部の責任は非常に重大ではないかと思いますので、その点を強く御要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
  305. 古屋亨

    古屋委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————
  306. 古屋亨

    古屋委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。  新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  307. 古屋亨

    古屋委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。(拍手)  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  308. 古屋亨

    古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————
  309. 古屋亨

    古屋委員長 この際、地崎運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。地崎運輸大臣
  310. 地崎宇三郎

    地崎国務大臣 ただいまは新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案につきまして、慎重御審議の結果、御可決をいただき、まことにありがとうございました。  政府といたしましても、本委員会における審議の内容を尊重いたしまして、同法の運用に万全を期するとともに、新東京国際空港の円滑かつ効率的な運営を図るよう、新東京国際空公団を指導してまいる所存であります。ありがとうございました。(拍手)
  311. 古屋亨

    古屋委員長 次回は、来る七日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時二十二分散会