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原田憲君 ただいま国権の
最高機関である
衆議院において、私の永年
勤続表彰の御
決議をいただき、まことにありがたく、心より深く感謝申し上げ、厚く御礼申し上げます。(
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思えば、私が本院に初めて
議席を持ちましたのは、
昭和二十二年、新
憲法下最初の総
選挙の
当選によるもので、弱冠二十八歳の
年少議員でありました。
その後、病のため、立候補を断念したり、苦杯をなめる等、幾多の困難に当面いたしましたが、不屈の闘魂と懸命の努力により、再び本院に復活し、
昭和三十三年以来今日まで引き続いて
在職、ここに満二十五年を迎え、永年
勤続の
表彰をいただきました。(
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今日、この光栄に浴することを得ましたのは、ひとえに諸
先輩、
同僚議員各位、本
院関係者皆様の御
厚情と御
鞭撻の
たまものであります。わけても、早くから両親と死別した私を常に励まし、今日まで変わらぬ温かい御支援を賜った大阪の
選挙区の
皆様のおかげでございまして、ここに心から厚く御礼申し上げます。(
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振り返ってみれば、私の初
当選当時の
日本は、
占領下に置かれ、戦後の
国民は混乱と飢えと廃墟の中にあり、政党も過半数を制するものがなく、第一回
国会において
憲政の常道を開くため、私の属する
日本自由党は、第一党の
党首片山哲氏を
総理に指名し、みずからは野党となりました。
私の
最初の
総理指名は
反対党の
片山さんであったことを終生忘れ得ません。
また、戦犯の名によって
軍事裁判により処刑された
人々に
政治責任を追及する心は覚えつつも、勝者が敗者を裁く
戦争裁判を見て、再びかかることのない、平和と自由な
世界を築くため、
祖国再建を心に誓ったことを鮮烈に思い出します。(
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その後、ここに三十数年、
世界屈指の
経済大国となった現状を見ますとき、
感慨無量のものがあります。
しかし、現下の国の内外の情勢を見るとき、当時とは大いに異なるといえども、わが国の当面する諸問題は複雑をきわめ、国家、
国民の平和と安全を守るとともに、
世界人類の繁栄に貢献するためには、私どもに課された
責任はますます重大であるとまじます。
ここに心を新たにし、初心を忘れず、来るべき新しい二十一世紀を望みながら、
皆様の驥尾に付して、
国民各位の負託にこたえるため、最善を尽くす
覚悟であります。(
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何とぞ変わらぬ温かい御指導、御
鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、
お礼の
言葉といたします。ありがとうございました。(
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