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証人(
山村謙二郎君) 実は、百五万ドルでございますが、たまたま、私が、
昭和五十一年の一月でございました、一月にロンドンで外債を発行いたしますためにヨーロッパへ参りまして、帰りに、帰途、アメリカ経由で帰ってきたわけでございますが、ニューヨークからウエストコーストに参りまして、そのときにそのような実はうわさを聞きまして、何か変な預金をして大きな金が出入りしている、どうも
島田さんらしいというような話を聞きまして、帰ったのが二月四日か五日だったと思います。早速調べにゃいけないと思いまして、担当の部長にも言いまして調べていただいたわけなんですが、大体、この概要がわかってきたんですが、
島田さんがちょうど、先ほど申し上げました
全日空さんの
関係のロッキード問題で何か走り回っておりまして、なかなかつかまらない。やっとつかまえましたのが二月の末だったと思いますが、いろいろ
島田さんを追及したわけでございます。
概括的に申し上げますと、
ボーイング社から百五万ドルでございますか、特別口銭の
収入があったと。これは実はわれわれ何も知りませんし、担当のいわゆる企画部というのがございまして、そういった契約とか
営業の全体の活動をウォッチしている部門がございますが、企画部でもそういったことを知らなかったように思いますが、とにかく百五万ドルの特別口銭があったうち、二十万ドルを
会社の利益に計上いたしまして、八十五万ドルをそういった個人の架空の名義の預金にしたと。それも、いま問題になっておりますカリフォルニア・ファースト・バンクでございますか、そういった事実がわかりまして、私がこれにつきまして調べたところ、まだそのときには三十八万ドルの残金が残っておりましたので、とりあえず、そのまま置いておきますとまた喪失する危険性もございますので、とりあえずその三十八万ドルを正常なルートに戻せという私は指示をいたしました。
同時に、行方不明といいますか、何に使ったかわからぬ約四十七万ドル、四十六万七千ドルでございますか、について、どのような使途に使ったのか
島田君にいろいろ
質問したわけでございます。要するに、なかなか要領を得られないと。要領を得られないということは、いままで
お話があったように思いますが、インドネシアであるとか中近東、水処理装置ですか、公団ですか、何かの水処理
資金に使ったとかいうようなことでございますが、どうも私何か聞きましても、もう一つこう要領を得ない。要領を得ないということはどのようなことかと言いますと、そういった裏づけ
資料がないというようなことで、まあそれ以上いろいろ聞きましても、なかなかそれ以上のことはどうも出てこないというわけでございます。要するに、身分が
取締役でございますので、私がそれ以上突っ込むにしましても限界もございます。一通り事情を聞きまして
社長に
報告いたしました。で
社長に付託したといいますか、
社長の裁断を仰いだわけでございます。
以上でございます。