○沓脱タケ子君 時間がありませんからね。
それで、諸外国の実情から見て、
世界じゅうで初めてやるというようなやり方をせぬならぬ
わけでしょう。
国民に重大な犠牲と負担を強いる結果になるということはいま明らかになったんですが、そういうことが明らかになりながら、
アメリカから押されっぱなしで譲歩に譲歩を続けるというかっこうは、
国民の
立場から見ますと、これはもう
経済主権の確立などをやっている、あるいは外交姿勢に自主性はあたりまえのことだと
官房長官言われたね、そういうものがあるという、確立されているというふうには
国民から見たら見えないですよ、実際。だから、そういう点については、いろんな報道でいろんなことが言われているんですが、これは四月の二十四日号のエコノミストの「展望」のところにも、その点、実に端的に述べられています。
ちょっと紹介しますと、「
政府は、もっぱら
日本の
輸出立国型の閉鎖的
市場構造を、どの程度、
開放したら米国側のホコ先を和らげることができるかと、一時しのぎの対応策に血眼になっているようにしかみえない。」、これは
国民の見るところと全くそのものずばりの御
意見ですよ。「その上、首相訪米前に、
経済上の懸案を片づけるという、まるで、せっかくの
交渉力を自分で台なしにするような方針をとり、ご丁寧にも、この首脳会談とそれにつづく六月の
先進国首脳会議の下打ち合わせに、外相を訪米させたため、何のことはない、外相はもみ手をして勝手口に現れる御用ききのような役柄をワシントンで果たしてしまった。」と、ここまで言われているんですね。
国民の目というのは非常に厳しく
政府の対応については見ておりますよ。
そういう点で
官房長官、ちょっと聞きたいんですが、冒頭、独立国であればあたりまえだと言われた点が、きわめて
国民の目から見ると大変な状況になっておる。その点でよほど内閣の背骨を立てていただかないと、さっきみたいに、さっきどなたかの質問で言っておられたけれ
ども、
電電公社関係は温室育ちだから、よその
業界は一ぱいその被害を受けていたけれ
ども、今度初めてだから大騒ぎしているんでやむを得ないみたいな話、そんなことを言ったら、もう
日本の独立国たるのゆえんなくなりますよ。
その点で、先ほどから何遍も話に出てきますように、
日米間の
経済摩擦の問題というのが原因は何なのかという点をもうすでに解明済みなんですよね。世論化していますわ、この点については。私が特別に言わなくても、そうでしょう。明らかに
アメリカ経済の危機というのは、外国籍
企業等の海外資本の投資、それから非常に広範な軍事援助、それから
国内インフレによるドル安、そういう状況というのは
アメリカ自身が直面している
経済危機でしょう。
で、
日本側はどうかと言うたら、それに拍車をかけるように
自動車、電機等の集中豪雨的
輸出、これはもう従来から大問題になっている。この集中豪雨的
輸出をやるために労働者や中小
企業、下請等に対して盛んにいじめ倒して、そしてどんどん集中豪雨的に
輸出をしている。こういうことが問題になってきているし、原因として明らかなんですね。
で、私は、そういう点で、少なくとも
日米間の
経済摩擦に終止符を打つという
立場を確立していくための内閣の姿勢というのはきわめて大事だと思っております。その場逃れで押してきたけれ
ども、ここまででやっと食いとめました、いや、これはあかなんで、もう一遍押し返されまして泣きましたというような、こんなことを何年続けているんですか。これはもう歯どめをかけなきゃならぬ。それは内閣の姿勢をどうするかと、背骨をどう立てるかというところにきわめて大事な点があるし、そこへ来ていると思うんですね。少なくとも
アメリカ経済の危機を進行させた
アメリカ自身に、自分
たちの
責任は自分
たちにちゃんと解決きせるように
責任をとらせるべきですよ。その点を明らかにしていくということが
経済主権の確立であり、外交の自主性の確立だと思う
わけですよ。
それからもう一つは、
国内的に従来からわが党がずうっと主張しておりますように、大
企業に対する民主的規制、それから大資本本位の金融財政の民主的転換、これをやって
日本経済を
日本国民本位に転換をさせる、これをやるということでなければ、こういう方向にやはり背骨をお立てになるのでなければ、
日米経済の摩擦に終止符を打って、対外
経済関係の対等、平等、
経済主権の確立というのはできないと思うんですね。
だから、そういう点で
長官にお聞きをしたいんですけれ
ども、
日米経済摩擦に終止符を打つために、こういう少なくとも背骨を立てていくかどうか、そういう点が一つと、当面している問題については見直しを当然はかるべきだ。その背骨を立てていくための出発点としてでも重大な問題なんだから、これは見直しを図るべきだというふうに思いますが、御見解を伺いたいと思います。