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宮之原貞光君 ちょっと私は、もっと具体的にこの問題について
状況をお話をしながらきちんとした御答弁をいただきたいと思うんですがね。
県の水資源
開発計画というのを私もプリントで見ました。しかしこれは何かというと、五十五年度に全県の長期水需給
計画を策定するというんですよね。五十五年度から始まるというんですよね。これは再来年の話ですね。そうして、農林省もいま話を聞きますと、地下ダム
開発調査をやると言って、今度三千万から予算
措置をしたというのですがね。そのことは結構なことなんですけれ
ども、ただ御承知のように、地下水ダムというのは沖繩が
復帰したときに宮古島のものをずうっといま調査をしているでしょう。もうすでに六年かかってまだ調査中なんです、これ。まだこの
開発の問題の具体的な手だてということを私は余り知らない。きわめてこれは長くかかるところの問題なんです。ところがこれだけ、たとえば
奄美の五島のうちの三島は地下水に頼らなければならないという
状況なのに、県の方も県の方だけれ
ども、
政府の方も
政府の方で、いまから調査をしますということになると、一体何年かかるんでしょうかね、これ。百年河清を待つとは申しませんけれ
ども、少なくともこれから十年先の話でなければ、これは具体化していきませんね。一体そこのあたりはどういうことになるのかという問題がさらに出てくるんですがね、この問題についてはですよ。これからやりますというかっこうの話なんです。
また私は、この県の調査
計画を見てみましたが、たとえばまた、笠利町にダムをつくると、こう出てきておるのです。笠利町は一番、御存じのように、
奄美空港のあるところで、これはもう平たんな丘陵地帯ですよね。そこで一体ダムをつくるといった場合、そのダムというものは大体有効貯水量というのは、これはしれておりますね。それは本当に
農業用水、飲料水に役立つのかどうか。ここらあたりがいままで
国土庁が指導してきた、農林省が指導してきたところの一つの行政単位のところの水資源の
開発という、こういう物の考え方から、もっと地域を広げたところの総合的な水資源の
開発というところにこれは物の考え方を切りかえて、本格的なやっぱり水資源の
開発をしない限り、私は、つくった、また足りなくなった、またつくるというかっこうになってしまうと思うんです。これは皆さんも御承知のように、徳之島には十二のダムがありますよ、ちっちゃなダムが。その中にはもうほとんど水をためていないところもありますよ。だから、先ほど
局長から答弁があったように、これでは本物にならないからと言って、ようやく徳之島に県が主体になって神之嶺ダムというのをつくろうと言っている。あるいは伊仙の中に中部ダムという大きなもの、本格的なものをつくろうとやっているんです。これは言うならば従来の町村という行政の枠から越えて、徳之島全体で水資源を積極的に
開発して、大きなものをつくって、それが
農業用水になり水道水になっていくという、こういうことに発想を切りかえない限り、私はこの水資源の
開発というものはいままでのような惰性ではだめだと思うんです。したがって私は北大島の笠利の問題についても、これは県の
計画では行き詰まることは決まっているんですよ。むしろ隣の竜郷町で水は余って、あれだけ大きな川の水が海にて捨られておるのですから、そこの水をやはり積極的に大きな
開発をして、二つの町にまたがるように、ひいては隣の名瀬市の飲料水にもなるような本格的なやはり水資源の
開発ということを皆さんが指導されなければだめだと思うんですよ、これは。徳之島にしてもしかりなんです。先ほど申し上げたように、徳之島は一番
奄美の
農業の宝庫だと言われている、ウクライナだと。しかしながら、これはまだ
農業は十分なっておらない。それだけにまた積極的な
土地改良が、皆さんも御存じのように行われておりますね。これを完全に行うとすると三千六百ヘクタールの耕地ができるんですよ、これがずうっと進んでいきますと。そうなりますと、そこに水が少なくとも千八十万トン要るんです、水が。ところが、現在のものは、たくさんダムはありますけれ
ども、合わせて百九十万トンでしょう。これでは片一方で幾ら言っても、
農業基盤整備だとこう言っても、肝心かなめの水利が伴わなければ、これは効果は十二分に発揮しませんよ。だとするならば徳之島全体の水利の中で、あの島全体で水資源をどう
開発するか、こういうやっぱり巨視的な立場から皆さんが指導をして水資源の
開発をさせるという姿勢に立たない限り、従来の惰性でつくるんでは、つくっては物の役に立たなくて、また大きなものと。私は結局のところ、金がむだ遣いになってしまうと思うんです。したがって、やはり今後の水資源の
開発ということを考えるならば、そこまで皆さんがやっぱり目をはっきり開いていただいて、そういう立場から私は指導していただきたいと思うんですがね。そのことについてどうお考えになりますか。