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小林(朴)政府
委員 藤枝市並びに昭島市におきます
都市ガス
事故の概況からお伝えをいたしてまいりたいと思いますが、五月二十日に藤枝市の
事故は
発生をしたわけでございます。午後の七時三十分ごろ、藤枝市の前島の
住民の方から藤枝の警察署に対しまして、前島の夏目歯科医院の付近でガスのにおいがする、夏目方の様子がおかしいという一一〇番の電話がございまして、直ちに現場へ警察官を派遣いたしたわけでございますが、付近一帯にガス臭が
感じられますので、
消防署の救急隊と
協力をいたしまして各戸を調べましたところ、夏目歯科医師宅におきましては、家族五名が寝室の中ですでに死亡されておったわけでございます。さらに隣家の川島陶器店におきましても、家族の方が七名おられるわけでございますが、四名の方がすでに同様の状態で死亡されておられました。三名の方が重体で発見されましたので、直ちに病院に収容いたしましたが、うち一名の方が実は昨夜病院で亡くなられました。現在までのところ、付近
住民二十四名の方がガス中毒によりまして重度、軽度の中毒症状を呈しておられるわけでございます。それから亡くなられました十名の方は、いずれも解剖あるいは血液の検査をいたしましたところ、ガスの吸引によります一酸化炭素中毒死ということが判明をいたしております。
それから、昭島市におきます
都市ガスの
事故でございますが、これは五月の二十二日午後九時五十二分ごろに、昭島市の玉川の都道でございますが、電話用の地下ケーブル埋設工事現場におきまして、作業員が先掘り機を操作中に、地下二メートルぐらいのところで固形物に突き当たりまして、機械が作動を停止いたしたので不審に思いまして近づいてみましたところ、ガス臭がするということで危険を直感いたしまして、先ほどの先掘り機のエンジンをとめましたところ、地中から突然炎が噴き出して燃え上がりまして、火柱が一時は十メートルぐらいに達した状態になりました。ガスの元栓を閉めまして、
消防車による
消防活動が行われまして、午後十一時三十分ごろ鎮火に至ったものでございます。この火災によりまして、作業員一名がやけどを負いまして入院をいたしましたほか、当該先掘り機及び現場のトラック等が焼けてしまいました。幸い第三者には被害はございませんでしたけれ
ども、付近の約一千世帯のガスの供給が停止したというような
状況になっておるわけでございます。
原因でございますけれ
ども、藤枝市の場合につきましては、ガス漏れがありました夏目歯科医師宅の前のガス管の本管の下の部分に亀裂が生じておりまして、上からの何らかの圧力によりまして亀裂が
発生したものと認められるわけでございますが、それに関連をいたしまして、この二月から三月にかけまして下水道の工事が行われた
状況もございます。そのときの工事のぐあいでこういうものができたのか、そういう原因につきましては、現在調査中でございます。
それから、昭島市におきます問題につきましては、当時ガス管の埋設個所を十分警戒しながらその掘削をやるということになっておったわけでございますが、何らかの手違いによりまして、ガス管に当たってしまうというような非常に不幸な出来事になりましたので、それにつきまして、過失等がないかどうかということを現在調査中でございます。
それから、事件数ということでございますが、ガスによるものはいろいろ事件が分かれておりまして、プロパンガスによります爆発の
事故というのが、五十三年におきましては三十六件、五十四年におきましては、現在までのところ十五件
発生をいたしております。それから、プロパンガスの中毒でございますが、昨年五十三年度におきましては二件、五十四年度におきましては一件。それから、
都市ガスの爆発でございますが、五十三年度に七件、五十四年、ことしに入りましてすでに五件
発生をするというような
状況になっております。それから、
都市ガスの中毒事件につきましては、昨年は
発生いたしておりませんが、ことしは一件
発生を見たわけでございまして、十名の死者を出すという痛ましい
事故になったというようなことでございます。
以上が
状況でございます。