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伊藤説明員 ただいまの点は、この
SECの
報告で
グラマン社が、
日商岩井が
手数料の一部を
米人コンサルタントに支払う
可能性があること、その一部が
日本のワン・オア・モア・ジャパニーズ・オフィシャルズに支払われる
可能性があることを知ったという
指摘に関する点でございます。この点につきましてやはり十分な
調査をしたつもりでおるわけでございますが、先ほどちょっと申し上げましたように、
代理店変更の
段階から
カーン氏が若干関与しておったことがございまして、その結果、
住友商事から乗りかえられました
日商岩井が
販売代理店になりましてE2Cの
販売を引き受けることになりました際に、
カーン氏から、
日商岩井に入ります
口銭の四〇%という高いパーセンテージの
口銭を
紹介料あるいは
推薦料として払うように言われまして
約束しておるわけでございます。
したがいまして、
諸般の情勢から
判断いたしまして、E2Cの
売り込みが成功しました際には
カーン氏は
相当額の
報酬を得ますので、彼
自身もそれなりのいろいろな方策を試みまして
工作先に金を使うことも考えていたのではないかと推測されるわけでございますが、すでに明らかになっておりますように、五十年から五十一年にかけましてこの四〇%の
口銭の
約束が破棄されておりますこと、それからさらにその間
日商岩井から
カーン氏に対して一銭もまだ金が支払われていないことから、
カーン氏から
ガバメントオフィシャルズと言われるような人に金が渡った事実は全く認められないわけでございます。
それから、さらに8
K報告書でも
指摘しておりますように、
日本の
ガバメントオフィシャルズに支払われる
可能性があることを知ったという点につきましては、先ほど申しましたような
諸般の
状況の感触から、
カーン氏が
相当多額の
報酬を取りますので
カーン氏
自身も独自の
工作をするのであろうというふうに思われておったようでございます。その点も十分詰めてみましたけれ
ども、結局、特定の人物がまだ決まっていない、すなわち、まだ
工作の前でございまして、したがいまして、どの
日本の
公務員に
お金を払うか、あるいは
工作の
相手方とするか、そういうことが特定しませんうちに解約になっております。したがいまして、
カーン氏が支払う
可能性があった
公務員という者も特定しておりませんし、金額ももちろん特定していないという
状況でございまして、そういうような観点からいたしますと、要するに金がとにかく動いてないし、具体的な
公務員との金の授受の
約束もない、こういう
意味において
犯罪の嫌疑は全く認められない、こういうことでございます。