○
薮仲委員 水噴霧ヘッドで使いますと、
ドライバーがホースで消す水がないのですよ。それはたとえば放水する水をタンクに給水しようとしますと、タンクから放水される水の量と給水する水の量とはアンバランスなんですよ。全然足りないのです。あの
長大トンネルの中で消火用に使えるのは百七十トンの水しかないのです。しかも、
総裁は御答弁の中でお書きになったものをお読みになったから余りぴんとこないかもしれませんけれども、両
入り口に給水栓があるだけなんです。
消防隊が使えるのは一本ずつなんです。あと何千メートルという中は一本のホースを引っ張っていって水で消す。これであの大きな
火災を消すということ自体無理なんですよ。きょうはそれだけ
指摘しておきます。いまおっしゃっているように、百七十トンの水でたとえばスプリンクラーが六十分なら六十分あるいは七十分出てしまえば、あと消火栓に使う水は全然ございません。あとは、
消防隊が消そうと思えば
トンネルの
入り口にある給水栓からしかできないのです。だから、もしも本気になってこの問題を
考えるなら、私が言いたいのは、早く
トンネルを開通させるのも大事ですが、タンクの増設、もしくは
消防隊のいわゆるじゃ口ががちゃっとつながって豊富な水量で消せるような給水栓を
トンネルの中に設置しなければいけないのです。この点をおやりになるかどうか、これが
一つ。時間がありませんからまとめて言っておきます。
それから、私が何回も申し上げましたように
トンネルの中に漏洩同軸ケーブルを入れなさい、それからラジオの再放送設備を入れなさいと、これは前にも
指摘したでしょう。おやりにならない。都夫良野
トンネルだけにしか入ってない。今度
消防隊が一番困ったのは焼津側と
静岡側で連絡がとれないのです。私が言ったように、あそこの中に漏洩同軸ケーブルが入っていればお互いにどこがどうなっているかわかった。あれは
消防隊の方に二次災害が起きなかったからいいですが、でも、片一方の側で風を送り込んであわてて逃げ出したという
事故もございます。きょうは
指摘しません。もしもこういう漏洩同軸ケーブルとかラジオ再放送設備が
長大トンネルにきちんと設置してあれば、こういう問題はないのです。これも私が
指摘したとおり設置すべきだと思うのです。いまは仮開通して通っているわけですが、私は何回も通っているからわかるのですよ。今度は本格的に設置なさった方がよろしいと思うのです。
それからもう
一つ。
消防隊が救急
作業に入ろうとしたときに、料金所でストップしまして、カードを持っていってくれと言われたのですよ。第一線の
消防隊の方は、早く行って消そうというときに料金所でとめられたことに対しては、少なくとも快い感情は持っておりません。一分でも一秒でも早く行こうというときにわざわざ料金所でとめる。消防自動車はだれが見ても消防自動車、三つの赤ちゃんだって消防自動車だとわかる。火事があるから行くのです。それをとめることはないと私は思うのですね。今後消防自動車はフリーパスでいっときも早く行って消火活動してくださいというのが
公団側の姿勢であってしかるべきだと思うのですが、この点いかがでございましょう。これはもっと言いたいのですが、きょうは時間がないのですからこれだけにしておきます。これについてきちんとしていただきたい。
それからもう
一つ。まとめて聞きます。
車両の補償についてはきょうは問いません。ただし、農家の方がたんぼを油によって汚染されて、私は
現地を見てまいりましたし写真も撮っておりますが、たんぼがだめになっています。稲が枯れています。あの方については責任を持って補償すべきだと思うのですね。通行中の
車両と
公団側の問題とは別です。
道路管理者として、付近の住民の方に与えた被害は早急に補償する。たんぼの中の土を入れかえなければならない方もいらっしゃいます。一回見ていらっしゃい。それで、そのことについてはきちんと補償なさるべきだと私は
指摘をしておきます。これはお願いいたします。
それから、これは結論でございますが、大臣、
高速道路上の地震
対策を込めまして、安全
対策、
火災対策は非常に不十分である。四十二年の鈴鹿
トンネルを前提にしているのは間違いです。当時の
車両の通行量、危険物の積載量と全然違うのです。それを前提にして基準をつくって、それよりクリアーしておりますという
考えは、大臣、私はおやめになった方がいいと思うんです。もう一度、
長大トンネルの中の安全
走行はどうあるべきか、
車線変更についても
法律は
法律として、
事故を未然に防ぐためにどうすべきかということを
警察庁と御
検討なさり、同時に、どうすることが最も——これは
ドライバーが悪いのですよとおっしゃることはわかる。でも、走っている以上、
交通事故はあるのですから、
トンネル内で
火災が
発生した場合に、安全で、しかも消火は完全ですという体制をつくるべきだと思うのです。この意味で、結論を大臣にお伺いをいたしたいと思うのです。
きょうは、エネ庁さん来ておられると思うのですが、ちょっと時間がなくて申しわけありません。この次にします。
そのまとめたことを
公団側に、最後に大臣に伺って終わりたいと思います。