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羽澄説明員 お答えいたします。
小麦の
商品協定の目的というものは、
価格を高くつり上げるとか低く下げるとかということではなくて
価格の安定を図る、その安定された
価格のもとで供給量も安定されるということを目標といたしております。したがいまして、現在の七一年の
協定には
価格帯がございませんので、そういったものを実現するための有効な手段というものを欠いておるわけでございますが、現在新
協定締結を目指して行っております
交渉におきましては、そういった
価格の安定帯というものをどの
程度に置くかということがまず問題になるわけでございます。そのときには何も
価格を高くするということだけが問題じゃございませんで、安定させるということかねらわれるわけでございます。たとえば
価格を高くすれば
生産国は得をするかといいますと、
価格か高くなれば耕作もふえるわけでございます。そうしますとどうしても余剰ができまして
価格帯が下がる。そうした場合にその余剰をどう
処理するかといったことで
生産国の方としても問題を抱えるわけでございますので、
価格帯において
価格を高くつり上げることだけが
生産国の利益というふうには考えられないと思います。安定を図ることが第一。
したがいまして、その
価格帯をどのくらいのところに置くかということで
生産国と消費国の合意をまず図るわけでございますが、その中で、ではどうやって実際そういった
価格帯に落ちつくように持っていくか、そのメカニズムか問題になるわけでございますが、それは
先ほど来申しておりますように、こういった
商品協定で使われます一番の方式は
備蓄でございます。その
備蓄をどの
程度に置くかということが現在問題になっておるわけで、
備蓄でやろうということは、大体
生産国、消費国とも合意かあると思いますか、
備蓄というのは大きくしますと維持するコストがかさみますし、少なくては
価格の安定に役立たない、こういうことになります。したがいまして、コストも考えながら、なおかつ、その
価格を安定させるための有効な
規模ということについて現在、
生産国及び消費国の間で詰めか行われておる次第でございます。