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政府委員(渡邊伊助君) ただいま
先生御
指摘の問題につきましては、
先生の方にもいろいろと御迷惑をおかけいたしておりまして、非常に残念に思っておるわけでございます。
先生ただいまおっしゃいましたように、この土地は
昭和四十五年に
防衛庁の
共済組合が取得したものでございます。そこで、四十五年に売買契約をいたしまして、その後代金の
支払いという手続をずっと経てまいりまして、所有権の移転登記等の手続を全部終了いたしましたのが
昭和四十九年でございます。たまたまその四十九年の七月に、付近に流れております平作川という川にはんらんが起きまして、その排水が非常に問題になりました。これは何十年来という非常な豪雨による排水の問題が起きまして、このためにこの近傍の土地の開発の見通しが非常に困難になったわけでございます。ただいま
先生おっしゃいましたのは、一番の基本的な原因といたしましては、この開発の見通しの問題でございまして、このような事態が起きなければ開発はスムーズに行われたであろうし、このような問題は起きなかったというふうに考えます。ただ、一方横須賀市の
立場に立ってみれば、これを無秩序に開発をするということは、付近に非常な荒廃を来すということで非常に慎重な態度をとっておるようでございます。そのために間に入りましたブローカーと地主との間で取り交わした約束というものが果たされないという事態になったわけでございます。
この問題につきましては、
先生の方からしばしば
お話がございまして、私
どもの方もこれは何とか解決したいということで話し合いを進めてまいりました。ただ私
どもとしては、正当な手続を経て取得したものでございますし、私
どもなりに申し上げさしていただければ、手続上全く瑕疵のないことでやったわけでございます。しかし、そうは言うものの地主の方々のこともよくわかりますので、何かやっぱり解決を図らなければいけないということで業者との間でもいろいろと話し合いを進めてまいりましたが、いま最もよい解決方法としては、やはり地主の方々数名でございますけれ
ども、もはや代替の地は要らないと、土地を返してほしいと、こういう御要望であるというふうに
承知いたしております。その要望をかなえるためには、
防衛庁共済組合がいま所有しております土地を、一たん間に入りました業者に返す、そしてしかる後に業者と地主との間で話し合いをしていただく、これが最も筋の通ったやり方ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
共済組合の
立場といたしましては、一たん代金を支払ったものでございますから、土地をいま返すということについては、その部分を返すということにつきましては、いま
共済組合がやろうといたしております事業には一応の支障はないという見通しを立てて、あるいはその業者との間の話し合いがまとまれば地主に返すことも可能であるというふうに考えておるわけでございますが、まだその辺の話し合いがまとまっていない、こういう状況でございます。