○松浦(十)
政府委員 まず第一にお医者さんの件でございますが、昨年先生は七千五百円でやれるか、こういう
お話でございました。それにお答えするにはちょっとさびしいかもしれませんが、五十三年度では一応八千五十円ということで単価をアップしたわけでございますが、これで足りるかと言えば、まさしく私ども足りるとは申し上げるわけにはいきませんが、その心持ちだけはおくみいただきたいと思います。これは、こういうふうにしておりますのは、先生御存じだと思いますが、前にも
精神関係だけじゃなく、あと結核だとかあるいは高血圧の方も皆お医者さんに御
協力いただく場合にこの単価で統一してお願いしているわけでございますので、それもおくみいただきたいと思います。なお、昨年二百十二カ所の
保健所で考えておったわけですが、五十三年度におきまして二百六十八カ所と個所数は逐次ふやしていくという本年度の
予算になっております。
それから、第二の
精神衛生相談員でございますが、これも全く先生おっしゃるとおりで、実情余り進歩がございません。もちろん相談員の資格を持てる講習会の受講者はその分ふえて、その数四千数百名御承知のとおりおるわけでございますが、先生御指摘なのは、
保健所で専任にさせろ、こういうことだというふうに伺ったわけでございます。
実際現在、五十一年の時点では二百名しか専任はおりません。そして兼任でも約七百しかないわけでございまして、この点、私どもは県には専任を置きなさいという
指導をしておるのですが、実際にはそうはいかない。これは先生、裏返しますと、いま先生がおっしゃったのがそのままの理由になるんじゃないかと私どもは思っておるわけでございます。と申しますのは、専任にしますとそれ以外のことを手伝ってもらえないというふうに
保健所の方では考えるわけで、専任にしてしまわなければ両方やってもらえるけれども、専任にするとほかのことはやってもらえないというような感覚が働いて、かえって専任にしたくないという
考え方が実際にある、それがネックになって専任ができない、こういうことになっておるのがどうもうらはらになっているという感じがいたします。
それから第三の問題で、
政府が主導型のものは余りよくない、おっしゃるとおりでございまして、先ほど
大臣の県にも民間団体がある、こういうふうに
大臣がたしか申し上げたと思いますが、現在私どもはそういうことで民間団体の育成ということが必要だと思いまして、実際にいわゆる断酒会と申しますか、そういうものが都道府県でできております。これは全都道府県に断酒会ができておるようでございます。都道府県のもとに
保健所単位ごとに地域の断酒会というものがつくられておるというふうに聞いておりますが、現在約六百ぐらい地域でできておるというふうに聞いております。そういうことで、確かに先生がおっしゃるとおり、これは
政府、官庁主導型じゃなくて民間団体がお互いに助け合いながらそういう中毒になった
人たちを助け合って引き上げていくということが一番いい方法だというふうに私は聞いております。
それで、現在私どもがやっておりますのは、一応アルコール中毒の対策活動費ということで
精神衛生連盟というところへ
補助金を、わずかではございますが、出しておりまして、それが間接的にそういった団体の方に援助される、
精神衛生連盟を通じまして研修会だとかパンフレットをつくるとかいうようなことでその断酒会の方へ実際の活動の力が及ぶということでございます。この点につきましても、足りないと御指摘があればそれはそのとおりかと思いますが、
考え方としてはそういう
考え方でございます。