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国務大臣(
中川一郎君)
農林省設置法に先立ちまして、今次日ソ
交渉における諸問題について御指摘がありました。
まず最初に、相手があり、二百海里
時代を迎えたとはいえ、昨年に引き続き漁獲量あるいは
操業区域を縮小されましたことは、
交渉に当たりました責任者として、まことに残念なことであり、申しわけないことだとこの機会を通じておわびをいたす次第でございます。
しかしながら、こういった厳しい
情勢ではありましたが、かなりの漁獲量と、また漁区についてもかなりの誠意を示し、中でも罰則については旗国主義という、
わが国の主権にとってきわめて重大な問題が
確保されたこと、あるいは漁期等、かなり譲歩を示していただいたことのほか、無
条約状態を避けて、今後五年間
協力関係を結び得たということは、日ソ友好にとりましても非常に意義深かったことだと思う次第でございます。
なお、今後
操業できなくなりました
漁船等に対しましては、昨年の例にもならいまして、でき得る限りの
措置を講じて、不安のないようにしてまいりたいと存じます。
さらには、こういった二百海里あるいは遡河性
サケ・
マスの
母川国主義という
時代を迎えましたので、
サケ・
マスを初めとする多くの魚族
資源について、これが培養、増殖を図ることに一段と力を入れていきたいと決意をいたしているところでございます。
以上をもちまして、
サケ・
マス関係についての答弁を終わらせていただきまして、次に、
馬場議員から、
北海道にあります
五つの
営林局をなぜ
一つにするのかという
お尋ねでございます。
私は、
五つあることがむしろおかしいのであって、いままでほかの
行政をいろいろ見てまいりましても、
北海道に
五つも
営林局といったような局署がありますのは、これは
国有林以外においてないのでございます。ほかの
行政とのバランスをとるためにも、
行政能率を上げるためにもやはり
一つの統括した
営林局を持つことの方がむしろ効率的であると私は思うのでございます。(
拍手)
いまや
国有林は
赤字の一方でございます。したがいまして、財政投融資からの投入あるいは
一般会計からの導入——もちろん、
赤字の
原因は、
木材価格の低迷あるいはいろいろありますけれ
ども、
行政機構が複雑であり、また問題があるということも
国民の指摘しておるところであろうと私は思うのでございます。
次に、この
営林局四つを
廃止して
支局にするが、これは
農林大臣が勝手に存廃を決められるという御指摘でございますが、そのようにはなっておりません。四つの
支局を設けるということになっておりますので、これは法律を
改正しませんと
廃止をすることができないのでございます。また、その
内容につきましても、地方自治法に基づきまして、
支局設置の
承認案件として、
支局の名称、位置、管轄区域等について御審議を願う仕組みにもなっております。
いずれにいたしましても、
農林省としては、四つの
営林局にかわる
支局を
廃止する
意思のないことをはっきり申し上げておく次第でございます。
支局について、
廃止することは考えておらないということでございます。
次に、
北海道の反対があるではないかということでありますが、私は、むしろこういったものを出したときに、これほど反対が少なく、賛成の多いものはないと思っております。(
拍手)私の選挙区でも、二つ
支局にすることにいたしておりますが、私のところへ地元から、これは困ると言ってきた人は一人もないこともはっきり申し上げておく次第でございます。(
拍手)むしろ、この際はやるべきであるということの意見が多いことも
国民の前に明らかにしておかなければなりません。
次に、
国有林の
赤字の
原因はほかにもいろいろあるのであって、財政投入はむしろあたりまえだということではありますが、私
どもも、
国有林の
赤字の
原因が多くあることは承知いたしておりますので、今後とも財政資金の投入なりいろいろと
措置は講じてまいりますが、
営林局あるいは
林野庁のあり方というものについては、
国民の前に姿勢を正さなければならないと思っておる次第でございます。
水産省の
設置については、
総理大臣より御答弁がありましたので、省略をさせていただきます。
終わります。(
拍手)