○新盛委員 時間がもう三十分しかありませんので、もう少しお聞きしたいのですが、先を急ぎたいと思います。
現在の
森林資源に関する
基本計画並びにこうした重要な林産物の需給に関して展望を立てるとかあるいは
長期の見通しを見出すとかというのは大変なことでもありますし、現在の
経済の
状況から見てもなかなか見出すことができない。予測というのははずれるものだ、天気予報じゃありませんが。最近の天気予報はよく
当たりますが……。雲をつかむような話かもしれませんが、現実問題として、
基本計画と
長期見通しということについて、いろいろと従来もお出しになっているわけで、
先ほどの
財政措置の問題でもそのことが言えるわけですが、私が持っている資料の中で、
長期見通しとして、国内
生産量が
昭和五十年、七千六十万立方メートル、それから輸入量が二千九百四十万立方メートルだったのが、実績は国内
生産量が三千五百三十一万立方メートル、輸入量が六千百七十九万立方メートル、こういうことで、結局外材がぐうっとふえて、国内産がぐうっと落ちる、半分下がり、半分上がり、こういう
状況になっているわけです。半分に下がり、倍に上がるというやつですね。こういう狂いを見過ごすわけにはいかないわけです。これはどういうことでこうなったのかわかりませんが、
木材需要の伸びが非常に鈍化の傾向にある、そういうことを前提に置かれた最近の資料がありますが、総需要量、
昭和四十四年度から四十六年度三カ年平均で九千九百九十万立方メートルあった。これを五十六年度、一億三千四百八十万立方メートル、六十六年度、一億四千七百三十万立方メートル、六十六年度までの展望を総需要量として見通しをお立てになる。それに対して国内の供給量、これは
昭和四十四年度から四十六年度三年の平均でありますが、四千六百三十万立方メートル、五十六年度は四千九百七十万立方メートル、六十六年度は五千八百七十万立方メートル、こういうふうになって需要量と国内供給量の間差は
増大をしております。輸入によりこれらの不足分を図るわけでありまして、その輸入量はおおよそ
昭和四十四年度から四十六年度は三年平均五千三百六十万立方メートル、このとおりはいかなかったわけですけれ
ども、そういうふうな策定で五十六年度は八千五百十万立方メートル、六十六年度は八千八百六十万立方メートル、これで
昭和九十六年度の需要量、一億五千二百九十万立方メートルで、国内供給量は恐らく九千四百三十万立方メートル、六〇%の需要量ということになるであろうという見通しのあれが出ましたね。
もはやこの新しいこういう
国有林の
関係だけを見ましてもそうでありますけれ
ども、
国有林事業改善のこの
長期見通し、それから民有林、総需要の
関係ですから民有林を含めてですけれ
ども、こうしたものをもう一回見直さなければならない
状況が来ているんじゃないんですか。そしてまた、どういうふうにその見直しとして策定を立てられるんでしょうか。いまのこの緑の効用率の問題が出ましたが、四十七年十二月の中間報告で出されました水資源涵養、土砂流出防止、土砂崩壊防止、保健休養、野生鳥獣保護、酸素供給、大気浄化等十二兆八千二百億、
先ほども
質問が出ていました。これな
ども、四十七年の十二月の中間報告だということでありますが、これに五十一年十月の卸売物価
指数一六五・四を掛けて二十一兆二千百四十三億、こういうふうに出しておられる、この現実は、緑の効用でもこの
内容がもうすでに変わっているじゃないかと思うのです。数値は、これが平均だから、それにいまの物価
指数をどんどん掛けていってしまえば、大体およその見当はつくということになるんでしょうが、改めて再計算をされた方がいいのじゃないですか。そういうことの基礎の上に立ってこういう需要供給の
状況ということについて把握を図らなければ、これも非常に万里の長城みたいに——あれはできているんでしょうが、とてもできっこないです。現代では。
そういうふうなことについてどういうふうにお考えになっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。