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米田委員 もう時間が終わっておりまして恐縮ですが、最後に
大臣にこの際認識を新たにしていただいて、この
犯罪防止に
大臣の指導性を十分発揮していただきたいということでちょっと一、二申し上げますが、ここ約十年、
郵政省の郵便におきましても、
貯金におきましても、保険におきましても、その業務の重点は労務対策に、もっとはっきり言えば全逓対策にあったように思います。これは全逓との労使
関係をここ十年間見てもらえば明らかであります。そういう面で、
郵政省の省を挙げての方針というものは労務対策という原点を常に持っていろいろな業務指導をやったし、あるいは
服務の態様についてもそれで対処してこられた。早く言えば、労務対策で必要であれば
服務が規律を欠いてもそれで見過ごしてきている。そういうことが大体十年間続いておったと私は思うのです。それが蓄積されて、私に率直に言わせてもらえばいま
服務が非常に怠慢であり、乱れており、ルーズであるということが顕著になって幾つかの
犯罪事件となって出てきておるように私は思います。あえて言えば、十年間のそういう
郵政省の対労務対策優先という方針で、
一般の仕事の方はどうでもいいという
状態が続いたところに今回のような事態が出ているんじゃないかと思うのです。
監察も同じなんであります。
監察は本来内部
監察でありまして、内部の
犯罪防止、予防ということが主たるものでありまして、これは労使の
関係からいけば、厳に中立的に
国民、
郵政省の立場に立って内部チェックをするはずなんでありますけれ
ども、これが労使の
関係にやはり導入されてきておる。そういうようなものがあったがゆえに、
相模大野のようなああいうものについてもあえて見逃すというようなことになっておったと思うのであります。
最近はそういう
傾向はもう徐々に
改善されて、労使
関係というものはきわめてよくなってきておりますし、仕事の面にも非常に呼吸を合わせて対処しているというふうに思っておりますからいいのですが、そういう十年間の対労務対策優先ということから来るいろいろな緩みから来る
事件がこれからもまた予想されますので、この機会に十分引き締めて指導を強めていただきたい。
それから、もう
一つは、やはり高度成長時代でありましたので、特に
貯金、保険は奨励第一主義、
成績主義といいますか、とにかく募集して
郵政省の財投に送り込む金が集まればよろしいということで、もう徹頭徹尾
貯金、保険の
職員や外野の諸君は締め上げられてきたんですよ。そのためには
特定局長会は全面的に動員されて利用されてきたんですよ。したがって、ある意味では、それが
特定局長会に、これだけの協力をしてこれだけの
実績を上げているんだから、
服務のことやあるいはわれわれの言うことを多少聞いてくれてもいいじゃないかという甘えというものを逆に言えば出させてきておる。それが
相模大野なんかに端的にあらわれておると私は思うんですね。最近
特定局長の
犯罪が
傾向的にはふえているように聞いておりますけれ
ども、これはそういう
一つのあらわれじゃないかと思います。
いま、低成長時代、安定成長時代を迎えて、
貯金も保険も
方向変換をせざるを得ないという時期でありますから、これからは内部の充実、
犯罪の防止に努め、それこそ
国民に奉仕する
郵政省として十分な内部体制を引き締めていかなければならないし、そういう時期を迎えておると思うのであります。そういう点について、十年間やってきたものをもう一遍この際ここでもっと積極的に締め直すということで、内部の体制については十分な指導を発揮して、本来の
郵政省の
犯罪のない
事業に戻るようにぜひ御指導をいただきたい。私はそういうふうに思いまして、最後にそれを申し上げて私の
質問を終わりたいと思います。
大臣から一言ありましたら承りたい。