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石野委員 地震予知連絡会が指定しました
観測強化地域というものと原子力発電所の立地というのは非常に
関係が深いのですね。たとえば新潟の
地域、柏崎、この
地域も
観測強化地域になっております。それから福井の美浜からあの付近にかけてのところもまたやはり
観測強化地域になっているのですね。島根がまたごっそりその中へ入っている。それから伊方、これもまた伊予灘から安芸灘にかけて全部
観測強化地域として指定されている
地域の中にある。したがって、まずその
地域の住民が
地震との
関係で活断層の問題を非常に厳しく取り上げるのもゆえなきにあらずでして、この点はもうちょっとこの機会に見直していただく必要がある、こう思います。
特に、私はきょうは時間の
関係で多く申しませんが、現実にいま
局長から話がありました伊方の問題等、佐田岬から伊予灘を越えて安芸灘のこの付近はいわゆる
観測地域です。伊方発電所の前面に非常に大きな海溝がございます。これは最近になりまして土地の漁民が魚群探知機を使って
観測しました。伊方発電所からせいぜい百メートルも離れないような
地域のところからもうそういう
状態が出ておる。幅六、七百メートルからずっと伊予灘の方にかけて長さが約二十四、五キロのそういう大きな溝です。
この問題は、中央構造線との
関係があるだろうという地質
学者の
意見もあったりして、ぜひこのことについて
調査をしてほしいという地元の声が出ております。
科学技術庁や通産省あるいは安全審査会の方では、心配は要らないというようなことでこれは取り上げられないでいるようでございますが、先般、私、一月二十二日にこの
地域を視察しまして、いろいろ事情を聞いたり、あるいは四国電力の幹部の方ともお会いしまして
お話を聞いてまいりました。私の感じでは、海底溝がずっとありますけれ
ども、これは潮流でできたというようなことについてはちょっと理解がしにくい。やはり中央構造線にかかわっておるものだという疑い、私もそういうふうに見てまいりました。したがって、この
地域についての
調査をしてほしいという要求が住民から出ておりまして、私は先般の予算
委員会のときにもこの問題を御
質問申し上げました。一応理解はいただいておると思いますけれ
ども、この機会に
大臣に率直なところを、もう、ある、ないは別としまして——地元の人たちが自分たちの力でこれだけのものがあるということの
調査もしております。その原因は何であるかということに
意見の分かれがありますけれ
ども、これは一応
調査する、この
地域についてボーリングをして、そしてそうでないならないでよろしい。もし、住民が心配し、地質
学者も心配しているように、中央構造線に
関係があるとするならば、これはやはり
地震との
関係を軽視するわけにはいかない、こういうふうに思います。だから、この事実を確かめるということは、地方の住民からの要求があるということだけでも必要でありまするし、仮にあってもなくても、そういうことについての疑問があれば、やはり
調査すべきであろうと思います。
この際、もう多くを申しませんが、私も
政府に対する
質問は、ボーリングをさせるべきである、会社ができないなら
政府が手伝ったっていいと思いますが、やらした方がいいのじゃないか。そして事実がなければそれにこしたことはないんですよ。もし事実があるとすると、もう安全審査は済んでいるのだからいいじゃないかというようなことでは済まされない。予測される
地震への危惧というものがそこから出てきますと大変なことになってしまうと思うので、この際、
大臣の所見だけをひとつ聞かしておいてもらいたい。ボーリングをさせるかどうかということですね。