○
中村(靖)
委員 いま
局長か最後にお触れいただいた点につきましては、私は本当に大賛成でございまして、
日本という国は、申すまでもございませんが海に囲まれていて、いわゆる島国根性というのがどうしてもつきまとっておりますし、私もそうですけれども、どうしても語学力の点については
日本人というのはほかの国に比較してどうも劣る点がある。
委員会でこういう言葉はあるいは失礼かとも思いますけれども、私、外務省にも友人がたくさんございますが、
日本の外務省の方々の語学も、必ずしもほかの国に比較して十分とは言えない点があると思いますね。私は、この海外子女
教育、帰国子女
教育を考える上において非常に大事なのは、いま
局長ちょっと最後にお触れいただいたように、
日本に帰ってきて、ただただ
日本の学校の授業に何とかついていけるような形でフォローするという、非常に消極的な、いわゆる後ろ向きの子女
教育でいままであったような気かしてならないのです。そうではなくて、せっかく海外に進出をして御両親が活躍をしていらっしゃる、それについて海外に在留される小さい子供さん方が、その現地の言葉なりあるいは
文化なり歴史なり伝統なりというものを身につけて、そして一人でも多くのいわゆる国際的感覚を身につけた
日本人というのがふえる、それのいいチャンスではないだろうか。そういう意味で、私は、いままでの外務省や文部省の海外子女
教育についての考え方を抜本的に改めていただいて、せっかく、たとえば語学が堪能になって帰られた小学生、中学生が、その語学はあくまでも生かしながら、もちろん足りないところの、
日本人として必要な国語その他の
教育はフォローしていく。そういう二重、三重に、その子供さんか帰られてから国際人として成長していく
施策というものをもっともっと
充実をしていっていただきたいということを考えるのです。
それを申し上げるにつきまして、たとえば世界各地にアメリカンスクールというのがございます。
日本にも、正確な数はわかりませんが、かなりあるだろうと思いますが、私が仄聞したところによりますと、このアメリカンスクールというのは、海外に勤務するアメリカ人の子女だけではなくて、国籍を問わずに入学を認めている、そういった非常に開かれた
教育をしておられるというふうに聞いておるわけでございます。私は、やはり
日本人学校というのも、もちろん言葉の点で、英語と
日本語、米語と
日本語というようなこともございましょう、ですから一概に
日本人学校が全部アメリカンスクールのようになっていいかどうか、あるいはなれるものかもよくわかりませんが、しかし、精神の上においては、先ほど私が申し上げたように、そういう開かれた、現地の子供さんにもできれば入っていただいて
日本語を勉強したり、あるいは
日本の
文化を学びとっていただくような、そういう工夫といいますか、前向きの努力をこれからぜひしていただきたいと思うのですが、この点については文部省並びに外務省、いかかでございますか、賛成をいただけますか。