○
松永忠二君 住宅貸付が、申し込みを全部、全額しています、ほかの方は抽せんです。それじゃ最高額を幾ら貸すか。ほかのところと段ちの最高額で押えておいて、そういうところで押えておいて、ほかのところの住宅貸し付けの
金額よりうんと低いじゃないか。だから、
内容を一つ一つ調べていけば、そういうほかの住宅資金の貸し付けの最高限度額と違っちゃっているわけです。あんたの理屈からいえば、それは
共済組合の財政
状況からいえば、そういうことを考えて安全度を増していくということも必要でしょう。しかし、積立金の運用というのは、安全かつ効率的にやるというだけ書いてあるわけじゃないでしょう。福祉還元をしなさいと書いてあるでしょう。福祉還元という面からいうならば、ほかの組合の方は五・五%の利回り、利子で回せばいいという基準であるのに、あなたのところは七・五七に回しているのだ。ほかのところみんなそういうふうに回しているかというとそうじゃないでしょう。だから、そういうことを考えると、もっと——資金運営についても、将来のためを考えて、利回りも相当高くしていかぬと安全じゃないというその経理の
考え方も否定はしませんよ。しませんけれども、そういうことを考えることばかりが急であって、一つ一つの福利事業のいわゆる水準と他のものとの比較をしてみると、一番問題になるのは
私学共済が問題であるということは、これはもう……。
ここには参議院の調査室で全部まとめてやって、つくって、一九七六年十二月で相当新しいのを出したものがあります。これはこれだけ言っているのじゃないのですよ、
私学共済については。福利事業は非常に不十分だということはもうみんな言っている。ただ、これを
数字的にぴしっとあらわしてみると、ほかのものと比べて基準よりもオーバーしているものは利回りであって、基準以下より最高に低いものは住宅等の貸付金だとか、あるいは物資等の貸付金だとかいうのはふえているというんです。あなたたちの立場から言えば、
共済組合なんだから、財政的な安全も考えていかなければならぬから、常にそういうことも考えなければいけないと思っております。当然だと思っております。せめてほかの
共済組合並みの、そういうさっきの話じゃないが、付加給付の問題にしても、この資金運用にしても、その条件になるためには、やっぱ結果的に文部省に
努力してもらって、何らかの助成
措置をしてもらうということをしなけりゃ当然差がついてきちまうだろうと思う。だから、この差を直さなきゃいかぬが、
自分たちだけじゃ直せないというけども、直せないからやむを得ずこういうことはやっているんだろうけども、これがいいというふうに考えているんじゃないという、そういう積極的な
発言の角度というのがなきゃならぬと私は思うんですよ。文部大臣や管理局長がそばに座っているからそう簡単に物の言い方はできないかもしれぬけども、私はそうだと思う。
また、私が
質問しているのは、あなたに
質問しているのではなくて、文部大臣や管理局長にそういう角度で、もっと何かその
私学共済について考えてもらわなければいけないのじゃないか。この
共済組合の
私学共済というのは、
加入の数が少なくて標準給与が低いものだから、自然
私学共済だけで仕事をやらせて安全度を保たせておけばこういうことにならざるを得ないわけなんです。そういうことを
感じているからこそ、せめていわゆる調整金なんというものも出しているわけなんだから、それじゃそのことをもう少し短期給付の場合にも何か出せないものなのか。その短期、長期を含めて、もうちょっと
金額的に高くしてもらえないものなのか。それでないと、
私学助成というのはこういうことも含めて
私学助成であって、運営費を二分の一出せばそれでいいという問題じゃないわけです。まあ、働く教師の立場から言うと、こういうことを充実してもらわなければしようがないという気持ちを持っているわけです。建物やなんかえらい補助ばっかりしてくれたって——自分の家族の療養費とか結婚資金だとか住宅資金の貸し付けとか、そういうものをせめて他の
先生並みにしてくれというのは、教師の立場から言えばそっちを先にやってくれと言いたい。そういう角度でこの
共済組合の問題を考えてもらわなきゃいけない。
私学助成の先に何をいわゆる公立並みにしてやるか、まず
先生のこういう共済
制度というものを公立並みにしていかにゃならぬというのが、これはもう一番先の問題だと思う。ところがそれがおくれちゃってて、目に見えるような、補助しました、やりましたという、そういう金ばっかりふえることをよしとしているんじゃしようがないじゃないか、ということを端的に文部大臣にも言いたいわけです。
これ、常務理事からそういう角度の
答弁はできないにしても、しかしそれにしたって、もう少し物の言い方がありそうに思うんだね、あなた。やっぱ非常に問題があるというように
感じているけども、しかし、やむを得ずこういうことをやっておかなければ、いわゆる将来の運営の安全性ということを考えれば、やむを得ずそういう方向に行かざるを得ないという、その程度のことがあるならいいけども。まあ、後の方でそういう
発言もあったにはあったけれどもね、もうちょっとそういうふうな角度で問題を考えてもらいたいと思うね。
まあひとつ大臣、非常に細かい問題だけども、私は、
私学助成というのは、どこをまず
公立学校の並みにしてやるかと言えば、
先生の待遇、
先生のいわゆる身分保障、
先生の共済
制度というものは他の者に、公立並みの
先生と同じになれる、そこを相当重点に
努力をしてもらわなければいけないのじゃないかと思う。そういうふうに考えているわけで、そういう
意味で、いま言った短期給付の差別であるとか、運用資金の基準をよく守っていってもらいたい、というような問題についてまあひとつ
努力をしてもらいたいと思うが、どうなんでしょうな。