○正森
委員 それでは、私が準備しました
資料の一と二を配付してください、
両方一遍に。
そこで、時間を節約するために配付しながら申しますが、
資料一というのは、私が国鉄に対して先ほど大出議員が提出いたしましたのと同じように、交直流ではどれくらい値段の差があるかという点についての
資料であります。念のために
昭和四十九年、五十年と
両方をとりました。
そこで、それを見ますと、
昭和五十年度は一千九十万くらい差がありますが、
昭和四十九年度は、先ほど大出議員がお示しのとおりの六百七十万円前後の差であります。また、それから類推いたしますと、
昭和四十八年度の
価格の差は、大出議員が
指摘されましたように、恐らく五百万円を超えることはあるまい、四百万円以下であろうと思われます。私は、この点を明確に
指摘したいと思います。しかし、私どもがそう言うと、二万五千ボルトと二万ボルトであるから、変圧をして千五百ボルトに圧を下げて、そしてそれを整流器で変えなければならない、だからいろいろ違うんだということを言うでしょう。そこで、あなた方に対して説明を求めたいと思います。
ここに鉄道車両工業年報というのがあります。これは私が運輸省の
関係官に聞きましたところでは、統計法の第二条に「この法律において指定統計とは、
政府若しくは地方公共団体が作成する統計又はその他のものに委託して作成する統計で航つて
行政管理庁長官が指定し、その旨を公示した統計をいう。」と書いてあります。ですから、
行政管理庁長官も
関係があるはずであります。そして、運輸省の役人は、まさにこの鉄道車両工業年報に載っておる統計というのは、この統計法に基づく正規の統計であって権威のあるものである、こういうように言っております。この中には、私が見ましたら韓国に輸出した車両の写真まで明確に載っております。これです。これを見ますと、韓国の写真がスチール製であるということが一目瞭然にわかります。
同様に、皆さん方に差し上げました
資料をごらんになってください。その
資料のうち国鉄の
部分を除きます第一を見ていただきますと、製作会社が日立と
日本車両、鉄道名は韓国鉄道庁と韓国ソウル特別市、こういうぐあいになっておりまして、その主な仕様が全部書いてあります。——わかりますか。
資料の第二番目を見ていただきますと、これは一九七四年の八月刊に載っているものでありまして、
昭和四十八年度の鉄道車両輸出
契約実績国別、一番上に韓国百八十六両となっております。まさに韓国へ輸出したということを統計が明らかにしているわけです。
第三番目の紙を見てください。第三番目の紙は、
昭和四十八年に、鉄道車両の受注両数及び受注金額が書いてあります。私が囲んだところを見ますと、輸出向けの電車四十八年上期は百五十三両で、四十億三千三百五十万円になっております。
二枚目を見てください。二枚目を見ますと、その輸出に基づく
価格が出ております。これは百六十二両で四十四億七千五百三十一万円であります。私は月ごとの生産台数ももっと詳しい
資料がありますからそれを確かめてみましたが、この百六十二両、百五十三両の大
部分は韓国向けであります。全部ではありませんし、またすべてが入っているわけではありません。したがって、誤差があると思われますが、これを計算機ではじいて計算してみますと、大体二千六百三十六万円から二千七百六十三万円になります。他の国別輸出の微細な誤差があるといたしましても、三千万を大きく超えることがない。運輸省に聞いたら、これはメーカーが商社に対する波止場渡しの
価格であろう、こういうように言うております。
そうすると、あなたがいろいろ夢物語みたいな数字を挙げたけれども、権威のある統計法に基づく統計に出ているこの数字との差はどうなるのですか。私はいろいろ
価格の構成についても調べてこようと思って調べました。また、それについての論戦をするいろいろな材料を持ってまいりましたが、あなたのいまの大出議員並びに私に対する
答弁の態度を見ておると、一々製造メーカーに当たって原価を確かめるのではなしに、
価格の増価要因とか減価要因というのをできるだけ数多く並べて、
一つ一つのあらがばれないように、込みでどのくらいだということで、すべて韓国向きというのは国内と違うのだということでごまかそうとしておる。
そこで私は、明らかに運輸省が動態統計として行ったこの
資料に基づいてあなたに
質問をしたいと思う。なぜこんなに値段が違うのです。これは明らかに商社のマージンを加えても、なおかつ大出議員やあるいは私が
指摘したような三千万台の値段というのが妥当であって、とてもそんな車両だけで五千八百万円もするような、運賃を込みに入れても六千三百九十万円もするようなそういう
価格ではないということを示しているじゃありませんか。どうですか。