○前田
委員 あの費用の五〇%を国庫補助なさっているということを聞きましたけれ
ども、果たしてそれが妥当か不当かということは、別途
検討する必要があると私は思います。しかしながら、
考えなければならないのは、そのようにして国が半額を負担して、他のエアラインが半額を分担して、それであの設備をして、日々の検査を行っているのですが、その検査を行っておる人間というのはガードマンなんですね。警察官がそばで一人くらいぽつんと立って見ておりますけれ
ども、そのガードマン
会社の
従業員というものについて航空局はつぶさに分析なすったことがあるのかどうかということなんです。
言いかえますと、われわれ一般国民から
考えれば、警察官なれば
警察庁が
責任を持って、
政府が
責任を持って雇用しているお巡りさんですから、これは信頼していいと思うのですけれ
ども、ガードマンの
会社の職員というものが果たして信頼できるのかどうか。巷間、
新聞記事等を見ましたら、前科のある人などがガードマン
会社に勤めておるということをしばしば読みます。前科があるからいけないとか言うんじゃないのですよ。ただ、そういう前歴のある人は、何かのはずみにまた犯罪心が起こるんじゃないかという不安感がどうしてもこちらにあるわけなんですね。ところが、そういう人々が、たとえばわれわれの荷物を全部検査しますよ。ボデーチェックいたしますよ。あの検査をする基本としては、
本人の承諾を得てということになっているけれ
ども、決してガードマンは完全な承諾をとりませんよ。身体検査さしてもらいますと言うたままでばっばっとさわっていく。してくださいと私は言うてないけれ
ども、いつもさわられておる。しかも、ひどい場合になると、かばんをあけて、私はいつも着がえを持って行ったり来たりしているものだから、東京から大阪に帰るときには汚れ物がかばんにいっぱい詰まっている、それを全部ほうり出してしまうのですよ。こっちにしてみたら恥ずかしい話です。そうしてその中に、私も悪いくせなんだけれ
ども、旅行用具がかばんにいつも入っているのです。これは石けんとかかみそりとかブラシとかいうものも入っているし、それから七つ道具なんというのがありまして、ナイフとかはさみとかあるいは毛抜きとかあるでしょう。そういう七つ道具が小さな
ケースに入っている。石けん等が別の
ケースに入っている。かばんに入っているのですね。それを一括してかばんの中に入れておくと、どうしてもブーと鳴るのですね。そうすると、七つ道具入れまで、あるいは石けんや安全かみそりの入っておるそのかばんまであけますね。あけてよろしいかとは言いませんよ、私じっと前で見ているんだけれ
ども、黙ってあけるのです。たとえば私は国
会議員だが、よもやハイジャックなんかしやしませんよ。だからそういう者は切符発売のときにちゃんと別にして、これはもうノー検査で通せば、あの数珠つなぎがなくなるのですよ。なくなりやせぬけれ
ども、かなり助かる。そういうふうなセパレートを事前にしようということも
考えずに、もうのべつ幕なしに全部並ばしておる。そうしてそういうふうな検査をやっていっている。だから、ちっともさばけない。さばけないから、せっかく切符を買っておりながら、定刻までに飛行機までたどりつけないという
状況が日々の羽田の
状況、あるいは大阪の伊丹も時折そういう
状況が発生します。こんなのを航空
会社の監督官庁である航空局が黙ってほっておかれるのがおかしいと思う。しかも時折羽田で見るが、航空局の飛行機なんかがずらっと滑走路の横に二機も三機も並んでおるときもある。あれを見たら、ああ活動しているんだなと思うんだけれ
ども、そういうふうに活動している反面、一般旅客のそのような
状況が放置されている。全然あなた方が手を入れたという痕跡が見当たらない、私は非常に残念なんです。そういう点、もう少し突き詰めたお
考えを持って
行政を行ってほしいと思うのです。
だから、ここで
質問をしぼりますが、ガードマンにボデーチェックをさしている、しかも
本人が承諾してなくてもさっさとそれを行っておるという、この
状況をどうお
考えですか。