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中村(重)
委員 逮捕し、勾留した。ところがその勾留をしたということが間違いであったということになる。そしてそれを取り消しをしなければならなかった。続いて勾留をするということについて裁判所は却下した。これらの事実から
考えてみれば、逮捕したり勾留したりするということ自体は、これは適当ではなかったという地裁の判断というものがなされている。この事犯はそういう事犯ですよ。それを行政処分をやったり、そうして起訴猶予になった者に対して行政処分を取り消さなかったというようなことはまことにけしからぬ態度であるということを私は
指摘しなければならないのです。
それから事実関係でも、監禁であったとかあるいは強要未遂であったとか、どうしてこれが監禁であるとか強要未遂だということになるのですか。これは警察がやったのですということでは片づけられませんよ、
大臣。すなわち行政処分というのはそういう事実関係に基づいて行政処分をしたというのだから、警察がやったのだったらこれはもうそれに従うのだ。行政処分というものはやはり
一つの処分なのだ。それならば県教委としても、指導、助言をする立場にあるところの
文部省もその事実関係を十分
調査しなければならない。だれかを派遣して
調査をした、こう言っている。
調査した結果、これが監禁であったとか強要未遂であったということが言えますか。ただ長時間、十五時間という時間に及んだ、こういうのだけれ
ども、長時間交渉が行われたというだけであって、正当な交渉であったことに間違いないのですよ。ある日突然やってきたなどということを言っている。対馬には対馬の
一つの慣習というものがあるのです。団体交渉というものはほとんどその日に行ってやっている。この十九日の
段階も校長と話し合いをして、どのくらい時間がかかりますか、いや、あなたが確認をしてくれれば簡単に終わります、こういうことで話は始まったのです。交渉は始められたのです。朝までだというのだけれ
ども、私は検事正とも会ったけれ
ども、十二時過ぎごろ以降は何も行われていない。したがってテープにも何も入っていないです。その職員が、組合員が校長室にずっと夜中にいたのではないのです。職員室に下がった。沢田校長は黙っていすに座り込んだ。そして夜中に校長から音もさたもないものだから、校長
先生、休んでいるのですか、眠っているのですかとこう腕をたたいた。こういうことで、校長に確認をしてもらうか、もらわないかということの問題だから、そういうようなことが行われている。しかもお茶は出す。それから食べ物は出す。校長に外からPTAの会長から何回も電話がかかってきた。電話は職員室にある。立っていって校長は電話に三回も出ているのです。しかも出口は二つある。私はつい一カ月ばかり前、私の娘婿と沢田校長は実は同級生なので、校長室に行って、沢田
先生、問題の部屋はここですな、そうですよ。入口は、職員室に通ずる入口と運動場に出られる入口と二つある。だから、何も職員がかん詰めにしておったのではないのだから、校長は帰ろうと思えば運動場の方から帰れた。現に朝になってまたPTA会長から電話がかかってきて、その電話に出て、そのまま朝帰っている。
先生たちがおったけれ
ども、とめるも何もしていない。のけと言ってそのまま帰ってしまった。これが監禁であるとか強要未遂と言えますか。おかしいのですよ。この事件というのはでっち上げなのですよ。そして申し上げたように、十二時過ぎぐらいで話は終わった。終わったというのではなくて、確認するかせぬかという問題だけが残っておった。確認すれば終わった。現に同じようなことで早田校長のところに行っては、二時間ぐらいで終わっていますよ。早田校長は十三日の単位PTA会長の
会議の内容をすぐ確認したから二時間で終わった。沢田校長はみずから主宰者みたいな立場でありながら、さあ秘密
会議だ、そんなものは、そういうことで黙ってしまって、座り込んでしまって、何も言わないものだから時間が延びたというだけの話。そして帰ろうと思えば帰れた。現に朝になって帰った。こういう事実関係を
調査をした上で、処分をぜひどうしてもしなければならぬというのであれば処分をするという態度に出なければ、警察がこれをやったから、検察庁がこうしたから——しかもまことにけしからぬやり方であるけれ
ども、その前にやっている。こういう処分のあり方というものは、処分のための処分をやった。私が先ほど
指摘しましたように、別の意図があった、主任制度反対の勢力を粉砕をする、組合の弱体化をねらおうとする、そういうような意図があったということを
指摘されても私は抗弁の余地はないというふうに
考えるのですよ。これら事実関係を私ほどお調べになったのではないだろう。私
どもは木島団長を中心にして五名行きました。自分たちに都合のいいような事情を聞かしてくれる者だけの意見を聞いたのではありません。沢田校長にも会いました。木島
委員が直接会った。それで早田校長に会う。それから登校拒否をやったというところのPTAの人たちにも会う。それから早く学校に返してくださいと嘆願をする父母の人たちとも会う。警察にも行く。検察庁にも行く。すべての人たちからいろいろと事情を聴取するといったような非常に真剣なまじめな
調査のやり方を私
どもはやりましたよ。そういうことはおやりにならないで、勝手に、人の生活を脅かすような、名誉を傷つけるようなそういう処分のやり方をやったということはまことにけしからぬやり方であるということを私は
指摘したいのだけれ
ども、その点についてどうお
考えになりますか。事実関係を申し上げましたから、その事実関係に基づいてお答えをしていただきたい。