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受田委員 タイ国にも
わが国に非常に不安を与えるようなクーデター
事件が起こっておる。ついこのたび起こったばかりです。クーデターによる
部隊が数機日本へやってきて、本国——あなたが統一見解で言われた当該国の意思にかかわらず飛んできて、北辺を襲うというようなことがないとは限りません。極右的な
部隊が行動を起こす、それは本国の意思ではない。けれども、クーデター
部隊というものはもうどこでどういうことが起こるか、
わが国には
自衛隊の中にクーデターはないと私は信じております。これはそういうさびしい国ではないと思いますからあえて言うのですが、他国にはクーデターがしばしば起こっておる。そのクーデターが日本に来たということで日本へ攻撃を加えるということは、これは十分予想してなければならぬのです。そういうときに
長官が指揮をしなくて済むかという問題じゃないのです。そういうときに
防衛庁長官の必要があるので、
長官を探すのに一時間半もかかるようないまの日本の情報
体制というのを私は悲しむのですよ。この
事件が起こってこうだというのを
長官に報告したいが、
長官は演説を盛んにやりおる。山奥の方で、通信網もないようなところへ行って、そしてえんこでも起こして、そこへとまって谷底へでも落ちたらおしまいだというような、
長官を捕捉することがむずかしい。あなたが演説をやられるときにあなたの車に通信機がいつもついておるのかどうか、
長官搭乗車には常に
防衛庁からの通信が流れてくるかどうか、
長官にはそれぐらい重い責任があるのですよ。三軍の責任者である。総理も同様です。その大事なポストにおる人が地方で演説をやって、大
事件が起こっているのに一時間半の後に、総理は五時間後に口頭で受けておるような、こういう不用意な
体制には非常に悲しみを感ずるのですが、
防衛庁としてはどうですか。
防衛局長、
長官の指揮を受けるために
長官がどこを行動されておるか、それに対してその自動車に通信施設を設けておるかどうかです。演説をやられる。自民党の候補の応援に行かれた。はしなくも大
事件が起こった。さあ山奥である。豆腐屋に八里、酒屋に三里というようなところにおられる。八里もあるところは豆腐は買えませんが、いずれにしても、そういうところへ遊説に行っておられるとき、こういう
事件がいつ起こるかもしれないのです。また地震がいつ起こるかもしれない。地震があったときには災害出動をしてもらわなければいかぬ。地震対策があるのかどうかという問題も私は聞きたいのです。そういうときに
自衛隊は間に合うのか、日本の
自衛隊は地震対策にはどういう実力を発揮できるのか、がたがたと来たときには
自衛隊はどういう救援に出るのかというようなことも含めて、非常に大事な指揮官が
連絡のつかぬような形で、通信施設もないような自動車に乗って御旅行をいただいているのかどうかです。
防衛庁長官に、いついかなる場合にでも、その自動車に通信機があって
事態をすぐ報告できるような情報網がぴしっとできておる、そのぐらいの指揮官でなければ、一般人とは違う立場です、ほかの国務
大臣じゃないんだ、三木さんと運命をともにしようという熱意を持った
長官に対して周囲はどういう扱いをしておるのか。また船の場合でも、船に乗っていかれるような場合は船からこっちへ到着するのになかなか時間がかかる、こういう場合等の通信施設も
長官の意思がぴっと出るようにせにゃいかぬです。事務的なレールに乗っていけば、
長官がおらぬでもあとの者がやるんだといういまの答弁には非常に私は不安を感ずるわけですが、
長官及び総理との密接な、間髪を入れざる通信組織というものがあるのかないのか。
長官の乗用車あるいは船には、常にいかなる
事態に備えても——
自衛隊法七十六条の発動をしなければならぬというようなときに
長官が捕捉できない。一挙にして来るのですよ。今回の
事件でもわかるのですよ。ふあっと数十機が低空でやってきたら一挙にもう日本の
レーダー基地も
自衛隊組織もすべて壊滅するというような盲点をつかれたわけでございますから、そういうときに
長官がおらぬ、まあ
長官がおらなければその次は政務次官ですか、それから事務次官。その順序をちょっと言うていただいて、その上がおらぬときには
課長がやられてもいいのか、そこまではっきりしないと、この指揮系統は非常に大事なので、一朝
事態が起こったときに行方不明の
長官や総理を追求するだけでなくて、あとのが勝手な処断をやるというようなことになれば私は大変なことになると思うのです。御答弁願いたいです。