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国務大臣(
三木武夫君) それはいろんな点に対して言い分がございますよ、言い分がある。何も前進はないではないかと言っても、この経済難局の上に立って物価は鎮静し、景気は回復の兆しを見せ始めたですよね。それからまた
政治資金規正法とか公職選挙法とか、これはいままであんな大きな改正をやったことはないんですからね。こういうものも実施して、日本の今度行わるべき選挙はこういう新しい選挙法あるいは
政治資金規正法のもとで粛正された選挙をしたいという、この一つの出発点はできたわけですからね。いろんな点で相当前進をした、この内閣は。そういうふうに考えておる。
また
国会の運営については、
山崎君ね、これは私も反省しますよ。しかし、あなたの属する社会党も、野党第一党としてお互いに、一切は
自民党だけの
責任だと、そう言わないで、皆がやっぱり
国会運営に対して共同の
責任を分担するという気持ちを私はお願いしたい。私はそれは
自民党のやっていることは皆いいと言うんじゃないんですよ。しかし、これはいろんな行動というものはお互いに影響し合いますから、だから私はいまのことがいいといってこれを弁護しようとするんではないんですよ、しかしこのことに対して、おまえたち
自民党だけがすべて悪いんだということでは日本の議会
政治は私はよくならないと思う。与野党でともに議会が機能しておる、
審議の府としての議会が機能しておるということは、これは大事ですよ。それはどこの国だってやっぱり
——外国からお客さんが来ましたわね、この
国会の休会中に。皆わからないと、こう言うんですね。そういうことですから、それは私は全部
自民党がいいと言っておるんではないんですよ。皆与野党が、この日本の民主
政治というものはまだ成熟したものでないですから、これを大事に育てるために私も反省いたしますが、野党の諸君もやっぱりどうしたら議会というものが健全に動いていくかということについてはお互いに相談し合っていこうじゃありませんか。全部
自民党の
責任だと言われることには、これはちょっと私も、さようでございますとは私は申すわけにはいかない。
また、その次がロッキードでしょう。ロッキード、本当に
真相究明したいと思っているんですよ。それはやり過ぎるじゃないかという批判もあるぐらいですからね。そういうことでやっぱり、そういうことをまあ
国民から見れば手ぬるいというのですからね、おまえのやっておることは、こういう批判があるわけです。私はこの問題を党派的に考えてないですよ。個人的な
立場とか党派的な
立場で考えてないんですよ、この問題を。本当の日本民主主義の
政治の健全な発展のためにこの問題の
解明は大事だと私は思っておるんです。私だって長い
政治生活をやむなくしてきたんですからね。こうして私の晩年の
政治生活ですからね。それを歴史の非常な批判と審判を受けるようなことはしたくない。日本の民主
政治というものがこの大きな試練を乗り越えて健全なものにできないかというのが、私の日夜考えておることでございます。やろうとする
意思はあるわけで、初めから水をぶっかけないで、
協力してやろうじゃないかという、こういう態度でいくことが、それは社会党も必要ですけれども、
自民党も必要ですから、皆がやっぱり党派を超えてこの問題を
解明しようという一つことで
協力する。できるものは
協力しようじゃありませんか。そういうことで、あなたの言うことを私は承りますと言ったら、全部
承知したのかというと、後日のために私は申し上げておくわけでございます。