○
政府委員(
岡太直君) 技術的な問題になりますので、私からお答えしておきます。
まず四十五、四十六
年度の
委託調査の内容でございますけれ
ども、これを少し詳細に申し上げますと、まず四十五
年度は
運用構想というものがございまして、これに対して飛行機というのはどういうことになっておると、対
潜機の重量、寸法だとか、どういうエンジンをつけるとか、それからEDPSはどうするとかというようなことをおおむね
概定したというのが四十五年でございます。
それから、それにさらに引き続きまして対
潜機は特に電子
計算機を中心としますところの情報処理装置、それが大事であると。それから対
潜機には
高速、
低速の
性能を持たせなければいかぬということで、高揚力装置その他の
研究をしたわけでございますが、これは四十五
年度におおむね
性能の決まった
国産の内容に対してその技術的裏づけをやったものでございます。したがいまして、四十五、四十六
年度の
調査研究によりましてどういう飛行機を
国産するんだと、
国産の
イメージはどうであるかということが決まったわけでございます。これによって対
潜機を導入するなり、あるいは
国産とする場合、その技術的な比較をする根拠ができたということできたわけでございます。そして特に四十六
年度の電子
計算機の
関係だとか、あるいは高揚力装置の
関係というようなものは、ほかの将来輸入をやる場合にも完全にこれを運用する場合には必要なんだというようなことで、四十五、四十六
年度というものはまず
国産の内容を決めるために役立ったと。それからさらに、その成果というものは一般的に輸入の場合にも、あるいは将来
国産する場合にも役立つという性格のものでございますから、この四十五、四十六
年度の計画をやってきたわけでございます。
それから四十七
年度の問題でございますけれ
ども、四十七
年度は、これは
専門家会議で慎重に審議されるというようなことを受けまして
執行しなかったものでございますが、それで
先生の御
指摘は、四十七
年度以降なぜ同じような基礎的な対
潜機に関する
試験研究を続けなかったかというのが
先生の御
質問だと、こういうふうに解釈いたしますが、この四十七
年度は、四十五、四十六
年度においてやりました
基礎研究から見て、さらにこれを進めまして、部分的な
研究、基礎的な
研究をやろうと、こうしたわけでございます。それでこれは
先ほどから御
説明がありますように、国内
開発に着手するものじゃなくして、やはり基本的なものとして役に立っております。やはりこういう細かい知識は非常に対
潜機のような高度の、技術的に複雑なものを導入して使用する場合にも、やはりこれを理解するためには必要だということで、必要な——国内
開発のためにも必要であるし、それからまあある意味ではそれでできたポテンシャルが導入の場合にも役に立つということで役に立つものではございますが、この四十七
年度の性格というものが、やはり四十五、四十六でおおむね
国産する対
潜機というものはこういうものであろうということを大体決めて、その線に沿って
研究を進めるわけでございます。したがって具体的な個々の
研究開発項目を選んで実施する場合、やはりどういう
国産機が基礎になって
研究開発を進めるかということになりますと、その
国産の
イメージというものが決まった上において初めてその
研究の項目が、何といいましょうか、効率的に
執行できるわけでございます。
ところが
専門家会議でいろいろ
検討されると、こうなったわけでございます。そうなりますと、
専門家会議においてどういうふうな態様が出てくるかわからない。たとえば改造というようなものも出てくるかもしれぬ。そういうことがありますから、従来の
イメージからさらに突っ込んできた
基礎研究をそのまま続けることは効率的ではないと。やはりその
専門家会議の審議の
方向を待ちまして、やはり細かい
基礎研究ですけれ
ども、やはりこれを実施する場合には将来の
国産のその
方向を踏まえた上で項目を選んだ方がいいということで、
予算をやはり効率的に
執行しなければならぬと、こういうふうに
考えて不用にしたものでございます。したがって四十八
年度以降はこの種類の
予算は
計上してございません。以上でございます。