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説明員(江口裕通君) いまの点で若干事実的な点からまず申し上げたいと思う
わけでございますが、先ほど先生の御
指摘のカナダの購入価格の問題でございます。これは確かに、十億三千一百万ドルという
数字を十八機で割りますとそういうような
数字になる
わけでございますが、この中身は若干いろいろの問題が入っておりまして、この十億ドルの中にはいわゆる後方支援
関係の機材、たとえば地上のタクティカル・サポーティング・センターと言っておりますけれ
ども、地上機材あるいは訓練機材その他飛行場整備等々いろいろなものが約五億二千七百万ドル入っております。で、これをまず除いていただかなければいけないだろうと思います。それからもう一つ、したがって、機体の単体の価格でございますが、これは現在新聞で、向こうの新聞リリース、プレスリリースの
数字でございますけれ
ども、一機当たり二千百万ドルというふうに言っております。それから、それになおカナダの今度採用いたしますP3Cは、いわゆるオーロラでございますけれ
ども、これはそのほかに特殊用途がございます。たとえば、北極圏の観測でございますとか、流氷観測、あるいは何といいますか、海岸観測といいますか、そういったためのいろいろな特殊用途の特別仕様というのがまた入っております。したがって、ややこしくなりますが、この特別仕様分が別途また六百八十万ドル加わります。したがって、飛行機の全体のFACといたしましては、そういう
意味では二千八百万ドルになる
わけです。しかし、その中で特殊仕様の分の約六百八十万ドル、七百万ドルを除きますと、二千百万ドル、約六十億という
数字に相なる
わけでございます。
それで、この
数字は果たして妥当なものであるかどうかということは、私
ども何ら
論評すべき
立場にない
わけでございますが、時間的な経過から申しましても、大分こういうふうに時間がたっております。当時、専門家会議のころとは時間が違っておると思います。それからもう一つ、先ほど米海軍の
数字を申し上げましたが、これはかなり低い
数字であろうと思います。私
どもこの
数字が実際輸入価格となって出てくるとは必ずしも思っておりませんけれ
ども、そういったいろいろな
数字がございますので、当時用いました三十億というのは、一応
調査に基づいてとった
数字ということでございます。