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小林(政)
委員 時間の
関係で、きょうは中身には具体的には一つ一つ入っていくことができませんけれ
ども、私はいま幾つかの例を挙げたわけですけれ
ども、これらの問題は、一つは
国民消費者の立場から大きく
期待をされていた問題についても、今回の
改正ではカルテル排除後の措置等についてもこれが削られているし、また公取として本来の本当に独立した一つのあり方、行政の中でもはっきりと
委員会の意思というものを決定していけるという立場をいままでとっていたのが、今回非常に
独立性の問題も奪われていく。公取の機能の上からもいままでよりも弱体化させられていくし、
国民の
期待をもわずかにつないでいたカルテル排除後の措置等についても、これもやはり削られていくというような今回の
改正案が——公取
委員長はいま
委員会では、私も
五常の
修正案がというふうにおっしゃいましたけれ
ども、
記者会見のときには、幾つか抜けてもまだ罰則の問題だとかその他が残っているからということで前進だというような
意味の
発言をされておりますけれ
ども、私は、むしろ大きな
後退ではないか、このように
考えるのです。そして、公取がこれはもうやむを得ないんだ、このままもう仕方がないんだということであれば、年々公取は二十八年以来いままで一貫して弱体化させられてきて、そしてここで狂乱物価の中で
国民の大きな世論も盛り上がって、その中でもって一定の
強化の方向を出したわけですけれ
ども、それがまた逆に弱体化していく、こういうことになるのではないか。
私は、公取がここでもって本当にしっかりした立場でやはり物をはっきりと言うべきときではないか、このように思いますし、私たちはやはり五党の
修正案、あれを最低基準として
国会の中でも今後問題にしていきますし、実際に公取がそのような立場で、もうこれは公取の独立の問題だとか権限の問題とか機能の問題とか、こういう問題にも基本的な
姿勢をお示しにならないということであれば、これはもう何をか言わんやだというふうに言わざるを得ないと思うんです。まして今度のこの
改正案の中には、多国籍企業の
規制の問題についても全く触れてないんですね。
公取
委員長は、過日の四月二十三日の商工
委員会で私
どもの野間議員が
独禁法上独自にこれを捜査の対象にすべきであると思うけれ
どもどうなのかという質問に対して、公取の捜査の対象としてどこに問題があるか検討もしたい、そういう
意味の答弁をされていますけれ
ども、実際にはどういう検討がいまされているのか、そしてまたこの多国籍企業に対する取り締まり
規制の対象問題というのは今回の
独禁法改正の問題には何一つ触れていないんですね。一体いまの現行法で事実取り締まり
規制ができるのかどうなのか、この点も含めて三点にわたってお伺いしましたけれ
ども、現在捜査の対象としてどこに問題があるか検討しているというその検討とは、どのようなことを検討されていたのか。それからいまの
独禁法で多国籍企業に対する
規制という問題が一体どこで
規制できるのか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。