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浜田政府委員 いまの
加藤先生からおっしゃられている問題は一番大事な問題だと思いますので、ひとつ私の方からも御
答弁をさせていただきたいと思うのでございますが、この長期見通しを立てます場合に一番問題になりまた国会でも御議論をいただかなければならない問題は、第一番目の問題として、現在米を一千二百万トンということで抑え、同時に主食の部分である
小麦については主食で四百五十万トンの
小麦を
輸入していくというパターン、現在
輸入穀物の中で
小麦の占めるシェアは約五百五十万トンと言われておりますが、その中で
生産は十七、八万トンであります。それを両方合わせますと、主食
関係で約千六百万トンから千七百万トン必要とするわけでありますが、米を千三百万トンつくれるものを百万トン抑えた場合に、たとえば他の穀物需要が伸びていくであろうかということも
一つ考えなければなりませんが、これを十年間推し進めてまいるとすると、人口の増減はあるにいたしましても約一千六百万トンか七百万トンの主食について、
日本で自給自足のできる米は千二百万トンで抑える、とすれば、不足するものが
小麦以外の何かに転化した場合でも、それだけのものは
輸入しなければなりませんよということが基調になっているわけであります。ですから、私はこう
考えるのです。
米資源がただ
一つのわが国の満ち足りた資源であるとするならば、これはやはり今後の
農政の長期展望の中にあっても、当然その計画を変えさせる努力というものをしていかなければいけない。というのは、
輸入に頼ることをでき得るだけやめて米に頼らざるを得ないというのが民族の悠久の安定の上で私は必要なことだと
考えております。
ただ、現在の時点で長期目標というものを立てるとすれば、過去における
状態と今後の見通しの中で
一つのものをつくっていかなければなりませんから、そういう中で
考える場合にはそういうことになりますということで御発表申し上げた内容になると思うのです。
先生が
先ほどから言われておりまするように、米
消費に対するもう少し積極的な努力をしなければならないのではないかという問題がございます。私は、きのう
お答え申し上げましたが、もし一食茶わん一杯の米を
国民全体がよけい食べてくださるようになれば、あなたの言われるとおり、
農政も食料供給もあらゆる面で経済的にも節減ができますし、民族の将来のために安全だと
考えております。
ですから、いま御議論されておりまする見通しに対する
一つの議論の内容でございますが、やはり私はその一歩前に、国会が何をすべきかということを御決定をしていただかなければならない問題だと思っておるのです。
政府はもちろんそうなんです。きょうの午前中も
先生に御
説明申し上げましたが、たとえば文部省で三五%値下げをしまして、そして米を食ってくださいという、
日本がこういう形で本当にいいのか、しかし現在の
段階ではそれしかないと思ってやったことなんで、本当は、私は母親の心というものは、親の温かみというものは、弁当をつくる母親の手から伝わるものだと思っておるのです。だから、将来の食糧供給という問題をパーフェクトに
考えるとしますれば、当然これは弁当持参でおかずだけを給付するとかそういう形に変わっていかなければ、私は
日本の
農政の上から見て、食料資源の上から見てやはり正しい形じゃないと思っております。しかし、そういう
国民に対する、
消費者に対する御理解をいただきまする前に、そういうことを知っていただくための
一つの方法としてこういう形もやむを得ないのではないか、そういう努力があることを御理解をいただきたいと存ずるのであります。